【成功事例あり】2年目社員の“もやもや”を乗り越える研修を解説

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「2年目社員に、研修は必要なのだろうか?」
「2年目社員の成長が鈍化している気がする…」

そんな声を人事や育成担当の方からよく耳にします。

1年目のように手厚いフォローもなくなり、仕事には慣れてきた一方で、期待と不安の狭間で揺れているのが2年目社員です。

実は2年目の時期は、エンゲージメント・パフォーマンス・スタンスの3つの軸が大きく揺らぎやすく、何もしなければ「受け身で動けない2年目」になってしまうリスクもあります。

だからこそ必要なのが、2年目社員向けの研修です。
これまでの成長を振り返り、これからの自分を描く機会を持つことで、「自分はこの組織で成長できる」と前向きな意欲を取り戻すことができます。

本コラムでは、2年目社員になぜ研修が必要なのか、どんな内容が効果的なのかを詳しくご紹介します。また、事例を通して2年目社員研修の効果もお伝えします。

2年目社員が、次のステージに進む“きっかけ”を一緒に創っていきましょう。

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執筆者プロフィール
迫間 智彦
X:@tohaza_atc youtube:中小企業の人材育成・組織変革 専門チャンネル
大学卒業後、大手通信会社、アルー(株)勤務後、2010年にアーティエンス(株)を設立。業界歴17年。大手企業から、中小企業、ベンチャー企業の人材開発・組織開発の支援を行っている。専門分野は、組織開発、ファシリテーション。

専門性:ファシリテーター管理職組織開発・組織変革

1)2年目社員に研修が必要な3つの理由

2年目社員に研修が必要な理由は次の3つの観点からです。

①エンゲージメントが低下しやすい
②パフォーマンスの向上を促す
③仕事に対するスタンス低下を阻止する

理由① エンゲージメントが低下しやすい

2年目は「新人扱い」されていた1年目と比べて、周囲からの期待が一気に高まるタイミングです。しかし、フォローの手は自然と減り、「もう一人前だよね」と見なされることで、サポートの不足や相談のしづらさを感じ始めます。

そのギャップから「誰も見てくれていない」「頑張っても評価されない」と感じ、エンゲージメントが下がりやすいです。

2年目のタイミングで研修を実施することで、これまでの成長を振り返り、2年目以降に求められる役割を再認識でき、自己肯定感と前向きな意欲を取り戻せます
また、同じタイミングで悩みを抱える同期と共有・対話することで、「自分だけじゃない」と安心感を得られ、エンゲージメント向上につながります。

目的② パフォーマンスの向上

入社から1年が経ち、基本的な業務は一通りこなせるようになる一方で、自己流で進めるクセがついたり、壁にぶつかっても「何が正解か分からないまま」進めてしまう場面も増えていきます。
また、1年目に比べて評価される機会が減り、「成長実感がない」「このままでいいのか不安」といった停滞感を感じやすくなる時期でもあります。

このタイミングで、業務の質を高める「思考の整理」「優先順位の付け方」「関係者との連携」などの基本スキルを研修を通じて体系的に学び直すことで、パフォーマンスをもう一段階引き上げることが可能になります。
また、他者からのフィードバックを受けながら、自身の強みや成長点に気づくことで、これからの仕事に対する自信と明確な成長軸が生まれます

理由③ 仕事に対するスタンス低下を阻止する

1年目は右も左も分からず「とにかく頑張る」姿勢が見られやすいですが、2年目になると慣れと油断から、業務がルーチン化しやすくなります。
「これくらいでいいか」「言われたことだけやればいいや」と、受け身の姿勢が強まってしまうと、徐々に仕事に対する主体性や責任感が薄れていきます

その時期に、「2年目からは“成果を出す”立場である」「チームにどう貢献するかを考える必要がある」といったスタンスの変化を研修を通して伝えることで、本人の意識が切り替わります
また、「自分の働きかけ次第で、チームの動きや成果が変わる」ことを実感できるようなワークや対話を通じて、自律的な行動の土台を築くことができます。
これにより、2年目社員が「主体的に学び、動く人材」へと成長することが期待できます。


2年目は、仕事にある程度慣れてきた反面、モチベーションや成長実感が揺らぎやすい時期です。
ここで適切な働きかけがあるかどうかで、今後のキャリアの軌道は大きく変わってきます。

研修を通じて、自身の成長を振り返り、役割や期待を再認識することができれば、迷いや不安を前向きなエネルギーに変えることができます。
また、スキル・スタンスの両面を見つめ直すことで、自律的に動ける2年目社員としての“土台”が育ちます

だからこそ、2年目というタイミングでの研修は、単なる「フォローアップ」ではなく、「未来の活躍人材を育てる第一歩」として非常に重要です。

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2)【目的別】2年目社員研修の内容例

2年目社員研修内容をアーティエンスのコンテンツを用いて目的別に紹介します。

【エンゲージメント向上のための2年目研修例】

研修名 研修内容と効果イメージ
フォローアップ研修

入社からこれまでの歩みを振り返り、経験の中から得た学びや自分の成長を言語化する機会をつくります。

あわせて、2年目以降に期待される役割や視座の変化を整理し、今後に向けた目標と行動指針を明確にします。

自己肯定感と「見てもらっている」感覚が高まり、エンゲージメント向上につながります。

エンゲージメントが低下しやすい時期だからこそ、「今までの自分を振り返り、これからに期待されていることを整理する」プロセスが効果的です。孤立感や不安を払拭し、前向きに頑張ろうという気持ちを取り戻すきっかけになります。

【パフォーマンスの向上のための2年目研修例】

研修名 研修内容と効果イメージ
ロジカルシンキング研修

情報を論理的にまとめるためのフレームと実践方法を学びます。

研修によって、周囲への納得感ある説明ができるようになり、パフォーマンス向上につながります。

プレゼンテーション研修

相手に伝わる構成・話し方・資料のつくり方など、プレゼンの基礎から実践までを学びます。

説得力のある伝え方が身につくことで、社内外での提案力・発信力が高まり、成果を出しやすくなります。

問題解決力研修

問題の本質を見極め、効果的な解決策を導くためのステップと考え方を学びます。

日常業務での課題に対して主体的かつ戦略的に対応できるようになり、業務の精度とスピードが向上します。

コミュニケーション研修

状況に応じた「聴く・伝える・引き出す」コミュニケーションの型を学びます。

上司・同僚・関係者との連携力が高まり、チームで成果を出す力が強化されます。

2年目は「仕事に慣れてきた一方で、成長の停滞を感じやすい」時期です。あらためて基本スキルを見直すことで、次のレベルへとパフォーマンスを引き上げることが可能になります。

【仕事に対するスタンス向上のための2年目研修例】

研修名 研修内容と効果イメージ
巻き込み力向上研修

他者を理解し、共感を得ながら協力を促す「巻き込み」のコミュニケーションスキルを学びます。

指示待ちではなく、自ら関係者を巻き込んで物事を前に進めようとする姿勢が身につき、スタンスの転換につながります。

リーダーシップ研修

「役職がなくてもリーダーシップは発揮できる」という前提のもと、自ら考え、働きかけるための思考と行動を学びます。

チームや業務に対して当事者意識を持ち、周囲を動かす意識が芽生え、仕事への主体性が高まります。

2年目社員には、「言われたことをこなす」から「自分で考え、動く」スタンスへのシフトが求められます。視野と役割の変化を理解し、主体的に働きかける力を養うことで、一人ひとりの存在感がより高まっていきます。


2年目というタイミングは、目に見える成長が鈍化しやすく、モチベーションやスタンスに影響が出やすい時期です。しかし、適切な研修を通して、過去を整理し、これからの方向性を明確にすることで、自信と前向きな意欲を取り戻すことができます

アーティエンスでは、2年目社員の成長フェーズに合った実践的な研修を多数ご用意しています。自社の課題に合わせてぜひご活用ください。

3)2年目社員研修を成功させるためのポイント

2年目社員研修で目的を達成するために押さえておくべきポイントは以下の通りです。

【エンゲージメントの向上】のポイントは「成長実感と成長予感」
【パフォーマンス向上】のポイントは「現場との結びつき」
【仕事に対するスタンスの向上】のポイントは「ありたい姿の意識化」

それぞれについて、ポイントとやってはいけないことを解説します。

【エンゲージメントの向上】のポイントは「成長実感と成長予感」

エンゲージメントを高めるには、「成長実感」と「成長予感」の両方を感じられる研修設計が重要です。

成長実感とは、これまでの経験や成果を振り返り、「自分は成長している」「できることが増えた」と実感できること
成長予感とは、今の自分の強みや可能性に気づき、「これからもっと成長できそう」と前向きな未来を感じることです。

この2つは強く相関しており、自分の成長を実感し、さらにこの先も成長できそうだと感じられることが、職場への前向きな気持ちや継続意欲につながるためです。

例えば、これまでの経験を振り返り、「どこで・どのように」成長したのかを言語化するワークでは、自分の強みや努力の成果に気づけます。

その上で、「その強みを活かして今後どんな仕事ができそうか」といった未来の可能性を描く時間を取ることで、成長の見通し(=成長予感)が生まれます。

一方で、エンゲージメントを促す際に2年目研修でやってはいけないこともあります。それは以下の3点です。

「WILL・CAN・MUST」の枠組みのみで考える

このフレームはジョブ型雇用には適していますが、日本企業に多いメンバーシップ型雇用ではうまく機能しないケースがあります。
研修で「WILL・CAN・MUST」の重なりが見つかっても、現場には該当する業務が存在しない、というギャップが起こり得ます。
結果として、せっかく描いたキャリア像が実現できず、むしろモチベーション低下につながる恐れがあります。

「あるべき姿」を押し付ける

「2年目だから○○であるべき」「AとBの能力を持って△△な人材になれ」といった一方的な理想像の提示は、当事者意識や主体性を損ないます。
VUCA時代においては、組織都合の「正解」ではなく、自らの価値観や可能性を起点とした“ありたい姿”の探求が必要です。

衛生要因を無視して、動機づけ要因にばかりアプローチする

やりがいや意義(=動機づけ要因)ばかりを訴えても、評価・人間関係・業務環境(=衛生要因)に不満がある状態では、効果は一時的な高揚感にとどまります。

また、研修後に何も変わらないと、むしろ「研修なんて意味がない」と逆効果になることも。

2年目社員は、評価や環境の変化によってエンゲージメントが下がりやすい時期です。
だからこそ、これまでの自分を認め、これからの成長を信じられるような構成が求められます。

「成長実感」と「成長予感」を丁寧に設計することが、エンゲージメントを高め、前向きに仕事へ向き合える土台をつくるカギとなります。

【パフォーマンス向上】のポイントは「現場との結びつき」

パフォーマンスを向上させるには、研修で学んだことが現場で“すぐに活かせる”と実感できる内容にすることが大切です。

実務に直結する学びでなければ、2年目社員にとって研修と現場は別物」と認識されてしまい、学びが活かされずに終わってしまうためです。

例えば、ロジカルシンキングやプレゼン研修では、普段の業務に近いケーススタディを使い、自分の仕事に置き換えて練習する構成が有効です。

「実際にこのフレームで上司への報告が整理できた」など、研修中から活用イメージが湧くことで、実践のハードルが下がり、すぐに行動に移せるようになります。

一方で、パフォーマンス向上を促す際に2年目研修でやってはいけないこともあります。それは以下の2点です。

一方通行の知識提供だけで終わる

講義形式で知識を詰め込むだけでは、スキルは定着しません。

「現場でどう活かせるか?」を自分ごととして考えられるよう、ケーススタディや演習を通じて、実践の場をイメージさせることが必要です。

一つのやり方を正解として押しつける

一つの“正解”を教えるようなスタンスでは、変化の多い職場では通用しません。

重要なのは、状況に応じて考え・応用する力を養うことです。多様なケースを扱い、参加者が自分で選択肢を考えるスタイルが効果的です。

2年目社員のパフォーマンスを高めるには、「現場で使える」実感を持たせることが何よりも重要です。研修と実務がつながっているという手応えがあることで、学びが現場に自然と浸透し、行動変容につながります。

だからこそ、実務に即したケースや演習を通じて、「明日からこう使える」と本人が腹落ちできる設計が、研修の成果を最大化するカギとなります。

現場との橋渡しを意識した研修設計が、2年目社員のスキルと自信を後押しし、パフォーマンスの質を一段引き上げます。

【仕事に対するスタンスの向上】のポイントは「ありたい姿の意識化」

仕事に対するスタンスを高めるには、2年目社員自身が「自分はどうありたいか」を自ら考える時間を持つこと大切です。

「こうなるべき」といった外からの理想像の押し付けでは主体性が育たず、自分事として捉えられないためです。自らの内面から湧き出る想いを掘り起こすことで、仕事への意欲や責任感が芽生えていきます。

研修では、「チームの中でどんな存在でありたいか」「2年目の自分が後輩や周囲にどう影響したいか」などを対話を通じて深めます。

一方で、パフォーマンス向上を促す際に2年目社員研修でやってはいけないこともあります。それは以下の2点です。

「理想像」を押しつける
「2年目なんだから○○しなさい」といった言い方では、当事者意識が持てません。
他者が決めた“正解”ではなく、「自分はどうありたいか?」を自分で考えられる環境が必要です。

スタンスは内面の変化なので、インサイドアウト(内から湧き上がる動機)を大切にしましょう。
そのためには、ワールド・カフェや、対話、OSTなどを取り入れることが効果的です。

成果だけを求めるプレッシャー型の設計

「責任を持て」「チームを引っ張れ」などと外発的なプレッシャーばかりかけてしまうと、逆に萎縮したり、形だけの行動になってしまいます。

安心して試行錯誤できる場の設計が重要です。

自らの価値観に基づいて描いた「ありたい姿」は、2年目社員にとって仕事に向き合ううえでの指針となります。
自分で選び取った未来像だからこそ、納得感と主体性を持って日々の行動に結びつけることができます。

だからこそ2年目社員研修では、「あるべき姿」を押し付けるのではなく、対話や内省を通じて、“自分の言葉でありたい姿を描く”プロセスを大切にすることが、スタンスの変化を促すカギとなります。

これにより、2年目社員は「誰かに言われたから動く」のではなく、「自分で決めたから行動する」スタンスへと、自然に変わっていきます。


2年目社員研修は、単なる知識やスキルの習得にとどまらず、エンゲージメント・パフォーマンス・スタンスという3つの側面から、成長と定着を支援する重要な機会です。

2年目社員の可能性を信じ、その成長を丁寧に支援する場として、研修が“気づきと変化のきっかけ”になることを意識して設計していきましょう。

4)【成功事例で学ぶ】2年目社員研修の実施背景と研修効果

「エンゲージメント」、「パフォーマンス」、「ロールモデル」の観点から、研修事例をお伝えします。

若手社員のエンゲージメント向上と離職率80%が5%未満の大幅改善を実現
パフォーマンス向上により「+αの提案力」が芽生え、顧客満足・売上が向上
仕事に対するスタンスの向上「気づき」から行動へ、自律的な姿勢を育む

若手社員のエンゲージメント向上と離職率80%が5%未満の大幅改善を実現

■ 課題・背景

約300名規模の美容器具メーカー企業では優秀な若手人材の採用には成功していた一方で、3~5年目で80%以上が離職してしまう大きな課題を抱えていました。
背景には、ヒット商品によって「そこそこでも成果が出てしまう」という“ぬるま湯文化”が根付いており、情熱を持てない上司・先輩社員の姿に若手が幻滅。「この組織では成長できない」と判断して退職に至っていたのです。

「成長を実感する機会がない」「組織の中で孤立している」という2つの要因が、エンゲージメントを著しく下げている可能性があると仮説を立て、2年目社員向けの研修を企画するに至りました。

■ 実施内容(2年目社員研修の構成)

実施したのは、アーティエンスの公開講座型2年目社員研修です。以下の要素を中心に設計されました。

・事前ワークでの上司・先輩インタビュー
「上司は自分のことをどう見ているか」「先輩はどんな想いで働いているか」などをヒアリングすることで、ネガティブな感情が和らぎ、組織へのつながりを実感できました。

・他社の同期との交流
同じ2年目という立場の他社社員と関わることで、「自分だけが悩んでいるわけではない」と実感。安心感と刺激を得ながら、新たな視点を吸収しました。

・内省(振り返り)ワーク
入社からこれまでの経験を振り返り、「どこで成長したか」「できるようになったことは何か」を言語化。自身の成長実感を高め、自己肯定感を再構築しました。

・キャリア開発ワーク
「自分はどんな仕事をしたいのか」「どのように組織に貢献したいか」を対話を通じて深め、“会社とのつながり”を再認識。未来への「成長予感」を描きました。

■ 研修による効果

2年目社員研修によって、以下のような変化が生まれました。

エンゲージメントの高まり
数年後の研修現場で、若手社員から「自組織が大好きだ。商品に誇りを持っている」という発言が自然と出るようになりました。

関係性の質の変化
上司・先輩社員とのインタビューを通じて、信頼や共感が生まれ、職場内の人間関係にも好影響が広がりました。

離職率の劇的改善
3~5年目で80%以上だった離職率が5%未満にまで改善。特に「自組織で成長できる」という実感を持てたことが大きな要因です。


2年目は「環境に慣れてきたが、まだ主体的になりきれない」「評価が見えづらく、孤独を感じやすい」時期です。
このタイミングで、自分の成長を振り返る機会や、未来に向けた意義づけを行う場を提供することで、離職防止・意欲向上の両面にポジティブな変化を起こせることが分かります。

単なるスキル研修ではなく、「感情・内省・つながり」にアプローチする2年目社員研修こそが、組織全体の未来を変える起点になります。

迫間 智彦

本事例の公開講座:2年目研修を2025年も開催予定です。こちらより、確認・申し込みが可能です!

パフォーマンス向上により「+αの提案力」が芽生え、顧客満足・売上が向上

■ 課題・背景

約1,500名規模のIT(保守運用サービス)企業では、エンジニア職の2年目社員について、「言われたことはきちんとやるが、それ以上の行動ができない」「真面目だが、主体性や楽しそうな雰囲気がない」といった課題感を抱えていました。
毎年20名ほどの新入社員を採用しているものの、「大きなミスもないが、積極性も感じられない」という状況が続いていたのです。

そこで、「+αの価値を生み出せるような提案力・思考力を育てる」ことを目的に、2年目社員を対象としたロジカルシンキング研修プレゼンテーション研修を実施することになりました。

■ 実施内容(2年目社員研修の構成)

ロジカルシンキング研修プレゼンテーション研修では以下の3つのポイントを大切にしながら構成されました。

・“真面目さ”を強みとして扱う
ベースの誠実さを活かしながら、さらに発展的なアクションを促すように設計。

・「上司や顧客と一緒に仕事をする楽しさ」を知る
相手の期待やニーズを知る体験を通じて、受け身から能動への意識転換を図りました。

・“一緒に仕事を進めるためのスキル”を習得する
ロジカルに考える力・伝える力を実践ワークで磨きました。※研修の様子

具体的には、講師が上司役・顧客役を担い、シミュレーションワーク形式で「提案の仕方」「確認の進め方」「報連相の質」などを体感的に学ぶ構成としました。

■ 研修による効果

研修後には、以下のような変化が生まれました。

提案意識・行動の変化
研修中の振り返りでは、「もっと上司に提案したい」「お客様の声を聞いて、自分なりに考えて動きたい」という前向きなコメントが複数出ました。

顧客への提案数が増加
研修後、社内で「クライアントへの提案内容」という項目がレポートに追加され、実際に提案の数・質ともに向上+αの付加価値を意識した行動が目に見える変化となって現れました。

顧客満足・売上の向上にも波及
2年目社員の提案力が成果につながり、顧客からの評価や売上にも好影響が表れ始めています。


2年目は業務の基本を習得し終えた頃。「次の一歩をどう踏み出すか」が鍵となる時期です。
このタイミングで、「考える力」「伝える力」「共に進める楽しさ」にフォーカスした研修を行うことで、受け身だった社員が提案型人材へとシフトしていきます。

パフォーマンス向上において重要なのは、「現場で活かせる実感」です。実務に近いシミュレーションや、日常業務と直結した内容で構成された研修だからこそ、学びが行動につながり、成果に結びついた好例と言えるでしょう。

迫間 智彦

本事例のロジカルシンキング研修プレゼンテーション研修は、公開講座でも開催しています。ぜひ、ご検討ください!

仕事に対するスタンスの向上「気づき」から行動へ、自律的な姿勢を育む

■ 課題・背景

新卒一期生として入社した2年目社員は、育成体制が整っていない中で手探りの業務を続けており、想定よりも成長スピードが遅く、成果も出ていない状態でした。

「入社当初は意欲があったが、環境に慣れる中で一生懸命さが薄れ、どこか諦めのような姿勢が見える」「2年目社員の存在が、後輩の新入社員に悪影響を与えてしまうのでは」という人事担当者の声を受け、仕事に対するスタンスを見直す機会を提供するべく、リーダーシップ開発を目的とした2年目社員研修を導入しました。

■ 実施内容(2年目社員研修の構成)

アーティエンスの2年目社員研修公開講座に参加し、7月と1月合計2日間で他社2年目社員とともに、自身のスタンスを見つめ直す機会を創出。以下のような構成で実施しました。

・他社の2年目社員との交流
他社の同世代が熱意を持って仕事に取り組む姿に触れることで、「自分たちはこの1年でどれだけ成長できたのか?」という問いが生まれ、自身の姿勢に気づくきっかけになりました。

・自己認識と影響の棚卸し
「自分のスタンスが、チームや後輩にどう影響しているか?」を対話を通じて深掘り。“周囲にどう見られているか”ではなく、“どうありたいか”を自ら考える時間を持ちました。

・半年後の振り返りと成長確認
1月のフォローアップ研修では、自ら立てた目標に向けての振り返りを実施。自分で選んだ行動の成果を実感することで、さらに前向きなスタンスへと変化していきました。

■ 研修による効果

2年目社員研修によって、以下のような変化が生まれました。

仕事への主体性・責任感が芽生える
「自分がチームや組織の空気をつくっている」という意識が醸成され、受け身だった姿勢から、“自分がどうありたいか”を軸に動ける社員へと変化しました。

売上目標300%超の成果を実現
ある2年目社員は、研修後に意識が大きく変わり、売上目標を300%以上達成するという成果を創出。本人も「7月の研修がターニングポイントだった」と語り、人事担当者も感動されていました。

新入社員のロールモデルへ
スタンスが整ったことで、後輩への接し方や関わり方にも変化が現れ、「頼れる先輩」として組織内での存在感も増しました。


2年目は、「慣れ」と「気の緩み」が表面化しやすい時期です。
このタイミングで“ありたい姿”に向き合い、自分の影響力や役割を再認識することで、スタンスに大きな変化を生み出すことができます。


仕事に対する姿勢を見直す2年目社員研修は、単なるモチベーション喚起ではなく、組織の未来を担う人材への第一歩を後押しする場となります。

迫間 智彦

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6)まとめ・2年目社員研修はアーティエンスにご相談ください

本コラムでは、2年目社員研修の重要性や目的別の研修設計、実際の成功事例を通じて、研修がもたらす変化についてご紹介しました。

2年目社員は、入社時の初々しさが落ち着き、少しずつ“慣れ”や“迷い”が出てくるタイミングです。
この時期に研修を行うことで、成長の手応えを取り戻し、次のステージに向けての飛躍を促すことができます。

また、2年目のスタンスやパフォーマンスは、後輩である新入社員のロールモデルとなり、組織全体の土壌を育てる上でも非常に大切です。

アーティエンスでは、2年目社員のエンゲージメント・パフォーマンス・スタンスそれぞれにアプローチできる2年目社員研修をご用意しています
一人ひとりの内面に寄り添い、「気づき」から行動につなげる研修設計を得意としています。

「2年目社員に今、どんな研修が必要か迷っている」
「自社に合ったプランを一緒に考えてほしい」といったご相談も大歓迎です。

ぜひお気軽に、アーティエンスまでお問い合わせください

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