人と組織の課題解決に本当に役立つ情報を発信するコラム

新入社員研修のアンケートテンプレート例|研修効果を高めるポイント

 新入社員研修 アンケート

2023/8/3作成ー

「新入社員研修でどんなアンケートをするといいのだろうか…」
「新入社員研修におすすめのアンケートテンプレートが知りたい…!」

そのようなお悩みを抱えている人が多くいらっしゃるのではないでしょうか。

研修後のアンケート実施は、さまざまなことに役立てられます。具体的には、次のような内容を把握するのに役に立ちます。

・研修満足度
・学習内容の理解度
・研修内容や運営上の改善点
・研修の効果測定

ただ、当社では、研修満足度や研修の効果測定を、アンケートではなく別の方法で確認するようにしています。アンケートは、研修によってどのくらいの学びを得ることができ、現場で活かせそうかを確認することを目的に実施しているためです。

本記事では、そんな当社が使用している新入社員研修のアンケートテンプレートを公開し、アンケートの内容の活かし方や、アンケートを作成する際のポイントもお伝えします。

新入社員研修後に今後に活かせるアンケートを実施することで、より良い研修コンテンツにアップデートしていき、より良い新入社員の育成を行えるようにしましょう。

監修者プロフィール

近藤 ゆみ

アーティエンス(株)にて、研修講師、組織開発・人材育成のコンサルタント、コラムの監修・執筆などに従事。前職の大手人材紹介会社では、転職希望者のキャリアカウンセリングから転職サポートまでを一貫して担当。

1)新入社員研修のアンケートテンプレート例

当社が使用している、新入社員研修のアンケートテンプレートはこちらです。研修と現場をつなぐためのツールにもなるため、「ブリッジシート」と呼んでいます。

ブリッジシートの設問内容
①本日の研修での学び・気づき・発見を振り返ってください。その中で、あなたが社会人として活躍するために大切にしたい気づきや新たな学びは、どのようなことでしょうか。

②研修の学び・気づきから、あたなにはどのような変化がうまれましたか?それは、気持ちや考え方の変化かもしれません。今の気持ち・感想を教えてください。

③研修の学び・気づきを、どのように現場につなげるか考えてみましょう。どのような場面で、何を意識し行動しますか?その意識・行動から、起きる変化・結果を考えてみましょう。

④本日の学びを行動に移す上で、感じる難しさや、阻害要因として思い浮かぶことはありますか?また、阻害要因を乗り越えるために、意識・行動していきたいことはありますか。

⑤そのほか、どんなことでも結構ですので、共に過ごした仲間たちやアーティエンスのスタッフ、そしてこの場に協力いただいた会社の経営者・上司・仲間たちにお伝えしたいことがありましたら、ご自由にお書きいただけますでしょうか。

設問内容が「研修の良し悪しを評価する」文脈になっていないことがポイントです。そうすることで、自分は悪く無いけど研修がイマイチだったらスキルが身につかなかった、という心理にならないようにしています
研修の良し悪しを新入社員が評価すると、自分の学びが弱いときにこの研修はいまいちだった、という評価をします。そうすると、研修が良くなかったことが原因で自分は悪くないと考えるようになってしまい、現場で活用できなくてもしょうがないという思考になってしまうためです。
その思考になってしまっては、新入社員の成長を促すことが難しくなってしまいます。自分には原因がないと思っているため、自分でなんとかしようという気持ちになっていかないためです。

そのような思考に陥らないよう、受講生である新入社員が「研修の良し悪しを評価する」文脈にならないような設問にしています。

設問の狙い

当社が使用しているアンケートの狙いは次の通りです。

・学んだことを自分なりに言語化して学びを深めること
・研修の目的を達成できているか確認すること
・研修で学んだことを現場につなげられるようにすること
・現場が支援した方がいいことを確認すること
・本人や組織、チームの状態を確認すること

学んだことを自分なりに言語化して学びを深めること

学んだことを自分なりに言語化して学びを深めることは、設問①で確認しています。

①本日の研修での学び・気づき・発見を振り返ってください。その中で、あなたが社会人として活躍するために大切にしたい気づきや新たな学びは、どのようなことでしょうか。

学んだことを内省し自分の言葉で学びを振り返ることで、情報を整理することができます。

実際に、下記のようなコメントがあります。

社会人として、そして会社の一員として責任を自覚することが重要だと考えていたが、具体的にどのような意識を持って日々の業務にあたるべきなのかというところまで考えられていなかったことに気づきました。(中略)何がどのように分からないのかを確認し、先輩社員や上司に積極的に相談した方が良いと学びました。

社会人の自覚研修後のアンケートより一部抜粋

「相談することの大切さ」を学びました。例え相手が忙しくあろうとも、事後報告はしてはいけないと思います。1年目は仕事の全責任を取れないからこそ、小さなことも上司に報告するクセを付けていきたいです。またスケジュール管理は徹底すると、時計を見るクセが出来、仕事がスムーズに進むと思います。

上司との協働体感研修後のアンケートより一部抜粋

ここでのコメントが、テキストの内容をそのまま移しているだけだったり、内容が薄い場合は注意が必要です。その方は自分の言葉で言語化することのできないほど受け取っている内容が少ないか、参加意欲が弱く学びが弱いことが考えられます。その場合は、研修前後の仕事の様子を現場社員にヒアリングしたり面談をするなどして、研修内容やモチベーションのフォローをする必要があります。このように、新入社員研修で学んだことや気づきを自分の言葉で振り返ることで、学びの理解を深めることができます。

研修の目的を達成できているか確認すること

研修の目的を達成できているかの確認は、設問①と②で確認できます。

①本日の研修での学び・気づき・発見を振り返ってください。その中で、あなたが社会人として活躍するために大切にしたい気づきや新たな学びは、どのようなことでしょうか。

②研修の学び・気づきから、あたなにはどのような変化がうまれましたか?それは、気持ちや考え方の変化かもしれません。今の気持ち・感想を教えてください。

研修の目的を達成するために学んでほしいと思っていたポイント(=ラーニングポイント)が設問①②のとズレがないかを確認することでわかります。

例えば、当社のビジネスマナー研修では「信用や関係性を高めていくための自身と相手や場を大切にしたビジネスマナーの考え方を学ぶ」という目的のために下記のラーニングポイントを設けています。

1)ビジネスマナーを実践することの意義と、与える影響を理解するビジネスマナーを単なる「型」をとして覚えるのではなく、ビジネスマナーを実践することの意義や目的から理解します。その上で、ビジネスマナーを実践することで得られる相手からの信用や関係構築などの影響を知ります。

2)ビジネスマナーの基本となる「相手目線」を意識するどんなに完璧なビジネスマナーでも「相手目線」が欠けていては、本来の意味を成しません。ロールプレイングや間違い探しワークを通じて、相手や状況によって受け取る印象に多様性があることを理解し、相手や場に応じたビジネスマナーを習得します。

3)ビジネスマナーを通じた「個性の発揮」を考えるビジネスマナーは単に堅苦しいものではなく、自身の個性(強み)を発揮できるツールでもあります。ワークを通じて、そのことを理解し、ビジネスマナーを実践することへの不安や苦手意識を軽減します。

上記3つのポイントを新入社員が受け取ってくれているかを設問①②で確認します。実際のコメントを見てみると、ラーニングポイントと合致する内容を書いていることがわかります。

①ビジネスマナーとは、形式ばったものではなく、仕事の場に応じて、相手を敬う気持ちが行動となって現れるものであると気づいた。(略)

②研修の前はマナーなんて堅苦しいと考えていたが、仕事をスムーズにすすませ、楽しく仕事をすすめるための1つの要因なんだと考えるようになった。(略)

①ビジネスマナーとは基礎を確立した上で、自分らしさを上のせするものだと思いました。(略)

②(略)一般常識である礼のやり方や敬語の種類は今日だけでは覚えられないことばかりでした。言葉づかいは実践しなければ身につかないと思うので、失敗を恐れずに、できることから挑戦していきたいと思います。基礎を身につけたら、次は自分らしさを追求していきたいです。

このように、ラーニングポイントと新入社員が学んだことがズレていない場合は、研修の目的が達成できていると考えることができます。

しかし、新入社員が記載している内容が、ラーニングポイントとズレている場合は、研修のポイントを受け取りきれておらず、研修の目的が達成できていない可能性が高いです。その場合は、研修のコンテンツを確認し、ラーニングポイントを伝えられるような調整を行う必要があります。

ラーニングポイントをうまく新入社員に受け取ってもらうためには、
・繰り返し伝えること
・新入社員自身で気づける状態を作ること
・学んだことを体験してみること
を意識することがポイントです。

このようにラーニングポイントとアンケートの回答を確認してズレがないか確認することで、研修の目的を達成できているか確認することができます。

研修で学んだことを現場につなげられるようにすること

研修で学んだことを現場に繋げられるようにするために設問③を用意しています。

③研修の学び・気づきを、どのように現場につなげるか考えてみましょう。どのような場面で、何を意識し行動しますか?その意識・行動から、起きる変化・結果を考えてみましょう。

新入社員研修は現場の仕事の質を高めるためのものだということを研修中に意識するのは難しいです。そのため、アンケートの時間で、研修で学んだことをどう現場に繋げることができるかを内省する時間をとります。そうすることで、明日の仕事から学んだことを活かせる状態になります。

例えば、当社の目標達成・コスト意識研修を受講した後のアンケートで下記のように回答している方がいました。

「共通認識」という点で、仕事をしていく中で、目指している方向を先輩方と合わせることで、成長に繋げていきたいです。認識をすり合わせ、目標の設定と達成に繋げていきたいです。

当社の巻き込み力研修を受講した後のアンケートでは下記のような回答がありました。

お客様の悩みを聞き出し、そこにコミットする提案をなげかけたいと思いました。一方的にならず、相手とコミュニケーションをする、一緒になってゴールに向かっていく姿勢が大切だと思います。また上司とも報連相を行い、アイディアや意見を手助けしてもらえるよう、信頼関係を構築したいです。

このように、明日からの仕事で意識すべきことを言語化することで、思い出しやすくなり、仕事の中で学んだことを活かしやすくなります。

新入社員研修は、現場で活かせるための知識やスキルを身につける場所です。現場でどのように活かすかという設問をアンケートで行うことで、研修の学びを現場での仕事に繋げることができます。

現場が支援した方がいいことを確認すること

現場が支援した方が良いことを確認するために、設問④を設けています。

④本日の学びを行動に移す上で、感じる難しさや、阻害要因として思い浮かぶことはありますか?また、阻害要因を乗り越えるために、意識・行動していきたいことはありますか。

新入社員が学んだことをスムーズに行えるようになるまでには時間がかかります。そのため、新入社員が学びを活かせるようになるまで、研修で学んだ言葉や型を使って説明するなど現場で支援する必要があります。
その上で、新入社員が不安になっていることを取り除くことができると、学びをより活かせる環境を作ることができます。

例えば、下記のコメントからは、言葉づかいやネガティブな情報を伝えるときの言い回しに不安を感じてることがわかります。

言葉づかいが不安です。お客様が不快に感じないよう、マイナスなことを言う際も言葉を選ばなくてはなりません。(略)

巻き込み力研修を受講した後のアンケートより一部抜粋

この情報を新入社員のトレーナーに伝えることで、新入社員の不安を和らげることができます。この場合だと、トレーナーから新入社員に次のようなフォローができます。
「この間の研修で、言葉づかいやネガティブな情報を伝えるときの言い回しに不安を感じてるって書いてあったって聞いたんだけどあってる?お客様のまで言葉づかいが間違っていないか不安にならないように、もし言い方を気をつけた方がいい言葉に気づいたら、都度確認できるといいのかなって思ったんだけどどう?まず2週間くらいやってみる?」

このようにアンケートを通して新入社員が現場での仕事で不安や難しさを感じる部分がわかることで、フォローすべきことがわかり、成長を促しやすくなります。

本人や組織、チームの状態を確認すること

本人や組織、チームの状態を確認するために、自由度の高い設問⑤を最後に設けています。

⑤そのほか、どんなことでも結構ですので、共に過ごした仲間たちやアーティエンスのスタッフ、そしてこの場に協力いただいた会社の経営者・上司・仲間たちにお伝えしたいことがありましたら、ご自由にお書きいただけますでしょうか。

必須回答ではない、研修を受けての率直な感想や想いを伝えてくれることが多いです。

組織に対してポジティブな状態だと、ポジティブコメントが多いです。逆に、ネガティブな状態だと、空白や批判的なコメントがあったりします。

ポジティブコメントとしては、例えば以下のようなコメントがあります。

協力してきただきありがとうございました。厳しいこともありましたがありがたいと感じました。

巻き込み力研修を受講した後のアンケートより一部抜粋

楽しみながら最後のグループワークができたのは、今日一日を通してたくさんチームのメンバーとコミュニケーションが取れたからだと思います。ありがとうございました。

ビジネススキル研修を受講した後のアンケートより一部抜粋

このように設問⑤の回答内容によって、本人や組織、チームの状態について組織の状態を確認することができます。アンケートの回答内容によっては状態の確認を人事の方にお伝えしフォローを依頼し、新入社員の成長に繋げられるようにします。

当社のアンケート(ブリッジシート)は、このような狙いで設計しています。これらのことが確認できることで、より良い研修になるようアップデートすることや、新入社員が学んだことを現場で活かせるようになるための支援を行うことができます。その結果、新入社員の成長を促すことに繋がります。

本アンケート(ブリッジシート)で確認していないこと

当社のアンケート(ブリッジシート)では確認していないこともあります。それは以下の2つです。

・新入社員の満足度
・研修の効果測定

これらをアンケートで確認していない理由をお伝えします。

新入社員の満足度

当社では研修満足度の確認のためにはアンケートを実施していません。なぜなら、研修満足度を確認することで、研修の目的から焦点がズレてしまうためです。
新入社員研修の目主な的は、学びを理解し現場で活かすことができるようにするためです。しかし、研修に満足したかどうかは、研修の場が新入社員にとって面白かったか退屈だったかで判断されやすく、本質的な目的からズレてしまうことが往々にしてあります。

そのため、研修の満足度を新入社員に尋ねることはありません。その代わりに、新入社員が主体的に研修に参加しているか講師とアテンドスタッフで常に確認し、参加できていない人に対してはフォローを行なっています。また、人事の方とは研修の目的をすり合わせられているため、満足度について研修後に確認しています。

研修の効果測定

新入社員研修のアンケートとしては研修の効果測定を行なっていません。その代わり、パルスサーベイで毎月の状況を確認することは行なっています。

研修の効果測定の基準として、よく用いられるのはアメリカの経営学者、ドナルド・カークパトリックが提唱した「カークパトリックの4段階評価法」です。カークパトリックの4段階評価法では、学習者の「反応」、「学習」、「行動」、「成果」という4段階(レベル)の指標で研修の効果を測定し、評価します。

レベル1:学習者が研修に対してどれだけ満足しているかなどを調査
レベル2:学習者が研修に対してどれだけ解しているかなどを調査
レベル3:学習者が研修で学んだ内容を普段の業務などで実践できているかを調査
レベル4:学習者が研修で学んだことを実践した結果、企業の成果につながっているかを調査

研修実施の1週間以内程度に行えるものとしては、レベル1の反応、レベル2の学習あたりまでです。
レベル1の反応については、先ほど伝えたように、本質的な目的からズレてしまうという理由で、アンケートでは新入社員に満足度の確認をしていません。
レベル2の学習については、ブリッジシートの設問①②で確認することができます。
レベル3、4については、効果が見れるまでに時間がかかります。そのため、アンケートでは確認していません。その代わり、パルスサーベイで毎月の状況を確認することは行なっています。

 パルスサーベイとは、簡易的な調査を短期間に繰り返し実施し、その推移結果から組織や従業員の状態を把握する調査手法のことです。当社ではパルスサーベイGrowthを開発し、当事者意識を育む設問によって、新入社員自身と自組織を統合し、新入社員が自組織でやりたいことを育んでいきます。 また組織側も、出てきた結果を探求し意味づけすることで、自社の傾向分析・育成企画につなげ、組織としてやりたいことにつなげていきます。

毎月同じ設問をして数値の変動をみることで、研修の効果を確認することができます。例えば、関係の質を高める研修を受けた翌月以降の数値が上がっていたら、研修の効果があったことを確認することができます。

このように研修の効果測定については、効果が出るタイミングが異なるため、アンケートで確認する部分と、パルスサーベイで確認する部分に分けて対応するようにしています。

当社ではこのようなアンケート(ブリッジシート)を新入社員研修で行うことで、コンテンツの改善や新入社員の成長を促すことができています。

2)新入社員研修のアンケート作成時の4つのポイント

新入社員研修のアンケートを作成する際のポイントを4つお伝えします。

・アンケートの目的を明確にする
・実名で回答してもらう
・質問数を増やしすぎない
・選択式ではなく記述式にする

順に説明します。

アンケートの目的を明確する

アンケートの目的を明確にしましょう。アンケートで何を確認したいのかが明確になっていないと、良い設問を考えることができません

下記の例のように目的に応じて確認する内容が変わります。

アンケートの実施目的 内容
研修コンテンツの改善に活かしたい ・新入社員が何を学んだか
・研修の目的を達成できているか
新入社員の育成に活かしたい ・研修で学んだことを現場にどのように繋げるか
・研修で学んだことを現場で活かすために不安なこと、難しさを感じること
効果測定に使いたい ・研修実施後の新入社員の仕事の変化

アンケートで何を確認したいのかという目的を明確にしてからアンケートの作成に移るようにしましょう。

実名で回答してもらう

当社では、実名で回答してもらうことをお勧めしています。理由は2つあります。1つ目は、育成に活かせるため、2つ目は、新入社員自身で変化を確認することができるためです。

実名で回答してもらうことで、育成に活かせやすくなる理由は、研修後のフォローが行いやすくなるためです。アンケートでどんな学びを得て、現場で活かす際にどんなことが不安になっているのかを確認することができると、フォロー仕方が見えてきます。研修後にうまくフォローができると、成長スピードも高まります。

また、実名で回答してもらうことで、アンケートの回答量や内容から新入社員の変化を確認することもできます。例えば、当社研修では、研修の冒頭部分で前回の研修アンケートを見返す時間を取ったりします。自身の数か月前のアンケートコメントを見ることで変化を実感できたり、自身の課題が見えてくることもあります。

このように実名で回答してもらうことで、フォローをしやすくなります。

質問数を増やしすぎない

質問数を増やしすぎないようにしましょう。おすすめは5~10問程度で、10分以内程度で回答できる内容です。たくさんの質問があると、それだけで回答するのが面倒になってしまい、適当な回答が出てきやすくなります。

研修では常に新入社員の状態を観察できるため、アンケートで確認しなくてもわかることも多いです。アンケートの目的を確認して、その目的に沿った質問に厳選するようにしましょう。

選択式ではなく記述式にする

選択式ではなく記述式をお勧めします。新入社員自身の言葉で回答してもらうことで、新入社員に内省してもらえるためです。また、用意してある答えに自分の思いと合致するものがなかった場合、本当の新入社員の思いを確認することができなくなってしまいます。

研修の時間以外で自分の言葉で書くアンケートを行う場合は、時間が経つと実施した内容の記憶を遡るのが難しくなるため、研修の時間内にアンケートをする時間を設けることをお勧めします。当社では、研修最後の数分をアンケート(ブリッジシート)の記載の時間に当てています。

アンケートの実施タイミングを調整して、新入社員の言葉で回答してもらえるようにすると、新入社員の学びの理解度や不安をよりリアルに確認することができ、その後の成長に繋げやすくなります。

3)まとめ〜アーティエンスは新入社員の成長を促す〜

本記事では、そんな当社が使用している新入社員研修のアンケートテンプレートを公開し、アンケートの内容の活かし方や、アンケートを作成する際のポイントもお伝えしました。

当社が使用しているアンケートの狙いは次の通りです。

・学んだことを自分なりに言語化して学びを深めること
・研修の目的を達成できているか確認すること
・研修で学んだことを現場につなげられるようにすること
・現場が支援した方がいいことを確認すること
・本人や組織、チームの状態を確認すること

これらのことが確認できることで、より良い研修になるようアップデートすることや、新入社員が学んだことを現場で活かせるようになるための支援を行うことができます。その結果、新入社員の成長を促すことに繋がります。

当社のアンケートでは、新入社員の満足度と研修の効果測定の確認はしていません。

研修満足度を確認することで、研修の目的から焦点がズレてしまうためです。また、研修の効果が現れるまでに時間がものもあるため、それらはパルスサーベイGrowthという別のツールで確認するようにしています。目的に応じて、ツールを使い分けることも検討しましょう。

新入社員研修のアンケートを作成する際は下記の4つのポイントを意識することをおすすめします。

・アンケートの目的を明確にする
・実名で回答してもらう
・質問数を増やしすぎない
・選択式ではなく記述式にする

このようなポイントを意識して、自組織に適した新入社員研修のアンケートを作成してみましょう。

当社の新入社員研修は、新入社員の成長を促すことを意識したアンケートテンプレートを使用して研修のフォローを行うことができます。
当社の新入社員研修について詳細を知りたい方は、お気軽にお問い合わせください。

新入社員研修後に今後に活かせるアンケートを実施することで、より良い研修コンテンツにアップデートしていき、より良い新入社員の育成を行えるようにしましょう。

新入社員研修成功事例集