新入社員研修のアンケートテンプレート|【実例付き】設問と研修効果を高めるポイント

更新日:

作成日:2023.8.3

 新入社員研修 アンケート

新入社員研修後のアンケートは、以下4つの項目を把握するために実施されることが多いです。

①研修満足度
②研修の効果測定
③学習内容の理解度
④研修内容や運営上の改善点

ただし、アーティエンスでは「①研修満足度」や「②研修の効果測定」はアンケート以外の方法で確認することを推奨しています。

研修後のアンケートでは、主に「「③学習内容の理解度」「④研修内容や運営上の改善点」を把握する目的として実施することを推奨します。

本コラムでは、アーティエンスで取り入れている新入社員研修のアンケートテンプレートを一部公開し、アンケートの活かし方や、作成ポイントを解説していきます。

このコラムで分かること

  • 新入社員研修のアンケートのテンプレート
  • 新入社員研修のアンケートの設問例と狙い
  • 新入社員研修のアンケート作成のポイント
執筆者プロフィール
迫間 智彦
大学卒業後、大手通信会社、アルー(株)勤務後、2010年にアーティエンス(株)を設立。業界歴17年。大手企業から、中小企業、ベンチャー企業の人材開発・組織開発の支援を行っている。専門分野は、組織開発、ファシリテーション。

専門性:ファシリテーター管理職組織開発・組織変革

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新入社員研修成功事例集

1)新入社員研修のアンケートテンプレート例

当社が使用している新入社員研修のアンケートテンプレートはこちらです。
研修と現場をつなぐためのツールにもなるため、「ブリッジシート」と呼んでいます。

【ブリッジシートの設問内容】
①本日の研修での学び・気づき・発見を振り返ってください。その中で、あなたが社会人として活躍するために大切にしたい気づきや新たな学びは、どのようなことでしょうか。

②研修の学び・気づきから、あたなにはどのような変化がうまれましたか?それは、気持ちや考え方の変化かもしれません。今の気持ち・感想を教えてください。

③研修の学び・気づきを、どのように現場につなげるか考えてみましょう。どのような場面で、何を意識し行動しますか?その意識・行動から、起きる変化・結果を考えてみましょう。

④本日の学びを行動に移す上で、感じる難しさや、阻害要因として思い浮かぶことはありますか?また、阻害要因を乗り越えるために、意識・行動していきたいことはありますか。

⑤そのほか、どんなことでも結構ですので、共に過ごした仲間たちやアーティエンスのスタッフ、そしてこの場に協力いただいた会社の経営者・上司・仲間たちにお伝えしたいことがありましたら、ご自由にお書きいただけますでしょうか。

設問内容が「研修の良し悪しを評価する」文脈になっていないことがポイントです。

研修の良し悪しを評価する文脈でアンケートを作成すると、その時点で当事者としての学びが薄まり、批評家目線になってしまう可能性があります。

また、自分の納得度合いが低い場合や学びが弱かった際にその原因を受講した研修品質に転嫁することがあります。
研修が悪かったため、現場で活用できなくてもしょうがない」という他責思考になってしまう可能性があります。

こうした思考に陥らないよう、受講生である新入社員自身が「研修の良し悪しを評価する」文脈にならないような設問にしています。

1-1.各設問の狙い

当社が使用しているアンケートの狙いは次の通りです。

・学んだことを自分なりに言語化して学びを深める
・研修の目的を達成できているか確認する
・研修で学んだことを現場につなげられるようにする
・現場が受講者に支援した方がいいことを確認する
・本人や組織、チームの状態を確認する

それぞれの狙いを設問に落としています。

学んだことを自分なりに言語化して学びを深める

学んだことを自分なりに言語化して学びを深めることは、【設問①】で確認しています。

①本日の研修での学び・気づき・発見を振り返ってください。その中で、あなたが社会人として活躍するために大切にしたい気づきや新たな学びは、どのようなことでしょうか。

学んだことを内省し、受講の目的(社会人として活躍)とつなげることで、学びを整理することができます。

実際に、下記のようなコメントがあります。

【コメント内容】
社会人として、そして会社の一員として責任を自覚することが重要だと考えていたが、具体的にどのような意識を持って日々の業務にあたるべきなのかというところまで考えられていなかったことに気づきました。(中略)何がどのように分からないのかを確認し、先輩社員や上司に積極的に相談した方が良いと学びました。

社会人の自覚研修後のアンケートより一部抜粋

【コメント内容】
「相談することの大切さ」を学びました。例え相手が忙しくあろうとも、事後報告はしてはいけないと思います。1年目は仕事の全責任を取れないからこそ、小さなことも上司に報告するクセを付けていきたいです。
またスケジュール管理は徹底すると、時計を見るクセが出来、仕事がスムーズに進むと思います。

上司との協働体感研修後のアンケートより一部抜粋

なお、本設問のコメントが、テキストの内容の写しであったり、内容が薄い場合は注意が必要です。自分の言葉で言語化できないほど受け取っている内容が少ないか、参加意欲が弱く学びが薄いことが考えられます。

その場合は、研修前後の仕事の様子を現場社員にヒアリングしたり面談などを行い、研修内容やモチベーションのフォローをする必要があります。

このように、新入社員研修で学んだことや気づきを自分の言葉で振り返ることで、学びの理解を深めることができます。

研修の目的を達成できているか確認する

研修の目的を達成できているかの確認は、設問①と②で確認できます。

①本日の研修での学び・気づき・発見を振り返ってください。その中で、あなたが社会人として活躍するために大切にしたい気づきや新たな学びは、どのようなことでしょうか。

②研修の学び・気づきから、あたなにはどのような変化がうまれましたか?それは、気持ちや考え方の変化かもしれません。今の気持ち・感想を教えてください。

研修で学んでほしいポイント(=ラーニングポイント)が設問①②とズレていないかを確認することでわかります。

例えば、当社のビジネスマナー研修では「信用や関係性を高めていくために、自身と相手、場を大切にしたビジネスマナーの考え方を学ぶ」を目的とし、下記のラーニングポイントを設けています。

1)ビジネスマナーを実践することの意義と、与える影響を理解する
ビジネスマナーを単なる「型」をとして覚えるのではなく、ビジネスマナーを実践することの意義や目的から理解します。その上で、ビジネスマナーを実践することで得られる相手からの信用や関係構築などの影響を知ります。

2)ビジネスマナーの基本となる「相手目線」を意識する
どんなに完璧なビジネスマナーでも「相手目線」が欠けていては、本来の意味を成しません。ロールプレイングや間違い探しワークを通じて、相手や状況によって受け取る印象に多様性があることを理解し、相手や場に応じたビジネスマナーを習得します。

3)ビジネスマナーを通じた「個性の発揮」を考える
ビジネスマナーは単に堅苦しいものではなく、自身の個性(強み)を発揮できるツールでもあります。ワークを通じて、そのことを理解し、ビジネスマナーを実践することへの不安や苦手意識を軽減します。

上記3つのポイントを新入社員が受け取ってくれているかを設問①②で確認します。実際のコメントを見てみると、ラーニングポイントと合致する内容を書いていることがわかります。

①ビジネスマナーとは、形式ばったものではなく、仕事の場に応じて、相手を敬う気持ちが行動となって現れるものであると気づいた。(略)

②研修の前はマナーなんて堅苦しいと考えていたが、仕事をスムーズにすすませ、楽しく仕事をすすめるための1つの要因なんだと考えるようになった。(略)

①ビジネスマナーとは基礎を確立した上で、自分らしさを上のせするものだと思いました。(略)

②(略)一般常識である礼のやり方や敬語の種類は今日だけでは覚えられないことばかりでした。言葉づかいは実践しなければ身につかないと思うので、失敗を恐れずに、できることから挑戦していきたいと思います。基礎を身につけたら、次は自分らしさを追求していきたいです。

ラーニングポイントと新入社員のコメントが合致していれば、研修の目的が達成できていると考えることができます。

しかし、新入社員が記載している内容が、ラーニングポイントとズレている場合は、研修のポイントを受け取りきれておらず、研修の目的が達成できていない可能性が高いです。
その場合は、研修のコンテンツを確認し調整を行う必要があります。

ラーニングポイントをうまく新入社員に受け取ってもらうためには、
・繰り返し伝えること
・新入社員自身で気づける状態を作ること
・学んだことを体験してみること
を意識することがポイントです。

このようにラーニングポイントとアンケートの回答を確認してズレがないか確認することで、研修の目的を達成できているか確認することができます。

研修で学んだことを現場につなげられるようにする

研修で学んだことを現場に繋げられるようにするために設問③を用意しています。

③研修の学び・気づきを、どのように現場につなげるか考えてみましょう。どのような場面で、何を意識し行動しますか?その意識・行動から、起きる変化・結果を考えてみましょう。

「新入社員研修での学びは、現場の仕事の質を高める学びである」ことを研修中に常に意識するのはなかなか難しいです。
そのため、アンケートの時間で、研修で学んだことをどう現場に繋げるかを内省する時間をとります。一度整理することで、学んだことを明日の仕事から活かせる状態になります。

例えば、当社の目標達成・コスト意識研修を受講した後のアンケートで下記のように回答している方がいました。

「共通認識」という点で、仕事をしていく中で、目指している方向を先輩方と合わせることで、成長に繋げていきたいです。認識をすり合わせ、目標の設定と達成に繋げていきたいです。

当社の巻き込み力研修を受講した後のアンケートでは下記のような回答がありました。

お客様の悩みを聞き出し、そこにコミットする提案をなげかけたいと思いました。一方的にならず、相手とコミュニケーションをする、一緒になってゴールに向かっていく姿勢が大切だと思います。
また上司とも報連相を行い、アイディアや意見を手助けしてもらえるよう、信頼関係を構築したいです。

現場で意識すべきことを具体的に言語化することで、次の行動につなげやすくなります。

新入社員研修は、現場で活かせるための知識やスキルを身につける場所です。現場でどのように活かすかという設問をアンケートで行うことで、研修の学びを現場での仕事に繋げることができます。

現場が支援した方がいいことを確認する

現場が支援した方が良いことを確認するために、設問④を設けています。

④本日の学びを行動に移す上で、感じる難しさや、阻害要因として思い浮かぶことはありますか?また、阻害要因を乗り越えるために、意識・行動していきたいことはありますか。

新入社員が不安になっていることを取り除くことができると、学びを活かせる環境を作ることができる場合があります。

例えば、下記のコメントからは、言葉づかいやネガティブな情報を伝えるときの言い回しに不安を感じてることがわかります。

言葉づかいが不安です。お客様が不快に感じないよう、マイナスなことを言う際も言葉を選ばなくてはなりません。(略)

巻き込み力研修を受講した後のアンケートより一部抜粋

この情報を新入社員のトレーナーに伝えることで、新入社員の不安に対処することができます。

例えば、トレーナーから新入社員に次のようなフォローができます。

「この間の研修で、言葉づかいやネガティブな情報を伝えるときの言い回しに不安を感じてるって聞いたんだけどあってる?お客様への言葉づかいが間違っていないか不安にならないように、もし言い方を気をつけた方がいい言葉に気づいたら、事前に相談してもらったり、都度確認できるといいのかなって思ったんだけど、どう?まず2週間くらいやってみる?」

このようにアンケートを通して新入社員が現場での仕事で不安や難しさを感じる部分がわかることで、フォローすべきことがわかり、成長を促しやすくなります。

本人や組織、チームの状態を確認する

本人や組織、チームの状態を確認するために、自由度の高い設問⑤を最後に設けています。

⑤そのほか、どんなことでも結構ですので、共に過ごした仲間たちやアーティエンスのスタッフ、そしてこの場に協力いただいた会社の経営者・上司・仲間たちにお伝えしたいことがありましたら、ご自由にお書きいただけますでしょうか。

必須回答ではない、研修を受けての率直な感想や想いを伝えてくれることが多いです。

研修や組織に対してポジティブな状態だと、ポジティブコメントが多いです。逆に、ネガティブな状態だと、空白や批判的なコメントがあったりします。

ポジティブコメントとしては、例えば以下のようなコメントがあります。

協力してきただきありがとうございました。厳しいこともありましたがありがたいと感じました。

巻き込み力研修を受講した後のアンケートより一部抜粋

楽しみながら最後のグループワークができたのは、今日一日を通してたくさんチームのメンバーとコミュニケーションが取れたからだと思います。ありがとうございました。

ビジネススキル研修を受講した後のアンケートより一部抜粋

このように設問⑤の回答内容によって、本人や組織、チームの状態について組織の状態を確認することができます。アンケートの回答内容によっては状態の確認を人事の方にお伝えしフォローを依頼し、新入社員の成長に繋げられるようにします。

当社のアンケート(ブリッジシート)は、このような狙いで設計しています。
アンケートによって状況を把握できると、より良い研修になるようアップデートすることや、新入社員が学んだことを現場で活かせるようになるための支援を行うことができます。

その結果、新入社員の成長を促すことに繋がります。

1-2.本アンケート(ブリッジシート)で確認していないこと

当社のアンケート(ブリッジシート)では確認していないことがあります。
それは以下の2つです。

・新入社員の満足度
・研修の効果測定

これらをアンケートで確認していない理由をお伝えします。

新入社員の満足度

当社では研修満足度の確認のためにはアンケートを実施していません。なぜなら、研修満足度を確認することで、研修の目的から焦点がズレてしまうためです。

新入社員研修の目主な的は、学びを理解し現場で活かすことです。しかし、研修の満足度は、研修の場が新入社員にとってポジティブであったか、ネガティブであったかで判断されやすく、本質的な目的からズレてしまうことが往々にしてあります。

そのため、研修の満足度を新入社員に尋ねることはありません。その代わりに、新入社員が主体的に研修に参加しているか講師とアテンドスタッフで常に確認し、参加できていない人に対してはフォローを行なっています。また、人事の方とは研修の目的をすり合わせられているため、満足度について研修後に確認しています。

研修の効果測定

新入社員研修のアンケートとしては研修の効果測定を行なっていません。その代わり、パルスサーベイで毎月の状況を確認することは行なっています。

研修の効果測定の基準として、よく用いられるのはアメリカの経営学者、ドナルド・カークパトリックが提唱した「カークパトリックの4段階評価法」です。カークパトリックの4段階評価法では、学習者の「反応」、「学習」、「行動」、「成果」という4段階(レベル)の指標で研修の効果を測定し、評価します。

レベル1:学習者が研修に対してどれだけ満足しているかなどを調査
レベル2:学習者が研修に対してどれだけ解しているかなどを調査
レベル3:学習者が研修で学んだ内容を普段の業務などで実践できているかを調査
レベル4:学習者が研修で学んだことを実践した結果、企業の成果につながっているかを調査

研修実施の1週間以内程度に行えるものとしては、レベル1の反応、レベル2の学習あたりまでです。

レベル1の反応については、先ほど伝えたように、本質的な目的からズレてしまうという理由で、アンケートでは新入社員に満足度の確認をしていません。

レベル2の学習については、ブリッジシートの設問①②で確認することができます。
レベル3、4については、効果が見れるまでに時間がかかります。そのため、アンケートでは確認していません。その代わり、パルスサーベイで毎月の状況を確認することは行なっています。

 パルスサーベイとは、簡易的な調査を短期間に繰り返し実施し、その推移結果から組織や従業員の状態を把握する調査手法のことです。
当社ではパルスサーベイGrowthを開発し、当事者意識を育む設問によって、新入社員自身と自組織を統合し、新入社員が自組織でやりたいことを育んでいきます。 また組織側も、出てきた結果を探求し意味づけすることで、自社の傾向分析・育成企画につなげ、組織としてやりたいことにつなげていきます。

毎月同じ設問をして数値の変動をみることで、研修の効果を確認することができます。例えば、関係の質を高める研修を受けた翌月以降の数値が上がっていたら、研修の効果があったことを確認することができます。

このように研修の効果測定については、効果が出るタイミングが異なるため、アンケートで確認する部分と、パルスサーベイで確認する部分に分けて対応するようにしています。

当社ではこのようなアンケート(ブリッジシート)を新入社員研修で行うことで、コンテンツの改善や新入社員の成長を促すことができています。

また「【24年卒】新入社員研修の内容例&効果を決める5つのポイントを解説」の記事では、2024年に入社する新入社員に対して、どのような研修を実施するべきであるかを解説しています。

具体的な研修内容の事例や効果を高めるためのポイントもご紹介しておりますので、研修を成功させるためにもぜひ参考にしてください。

2)新入社員研修のアンケート作成時の4つのポイント

新入社員研修のアンケートを作成する際のポイントを4つお伝えします。

・アンケートの目的を明確にする
・実名で回答してもらう
・質問数を増やしすぎない
・選択式ではなく記述式にする

順に説明します。

2-1.アンケートの目的を明確する

アンケートの目的を明確にしましょう。アンケートで何を確認したいのかが明確になっていないと、良い設問を考えることができません

下記の例のように目的によって、確認する内容は変わります。

アンケートの実施目的 内容
研修コンテンツの改善に活かしたい ・新入社員が何を学んだか
・研修の目的を達成できているか
新入社員の育成に活かしたい ・研修で学んだことを現場にどのように繋げるか
・研修で学んだことを現場で活かすために不安なこと、難しさを感じること
効果測定に使いたい ・研修実施後の新入社員の仕事の変化

アンケートで何を確認したいのかという目的を明確にしてからアンケートの作成に移るようにしましょう。

2-2.実名で回答してもらう

当社では、実名回答をお勧めしています。理由は2つあります。1つ目は、育成に活かせるため、2つ目は、新入社員自身で変化を確認することができるためです。

実名で回答してもらうことで、研修後のフォローや育成が行いやすくなります。アンケートでどんな学びを得て、現場で活かす際にどんなことが不安になっているのかを確認することができると、フォロー仕方が見えてきます
研修後にうまくフォローができると、成長スピードも高まります。

また、実名で回答してもらうことで、アンケートの回答量や内容の変化感を確認することもできます。数か月前のアンケートコメントとの比較から、変化を感じることができます。

このように実名で回答してもらうことで、フォローをしやすくなります。

2-3.質問数は5~10問程度、10分以内を目安とする

質問数を増やしすぎないようにしましょう。おすすめは5~10問程度で、10分以内程度で回答できる内容です。たくさんの質問があると、それだけで回答するのが面倒になってしまい、適当な回答が出てきやすくなります。

研修では常に新入社員の状態を観察できるため、アンケートで確認しなくてもわかることも多いです。アンケートの目的を確認して、その目的に沿った質問に厳選するようにしましょう。

2-4.選択式ではなく記述式にする

選択式ではなく記述式をお勧めします。新入社員自身の言葉で回答してもらうことで、新入社員に内省してもらえるためです。また、用意してある答えに自分の思いと合致するものがなかった場合、本当の新入社員の思いを確認することができなくなってしまいます。

研修の時間以外で自分の言葉で書くアンケートを行う場合は、時間が経つと実施した内容の記憶を遡るのが難しくなるため、研修の時間内にアンケートをする時間を設けることをお勧めします。
当社では、研修最後の数分をアンケート(ブリッジシート)の記載の時間に当てています。

アンケートの実施タイミングを調整して、新入社員の言葉で回答してもらえるようにすると、新入社員の学びの理解度や不安をよりリアルに確認することができ、その後の成長に繋げやすくなります。

3)まとめ〜アーティエンスは新入社員の成長を促す〜

本記事では、そんな当社が使用している新入社員研修のアンケートテンプレートを公開し、アンケートの内容の活かし方や、アンケートを作成する際のポイントもお伝えしました。

当社が使用しているアンケートの狙いは次の通りです。

・学んだことを自分なりに言語化して学びを深める
・研修の目的を達成できているか確認する
・研修で学んだことを現場につなげられるようにする
・現場が支援した方がいいことを確認する
・本人や組織、チームの状態を確認する

これらのことが確認できることで、より良い研修になるようアップデートすることや、新入社員が学んだことを現場で活かせるようになるための支援を行うことができます。
その結果、新入社員の成長を促すことに繋がります。

当社のアンケートでは、新入社員の満足度と研修の効果測定の確認はしていません。

研修満足度を確認することで、研修の目的から焦点がズレてしまうためです。また、研修の効果が現れるまでに時間がものもあるため、それらはパルスサーベイGrowthという別のツールで確認するようにしています。目的に応じて、ツールを使い分けることも検討しましょう。

新入社員研修のアンケートを作成する際は下記の4つのポイントを意識することをおすすめします。

・アンケートの目的を明確にする
・実名で回答してもらう
・質問数を増やしすぎない
・選択式ではなく記述式にする

このようなポイントを意識して、自組織に適した新入社員研修のアンケートを作成してみましょう。

新入社員・若手社員の研修についてのポイントは中小企業のための若手社員研修│離職を防ぎ、成果を上げる若手を育てるためのヒント にても解説しています。あわせてご参考にしてください。

当社の新入社員研修は、新入社員の成長を促すことを意識したアンケートテンプレートを使用して研修のフォローを行うことができます。
当社の新入社員研修について詳細を知りたい方は、お気軽にお問い合わせください。

新入社員研修後に今後に活かせるアンケートを実施することで、より良い研修コンテンツにアップデートしていき、より良い新入社員の育成を行えるようにしましょう。

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