【内定辞退防止にも】内定者向けチームビルディング具体策5選

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「内定者のチームビルディングを高めたいけど、具体的に何をしたらいいのかわからない…」
「内定者のチームビルディングのための企画を考えたいけど、行き詰まっている…」

このようなお悩みを持っている方も多いのではないでしょうか。

チームビルディングとは、各自のスキルや能力、経験を最大限に発揮し、目標を達成できるチームを作り上げていくための取り組みのことです。

内定者のチームビルディングを高めることは、内定辞退の防止や入社へのモチベーション向上に影響します。

そこで本記事では、内定者同士の繋がりを深め、チームビルディングを促す施策5選をお伝えしていきます。 内定者のチームビルディングを高めることで、内定辞退の防止をでき、また、入社後の困難も同期同士で乗り越えていけそうだという期待を持てるようにしましょう。

<参考コラム>【人事向け】内定者懇親会の全て|企画・運営・フォローの流れを徹底解説

監修者プロフィール

迫間 智彦

X:@tohaza_atc youtube:中小企業の人材育成・組織変革 専門チャンネル
大学卒業後、大手通信会社、アルー(株)勤務後、2010年にアーティエンス(株)を設立。業界歴17年。大手企業から、中小企業、ベンチャー企業の人材開発・組織開発の支援を行っている。専門分野は、組織開発、ファシリテーション。

1)内定者のチームビルディングを高める目的

内定者のチームビルディングを高める主な目的は、次の3つです。

・内定者の不安を和らげる
・内定辞退を防ぐ
・入社した後も助け合える関係性を作る

それぞれ説明します。

内定者の不安を和らげる

 一つ目の目的は、内定者の不安を和らげることです。例えば、内定者は下記のような不安を抱えています。

「他の内定者とは今後同期としてうまくやっていけそうか?」
「本当に、この会社に入社を決めていいのか?」
「入社後、ちゃんと活躍することができるのか?」

このような不安に対して、内定者同士のチームビルディングが構築されていれば、お互いの不安や悩みを相談し、励まし合うことができます。そして入社後も、お互いに切磋琢磨できる関係性となり、モチベーション高く仕事に取り組むことが期待できます。

内定辞退を防ぐ

二つ目の目的は、内定辞退を防ぐことです。内定辞退は企業にとって採用計画の妨げとなり、時間とリソースが追加で必要となるためです。

例えば、内定者同士の交流イベントを通じたチームビルディングで、内定者同士に仲間意識が育まれたとします。すると、仲間と一緒に働きたいという想いが芽生え、内定者同士の結束力が高まり、内定辞退を減らす効果も期待できます。

入社した後も助け合える関係性を作る

三つ目の目的は、入社した後も助け合える関係性を作ることです。内定者同士が入社後も協力し合い、支え合う関係を築くことは、内定者と組織の成長にとって重要な要素です。入社後は、さまざまな困難に直面することが多くなるためです。

例えば、仕事でミスをして怒られてしまった時に、一緒に頑張ろうと声をかけて仕事を手伝ってくれるような同期がいると、その困難を乗り越えやすくなります。そのような関係性を作るには時間がかかるため、内定者の時期から関係性を築く取り組みを行うことが大切です。
入社後も助け合って困難を乗り越えられる関係性を作ることができると、知識や経験の共有が活発に行われやすく、入社後のパフォーマンスにも期待ができるようになります。

2)内定者のチームビルディングを高めるための具体的な施策5選

内定者のチームビルディングを強化するための具体的な施策を次の5つ紹介します。

・アイスブレイク
・相互インタビュー
・ゲーム
・プロジェクト型ワーク
・バトンメール®︎

順番に説明します。

アイスブレイク

アイスブレイクとは、双方が緊張している状況を氷(アイス)に例え、それを壊す(ブレイク)することが語源となっています。

アイスブレイクを行うことで、緊張感をほぐし、内定者同士が話しやすい雰囲気を作ることができます。話しやすい雰囲気があるとコミュニケーションが活性しやすく、チームビルディングを高めるための土台を作ることができます。

内定者におすすめのアイスブレイクとして、次のようなものがあります。

・他己紹介
他己紹介は、ペアになってそれぞれが自己紹介したのち、AさんがBさんの、BさんがAさんの紹介を他のグループメンバーに行う、というアイスブレイクです。相手のことを説明する必要があるため、より相手を知ろうというする意識が入りやすくなります。

・3秒自己紹介
3秒自己紹介は、一人あたり3秒くらいの短い自己紹介をリズムよく伝え、トントンと手拍手を挟んで次の人が話す、という流れで回していくアイスブレイクです。準備する時間がとれないため、頭に浮かんだものを思いつきを言うことが多く、そこから、それぞれの意外な一面が見えるようになります。

・「実は○○なんです」の自己紹介
「実は○○なんです」の自己紹介は、自分自身にまつわる意外性のある物事を自己紹介で発表するアイスブレイクです。意外な一面を知れることで、お互いの理解がより深まります。

・Good&New
Good&Newは、24時間以内に起こった良かったことや新しく発見したことなどを発表するというアイスブレイクです。アメリカの教育学者ピーター・クライン氏により提唱されたもので、ポジティブな雰囲気を作ることができます。

・共通点探しゲーム
共通点探しゲームは、他者と自分の共通点を探すアイスブレイクです。共通点を知ると、親近感を持ちやすくなります。

・プチQuestion
司会や講師の人がクイズを出して、内定者同士で相談し合いながら答えを考えます。内定者同士のコミュニケーションが生まれるアイスブレイクです。

具体的な実施方法については「内定者とのアイスブレイクは必須!アイスブレイクの効果と具体例を紹介」のコラムに記載しておりますので、ご覧ください。

アイスブレイクを行うことで、チームビルディングを高めるための土台を作ることができます。

相互インタビュー

内定者同士で相互インタビューをすることも、チームビルディングに繋がります。インタビューを通じて、お互いの大切にしている価値観や想いを理解し合うことができるからです。

普段の会話の中ではなかなか聞きづらい内容も、インタビュー形式であればお互いに違和感なく聴くことができます。そのため、インタビュー項目や問いの検討は非常に重要になります。

アーティエンスでは新入社員研修を導入いただいたお客様を対象に、社員同士の相互理解やチームビルディングを促す、インタビュー支援ツールを提供しています。

【参考】相互インタビューシート

相互インタビューを行うことで、お互いに大切にしている背景を理解することができ、チームビルディングに必要な相手の本質を知ることができます。

ゲーム

内定者のチームビルディングを高めるためにはゲームも有効です。特にお互いに協力し合うゲームを行うことで、自然とお互いを意識して助け合うことができるようになります。

内定者におすすめのゲームとして、次のようなものがあります。

・協力型謎解きゲーム
謎解き脱出ゲームは、参加者自身が物語の主人公になり、決められた時間や空間の中で与えられた謎を解いて物語のクリアを目指すゲームです。

・協力型ボードゲーム
ボードゲームは専用のボード上で駒を置いたり、動かしたり、取り除いたりして遊ぶゲームです。全員がひとつのゲーム世界・ルールを共有し、一緒に遊ぶことで、いつもとは一味違うコミュニケーションを味わうことができます。

・NASAゲーム
NASAゲームはチーム内で合意形成を行う必要があるゲームです。ゲームの舞台は、月に富士着陸した宇宙船です。宇宙船にあるアイテムの中から生存するために必要なアイテムの優先順位をつけます。その順位が模範解答に近いグループが勝利というゲームです。

・ペーパータワー
ペーパータワーは、A4コピー用紙を用いて制限時間内にできるだけ高いペーパータワーを作るゲームです。仲間と協力できるポイントを見つけながら完成させるというシンプルなゲームです。

・ロングタイムドミノ
ロングタイムドミノは、チームに分かれてドミノ倒しを作り、最も長い時間ドミノが倒れ続けたチームが勝ちというゲームです。ただ、ゲームを3回繰り返して、最後の一回で一番長くドミノを倒し続けたチームが優勝となるため、PDCAを回し失敗を次に活かしてよりよくしていくことが求められます。

ゲームは主体的に参加しやすい施策のため、コミュニケーションが多くなる傾向があります。コミュニケーション量が増えることで、お互いの考え方や性格を知ることができます。また結束力も一気に高まり、チームとしての一体感を生み出しやすいです。

プロジェクト型ワーク

プロジェクト型ワークは、チームで課題を解決していくものです。課題解決のためにチーム内でそれぞれが自分の役割を果たしながら目的に向けて力を合わせて取り組んでいきます。

例えば、当社では「日報の提出率を改善せよ」というワークを上司との協働体感研修の中で実施しています。提案に対して上司がぜひ実施してみたいという案が出てきたら、そのチームが優勝となります。

チームで課題を解決するワークを行うことで、内定者それぞれのコミュニケーション力や、リーダーシップ力、フォロワーシップ力などの能力を知ることができます。それぞれがどのようなタイプかを知ることで、関わり方を考えることができ、良い関係性を作るためのヒントを得ることができます。

バトンメール®

アーティエンスが開発したツールで、バトンのように特定のグループの中でメールを回し、受講生同士でリフレクションし合います。(グループチャット等でも実施可能です)

バトンメール®は特に研修後のフォローツールとして有効です。例えば、1週間に1回、「研修で学んだことを日常生活の中でこんな風に使ったよ」という内容を書いたメールを書いて、次の人に回していくというものです。

これを行うと研修の学びが継続されていくことが期待できます。

バトンメール®を行うことで、それぞれの知識や経験が共有され、気づきを与え合うことができます。そのことで、自分の視野が広がったり、ポジティブな影響を受けると相手への感謝が生まれ、チームビルディングに必要な信頼関係や、尊敬し合える関係性を促すことができます。

このような取り組みを行うことで、内定者のチームビルディングを強化することができます。

3)内定者のチームビルディングを高めるための3つのポイント

内定者のチームビルディングを高める施策にするためのポイントとして次の3つのことを意識しましょう。

①内定者のチームビルディングを行う目的とゴールを明確にする
②内定者の特徴を整理する
③運営者が場全体をみて適宜フォローを行う

詳しく説明します。

①内定者のチームビルディングを行う目的とゴールを明確にする

内定者のチームビルディングを行う目的とゴールを明確にすることが重要です。「なぜ・何のために実施するのか?」「どういった状態を目指すのか?」という目的を言語化して明確にすることで、社内での認識がすり合わせられ、適切に内容を決定できるようになります。
また、施策実施後の効果測定や次年度に向けた振り返りもやりやすくなります。

目的の具体例としては、「入社して配属後も、お互いに助け合える関係性を作るため」「入社前の不安や孤立を無くすため」などです。

ゴールの具体例としては、「人事が介入せずとも、内定者同士で連絡を取り合ったり、プライベートでも交流がある」などです。

このように目的やゴールを定めることで、具体的にどのような施策を行えばいいのかを考えやすくなります。

②内定者の特徴を整理する

内定者の特徴を整理することで、内定者のニーズや興味を把握し、内定者に適した施策を検討することができます。内定者の特徴というのは、例えば内定者が育ってきた社会的環境から考えられる性格や価値観、組織への心配ごとなどです。

内定者の特徴を整理する方法は、2つ考えられます。
一つは採用面接の中で見えた内定者の言動から内定者全体に当てはまる特徴を確認すること、
もう一つは採用の基準を知ることです。

例えば、採用基準として例年より協調性のある人を採用していた場合は、その特徴を持った人が多いことがわかります。内定者の特徴を理解し、求めるものを考えることができると、内定者の満足度の高いチームビルディングの施策を行うことができます。

③組織側が場全体をみて適宜フォローを行う

組織側が場全体を見て、適宜フォローを行うこともポイントです。内定者の主体性やコミュニケーション力によって、話す量の差が出やすいことがあるためです。会話の量に極端な差があると、その人のことを知る機会が減り、関係性が築きにくくなってしまいます。

そうならないためにも、常に場を観察して、話したそうにしているけど話せていなかったり、参加意欲が薄くなっていて発言数が減っている人がいたら個別に声をかけてフォローをしましょう。

そのためには、場を進行する人の他に、場を観察するアテンド要因となる人に参加してもらい、内定者の観察を細かく行える体制をとることをおすすめします。

内定者のチームビルディングを高める施策にするためには、このような3つのポイントを意識するようにしましょう。そうすることで、内定者の主体性や満足度が高くなり、より良い内定者同士の関係性を築くことができます。

4)まとめ

本記事では、内定者同士の繋がりを深め、チームビルディングを促す施策についてお伝えしました。是非、自社で取り組めそうなものからまずは取り組んでみてください。 当社の新入社員研修では、新入社員を受け入れる体制創りとしてオンボーディングの支援も行っています。オンボーディングが上手くいくと、内定者を新入社員として迎えてから組織に定着できる期間が早く、早期離職を防ぎ、早期活躍を期待することができます。

内定者や新入社員の受け入れに不安がある方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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