【時期別|事例あり】新入社員フォローアップ研修の目的と内容例

更新日:

作成日:2022.11.11

新入社員がガッツポーズしている写真

「新入社員フォローアップ研修、どんな目的にすべき?」
「新入社員にフォローアップ研修をしたいが、最適な内容やタイミングは?」

フォローアップ研修は、新入社員の活躍や定着に向けて大きな効果をもたらします。実際にフォローアップ研修を実施した結果大幅な離職率改善が見られた企業もあります。

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このコラムで分かること

  • フォローアップ研修におすすめする研修内容例
  • フォローアップ研修実施時の進め方
  • 時期別で分かる、4つのフォローアップ研修事例
執筆者プロフィール
近藤 ゆみ
アーティエンス(株)にて、研修講師、組織開発・人材育成のコンサルタント、コラムの監修・執筆などに従事。前職の大手人材紹介会社では、転職希望者のキャリアカウンセリングから転職サポートまでを一貫して担当。

専門性:新入社員・若手社員、採用・育成

目次


新入社員研修成功事例集

1)新入社員のフォローアップ研修とは

新入社員フォローアップ研修とは、新入社員のさらなる活躍や、組織の未来への希望を高めるために実施される研修です。
入社後半年の9月~11月頃に実施する企業が最も多く、次に、入社後3ヶ月、もしくは2年目直前の3月頃に実施されています。

また「【24年卒】新入社員研修の内容例&効果を決める5つのポイントを解説」「中小企業のための若手社員研修│離職を防ぎ、成果を上げる若手を育てるためのヒント」の記事では、2024年に入社する新入社員に対して、どのような研修を実施するべきであるかを解説しています。
具体的な研修内容の事例や効果を高めるためのポイントもご紹介しておりますので、研修を成功させるためにもぜひ参考にしてください。

2)新入社員のフォローアップ研修における2つの目的

フォローアップ研修の目的は、大きく2つに分けられます。

① 新入社員の技術的な成長の支援
② 新入社員の成長実感・成長予感の向上

それぞれ説明していきます。

2-1.新入社員の技術的な成長の支援

新入社員が実業務で、さらなる成果をだすために実施されるスキル系の研修です。実業務でのつまづきポイントをフォローしたり、直近の業務で課題となりえるスキルを研修を通して渡すことがあげられます。

例えば、実業務でお客様との商談を一人で任されるフェーズになった際に、問題解決力を高める研修を実施するなどが該当します。新入社員にスキルが身に付くことで、実際の仕事の成果に好影響がでるでしょう。

もしも、組織や上司からの支援がなければ、自分の成果・成長に限界が見えてしまいます。また、組織への不満や不信感を持つでしょう。最悪の場合、離職へと繋がる可能性もあります。

2-2.新入社員の成長実感・成長予感の向上

新入社員が自組織での成長実感や成長予感を持てると、自身のキャリアと組織に対して希望が持てるようになります。

例えば、今、希望する部に配属されておらず先行きが見えない新入社員がいたとしても、活躍している先輩社員が「当初は自身の希望するキャリアではない部に配属されたが、結果的に、その経験が今の活躍に繋がっている」といった話を聞くと、今目の前の仕事への価値や、将来への希望を持つことができるかもしれません。

もしもフォロー研修等がなく、今の仕事に価値を見出せないままでは、離職に繋がる場合もあるでしょう。

3)新入社員のフォローアップ研修におすすめの内容例

新入社員のフォローアップ研修の内容を、目的別にお伝えします。

技術的な成長の支援①|ビジネススキル向上

ビジネススキルを改めて学び直すことで、仕事の成果向上を目指します。

入社当初にビジネススキルを学んでいても、現場に出てから自身の得手不得手に気づく場合も多いでしょう。
強みはより強化し、弱みは改善するために新入社員のフォローアップ研修を行います。

例えば、当社の上司との協働体感研修では、ビジネススキル(要件定義、タスク分解、スケジューリング、報連相、問題再発防止)を活用しながら、上司役である講師とシミュレーションワークを行います。その中で、自分たちの強みや弱みを探求し、現場での活用法を考えます。

このようにビジネススキルを再度学び直しながら、自身の強み・弱みを通して、どのように現場で仕事のスピードや質を高めていくかを探求します

技術的な成長の支援②|コミュニケーションスキルの向上

上司・先輩やクライアントとのコミュニケーション力を向上し、周囲への良質な働きかけを強めていきます。上司・先輩への良質な働きかけができれば、新入社員のアウトプットの品質も高まり、成果も高まっていくでしょう。

例えば、当社でコミュニケーションをメインに扱う巻き込み力向上研修では、上司やお客様をどのように巻き込むと効果的なのか、また、巻き込むことによる効果を実感できる内容となっています。

このようにコミュニケーション力を向上させることで、仕事を進めやすくなることを想像できる機会を設けます。

技術的な成長の支援③|論理的思考力の向上

ロジカルシンキングを身に付けることで、情報整理の効果・効率を高めたり、納得度合いの高い提案を行うことができます。結果、上司からの依頼やお客様の課題解決につながり、成果向上への期待を持つことができるでしょう。

例えば、当社のロジカルシンキング研修では、相手の期待に応えるために“自分自身でロジックを創る方法”を繰り返し学びます。実践を行いながら、ロジカルシンキングの有用性を学び、現場での活用につなげています。

新入社員の成長実感・成長予感の向上①|良質な振り返りによる成長実感

新入社員自身の振り返りを通じて、自身の成長を認知することを目的としています。

成長とは目に見えづらいものであり、他社からのフィードバックや自身の深い振り返りがなければ、なかなか気づきにくい厄介なものです。自身では成長していないと思っていても、客観的に見れば「大きく成長している」場合も往々にしてあります。

また、これまでの成長を実感できると、成長予感も高まり、エンゲージメントも高くなります。「自身のキャリア・未来と組織に対して希望が持てること」に繋がります

例えば、当社の1年目フォロー研修では、自身の経験を4~5名の他者に向けてストーリーで語ります。聞き手は、その人の話を聞きながら「よいと感じたこと」「素晴らしいなと思ったこと」を付箋に書き、メッセージとして伝えてもらいます。当人は自身の経験をストーリーにしたり、他者からのメッセージをもとに、自分の成長を自覚することができます。

新入社員の成長実感・成長予感の向上②|目指したい姿の探求

新入社員自身の「目指したい姿」を通して、自らの「現状」と「課題」に向き合うことを目的としています。

「目指したい姿」を通して今ある課題と向き合うと、課題はネガティブなものではなく、成長に繋がるもの、自身の人生を豊かにするものと捉えられます。結果、今の組織でやれることがある、という成長予感に繋がります。

例えば、当社の成長力強化研修では、自らの「現状」と「課題」に向き合い、これからの「目指したい姿」を探求していきます。

4)新入社員のフォローアップ研修を実施すべき組織の特徴

新入社員のフォローアップ研修を実施するべき組織は、「新入社員が自身のキャリア・未来と組織に対して希望が持ちにくくなっている」組織です。

このような状態では、成長実感も成長予感も育まれず、またエンゲージメントも高まりません。そして新入社員のパフォーマンスは上がらず、離職率も上がっていきます。

具体的によく起きる行動は、

・新入社員のサーベイの数値結果が低い
・挨拶の声が小さいなど、元気がない
・会社や仕事、上司への不満など、ネガティブな発言が多い
・言われたことしかやらないなど、仕事に対してやる気がない
・何度も同じミスをするなど、仕事の習得度合いが低い

という状態です。このような状態にあるときは、新入社員のフォローアップ研修の実施を検討しましょう。  

5)フォローアップ研修の実施手順

フォローアップ研修の実施で人事担当者が実施すべき内容を社内・外注に分けてお伝えします。
※外注の場合に研修会社がメインで進めることが多い内容は「研修会社|」と記載

社内で実施する場合 外注する場合
①実施時期を決める
②新入社員の課題を把握する
③優先順位を整理する
④コンセプト・テーマを決める
⑤研修をコンテンツを企画する
⑥研修準備をする
⑦研修講師として登壇する
⑧レポートを作成する
①実施時期を決める
②新入社員の課題を把握する
研修会社|優先順位を整理する
研修会社|コンセプト・テーマを決める
研修会社|研修をコンテンツを企画する

⑥研修準備をする
研修会社|研修講師として登壇する
研修会社|レポートを作成する

社内実施・外注の場合の実施手順

詳細情報を以下に記載します。なお、外注予定の場合は①②⑥を主に見ていただければと思います。

①実施時期を決める

まずは、実施時期を決めましょう。特定の時期がない場合は、まずは、入社後3ヶ月、半年、2年目になる前の3月の中から選ぶと良いかもしれません。※繁忙期はできるだけ避けましょう

②新入社員の課題を把握する

定量的・定性的な情報をもとに、新入社員の課題把握を進めます。

定量的な情報 定性的な情報
・サーベイの結果
・新入社員の成果
・新入社員の離職率
・現場の上司・先輩へのヒアリング結果
・新入社員へのヒアリング結果

③課題の優先順位を整理する

課題の中で、取り組むべき内容を整理します。緊急度や重要度に分けて整理すると良いでしょう。なお、フォロー研修として実施する場合には【新入社員全体に共通して必要な気づき】という観点が大切です。全体で対応すべきなのか、個別に対応すべきなのかを判断しながら決めていきましょう。

④コンセプト・テーマを決める

フォロー研修によって対応したい課題が決まれば、次は、コンセプトやテーマの決定です。コンセプトやテーマは、研修直後と研修の2~3ヶ月後に望む姿を描きながら進めると、考えやすいです。

⑤研修コンテンツを企画する

研修の具体的な内容を詰めていきます。まずは、タイムラインを創ることをおすすめします。具体的な内容から始めると、盛り込みすぎてしまう場合があります。研修全体の中で、インプットにどのくらいの時間をさけるのか、アウトプットの時間はどの程度確保するのかを決めてから、本やサイト等の情報を集めるようにしましょう。

⑥研修の準備を行う

研修内容・日程などを新入社員本人と上司に通知し、講師・備品・会場の手配などを行います。

監修者からの一言

人事から上司に対して、新入社員フォロー研修の内容と日程を伝える際に、組織として新入社員のフォローアップ研修の重要さを伝えましょう。重要度が伝われば、現場からの送り出しがスムーズに運びますし、研修後の変化への関心も高まります。

⑦研修講師として登壇する

研修の運営と講師として登壇します。

⑧事後レポートを作成する

・新入社員が行動変容し続けるためのレポート
・経営陣など上層部へのレポート

を作成します。

新入社員には、研修時の様子をまとめたレポートを研修後に送るようにしましょう。そうすることで、研修時の学びを思い出すことができ、現場での活用に繋がります。そのため、研修後のフォローが、スキルを定着させるために大切なポイントとなります。

また、経営陣へのレポートでは、研修の実施内容や研修時の様子をまとめたレポート、アンケートコメント等による変化感を伝える内容と共に、新入社員フォロー研修を通して見えた課題なども伝えられると良いでしょう。

なお、弊社でフォロー研修を実施する場合には、両者を作成して、企業へお渡ししています。

6)参考|外注でフォローアップ研修を実施する場合の予算

参考までに弊社で実施する場合の費用を以下に記載しておきます。

・公開講座の場合:お一人様あたり¥20,000~30,000/日(ご参加人数により異なります)
・派遣型の場合:講師料金¥300,000/日+受講生参加料¥10,000/日※

※パッケージ研修の場合

この他にも、研修会場費や交通費、備品の費用が発生します。
詳しくは、研修実施に係る予算が分かるページもご覧ください。

7)新入社員のフォローアップ研修|時期別に見る4つの事例

実際にどのようなフォローアップ研修を行っているのか、下記事例をご紹介します。

事例①9月実施| 希望が持てていない状態から前向きな行動を促す
事例② 10月実施|半年間の変化・成長を確認して、成長意欲を強化する
事例③10月実施| ビジネススキルの見直し・周囲へのコミュニケーションの活性化
事例④ 3月実施|2年目になる不安を、期待や楽しみにかえる

事例① 9月実施|「希望が持てない状態から前向きな行動を促した」

【企業情報】
・業種:人材紹介業界
・社員数:約50名

【実施研修】
新入社員・OJTトレーナー合同研修(公開講座)
ー新入社員が「自らの成長・変化を実感」し、「どのように成長スピードを上げていくか」をOJTトレーナーと共に探求する研修

【具体的な内容】
モチベーション高く仕事を前向きに行っている印象があった新入社員から、突然8月に「会社に対して良い感情を抱けなくなりました」というコメントがありました。
新入社員・OJTトレーナー合同研修(公開講座)に参加後、下記の内容がアンケートに記載されていました。

【アンケートコメント】
・成長をするためには、なぜ自分が成長したいのか、どんなふうに成長したいのかを軸として持っておく必要があると気づきました。
・周囲との比較ではなく過去の自分との比較で成長を測ることも学びました。
上司、先輩を巻き込むためには自ら行動し、コミュニケーションを増やすのが良いというのはいろいろな対話で出た話だったので心に留めておきたいです。

研修の中で「1年目が終わる頃、私たちが心から望む成長の姿を考えてみましょう。」というテーマで対話を行う時間がありました。その中で、新入社員の方が「自分は成長したいと思っていたけど、何のためにが無かった。だから、成長実感も持てていないし、組織に対して希望を持てなくなるのかもしれない。」というような内容を話していました。

このように、自身の成長や目指すことを他者と内省する時間を創ることで、成長実感と成長予感につなげることができます。

事例②10月実施| 「半年間の変化・成長を確認して、成長意欲を強化する」

【企業情報】
・業種:SIer会社
・社員数:約400名

【実施研修】
・実施研修:フォローアップ研修(派遣型)
ー入社からの半年間を振り返り、これからの成長に向けての意識・行動を強化する研修です。

【具体的な内容】
10月に半年間の変化・成長を確認することを目的に、新入社員のフォローアップ研修を実施しました。

実施後、成長の実感と共に、「まだ成長段階だから頑張っていきたい」という前向きなコメントが出てきました。

【アンケートコメント】
・同期と話をすることで、仕事面での不安や不明点を解消することが出来ました。みな同じことで悩んでいたり、違うことで悩んでいる人もおり、まだ成長していく段階であると感じました。また、今回の研修を活かして作業をしていきたいと思います。
・自分が成長するためには何が必要か考える機会になり、今後より一層様々な面で成長していきたいと感じた
・コミュニケーション取ることや第三者の意見を積極的に取り入れることでより自分自身の仕事の質が向上すると思いました。

本研修では、以下の二つの内容を扱いました。

・半年間を振り返りフォローする内容
・「目指したい姿」を探求する内容

二つを通して、成長実感と成長予感にアプローチしています。
半年間を振り返りフォローする内容では、事前課題として実施した振り返りシートを元に、グループでシェアし、シェアが終わったら、話を聞いたグループのメンバーが素晴らしい点や印象に残った言葉を送るということを行います。
グループメンバーから感想をもらうことで、自身では気が付かなかった視点からの成長にも気が付くことができます。このワークによって自身の成長を実感することができたのではないかと思います。

また、「目指したい姿」を探求する内容については、ワールドカフェを行い、ありたい姿を考えました。言語化することで、気づきを得ていました。

フォロー研修の様子

※ 実際の研修の様子

こちらのSIer会社様は、お客様先に常駐して仕事を行っているため、同期との交流がほとんどありません。7月の研修以来、久しぶりに同期と会話したことで、みんな同じようなことで悩んでいるということを知り、安堵している様子も見受けられました。

このように成長を振り返る新入社員のフォローアップ研修を行うことで、自身の成長を実感し、これからの成長にエンジンをかけていくことができます。

事例③10月実施|「 ビジネススキルの見直し・周囲へのコミュニケーションの活性化」

【企業情報】
・業種:中堅IT企業
・規模:1,500名、新入社員20名に実施

【実施研修】
上司との協働体感研修
「上司との協働体験を通して、仕事の品質が上がることを知り、チームで仕事をする当事者意識・主体性を持つことの重要性を学ぶこと」を目的とした研修です。

【具体的な内容】
コロナ禍でテレワークが多くなり「学生から社会人への切り替えができない」、「上司に対して主体的にコミュニケーションを取れない」という傾向が強く見られたため、「ビジネススキルの復習をしながらも、上司とのコミュニケーションを体感して仕事を進める」研修を、入社半年後の10月に実施しました。

研修後には、下記コメントがありました。

【アンケートコメント】
・ホウレンソウを自分ではできていると思っていたけど、客観的にはできていないということに気が付きました。
・上司と一緒にやっていくことを意識する。他者の意見も聞きながら作業を進めていく。
・皆に甘えてしまったところがあったので、自分の意見をあまり言うことができていなかったなと反省。これからの仕事では、もっと率先して思ったことを言っていこうと思いました。

新入社員自身が本研修のワークを通して、社会人としてまだまだ未熟なことや、上司とよりコミュニケーションを取ると仕事の成果に対しても大きく影響が出ることを理解しました。

フォロー研修の様子

※ 実際の研修の様子

コロナ禍でテレワークが多くなり、「学生から社会人への切り替えができない」、「上司に対して主体的にコミュニケーションを取れない」という傾向は、これからも見られると思います。その際は、入社半年後程度を目安に、ビジネススキルの復習をしながらも、「上司とのコミュニケーションを体感して、仕事を進める」研修を行うことをおすすめします

事例④3月実施| 「2年目への不安を、期待や楽しみにかえる」

当社では、毎年1年間の振り返りとして1年目フォロー研修(公開講座)を実施しています。
1年目の最後の3月は、2年目への不安を持つ方が多いのですが、フォロー研修を丁寧に行うことで、期待や楽しみにかわる傾向が多いです。

新入社員のフォローアップ研修では、研修開始時次のような不安や少しネガティブなコメントが多く出ていました。

【アンケートコメント】
・後輩に教えられるかなという不安があります。
・入社したときは、仕事を覚えることに必死だったけど、息抜きの方法がわかってきた
・1年目は受け身の部分が多かった気がしている…
・1年間あっという間だった。2年目、本当にやっていけるのか…

しかし、研修最後には次のような前向きなコメントが多く出てくるようになりました。

※ 実際の研修の様子

本研修では、1年間を振り返りフォローする内容と、「目指したい姿」を探求する内容を扱うことで、成長実感と成長予感にアプローチしています。

※ 実際の研修の様子

一度不安を吐き出すと、漠然とした不安ではなくなります。結果、対応策が考えられるようになり、それが成長に繋がっていく流れが起きていました。1年間の振り返りとして1年目フォロー研修を行うことで、2年目以降の成長に自分自身が期待できる状態をつくることができます。

8)フォローアップ研修実施時の2つの注意点

8-1.現場に研修の重要性を伝える

新入社員が研修を受けることで、現場にもメリットがあることを伝え理解してもらうことが重要です。

例:
新入社員がフォローアップ研修として、ロジカルシンキング研修を実施する場合
最小限の手直しのみでクライアントに提案できるようになり、上司の工数の削減が見込まれます。また、日々の報連相が分かりやすくなることも期待されます。

例:
キャリア支援の研修の場合
研修で行った内容を元に1on1を行うシートを作成すると、現場社員が1on1をやりやすくなります。現場の負担が減り、メリットがあることを伝えましょう。

現場社員は、新入社員が早く自律自走できることを望んでいるため、そのことを具体的なメリットとして提示し、現場も新入社員の育成に協力的になってもらえるようにしましょう。

新入社員が研修に期待感を持てるようにする

新入社員が主体的に参加できるように、研修に対する期待感をあげることも必要です。

新入社員も1日仕事ができなくなることにストレスに感じ「何で研修なんて受けないといけないんだ」となる方もいます。しかし、そのような状態では、仕事の様子が気になり研修に集中しきれず効果が薄くなる可能性があります。

具体的には、事前課題を渡して、研修に参加するんだという心持ちを持ってもらう方法があります。
事前課題には、研修への期待や想いを記載してもらう内容や、社員にインタビューによって研修という機会があるからこそ、気づけることを理解してもらうことができます。

※ 事前課題のプレ探求シートとインタビューシート

9)まとめ

ここまで、新入社員のフォローアップ研修の目的や内容、事例について詳しく説明してまいりました。

本コラムから、新入社員のフォローアップ研修とは何かという前提の理解と、具体的な研修内容や事例をイメージをできるようになったかと思います。
新入社員の成長を促すことは、自組織の成長にも繋がってきます。ぜひ、良質なフォロー研修を実施いただければと思います。

また、アーティエンスでは、新入社員が自身のキャリア・未来と組織に対して、希望が持てる状態にするためのフォローアップ研修を派遣型、公開講座ともに実施しています。ぜひお気軽にお問い合わせください。

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