【人事必見】同期がいない新入社員をどのようにサポートするか

更新日:

作成日:2023.4.20

スーツでダッシュする男性 新入社員に同期がいないときに気をつけるべきことはあるのか?

といった疑問を抱く人事・管理職・トレーナーは少なくありません。
入社する新入社員に同期がおらず、1人だけという状況は、中小企業やベンチャー企業・スタートアップ企業、また、大企業の支店配属などでよく見られます。

気軽に相談できる同期がいないと、不安や悩みを新入社員一人で抱え込んでしまうという状況に陥りがちです。そのため、新入社員に同期がいないことを意識したうえで、育成やフォローをしていく必要があります。
本コラムでは、同期がいない新入社員に対する注意点や育成時のポイントなどを詳しくお伝えしていきます。

このコラムで分かること

  • 新入社員に同期がいないことで起り得るネガティブな影響
  • 同期がいない新入社員へのエンゲージメント向上のためのフォロー
  • 同期がいない新入社員への成長スピードを加速させるためのサポート
執筆者プロフィール
山下 絢加
2013年にアーティエンスに入社。組織開発・人材育成のコンサルタントとして、大手企業から中小企業まで、幅広く研修プログラムの企画・開発・運営を実施。子育てを機に、現在は主にマーケティングプランニングを担当。

専門性:新入社員若手社員組織開発・組織変革



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      1)新入社員に同期がいないことで起り得るネガティブな影響

      新入社員に同期がいないことで起こる可能性があるネガティブな影響は、以下の2つです。

      ・エンゲージメントの低下
      ・成長スピードの低下

      そして、上記ネガティブな影響の背景や要因をまとめると下記図になります。 ネガティブ影響 新入社員  同期いない

      次項にて詳しく説明します。

      エンゲージメントの低下

      新入社員に同期がいないことでエンゲージメントが低下する原因として、次のようなことが考えられます。

      ・孤独感や孤立感を抱きやすい
      ・ストレスや不安の増加
      ・自己肯定感の低下

      それぞれ説明します。

      孤独感や孤立感を抱きやすい

      新入社員に同期がいないと、孤独感や孤立感を抱きやすくなります。周りの人は新入社員より長く働いているため、新入社員は組織の中で一人だけわからない、という状態になりやすいためです。周りが意図していなくても、話についていけないことがあると、取り残されている感じや自分と他の人には大きな差があることを実感してしまいます。

      例えば、周囲が会社のイベントのことを話しているけど、新入社員はそのイベントの存在を知らず話についていけないことで、のけ者にされているように思えてしまうなどです。
      このように周囲からしたら全く気がつかない小さな事柄でも、孤独を感じてしまうこともあるのです。そして孤独感が続くと、組織に所属している感覚が低下してしまいます。

      孤立感に関しては、仕事で関わる人が少ないケースで起きます。どうしても新入社員は、関わる人が少なくなります。極端な場合は、トレーナーのみとのコミュニケーションになったり、支店配属になった際に3人しか社員がいないなどのケースもあります。そのような状態になると、新入社員の孤立感は強くなります。

      ストレスや不安の増加

      新入社員に同期がいないと、ストレスや不安を一人で溜め込んでしまいます。新入社員はたくさんの不安を抱えており、その不安を同期と共有することで安心を得ています。しかし、社内に同期がいないとそのような悩みや不安を吐き出すことができません。
      実際、自社に同期がいない新入社員も当社公開講座に多く参加していますが、みな自分と同じような悩みや不安を抱えていることを知ったことで安心したと話している方がいました。
      下記は、当社新入社員研修の公開講座に参加した同期がいない新入社員の振り返りシートです。研修後も講師に個別で「いろいろ不安があるけど、頑張りたい」と前向きに話されていました。 ブリッジシート

      不安を自分の中に抱え込み、誰にも吐き出せる人がいないと、ストレスや不安が増えていく一方になってしまいます。その結果、この組織にいることが苦しくなり、エンゲージメントの低下に繋がります。

      自己肯定感の低下

      新入社員に同期がいないと、自己肯定感が低下しやすくなります。新入社員の周りにいる人はみな新入社員より長く働いており、その分仕事ができます。それは当たり前のことですが、新入社員に同期がいないと比較する人が先輩のみになり、常に自分ができない、という状態を感じることで自分に自信がなくなりやすくなります。
      例えば、中堅社員以上の人と混ざって企画の提出を求められて提出するものの、採用されないことが続いたとします。新入社員だからしょうがないと思いつつも、自分が他の人の案より劣っていることを目の当たりにすることで、落ち込んでしまうこともあります。比較する人が同期ではなく先輩になってしまうからこそ、自分はできない・能力が低い、ということを感じやすくなってしまい、今の組織にいてもダメかもしれないと思うようになってしまいます。このような原因によって、新入社員に同期がいないとエンゲージメントの低下が起きます。

      成長スピードの低下

      新入社員に同期がいないことで成長速度が低下する原因として、次のようなことが考えられます。

      ・成長に関して切磋琢磨できる相手がいない
      ・受け入れ側の不十分な育成設計
      ・直接成果につながらない仕事を任されやすい

      それぞれ説明します。

      成長に関して切磋琢磨できる相手がいない

      新入社員に同期がいないと、一緒に成長していく人がいないため、切磋琢磨できる相手がいません。自分と比較対象がいないため、新入社員の成長意欲がそのまま成長スピードに影響しやすくなります。
      同期がいると、自分より頑張っていたり成果を出し成長している人をみると、自分も頑張らなければ、という気持ちが湧いてくることもあります。しかし、同期がいないと、このような刺激を受けることはありません。成長スピードが遅くなることもあります。

      受け入れ側の不十分な育成設計

      新入社員に同期がいないと、育成設計が不十分になっている場合があります。新入社員が1人しかいないと、トレーナーのみの育成でなんとかなると考えやすくなるためです。
      しかし、トレーナー自身の業務もあるなかで、丁寧に教えることは難しい場合もあります。

      例えば、プロジェクトを進めるときに、クライアントへの確認作業が抜けていたとします。このときに「クライアントへの確認が抜けていたから気をつけて」というアドバイスでは、次からはクライアントへの確認作業をタスクに入れることしか学べません。
      しかし、クライアントへの確認が抜けていた根本的な原因は、プロジェクトを進めるに当たってのタスクが全て洗い出されていなかった、ということだとします。次の仕事で、また他の作業が抜ける可能性があります。そのため、タスク分解のやり方をアドバイスしたり、抜け漏れの確認をトレーナーに確認をとる、という工程を加えることが根本的な解決となります。

      背景や基本的なアドバイスが行えず、仕事への理解できていないと、やらされ感が強くなります。いつまでたっても仕事ができない状態が続き、成長ができません。

      (参考) OJTを強化したい方の参考コラム
      もっと効果的なOJT研修を実施するには?3つのポイントを解説!│人が育つ組織をつくるために

      直接成果につながらない仕事を任されやすい

      新入社員に同期がいないと、直接成果につながらない仕事を任されやすくなります。新入社員を育成する時間がなく、簡単な作業を手伝ってもらう方が、先輩たちにとって都合が良いためです。

      例えば、来客時のお茶汲み、電話対応、掃除、ゴミ捨て、議事録などです。このようなただの作業が続くと、学びも成長もなく、成果も出せなくなります。もちろん成長もしません。

      (参考)作業を学び変えていくために
      代々の流れや暗黙の了解でなんとなく新入社員がやるべきことになっている作業が多くあると、一人でこなすのは大変です。このような直接成果に繋がらない仕事であっても、新入社員に作業から学びを探してもらうということです。

      例えば、ゴミ捨てで言えば、自分がゴミを捨てるときに自分の島や隣の島の人全ての机を回って捨てにいくことで、先輩がどのような机でどのような資料の置き方でどのような整理の仕方をしているのか、など生産性アップのヒントを得られるかもしれません。営業であれば電話の前に鏡を置いているのはなぜか疑問に感じたり、他のエンジニアの人が使うツール(マウスパッドやマウスなど)、雑に置かれているメモ用紙に書かれている内容(どんな内容をメモしているかなど)などを自分の成長のために活用できる人もいるでしょう。

      このように新入社員に作業から学びを探してもらうことで、成長を促せます。ただし注意点として、新入社員が探した学びに関して、必ず報連相してもらい、フィードバックをすることが必要です。新入社員は、何が正しくて何が間違っているかがわからないためです。また長期間、このような状況を続けることはお薦めしません。作業は、社員同士で分け合っていくといいでしょう。

      2)新入社員に同期がいない時、組織としてフォローすべき6つのこと

      新入社員に同期がいないとき、組織としてフォローすべきことを6つお伝えします。

      【エンゲージメントの低下に対するフォロー】
      ・内定後からオンボーディングを行う
      ・社外に同期を作る
      ・メンター制度を導入する
      ・ポジティブフィードバックを増やす

      【成長スピードの低下に対するフォロー】
      ・新入社員が意識しやすい目標を設定する
      ・育成計画を立てて適切な育成を行う

      それぞれ説明していきます。

      エンゲージメントの低下に対するフォロー

      エンゲージメントの低下に対するフォローとしては、4つの策が考えられます。

      内定後からオンボーディングを行う

      新入社員が孤独を感じることがないように、内定後からオンボーディングを行うようにしましょう。入社前までに時間をかけて関係性を築いていくことで、安心して組織に馴染めるようになります。

      ※オンボーディングとは、新入社員の受け入れ~定着・即戦力化のプロセスのことをさします。

      孤独感を生まないためのオンボーディング施策として具体的な方法として、次のようなことがあります。

      【内定後】職場見学
      【入社後】歓迎会、相互インタビュー、1on1

      ・職場見学
      内定者に対して、職場を見学できる機会を設けます。職場に実際に行くことで、職場の雰囲気や空気感、実際に働いている人の様子を体感することができます。自分が職場で働くイメージを持ちやすくなります。自分が社会人として、今見ている環境で働くことになる、ということが実感できると、緊張感だけでなく、期待感も感じやすくなります。ポジティブな感情を持って入社してくれると、職場との関係性も築きやすくなります。

      (参考)職場見学を含めた内定者の懇親会を詳しく知りたい方へ
      内定者懇親会に迷ったらこれで解決!企画・運営・フォローの流れを徹底解説

      ・歓迎会
      新入社員を歓迎していることを表す機会を作ることも一つの方法です。新入社員は歓迎してもらえていることがわかると、一番はじめに感じる「受け入れてもらえなかったらどうしよう…」という不安を解消できます。歓迎会をしても、その時の空気感として「イヤイヤ参加しています」という人が多かったりすると、逆に配属場所について不安感を増幅させてしまいます。飲み会にネガティブなイメージを持っている新入社員であれば、昼食休憩を長めにとり、少しリッチなランチを行うウェルカムランチでもよいでしょう。普段からの部署の雰囲気が現れやすい場でもあるため、大前提として部署ごとの関係性を良くしておくことが大切です。

      (参考)内定者の食事会を詳しく知りたい方へ
      内定者との食事会の準備はこれを見れば完璧!内定者食事会の準備〜本番までの流れを徹底解説

      ・相互インタビュー
      配属時、新入社員と既存社員が相互インタビューを行い、新入社員への歓迎度合いを高め、メンバーとの関係構築に繋げています。
      相互インタビューは、お互いに大切にしている想いや背景を理解し合うことを目的としています。自己紹介シートを配る等の取り組みもあるかもしれませんが、直接コミュニケーションを取り合うことがオンボーディングでは重要なので、相互インタビューを推奨しています。

      【参考:相互インタビューシート】当社新入社員研修を導入いただいたお客様にオンボーディング支援ツールとしてお渡ししています。 相互インタビューシート

      ・1on1
      定期的に1on1ミーティングを実施することを推奨します。定期的に1on1を行うことで、新入社員のちょっとした不安が解消され、関係構築にも繋がります。特に始めの1ヶ月間は、15分程度の時間でも毎日1on1を実施することを推奨します。新入社員が積極的に質問がしにくい時期のため、こまめなフォローが必要なことと、関係性構築のためです。
      毎日1on1の時間を用意するのが難しいという方は、トレーナー1人で1on1を全て実施するのではなく、チームメンバーで持ち回りで実施する方法があります。持ち回りで行うと次のようなメリットが生まれます。

      新入社員:様々な視点からアドバイスや意見をもらえる。関係性構築にも繋がる。
      トレーナー:育成の時間的な負担軽減、他社員からの育成に関するアドバイスをもらえる。
      トレーナー以外の社員:自身も新入社員育成に携わっているという当事者意識を持てる。

      少しでも1対1でコミュニケーションと取れる機会を設けると、関係性を築きやすくなります。

      【あわせて読みたい】
      新入社員の離職を防ぐ!オンボーディングの具体施策と成功の3つのポイント

      Feldman, D. C. (1977)の調査によると、新入社員が職場の仲間に受け入れられたと感じる(受容感)には、平均2.7カ月かかるという研究結果があります。そのため、入社後 3 か月間は丁寧に育成し、受け入れの土台をつくっていくことを推奨します。
      みんなが仲間だという感覚を持てるようにするために、新入社員と丁寧に関係性を築いていき、組織に安心できるようにしましょう。

      社外に同期を作る

      ストレスや不安を増加させないためにも、社外に同期となる人を作れるようにしましょう。悩みや不安を吐き出せる場所を作るためです。
      例えば、当社の新入社員研修公開講座では、自社に同期がいない新入社員も、その場で出会った他社の新入社員と同期のような関係性を築いている方もいます。

      当社の公開講座では、可能な限り別の会社の受講生同士が同じグループになるように編成しているため、グループ単位でみると知り合いがいない状態です。そのため、同期がいない新入社員も孤独感なく参加できます。また、グループワークが多いことも特徴で、グループワークを行うなかで絆や連帯感が生まれるため、知り合いというより仲間という感覚になりやすいです。

      当社研修は、新入社員の悩みのタイミングに合わせて、1年間に13日の新入社員研修 公開講座を実施しています。そのため、4月以降も継続的に研修に参加していただいている新入社員の様子を見ていると、関係性が続いていていることがわかります。

      このように、社内に同期がいない場合は、様々な企業の新入社員と一緒に学ぶことのできる公開講座に参加する機会を設けて、外部に同期を作る方法もおすすめです。公開講座で出会った人と悩みや不安を出し合うことで、同じ悩みや不安があるのだと安心を得ることができます。また、他業界や他社の方と話をする中で、視野を広げることもできます。

      【あわせて読みたい】
      【新卒採用10名以下の人事向け】少人数の新入社員研修は、公開講座と内製化のバランスが重要!
      失敗しない新入社員研修(公開講座)の選び方│フォローも万全で、安心スタート!

      メンター制度を導入する

      実務で関わる人以外の方に、メンターをアサインするといいでしょう。メンターは、新入社員にが安心して話す存在になります。不安や悩みを吐き出す場所があれば、自分一人で抱え込まなくてよくなり、不安感の増加を防ぐことができます。
      メンターは、新入社員の感情に寄り添いフォローします。例えば、仕事で新入社員がミスをしたとします。そのときに、トレーナーや先輩からは、仕事に対しての指導をしていただくことが多く、新入社員の感情やメンタルのフォローまでは手が回らないことが多いです。しかし、ミスをしたことでのこれからの不安や、トレーナーとこ関係性の築き方についての悩みなどは新入社員が一人で考えていても堂々巡りになりがちで、解消されません。
      そのときに、評価をされる関係性ではないメンターに話を聞いてもらうことで、不安や悩みを和らげることができます。

      このように、新入社員にとってメンターという存在がいることで、組織に安心できる状態を作ります。組織に安心することができると、エンゲージメントを育みやすくなります。

      【参考】OJTトレーナーとメンターの違い
      OJTトレーナーは、仕事のスキルと仕事に対するモチベーションなど、仕事に関する全ての成長を促すことが役割です。
      一方メンターは、仕事のスキルについての成長を促すことは役割ではありません。新入社員が仕事に集中して成果を出せるようになる環境を整えるための相談相手のイメージです。そのため、メンターは実務と別部署の人が行うこともできます。
      より詳しく知りたい方は、下記コラムを参考にしてください。
      もっと効果的なOJT研修を実施するには?3つのポイントを解説!│人が育つ組織をつくるために
      新入社員にメンターをつけることで組織への安心感をもたらし、成長を促す

      ポジティブフィードバックを増やす

      自己肯定感を下げないようにするために、ポジティブフィードバックを積極的に行うようにしましょう。新入社員が先輩社員と比較するのではなく、過去の自分と比較することで、できるようになっていることがあることを自覚出来るようにするためです。
      新入社員が先輩社員と仕事の成果や関係性などを比較してしまうと、新入社員が勝るところを見つけるのは難しいです。自分のできないことばかりが目についてしまうと、自己肯定感が下がり、主体性的な行動が出にくくなるなど、エンゲージメントの低下に繋がります。
      そうならないためにも、過去の新入社員と比較してできるようになったことや、周囲にポジティブな影響を与えられるようになった変化をこまめに伝えるようにしましょう。

      伝える内容としては、前回伝えたところが改善されているとか、自分なりにより良くしようと考えてくれたことなどです。

      例)伝え方の一例
      「前回伝えたところを意識してくれたことが伝わったよ。ありがとう。」
      「この箇所について〇〇さんの意図が伝わるし、相手にもわかりやすい内容になっているね。」

      「ポジティブフィードバックをできる点が見つけられない」と感じてしまうこともあるかもしれませんが、細かく見ていけば何かしら見つけられるでしょう。もし、アウトプットの内容についてフィードバックが難しい場合は、プロセスにおいてのフィードバックでもよいでしょう。ただ、注意点としては、本心で伝えることがポイントです。心にもないことや、誇張しても、新入社員には伝わります。

      このようなフォローを行うことで、新入社員に同期がいなくてもエンゲージメントが下がらないようにしましょう。

      【あわせて読みたい】
      新入社員が育つフィードバックとは?基本となる考え方や方法を詳しく解説

      成長スピードの低下に対するフォロー

      成長スピード低下に対するフォローとしては、2つの策が考えられます。

      新入社員が意識しやすい目標を設定する

      一人でも成長できる環境を作るためにも、新入社員が意識しやすい目標を設定しましょう。切磋琢磨する仲間がいないと、同期の姿を見てもっと頑張ろうとか、仲間に追いつきたいという意欲を生み出すことが難しく、一人で成長意欲を持ち続ける必要があるためです。

      新入社員用が意識しやすい目標を設定するためには、目標の内容が明確になっている必要があります。曖昧なままでは結局何をしたらいいかが分からないですし、人によって解釈が変わる場合もあるためです。コンセプトから目標に落とす時は、2つのポイントを意識してみてください。

      1)SMARTの法則になっているか
      2)新入社員が活躍をイメージでき、納得感のある目標設定になっているか

      順番に説明します。

      1)SMARTの法則になっているか
      SMARTの法則というのは、ジョージ・T・ドラン氏が提唱した理論で、5つの成功因子によって構成されています。

      目標設定

      SMARTの法則目標を設定する際には、このすべての要素が含まれているかを一つのポイントにしていただけたらと思います。

      2)新入社員が活躍をイメージでき、納得感のある目標設定になっているか
      目標に対して新入社員自身が、目標を達成できたら自身のなりたい姿に一歩近づけると思えたり、活躍できているイメージを持てなければ、目標に対して動き出すことはできません。

      そのため、社会人未経験の新入社員でもイメージを持てるような言葉になっているか、新入社員自身が目標に対して納得して、自らの目標として捉えてもらえそうかという点は意識して言葉を選んでください。意味合いとしては同じでも、言葉によって、イメージは大きく変わるため、目標は何度もブラッシュアップして言葉を磨いていって頂ければと思います。

      上記2点のポイントを踏まえて、例えば、営業担当の場合、新入社員の目標として次のような内容が考えられます。

      3月末までに〇〇サービスに関して、初回訪問(会社説明・ヒアリング)から提案・受注・納品プロセスを、一人で遂行できるようになる

      誰が見ても同じ理解ができる明確な定義がされている内容で、納品まで一人で遂行するという基準も明確になっています。新入社員1年目でも頑張れば達成できる程度の目標で、営業の仕事と結びついています。3月末までという期限も設定されています。社会人になって間もない新入社員もイメージしやすい内容になっています。
      そして、1年後の目標を達成するために、毎月ごとに目標を細分化し、道筋を作ることができると、新入社員は今やすべきことがわかりやすくなるため、成長意欲を促進させることができます。

      目標設定についてより詳しく知りたい方は、下記のコラムもご覧ください。

      【あわせて読みたい】
       【人事・OJTトレーナー必見】1年後に結果を出す新入社員の目標例

      育成計画を立てて適切な育成を行う

      組織や新入社員が1年後に望む姿になるために、新入社員の育成計画を立てて、適切な育成を行いましょう。スキルが不足していたり、成果に繋がらない仕事ばかりでは、将来的に活躍する社員になることは難しいためです。
      そのためには一年後に組織が望む新入社員になれるように逆算して考えることが必要です。育成計画を立てるときは、次の流れで考えましょう。

      ありたい姿

      ありたい姿になってもらうために必要なスキルについては、公開講座の研修や社外セミナーへの参加、またはe-ラーニングを行う機会を作りましょう。育成計画について、より詳しく知りたい方は下記のコラムをご覧ください。

      今回お伝えした、新入社員に同期がいないときに組織としてフォローすべき6点について、着手できていないと感じるものがありましたら、ぜひ早い段階で取り組むことをおすすめします。そうすることで、新入社員の離職を防ぎ、早期活躍や成長へと繋がります。

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          3)まとめ

          今回は、新入社員に同期がいないことで起こる可能性がある、ネガティブな影響とその原因、そして組織としてフォローすべきことをお伝えしました。新入社員に同期がいないことで起こり得るネガティブな影響とその背景・要因をまとめると下記図の通りです。

          ネガティブ影響 新入社員  同期いない

          【エンゲージメントの低下に対するフォロー】
          ・内定後からオンボーディングを行う
          ・社外に同期を作る
          ・メンター制度を導入する
          ・ポジティブフィードバックを増やす

          【成長スピード低下に対するフォロー】
          ・新入社員が意識しやすい目標を設定する
          ・育成計画を立てて適切な育成を行う

          これらの情報を参考にして、早速、同期のいない新入社員を迎える準備を進めていただけたらと思います。対策を行うことで、新入社員に同期がいなくても、孤独感や成長の遅さを感じることなく、組織の目標を達成するための力になれるように育成してきましょう。

          当社の新入社員研修の公開講座では、新入社員が1名しかいない企業様にも多くご参加いただいております。他社の新入社員との交流を通して、新入社員の成長やフォローを促していきます。お客様のご要望にあわせて、研修プランのご提案やお見積りもいたしますので、まずはお気軽にお問合せ下さいませ。

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