- [ コラム ]
内定者研修が面白いとモチベーションや学びの質が向上する!?「面白い」要素の取り入れ方とは
- 2023/8/1更新ー2023/6/22作成ー「内定者研修がつまらなくて内定辞退されてしまったらどうしよう…」「内定者研修に主体的に参加してもらうためにはどうしたらいいのだろう…」このようなお悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか。
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2023/8/29更新ー 2023/5/31作成ー
「内定者が他社と迷っているみたいだから、内定者面談でフォローをしたいな…」
「内定者面談ってどうやって進めたらいいんだろう…?」
「内定者面談をやってほしいと上層部からリクエストがきているけど、内定者面談って必要なの…?」
このようなお悩みをお持ちの方がいらっしゃるのではないかと思います。
内定者面談では、内定者の迷いや不安の解消、信頼関係の構築、選考過程で伝えることのできなかったことを伝えることができるなど、内定者の状態に合わせてサポートすることができます。いくつかの内定をもらっている可能性が高い内定者に、自組織を選んでもらうための大切な機会です。
リクルート就職みらい研究所『就職白書2023』によると、23年卒の就活生の内定数の平均は2.54社となっています。
1社以上から内定を獲得しているため、1社選択するという行為が発生します。選択軸はさまざまですが、自身の不安な気持ちを軽減してくれたり、自分の将来をしっかり考えてくれている企業には好印象を持つものです。そして、その企業に入社したいという想いの醸成につながります。内定者面談では、そのような話をすることができる絶好の機会です。
そのため、今回は内定者面談をより良い場にしていくための目的や流れ、注意点などをお伝えいたします。内定者面談で、相互理解を図りながら、内定者に「この組織で働きたい!一緒に頑張りたい!」と思ってもらい、入社が楽しみになるようにしましょう。
目次
内定者面談を行う目的は4つあります。
これらについて、順番にお伝えします。
内定者面談で、内定者が入社前に抱える不安を解消することができます。内定者が不安を抱えたままだと、入社式に向けて、良いスタートを切ることはできません。
ラーニングエージェンシー社による内定者意識調査によると、2023年度春に入社予定の内定者に対し、「これから社会人になるにあたりどのような気持ちが強いか」との質問に対して、「不安・心配な気持ち」が1位で85.1%という結果が出ています。
上記調査結果からも、内定者は社会人になるにあたってさまざまな不安を抱えていることが推測されます。内定者が入社に向けて抱える懸念や質問に真摯に応え、不明点を明確化することで、内定者の安心感やモチベーションを高めることにつながります。
入社意思を確認することも、内定者面談の目的の一つです。
もし他社と迷っていて、自社への入社を決めきれていない内定者がいれば、内定者面談のタイミングで不安な点をヒアリングし、相談にのることができます。何に不安を感じているのか、何がクリアになれば入社を決意できるのか、選考要素のない対話を通して見つけ出し、内定者の決断を後押ししてあげましょう。
職場の雰囲気を知りたい場合は、職場見学の機会を作ったり、現場社員との面談を設けることもあるかもしれません。組織の将来に対して不安がある場合は、組織が目指しているところや、この業界のことを説明する必要があるかもしれません。
内定者が、安心して入社の判断をできるようにすることが大切です。
内定者面談では、入社までの期間における準備やサポートを行うことができます。メール等で連絡をしても、確認していなかった、という可能性があるため、時間をとって今後の流れや提出書類などの説明をできると、対応のヌケモレも減り、内定者の安心感の醸成にもつながります。
例えば、入社までに必要な提出書類の内容についてその場で一緒に確認しながら作成していくこともできます。内定者期間中、オンラインでイベントを実施する企業も増えていますので、その設定や操作方法などを、内定者と一緒に確認してもよいかもしれません。
このように内定者がスムーズに入社できるように支援します。
【参考】
【人事必見】内定者インターンの設計方法と成功させる5つの鍵とは
【チェックシート付】内定者の内定辞退を防止に一番必要なのは信頼関係!構築のポイントは?
内定者面談を通じて、内定者との信頼関係を築くことも目的の一つです。関係性を築けていることは、内定者にとって安心材料となるためです。
最近の若者は、学校へ入学する前にSNS等を通じて友達を作り、入学式の段階には友達がいる状態にしないと学校に行くのが不安という方もいます。内定者とのコミュニケーションを通じて、組織に対して安心感や信頼感を感じてもらい、この組織を選んだことに自信を持てるようにしましょう。
内定者面談は、このような目的で実施されます。内定者とのコミュニケーションを通じて関係性を築き、入社前の期間を有意義に過ごすための重要な手段であることがわかります。
内定者面談を実施する際は、フォローまでを含めて次の流れで行います。
内定者面談の目的を設定します。目的が定まっていないと、準備をしている間に内容がブレてしまうことがあるためです。
目的を設定するためのヒントとなる問いをいくつか紹介します。
これらの問いと、1)内定者面談の目的でお伝えした内容を踏まえて考えると、自組織ならではの目的を設定しやすくなると思います。
目的が定まったら、その目的を達成するための準備を進めていきます。準備が当日の場作りに影響するため、丁寧に行いましょう。
準備として決定すべきことは、次のようなことです。
内定が決定してから可能な限り早く日程調整をしましょう。遅くても1週間以内には実施することをお勧めします。
対面で実施する場合は、GoogleマップのURLなども一緒に送るとわかりやすいです。オンラインで実施する場合は、Zoom等のURLを共有しましょう。時間は、話によっては長くなることもあるかもしれないため、その後の予定まで少し余裕を持っておいてもらいたい、という旨も必要に応じて伝えておきましょう。
「面談をします」とだけ伝えられていても、一体何を話すのかが予想できず、面談に対して不安を感じてしまいます。そのため、面談の目的・目標・アジェンダも事前に伝えるようにしましょう。そうすることで、内定者も心の準備ができます。
内定者面談は、内定者が面接で聞けなかった疑問や不安を解消する場でもあるため、内定者にも質問したいことを予め準備してもらうようにすると、より良い時間にすることができます。
内定者は、内定者面談の時にどのような服装でいけばいいのか迷います。そのため、面接ではないのでかしこまらなくて大丈夫と伝えた上で、服装について記載するようにしましょう。一般的にはオフィスカジュアル程度の服装で行うことが多いです。
面談者が内定者のことを理解できていないと、内容の薄い話しかできなくなります。履歴書や、採用レポートを見直し、組織からどのような人だと見えていて、入社してからどのような活躍をしているイメージがあるのかを考えておきましょう。内定者が、自分のことをよく理解して、自分のことを考えてくれているな、と思えるくらいの理解は必要です。
具体的には次のようなことです。
当日は、企画の際に定めた目的意識を持って行動し、内定者の話を傾聴する姿勢が大切です。 内定者面談の当日の流れの一例をお伝えします。
温度設定やレイアウトによっても、話しやすさが変わってくるため、内定者のことを思って調整しましょう。
面談前に行っていた仕事や、締切が迫っている仕事など、様々な仕事について考えなければならないことがあると思います。しかし、それらのことを一旦脇に置いて、自身が面談に集中できるようにしましょう。
時間を作ってくれたことに感謝して、あたたかく内定者を迎えましょう。
緊張している状態の中で、本題に入っても話しづらいです。そのため、天気の話や、今盛り上がっている話題などの話をして、少し内定者の緊張をほぐしましょう。
【参考】内定者とのアイスブレイクは必須!誰でも簡単にできる7選と注意点4つ
お互いに今の率直な気持ちを伝えます。例えば、体調がよくないとか、目が疲れていて目をギュッとしてしまう癖があるとかを伝えます。これらのことを知らないと、目をギュッとしている様子をみて、「良くないように思われているのではないだろうか」というような余計な不安を与えてしまうためです。
目的・目標・アジェンダを確認して進めていきましょう。内定者と面談者が同じ方向を向けていることが大切です。
今の率直な思いを伝えてもらいます。例えば、話してみての感想や、気づきなどです。気持ちを切り替えやすくなります。
内定者のマナーのお手本となるようにお見送りをしましょう。
面談終了後、お礼とともに、面談の中で感じたことを伝えましょう。
■室内の温度は適温か
寒すぎず、暑すぎず、適切な温度を設定しましょう。寒いや暑いなど温度に意識が向くと、話に集中できなくなります。
■「評価をする場ではない」ことを意思表示
はじめに「内定」という結果はこの後覆ることはないとちゃんと伝えましょう。そのことが不安になって正直に話すことができない、という内定者もいるためです。その上で、面談の時間は、内定者の時間だから、内定者が話したいことや聞きたいことを自由に話して良いというメッセージを伝えましょう。そうすることで、安心して話しやすくなります。
■時間に余裕を持とう
内定者面談は時間が長引くこともあります。面談者は、予定の時間より少し多めに時間を見積もり、少しの延長に対応できるようにしておきましょう。
面談のなかですぐに答えることのできなかったことへの返答を伝えたり、入社の意志について確認してみましょう。
このような流れで内定者面談を実施します。
内定者面談で注意すべきことをいくつかお伝えします。
自組織のことについてオープンに話すようにしましょう。内定者から見て、嘘や隠し事があるように見えると、信用できなくなるためです。
ただ、そのときに、自組織が持っている課題について、こういう課題がある、ということを伝えるだけだと、それに対して何も対応していないのはどうなのか?という疑問を持たれてしまいます。そのため、オープンに話した上で、今行っている対策を伝えるようにしましょう。
例えば、内定者から「(本人が希望する)〇〇部への配属可能性は?」という質問を受けたとします。しかし、その部は新入社員の段階では配属されない部署でした。その際、「できるだけ希望は考慮して検討するが、難しい場合もある」といった具合の曖昧な回答は良くありません。
入社前後のギャップが大きくなり、早期離職のリスクを高めてしまうためです。
「本当のことを伝えたら、内定を辞退されてしまうかもしれない」と感じてしまうかもしれませんが、希望部署に配属されないと内定承諾しないということであれば、入社後に配属されないことがわかった時点で、離職する可能性もあります。
いずれにせよ、入社後に判明する事実なので、内定承諾前に正しい情報を伝えておくことがお互いにとってベストと言えます。ただ、正しい情報をただ伝えるだけでは、内定者の入社意向を下げてしまうだけです。そのため、配属方針の背景や理由、将来的に希望の配属を叶えるためのキャリアプランや実例などもあわせて伝えていくことが大切です。
内定者からの質問に曖昧な回答をせず、正直に現状を伝えることで、信頼関係を築くことができます。また、すぐに応えられない質問に対しては、適当に誤魔化すのではなく、確認して、後日メールや電話で回答するようにしましょう。
自組織に入社してもらいたいという気持ちが強いと、内定者のための時間が自社のアピールタイムになってしまうことがあるため注意しましょう。内定者のことを考えてくれていないように見えます。
よくありがちなのは、
「うちの会社は業界でNO,1だから、他社よりいいと思うよ」
「うちの会社は離職数が低いから、居心地良く仕事できると思うよ」
「うちの会社はフラットなコミュニケーションを心掛けているから、良い意見があったら新入社員の意見も採用されるよ」
などです。もちろん判断基準の一つには入ると思います。しかし、それを内定者が求めている姿を確認する前に一方的に話す、ということをすると、「自分じゃなくても、とにかく誰かに入社して欲しいんだな」という思いを内定者が感じてしまいます。
内定者のありたい姿を確認し、そのために自組織でどのような支援ができるのかを考えて、必要に応じて伝えるようにしましょう。
内定者面談は1対1で個室で行うことが多いため、フォローできる人がいません。言葉の選び方や発言には十分注意をしましょう。受け取り手によっては、オワハラされたと思われてしまうこともあるためです。
オワハラになる言動は、以下のようなものです。
面談者となる人は、ハラスメントの事例に目を通しておくと良いでしょう。
あかるい職場応援団 -職場のハラスメント(パワハラ、セクハラ、マタハラ)の予防・解決に向けたポータルサイトでは、厚生労働省が掲示しているハラスメントの事例を掲載しています。
内定者から内定者面談でよくある逆質問をいくつかご紹介します。これらの質問には、応えられるようにしておきましょう。
内定者面談で逆質問をもらった内容は、採用の過程で伝えきれていなかった部分でもあります。そのため、どのような内容があったかをメモして、次回の採用活用に活かせるようにしましょう。
今回は内定者面談をより良い場にしていくための目的や流れ、注意点などをお伝えしました。
内定者面談を行う目的は4つあります。
内定者とのコミュニケーションを通じて関係性を築き、入社前の期間を有意義に過ごすための重要な手段であることがわかります。
内定者面談を実施する際は、企画、準備、当日の運営、フォローの順に、本文でお伝えしたことを意識して行いましょう。内定者面談で、内定者と真剣に向き合うためには、企画と準備がとても大切です。
内定者面談の注意点として、以下の3つのことをお伝えしました。
ぜひ注意しましょう。
この記事でお伝えしたことを踏まえて内定者面談を行うことで、内定者に「この組織で働きたい!一緒に頑張りたい!」と思ってもらい、入社が楽しみになるようにしましょう。
当社の新入社員研修では、新入社員を受け入れる体制創りとしてオンボーディングの支援も行っています。
内定者や新入社員の受け入れに不安がある方は、ぜひお気軽にご相談ください。