- [ コラム ]
若手社員が抱える悩み12選と、解決に導く具体策
- 「最近の若手社員はどんなことで悩んでいるんだろう?」「若手社員の悩みにうまく対処し、フォローするにはどうすればいいんだろう?」という声を、人事や管理職、トレーナーの方からよくいただきます。若手社員の悩みをそのまま放置しておくことはとてもリ
- 詳細を見る
若手社員研修で主体性の発揮を促す!成功に導く4つの秘訣
更新日:
「若手社員研修を通して、若手社員の主体性を発揮させたい」
将来的に企業を牽引するリーダー候補を育成したいという想いから、人事や経営者の方から、よくご相談をいただきます。
若手社員が主体性を発揮するようになるには、「自分で考え、行動できる力を育む研修」が必要です。この力を養うことで、若手社員は指示待ちの姿勢から脱却し、自ら問題解決に取り組むことができるようになります。
本コラムでは若手社員研修で、若手社員の主体性を発揮を促すための重要な4つのポイントを解説します。
若手社員に主体性を発揮してもらうことで、自律的な行動が増え、組織にポジティブな影響を期待できるようにしましょう。
若手社員の主体性の低さに悩む事責任者様・担当者様へ
こんな悩みをおもちではありませんか?
- 今の若手社員が主体的に動く研修を企画したい
- 予算内でできる最適な方法を知りたい
- 研修によって主体性が高まった成功事例を知りたい
研修の効果を最大化するためのヒントが、たった1回の相談で得られます。社内研修・人材育成でお悩みの方はお気軽にご相談ください。

大学卒業後、大手通信会社、アルー(株)勤務後、2010年にアーティエンス(株)を設立。業界歴17年。大手企業から、中小企業、ベンチャー企業の人材開発・組織開発の支援を行っている。専門分野は、組織開発、ファシリテーション。
目次
1)若手社員研修を通じて主体性発揮を促す4つのポイント
若手社員研修を通して、若手社員が主体性を発揮するための下記4つのポイントを、フェーズごとに紹介します。
①企画 : 若手社員が主体性を発揮できない状況を整理する
②準備 : 若手社員が主体的に研修を受講するための働きかける
③運営 : 若手社員が主体性を発揮できる場を創る
④研修後フォロー : 行動変容を促し続ける
①企画 : 若手社員が主体性を発揮できない状況を整理する
企画の段階では、若手社員が主体性を発揮できない状況を整理することが重要です。
「主体性が発揮が発揮できない」理由は様々です。原因を整理することで、適切な若手社員研修の実施できるようになります。
具体例
現状(主体性を阻む要因) | 研修案 |
モチベーションが下がっており、意欲が低い | 成長実感研修 「自身のこれまでを振り返り、成長の実感と予感を見出す」 |
責任感が欠けている | 若手社員フォロー研修 「自身が組織に与える影響を理解し、自覚を持つ」 |
意見を発信する意識が低い | メンバー向けチームビルディング研修 「チームの一員としての当事者意識醸成と、チーム力を高める仕組み創りの習得」 意思発信力研修 |
考える力が弱く、意見の納得感が弱い | ロジカルシンキング研修 「上司・顧客・仲間と一緒に使えるロジカルシンキングを実践的に習得する」 プレゼンテーション研修 |
このように若手社員が主体性を発揮できない原因を整理すると、必要な研修内容を見つけることができます。
【参考コラム】
若手社員が抱える12の悩みと、その解決策とは│困難を乗り越えて、成長するために
最近の若手社員の特徴とは?効果的に育成を行う4つのポイントも詳しく解説
②準備 : 若手社員が主体的に研修を受講するための働きかける
研修を準備する際、若手社員が主体的に受講できるように働きかけを行うことが大切です。
研修は受け身になりやすいため、まずは少しでも興味を引く仕掛けを作ります。これが、若手社員が主体性を発揮するためのきっかけになります。
具体的には、人事や経営者からのメッセージを込めた案内メールを送る、簡単な事前ワークを実施するなどの方法があります。
重要なのは、「いつもと違う」「なんか面白そうだ」と感じてもらうことです。
例えば、アーティエンスの公開講座を受講したあるお客様の案内文をお見せします。
事前ワークは、研修に関連する本を読んでもらったり、アンケートに答えたりなどさまざまです。
ただ、若手社員に過度な負担になるものは避けるべきです。負担が大きい事前ワークは、やらされ感が強くなり、若手社員研修への興味関心が薄れていきます。
当社では、研修内容に合わせて、次のような内省を行うワークを行うことがあります
もしネガティブなコメントがあったとしても、焦る必要はありません。研修でのフォローに繋げましょう。
このような取り組みをして、若手社員が主体的に研修を受講するための働きかけを行います。
なお下記コラムの事例では、この受講生が主体性を持って変容していったストーリーも見ることができます。
【目的別3年目社員研修一覧】事例から考える自組織に必要な3年目社員研修とは
・組織の成長スピードに追いつく: マーケティングコンサルティング(100名程度)
③運営 : 若手社員が主体性を発揮できる場を創る
研修内では、若手社員が主体性を発揮できる場を作り続ることが重要です。
主体性を発揮する経験をすることで、現場でも自分から行動できるように促します。
研修内で若手社員の主体性を解放・発揮を促す手法を6つお伝えします。
【研修内で若手社員の主体性を解放・発揮を促す手法】
・コントロールにつながるオペレーションやメッセージは、極力控える
・本音が話せる安心安全の場を創る
・若手社員研修の目的・目標を明確にする
・ワークでは説明をしすぎず、考える余白を与える
・選択する機会を多く創る
・ポジティブフィードバック・リフレクションを行う
それぞれ説明していきます。
コントロールにつながるオペレーションやメッセージは、極力控える
コントロールにつながるオペレーションやメッセージを控えることが重要です。
コントロールにつながるオペレーションやメッセージが多くなると、言われたからやるという受け身の姿勢や、受動的主体性が強化されてしまいます。
受動的主体性とは、「決められたルールや枠組みの中で一生懸命頑張ること」です。「自分の意志で判断を行い、責任を持って行動する」主体性と異なり、受け身の状態が目立ちます。
【例 受動的主体性と主体性発揮状態の違い】
受動的主体性の状態 | 主体性を発揮している状態 |
---|---|
「テレアポは量をこなしなさい」と言われて、目標よりも多くのテレアポを行う | ・テレアポの量をこなすだけではなく、アポ数が上がるために工夫する ・別の方法を考えて、上司に相談をする |
「会議で自分の意見を伝えなさい」と言われ、多くの意見を伝える | ・会議の質が上がるように、事前に資料を用意する ・前提を見直す質問をする |
研修でよくあるコントロールにつながるオペレーション例は、「発言をした後に必ず拍手を求める」、「発言を求める際に、指名ばかりする」などです。
拍手があると一見盛り上がっているように見えますが、拍手をするという枠組みが強くなり、まさに言われたからやるなどの受動的主体性が強化されます。
また、指名ばかりでは「指名された時だけ発言すればいい」と受け身の姿勢が強くなります。
コントロールするようなオペレーションは極力減らし、社員が自発的に発言や行動できる場を提供することが大切です。
本音が話せる安心安全の場を創る
本音が言える安心安全な場を作ることは、主体性の発揮を促すために重要です。
安心安全な場がないと、「間違ってはいけない」「正解を言わないといけない」「いいことを言わないといけない」というプレッシャーがかかり、主体性が発揮されません。
安心安全の場を創るための方法として、チェックインや、対話(ダイアログ)のルールなど設けるなどがあります。
(例) アーティエンスが用いるチェックインのやり方例)アーティエンスが設定している対話(ダイアログ)のルール
参加者が安心して本音を言える場を作り、主体性を引き出すための環境を整えることが大切です。
若手社員研修の目的・目標を明確にする(もしくは、若手社員研修の目的を参加者で創る)
若手社員研修の目的・目標を明確にすることも、主体性の発揮を促すために重要です。
目的・目標が不明確だと、研修参加者は「なぜこの場にいるのか」が分からず、主体性が発揮されません。
ただし、研修の目的・目標に対して違和感を感じる参加者が多い場合、そのまま進行するのは避けましょう。
目的や目標に対する違和感を感じた段階で、その意見を受け入れ、参加者と一緒に再考することが必要です。もしそのまま進めてしまうと、予定調和に流れ、主体性を引き出すことができなくなります。
若手社員研修の目的・目標を明確にし、時にはその目的を参加者と共に創り上げることで、より主体的な学びの場を作り上げることができます。
ワークでは説明をしすぎず、考える余白を与える
ワークでは説明をしすぎず、考える余白を与えることもポイントです。
ワークの説明をあまり丁寧にしすぎると、参加者が受け身になりやすくなるためです。
主体性の発揮を促すことを目的とした研修においては、講師・ファシリテーターからの説明は、少し乱暴なくらいでもかまいません。分からなければ講師やファシリテーターに対して自発的に質問が出てきます。
余白部分を考えたり、質問することが主体性の発揮のきっかけを与えることになります。
ただ、オンライン研修では対面研修と比べてフォローが難しいため、ワークの説明は丁寧に行い、考えてほしい余白を提示するように進めると良いでしょう。
選択する機会を多く創る
小さなことでも自分で決めることが、主体性を発揮するために重要です。
主体性は、自分で選択を行う経験から育まれまれるためです。
例えば、席を自由にすることも一つの方法です。アーティエンスでは、対話中心の研修では、さまざまな色の付箋を用意して、参加者が自分で選ぶ場面を作り、主体性を促進しています。
このような小さな選択を自分で行うことが、主体性を発揮し、社員の成長を促すことに繋がります。
ポジティブフィードバック・リフレクションを行う
ポジティブフィードバックとリフレクションも、若手社員の主体性をより強化します。
ポジティブフィードバックは、社員が自信を持ち、さらに主体的に行動しようとする意識を高めます。
リフレクションでは、自分の良かった点を振り返ることで、主体的に物事を捉える力が養われます。
当社の研修では、シミュレーションワーク後にグループメンバーへポジティブフィードバックを行うことが多いです。ワークを通じてさまざまな場面を観察するため、具体的なフィードバックを提供できます。
リフレクションは研修の最後に行います。個人で内省した後にグループでシェアすることで、他者の気づきも得られ、より振り返りを深められます。
研修内で主体性を発揮する機会を多く作り、ポジティブフィードバックとリフレクションを通じて、若手社員が主体性を育む場を創り続けることが重要です。
④研修後フォロー : 行動変容を促し続ける
研修後に行動変容を促し続けることも大切です。
研修後も行動を促し続けなければ、研修内で発揮した主体性が習慣になる前に戻ってしまうためです。
行動変容を促し続けるための具体的におすすめな方法は、バトンメール®ととフォローセッションです。
バトンメール®
バトンメール®とは、当社が開発したツールです。
研修後に、4~6名程度のグループを決めて、一週間に一度グループメンバーから、他のメンバーに対して、研修で学んだことを現場でどう活かしているかなどを伝えます。
さらに、メールの最後に同じグループのメンバー一人に対して、バトンを渡します。翌週はそのメンバーがメールをグループに送ることになります。
メールを送る本人はしっかり内省ができますし、グループメンバーもメールを見ることで小さな内省ができます。
少ない負担で、チーム学習を促せるためおすすめです。
フォローセッション
フォローセッションはチーム学習を通じて質の高い内省を促し、変化を実感しやすくします。
半日が難しければ数時間でもいいので、仲間とのチーム学習を通して質の良い内省(リフレクション)を行いましょう。変化に気付き、主体性の発揮が強化されます。
研修を単なる「イベント」として終わらせず、学びを促し続けることで主体性の発揮が強化され、行動変容を持続させることが可能になります。
1章で紹介した4つのポイントを意識することで、若手社員研修を通して、若手社員が主体性を発揮しやすくなります。
2)若手社員研修を実施しても主体性が発揮されない場合は、当事者意識から見直そう
若手社員研修で主体性が発揮されない場合は、当事者意識が育めているか見直しましょう。
※当社では、当事者意識を「課題やビジョン・目的・目標に対して、自分事として捉えて、意識・行動していること」と定義しています。
当事者意識が育っていないと、社員は自分の役割や目的に対して積極的に関与せず、主体性を持って行動することが難しくなるためです。当事者意識が欠けていると、ただ指示に従うだけの受け身な姿勢にとどまってしまいます。
一方、当事者意識があると、主体性が発揮されやすいです。
※当社、人事勉強会の資料より抜粋
「当事者意識の育み方」に関しては、詳しくは下記コラムでご紹介していますので、こちらを参考にしていただければと思います。
社員の当事者意識を育む研修・ワークショップの創り方 ~人事が働きかけられることとは?〜
【若手社員研修】で主体性の発揮を促したい!知っておくべき4つのプロセス
適切な若手社員研修を実施しても主体性を発揮させることができなかった場合は、当事者意識が育まれているかを見直し、意識的に育てる取り組みが必要です。
4)まとめ~若手社員研修の主体性発揮はアーティエンスにおまかせ~
本コラムでは、若手社員研修での主体性の発揮の扱い方に関して、お伝えしました。
若手社員研修を通して、若手社員が主体性を発揮するためには、「主体性を発揮させるもの」ではなく、「主体性の発揮を促していくもの」であると捉えることが重要です。
若手社員が主体性を発揮できるようにするために、以下の4つのポイントを意識しましょう。
①企画 : 若手社員が主体性を発揮できない状況を整理する
②準備 : 若手社員が主体的に研修を受講するための働きかける
③運営 : 若手社員が主体性を発揮できる場を創る
④研修後フォロー : 行動変容を促し続ける
研修を通じて、若手社員が「自分で考え、行動できる力」を育むことが大切です。
なお、アーティエンスでは、若手社員の主体性を発揮を促す研修を実施しています。研修後には、指示待ちの姿勢から自ら問題解決に取り組む姿勢が期待できます。
貴社の若手社員の主体性を引き出したいとお考えでしたら、ぜひアーティエンスにご相談ください。豊富な経験と実績を持つ専門家が、貴社に最適な研修を提案させていただきます。
若手社員研修で主体性を促し、指示待ちの姿勢から自ら問題解決に取り組む姿勢が見えるようにしましょう。
若手社員の主体性の低さに悩む事責任者様・担当者様へ
こんな悩みをおもちではありませんか?
- 今の若手社員が主体的に動く研修を企画したい
- 予算内でできる最適な方法を知りたい
- 研修によって主体性が高まった成功事例を知りたい
研修の効果を最大化するためのヒントが、たった1回の相談で得られます。社内研修・人材育成でお悩みの方はお気軽にご相談ください。