管理職研修は4種類!種類ごとの目的や内容を理解し、最適な管理職研修を見つけよう

更新日:

作成日:2023.6.13

電球4つ
「管理職研修には、どんな種類があるのだろう?」
と思い、本コラムにたどり着いたのではないでしょうか。

結論からお伝えすると、管理職研修は大きく下記の4種類に分けられます。

1. 新任管理職研修
2. 次世代リーダー育成(上級管理職)研修
3. パフォーマンス向上研修
4. 労務・コンプライアンス管理研修

「4つともイメージは付くけれど、具体的な内容やどれが自社に合う研修なのか分からない…」
といった方もご安心ください。
本コラムで、管理職研修の4つの種類について詳しく解説をしていきます。
読み進めながら自組織に必要な管理職研修は何かを考えていただければと思います。

>アーティエンスの管理職研修一覧はコチラから

監修者プロフィール

迫間 智彦

大学卒業後、大手通信会社、アルー(株)勤務後、2010年にアーティエンス(株)を設立。業界歴17年。大手企業から、中小企業、ベンチャー企業の人材開発・組織開発の支援を行っている。専門分野は、組織開発、ファシリテーション。

合計500社以上の導入実績を誇るアーティエンスでは「管理職がプレイヤーから抜け出せていない」「管理職が昔の気質のままで変われない」といった企業さまへ「研修成功事例集」を作成しました。
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1)【管理職研修は4種類】目的・内容・効果が出にくい研修の特徴

4種類の管理職研修について、それぞれの特徴を下記にまとめました。

管理職研修の種類
研修目的
研修内容例
  効果が出にくい研修の特徴
新任管理職研修 新任管理職としての役割とスキルを伝え活躍を促すため ・役割理解研修
・チーム運営

・部下育成(OJT/1on1/コーチング)研修
・受講者の課題にフォーカスされず、意識転換ができない
次世代リーダー育成(上級管理職)研修 次の経営者層を育成するため ・戦略思考、事業開発、マーケティング研修
・財務、会計理解研修
・問題解決(クリティカルシンキング、システムシンキング)研修
・一般論を学ぶのみで自社戦略に転用できない
・現在の役割と乖離がありすぐに活用できない
パフォーマンス向上研修 ・管理職の目の前の課題を解決し個人パフォーマンスを上げるため
・チームのパフォーマンスを上げるため
・部下育成(OJT/1on1/コーチング)研修
・目標管理/評価面談研修
・チームとしての業務遂行力研修
・管理職同士のチームビルディング研修
・リーダーシップ研修
・正しい課題設定ができていない
・内容と現場の状況に乖離がありすぐに活用できない
労務・コンプライアンス管理研修 リスクマネジメントを図るため ・人事労務管理研修
・メンタルヘルス研修
・コンプライアンス研修
・現場で学びを管理する方法がなく、実践されない

それぞれ詳しく説明していきます。

2)種類①【新任管理職研修】管理職としての意識醸成・スキル習得を目指す

管理職の意識醸成を目的とした「新任管理職研修」は、一般社員から管理職への意識を変えるために行う研修です。
主に取り扱われる内容は

・管理職として求められる役割を理解する
・管理職として必要なスキルを習得する

です。それぞれ詳しく説明します。

内容:1)管理職として求められる役割を理解する

管理職になり、求められる役割が変わることを理解する必要があります。管理職には一般的に下記の10の役割があります。

・部(チーム)における業務遂行
・職務権限に基づく意思決定・決裁
・情報の伝達と共有
・メンバーの育成・評価
・チームビルディング
・モチベーション管理
・労務管理・健康管理
・コンプライアンス管理
・プレイヤー業務
・リーダーシップの発揮

一般社員から管理職になる際には大きな役割変化があります。特に個人からチームの視点に変化する点は大きな変化であり、研修で優先して伝えるべき事項と言えるでしょう。
また、役割を伝える際に最も重要なことは、今のビジネス環境や自社の状況にあわせた管理職の役割を伝えることです。今のビジネス環境にあっていない昔の役割をそのまま伝えてしまうと、研修効果が出ないどころか、現場に悪影響を与えてしまいます。
新任管理職に役割を伝える際には、自社が伝えようとしている役割が今のビジネス環境や自社が描く組織像にあっているのか、今一度確認しましょう。

ビジネス環境の変化により、求められるようになった管理職の役割


【参考コラム】管理職の新しい役割とは│管理職不遇の時代を切り拓く


内容:2)管理職としてチームの成果と成長を促すために必要なスキルを習得する

「新任管理職がチーム力に関する知識・スキル」を習得する必要があります。

一般社員から管理職に変わる際に、多くの管理職が戸惑う点として「チームの成果と成長にアプローチするスキルを知らない」があげられます。そのために「チームの成果と成長を上げるための知識とスキル」を渡しましょう。

具体的には「成功の循環(Theory of Success)」(MIT組織学習センター共同創始者ダニエル・キム氏提唱提唱)にそって、知識・スキルを渡していくとよいでしょう。

【成功の循環モデル】

関係の質 : チーム学習を行うための心理的安全の場創りを行う
思考の質 : パワフルな目標を創り、コミットを高める
行動の質 : メンバーの推進力を高めるために、メンバーのリーダーシップを解放する
結果の質 : 経験学習を通して、結果を次の成長の機会につなげる

成功の循環モデルは好循環にも、悪循環にも回ると言われています。管理職がアプローチ方法を知れば、好循環にしていくことが可能です。

新任管理職研修における最終ゴールは「一般社員から、管理職への認知変容・行動変容(パラダイムシフト)を起こすこと」です。

新任管理職は、自身の取り巻く世界が大きく変わり、新しい世界でパフォーマンスを出していくことが求められます。その際には不安も多く発生します。新任管理職が安心して管理職になれるよう、研修を通して健全な危機感と希望を渡していきましょう。

【参考コラム】新任管理職研修の成功に必要な3つのポイントとは?具体的な研修の実施方法も解説

【参考】効果が出にくい新任管理職研修例
下記の内容で新任管理職研修を実施すると、効果が出にくくなります。注意が必要です。

・管理職になり立場が変わったことを、概念的もしくは厳しく伝えるだけ
・自組織にあった管理職の役割・定義を把握せず一方的に管理職のあるべき論を述べる

・自組織の管理職に必要でないスキルまでトレーニングする

上記内容では、認知変容・行動変容(パラダイムシフト)を起こすことは難しいです。
また、せっかくの新任管理職研修が、管理職の不満や不安を煽るものとなってしまいます。外部に委託する際には、自組織・管理職を理解し、行動変容を促してくれる研修会社を選びましょう。

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3)種類②【次世代リーダー育成(上級管理職研修)】次期経営者層を育てる

次の経営者の育成を目的とした「次世代リーダー育成研修」は、次の経営者層の育成を目的とした研修です。経営能力を落とさず世代交代をするためにも、必要不可欠です。

取り扱われる主な内容は

・現経営者との対話の機会を通して経営視点を体感する
・経営者として必要なスキルを習得する
・経営課題に実際に取り組んでみる

です。それぞれ詳しく説明します。

内容:1)現経営者との対話の機会を通して経営視点を体感する

経営者には「ビジョンなど経営理念の実現と、短期的な組織運営の観点」の2つを持つ必要があります。この2つは矛盾をはらむことが多く対立すること多くがあります。バランスを取った両立・統合をしていく必要があります。
次世代リーダーがこれらの矛盾を乗り越えられるようになるには、自組織の経営者がこれらの矛盾をどう乗り越えているのか、どのように現場へ展開していくのかを、管理職が直接知れる機会を設けることが大切です。

【よくある対立構造】
株主の要求されること/自分たちが大切にしている哲学(ビジョン等経営理念) の対立
中途半端な対応では株主からも現場からも反発があるでしょう。解消するには、経営陣が誰よりも情熱を持って経営理念を想い理解することが大切です。そして今の状況に照らしあわせて、経営戦略や方針を決めて現場の迷いや不満をできる限りおさえながら展開していく必要があります。
口で言うのは簡単ですが、実践するのはとても大変です。可能であれば現在の経営者の経験・想いを、ストーリーテリング(※)という手法などを使うワークショップを通して伝えていくといいでしょう。もしくは、管理職研修内で経営陣が抱える対立を扱うという方法もあります。

※ストーリーテリングとは 自身の経験や想いをオープンに、かつ、人間味を持ってストーリーとして伝える方法。抽象的な単語や情報を羅列するよりも、相手の記憶に残りやすく、得られる理解や共感が深い。組織の理念やビジョンなどを、メンバーに浸透・動機づける際に活用されることが多い。(ストーリーで話す方法と論理的・数値的に話を伝える方法とでは、人の記憶の残りやすさに最大22倍差が生じるとの研究結果もある。(スタンフォード大学 Jennifer Aaker教授))

次世代リーダー研修内で実際に、「経営陣が抱える対立」を扱った例をお伝えします。

そのお客様はコロナ禍により、進めていた新規事業をすべてストップしていました。
チャレンジというキーワードを強く上げていた組織であったため、現場からは反発がありました。しかし短期的な業績を確保するためには、新規事業にかかるリソースを既存事業に投入し、目の前の売上を上げる、というリスクマネジメントをしなければなりませんでした。
本経営陣はこの判断の背景や想いを次世代リーダー育成研修で伝えました。経営陣のストーリーテリングにより、管理職はこの経営判断を理解し納得していました。
そして、今後の組織運営を行うための対話を経営陣と管理職で行っていきました。「現場に対して未来が見えるように伝えていくにはどうしたら良いのか?」という点を共に考え抜きました。対話によって決まった進め方で現場展開することで、現場に対してもよい影響がでてきました。半年後には業績が回復し、新規事業も再スタートし始めているとのことでした。
この次世代リーダー育成研修での経験は、管理職の視座が上がる経験となりました。

このように、実際に自組織の経営陣が抱える課題を扱った研修を行うことで、経営視点を持たせることも可能です。

内容:2)自組織の経営者として必要なスキルを渡す

経営者として、また、自組織にとって今必要なスキルを渡していくことが大切です。一般的に次世代リーダー育成研修で取り扱われるスキルとして、下記が挙げられます。

・戦略思考、事業開発、マーケティング
・財務、会計
・問題解決(クリティカルシンキング、システムシンキング等)

ただし、上記スキルをすべて網羅することは現実的ではありません。また、世の中の変化はより一層早くなっており、経営者・自組織に求められる変化も流動的になっています。

次世代リーダー育成研修のスキルについては、今のビジネス環境や自組織に必要なスキルを状況にあわせて見極めて渡していくことが最も重要です。必要なスキルに優先順位をつけて実施しましょう。

例えば、「コロナ禍や生成AIによりビジネスモデルの大変革が必要」となった場合は、今の環境に適した戦略思考・事業開発・マーケティングを学び直す必要があります。
「自組織内で想定もしていなかった問題が起き続けている」という状況であれば、システムシンキングを学ぶ必要があるかもしれません。

【参考:「読書会」という選択肢】
当社のお客様には、自組織に必要なスキルの習得と経営者視点での現場活用を読書会を通して学んでいる企業もあります。
経営陣と上級管理職が同じ本を読んだ上で読書会に参加し、気付きの共有・本で得たスキルを自組織の課題解決にどう生かしていくか対話する機会を設けています。本読書会は、「経営者の視点での対話」と「経営者視点をふまえたスキルの現場活用」の二つの観点で学びを得ることができます。
本企画は、当社が行いました。下記にスケジュールのサンプルを掲載します。詳しい内容な実施の手順についてご興味がある方はぜひお気軽にご相談ください。

内容:3)経営課題に実際に取り組んでみる

経営課題を実際に取り組んでみる機会を設ける必要があります。研修学んで終わりでは、学びが定着しません。結果、何の経験を持たずに、経営者になっていくことになります。
具体的には、研修の中でアクションラーニング(※)を行うことをお勧めします。この際に可能であれば、管理職と共に経営陣も経営課題に取り組んでいくといいでしょう。そうすることで、経営陣から直接管理職に、自分たちの考えや想いを持って指導することができます。

※アクションラーニング:現場で実際に起きている問題に対して、グループで原因を解明し解決策を立案・実施・振り返るチーム学習方法。

【参考】効果が出にくい次世代リーダー育成(上級管理職)研修
下記の内容で次世代リーダー育成(上級管理職)研修を実施すると、効果が出にくくなります。注意が必要です。

・自社のミッション・ビジョン・戦略が反映されていない
・自組織の状況にあった、経営者が身に付けるべきスキルが選定されていない
・研修で学んだ内容を活用する場面がない

次世代リーダー育成研修は、組織の将来を担う重要な研修です。上記内容で実施しては、スキルが身に付いていなかったり、意識が低いまま経営層に参画することになります。十分に注意して進めましょう。

4)種類③【パフォーマンス向上研修】今の管理職の悩みにアプローチし解決を図る

「パフォーマンス向上研修」は、今の管理職が抱える課題にあった研修を行い、目の前の課題を解決してパフォーマンスを上げるための研修です。自組織の管理職個人が課題として抱えている内容、チームとして成長し続けるための内容に大きく分かれます。
主に取り扱う内容として

・管理職個人が抱えている課題を解決する
・チーム力(自チーム・部門間)を高める

です。それぞれ詳しく説明していきます。

内容:1)管理職個人が抱えている課題を解決する

管理職個人が抱えている課題を解決し、パフォーマンス向上を図る研修です。管理職自身が抱えている課題を解決するための研修を行うため、管理職も当事者意識を持ちやすくなります。また、学んだ内容を現場で実践しやすいため、スキル習得にも繋がりやすいです。

例えば、管理職が「部下がなかなか育たない」という課題に最も悩まされていたとします。
課題の背景を深掘りした上で、研修でスキルを渡すことで改善が図れそうであれば、「部下育成」を研修テーマとすると良いでしょう。部下育成というテーマが絞られたら具体的な内容を考えていきます。
その他にも、例えば、会社の方針として「1on1ミーティング強化」の動きがあれば、1on1ミーティングについて学ぶ研修を通して、部下育成を学んでもらう方法もあります。
管理職からの指示命令が多く部下の受け身姿勢が強まっていたり、モチベーションが下がっているのであれば、コーチングスキルに絞った研修を実施する方法もあります。

重要なポイントとしては、管理職が抱えている課題の背景をしっかりと確認することです。
なぜなら、研修では解決できない課題であることも多くあるためです。
例えば、先ほどの「部下がなかなか育たない」という課題が、「管理職の業務量が多すぎて部下育成をする時間がない」という背景から生じている課題であれば、まずは管理職の役割を再定義して業務量を調整していくことが優先されます。
このように、管理職が抱えている課題の背景を確認し「研修を実施することで改善を図れる課題なのか、否か」。図れないのであれば、他に何をすべきか考える必要があります。

課題の背景を確認する手順は、下記コラムにて詳しく解説しています。
効果的な管理職研修の内容とは?失敗しないポイントを事例で徹底解説!

内容:2)チーム力(自チーム・部門間)を高める

管理職のパフォーマンスは、自チームのチーム力や他部門・部署とのチーム力によって大きく変わってきます。そのため、チームに対する意識やスキルを高める研修を実施することが大切です。具体的には、下記が挙げられます。

1)チーム力が、仕事のパフォーマンス向上に影響することを体感する
2)チーム力を高めるためのスキルを知る

まずは、「1)チーム力が仕事のパフォーマンス向上に影響することを体感する」ことが重要です。管理職の多くは、「チーム力がパフォーマンス向上には有効である」ことを体感レベルで分かっていることは少ないのではないでしょうか。体感できていなければ、チーム力向上のスキルや知識を学んでも、現場活用に至る可能性は低いでしょう。
また、チーム力は即効上がっていくものではなく、多くの時間と労力を費やします。
長期間取り組み続けるためには「チーム力向上の重要性」を身をもって体感できているかどうかが、現場活用の鍵となります。

アーティエンスで推奨する進め方は、まずは「管理職同士のチームビルディング研修」を行うことです。まず自分たちが「チーム同士の関係性が高まる」体験をし、その後に「現場の課題を解決する機会」を設けます。すると「チームの関係性の高まりがパフォーマンスに影響する」ことを体感できます。その後に「2)チーム力を高めるためのスキル」を伝えます。

管理職自身がチーム力向上がパフォーマンス向上につながる体験をすると、自チームのチーム力を高めたい意欲も向上します。自ずとスキルを現場で実践する機会も増えていきます。また、現場でチーム力の上げ方に迷ったり、壁にぶつかった際には、同じ研修を受けた管理職に聞き悩みの解決を図ることもできます。

チーム力を高めるための研修の企画・運営・事例までをお伝えしたコラムをご紹介します。
ぜひ、ご参考くださいませ。
心理的安全性研修のゴールは何?|企画から実施方法まで詳しく解説!
【保存版】チームビルディング研修の具体的な手法と事例の紹介

【参考】効果が出にくい管理職のパフォーマンス向上研修
下記の内容で管理職のパフォーマンス向上研修を実施すると、効果が出にくくなります。注意が必要です。

・正しい課題設定ができていない
・知識・スキルの授与のみで終わり、現場で活用する導線がない
・研修内で完結し、現場でのチームビルディングに活用されない

パフォーマンス向上の研修内容は、今の管理職にとって必要であり、学んだことで現場を変えられる内容であることが大切です。そのためには、課題設定を正しく行うこと。そして、現場での活用意識の向上と現場に繋げられるスキルであることが大切です。

なお、自社の課題設定に迷いがある場合には、下記バナーより弊社までお気軽にご相談ください。

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5)種類④【労務・コンプライアンス管理】管理職のリスクマネジメントを行う

労務管理・コンプライアンスのリスクマネジメントを目的とした「労務管理・コンプライアンス研修」は、組織としてリスクマネジメントを高めるための研修です。
主に取り扱う内容は

・時代・世の中が求めている労務管理・コンプライアンスを学ぶ
・労務管理・コンプライアンスで、やらないといけないこと・やってはいけないことを学ぶ

です。それぞれ詳しく説明します。

内容:1)時代・世の中が求めている労務管理・コンプライアンスを学ぶ

時代・世の中が求めている労務管理・コンプライアンスは日々変化しているため、今の時代にあわせた研修を実施することが必要です。

例えば、セクハラ行為は一昔前は「役職の高い男性から、立場の低い女性」に実施する内容が一般的でした。しかし、LGBTQが一般的になった今では、性別や立場などは関係なくセクハラが起こることを学ぶ必要があります。
このように管理職は、時代・世の中が求めている労務管理・コンプライアンスを学ぶ必要があります。

内容:2)労務管理・コンプライアンスで、やらないといけないこと・やってはいけないことを学ぶ

労務管理・コンプライアンスにける、やらないといけないこと・やってはいけないことを具体的に伝えます。具体的に学ばなければ、現場で実践できないためです。

例えば、セクハラ行為のやらないといけないことは「セクハラとは何かを知る」ことです。どのような言動・行動をしたら行けないかを知り、その言動・行動がないようにチーム管理を行っていく必要があります。やってはいけないことは、「起きたセクハラを隠ぺいする」ことです。
問題が起きた際には、すぐに会社の窓口(人事など)に伝えて、指示を仰ぐ必要があります。
このように管理職は、「労務管理・コンプライアンスで、やらないといけないことと、やってはいけないこと」を学ぶ必要があります。

【参考】効果が出にくい労務・コンプライアンス管理研修
下記の内容で労務・コンプライアンス管理管理研修を実施すると、効果が出にくくなります。注意が必要です。

・型どおりの内容になり、労務管理・コンプライアンスを扱うイメージがわかない
・現場でのルール化が不明瞭な内容になっている

労務管理・コンプライアンス研修は、正しく、そして現場で実践できるルールも明確にした上で実施することが大切です。特にコンプライアンスは、本人が自覚なく行ったことで、メンバーや社内から信頼を大きく損なう可能性もあります。慎重に進めましょう。

6)まとめ

本記事では、管理職研修の種類の概要とそれぞれの内容・注意点をお伝えしました。
管理職の種類は下記の4つです。

1. 新任管理職研修
2. 次世代リーダー育成(上級管理職)研修
3. 管理職としてのパフォーマンス向上
4. 労務・コンプライアンス管理

本コラムを通して、管理職研修に何があるかをご理解いただけたと思います。そし自組織にあった管理職研修を見つけていただければ嬉しく思います。

アーティエンスでは、それぞれの組織に、そして、時代にあった管理職研修を提供しています。管理職研修に関して課題がある場合は、ぜひお気軽にご相談ください。

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