【Q&A付】新入社員とのフォロー面談|具体的な進め方とポイントを解説

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新入社員フォロー面談

「新入社員とのフォロー面談で何を話せばいいのかわからない…」
「新入社員とのフォロー面談が雑談で終わってしまうことが多いけど、これでいいのかな…?」「新入社員とのフォロー面談の時間を意味のある時間にしたい…!」

このようなお悩みをお持ちの方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。

新入社員とのフォロー面談の目的は、新入社員の成長支援です。
新入社員は、慣れない仕事や、今まで関わってこなかった人との関係性作りに悩みや不安を抱えています。また、新入社員は仕事の全貌が掴めていなかったり視野が低いことが多く、これからどのように仕事をすれば成長できるのかを自身で見つけることにも難しさを感じています。それらのを解消する一つの機会としてフォロー面談が設けられています。

しかし、フォロー面談で何を話せばいいのかわからず、業務指導をしていたり、雑談をして終わってしまう、というお話をよく伺います。
それでは新入社員の成長を促すことはできません。新入社員も面談者もフォロー面談を行う目的をしっかりと理解し、基本となる進め方を人事や組織が用意することで、今までの無駄な時間を意味のある時間に変えることができます。

そこで本記事では、新入社員とのフォロー面談の目的を明確にした上で、具体的な面談の進め方やよくあるQ&Aにお答えします。

この記事を読むことで、新入社員とのフォロー面談の意識が変わり、新入社員の成長を促すきっかけを生み出す時間を作れるようになります。
新入社員とのフォロー面談をより良くし、新入社員の成長が楽しみになる状態を作りましょう。

監修者プロフィール

近藤 ゆみ

アーティエンス(株)にて、研修講師、組織開発・人材育成のコンサルタント、コラムの監修・執筆などに従事。前職の大手人材紹介会社では、転職希望者のキャリアカウンセリングから転職サポートまでを一貫して担当。

1)新入社員とのフォロー面談の3つの目的

新入社員とのフォロー面談の目的は新入社員の成長支援です。具体的には、次の3つのことを行います。

・仕事の状況や悩み・不安の把握 
・今後の方向性やフォローの検討
・より良い関係性の構築

それぞれについて具体的に説明します。

仕事の状況や悩み・不安の把握 

新入社員とのフォロー面談では、新入社員の仕事の状況や、悩み・不安を確認する必要があります。新入社員が今悩んでいることや不安を吐き出し、ガス抜きできるようにするためです。新入社員が一人で抱え込んでしまうと、どのようなフォローが必要なのかがわからず成長支援が難しくなります。

例えば、新入社員の現在の状況について、他の人より作業に時間がかかってしまって落ち込んでいるという場面を考えてみます。時間がかかる理由を新入社員と面談者で対話していく中で、新入社員が細かいところまで気を遣って作業していることが原因だとわかりました。ただ、現状では細かいところの精度より速さで評価されているため、新入社員の特性がマイナスな方向に作用してしまっていました。
ただ、このことを理解できたら、この新入社員には細かい精度が求められるような業務が向いていそうだということがわかり、その特性を活かせる仕事を依頼することができます。また、今後速さが求められる仕事を依頼されたときの対策を考えることもできます。

このように、フォロー面談を通して新入社員の状況や悩み・不安を出してもらうことで、新入社員に対するフォローを考えることができます。そして適切なフォローが行われることで、成長を期待できるようになります。

今後の方向性やフォローの検討

新入社員とのフォロー面談では、今後の方向性やフォローの検討をする必要があります。今後どうしたいか、どんなフォローができるかを検討することで、新入社員の成長を支援できるようにするためです。

例えば、希望の部署に入れなくて、このままこの会社にいていいのかわからなくなっている、という悩みを新入社員が抱えている場面を考えてみます。このような悩みは普段の仕事の中では話しづらいです。面談という時間を設けることで話せる場を作ることができます。

本当はコツコツと仕事に取り組めるような部署を希望していたが、営業部になってしまい、決められたことをやる状況にやりがいを感じられていないとします。面談の中で話を聞いていくと、人事や総務部に行きたいという方向性が強いことがわかりました。
ただ、すぐに部署を移動することは難しいため、今できるフォローとして2つの機会を設けるというフォローを検討することができます。1つは、営業部の中でもコツコツと仕事を取り組むことで成果を出せることがあることを知ること。2つ目は営業部から人事や総務部に移動した先輩の話を聞く機会を作るということです。
新入社員の頭の中では営業=明るいコミュニケーションができないとダメというイメージがあるかもしれませんが、人それぞれにあったやり方を知り、自分らしい仕事のやり方を見つけることで、営業でも自分がやりたいような仕事に近づけることができます。
また、自分の希望となる人がいて、その人から話を聞くことで新たな視点が生まれる可能性もあります。

このように、新入社員の今後の方向性やフォロー内容について面談での対話を通してすり合わせを行い、お互いが納得する形を見つけることができると、新入社員にとっても組織にとっても良い影響を与えられるようになっていきます。

よりよい関係性の構築

新入社員とのフォロー面談では、新入社員との関係性を構築する必要があります。関係性が向上すると、新入社員から先輩・上司への報連相がしやすくなったり、失敗してもフォローしてくれるだろうと適切に頼れるようになり、新入社員の成長を促せるようになるためです。

例えば、フォロー面談で面談者が自分に真剣に向き合ってくれて自分の成長を期待してくれているということがわかると、新入社員から感謝の気持ちが湧いてきます。そして面談者に対して自分のことを受け止めてくれる人だと思えるようになり信頼感が増します。その信頼感があることで、仕事でも自ら報連相を行えるようになったり、主体的に仕事に取り組めるようになる、というような言動が起きやすくなります。

このように、フォロー面談によって関係性を構築できることで、新入社員が主体的に仕事を行える状態を作れるようになります。そして新入社員が経験を積んでいくことで、新入社員は成長していくことができます。

新入社員とのフォロー面談は、新入社員の成長を支援するために、3つのことを行う必要があることがわかりました。

【参考コラム】新入社員が抱えやすいコミュニケーションの5つの悩みを徹底解説

2)新入社員とのフォロー面談の進め方

新入社員とのフォロー面談の具体的な進め方をお伝えします。全体の流れは以下の通りです。

1、面談を実施する環境を整える
2、面談の目的を伝える
3、チェックインを行う
4、今の仕事に対する捉え方を確認する
5、今の新入社員の状態を確認する
6、ありたい姿に向けて取り組むこと・支援してほしいことを確認する
7、チェックアウトを行う

1、面談を実施する環境を整える

お互いが話しやすい状態を作るために環境を整えます。環境によって話しやすさに影響が出るためです。

例えば、座る位置は、対面で向かい合って座るよりも、下記図のようにL字の位置で座ることをおすすめします。対面だと心理的な圧迫を感じやすくなりますが、L字のだと自然と視線がずらせ、お互いにリラックスして面談に臨めます。

また、フォロー面談の開始15分前くらいには、一旦業務を切り上げて、面談に向かって心の準備をすることも大切なポイントです。頭が業務のことでいっぱいになっていると、新入社員の話が入ってきにくくなったり、新入社員の些細な表情や声の変化に気づきにくくなるためです。コーヒーを飲んで一息ついたり、深呼吸をするなど自分なりに業務を一旦脇に置いてフォロー面談に集中できる心の状態を作りましょう。
このような些細な準備が、フォロー面談の質に影響します。

【参考】オンラインでフォロー面談を行う場合の環境の整え方
オンラインの場合は、以下の点に気をつけましょう。

・画面の中央あたりに適切な距離で自分の正面の顔が映っているか
画面に映る顔が下からのアングルになっていたり、近すぎると威圧感を与えてしまいます。また顔が遠すぎると、積極的に自分の話を聞こうとしてくれていないように感じ、話しづらくなります。
特に普段画面をONにして打ち合わせをしていない場合は、意識して調整しましょう。

・周囲の雑音やBGMの音が大きすぎないか
可能な限り会議室や個別ブースから参加することが望ましいですが、やむを得ずリフレッシュスペースなどから参加する場合は、周囲の雑音やBGMの音が大きすぎない場所を選びましょう。周囲の音によって音声が途切れてしまうと、スムーズに会話を進めることができません。

・背景画像はシンプルなものか
ご自身の背景画像を変更される場合は、対話や思考が邪魔されないように、できるだけシンプルなものにしておく方がベターです。

2、フォロー面談の目的を共有する

フォロー面談の目的を共有するところから始めます。お互いが同じ目的に向かって時間を過ごせるようにするためです。

例えば、当社の場合だと次のような内容を伝えています。
「この場は〇〇さんのための時間で、〇〇さんの成長を支援することを目的としています。今現在の状態を対話形式で探求していき、これからの業務で目指していきたいこと、解決していきたい課題を見出していきましょう。」

事前に伝えていたとしてもフォロー面談を始めるタイミングで再度確認しましょう。

3、チェックインを行う

その次に チェックインをします。チェックインとは、研修やワークショップの始めに「その場に入る」ために用いられる導入ワークです。チェックインで、今の状態や先に出しておきたいことを伝えることができ、自身が安心した状態で場に入ることができるようになります。

例えば、風邪気味で話している途中に咳が出て、聞きにくいしれない、という心配を先に出しておくことで、自身が安心して参加することができます。

当社では面談者が「今の率直な気持ちを出しておきましょう。準備ができた人からどうぞ。」と伝えています。チェックインに順番はありません。準備ができた人から伝えてもらい、両者がチェックインできたら本題に入っていきます。

4、今の仕事に対する捉え方を確認する

現状確認として、今、新入社員が仕事に対してどのように捉えているのかを確認します。新入社員が組織と同じ方向を向けているのかや、自分の役割の認識具合を確認するためです。具体的には次のような問いが考えられます。

「今の○○さんのお仕事のミッションは?」
「どのような目的をもって、仕事に取り組んでいる?」

新入社員が自身の仕事のミッションや役割をどのように捉えているのか確認することで、組織の期待と新入社員がとらえている方向が一緒かを確認することができます。目指している方向性がズレていると、新入社員は頑張っていると思っているのに組織から評価してもらえないという状態になってしまう可能性があるため、方向性が合っていることを確認することは大切です。

また、今の仕事について新入社員の言葉で説明してもらうことで、意識されているゴールを確認することもできます。例えば、「〇〇の資料作成をメインで行っています」という答えと「〇〇プロジェクトに多くの人に参加してもらうための資料作成をメインで行っています」という答えでは、意識しているゴールが違うことがわかります。新入社員が自分は何のために今の仕事を行っているのかが見えている方が、より質の高いアウトプットが出てきやすいです。

5、今の新入社員の状態を確認する

新入社員が今仕事に対してどのような状態にあるのかを確認します。支援やフォローが必要な点を見つけていくためです。例えば、次のような問いが考えられます。

「ここ〇カ月で印象的だった仕事は?どんな点からそう感じる?」
「仕事をしていて楽しいこと・得意なことや、不安なこと・懸念なことは?」

このような質問をすることで、どのような仕事にモチベーション高く取り組めるのか、どのような仕事に苦手意識があるのか、どのような仕事をしたいのかが見えてきます。それらが見えてくると、新入社員の特性や興味のある仕事を積極的に依頼していくフォローをできるようになりますし、苦手意識のある仕事の対策を行うこともできます。

6、ありたい姿に向けて取り組むこと・支援してほしいことを確認する

最後はありたい姿に向けて自分で取り組むことと支援してほしいことを確認します。今までの過程の中で新入社員がどのような姿を目指しているのかが見えてきます。その姿になるための具体的な行動を設定することで、実施しやすくするためです。

例えば、言われたことをやるだけの状態に違和感やつまらなさを感じていて、自分で考えることをしたいという新入社員がいたとします。その場合、依頼された業務に対して、すり合わせしたアウトプット以外にもう一つ自分なりに考えた資料を作成するので、その資料についてフィードバックをほしいと言う依頼をするのも一つの策になります。
他にも、会議の中で発言したいけど勇気が出ないという新入社員に対しては、会議で意見を言う場を設けてもらえるようにしてもらう支援を依頼することもできます。

このように新入社員がありたい姿に向けて取り組むこととそのために周囲や組織が協力できることを明確にして、実行できる状態の内容にすることで、ありたい姿に向けて成長していくことが期待できます。

【参考コラム】
新入社員が受け止めるアドバイスとは?│アドバイスのフローまで解説
新入社員との接し方で意識したい5つのポイント【よくあるお悩み&回答付き】

7、チェックアウトを行う

面談の最後はチェックアウトをして終了します。チェックアウトでは、面談の感想や、今感じていることなどを伝えます。

例えば、「自分の仕事に対する意識が少し変わった気がする」とか「自分が悩んでいたことについて、やってみようと思えるものが明確になってすっきりした」と言うような言葉が出てくることがあります。

当社では面談者が「今の率直な気持ちを出して終わりにしましょう。準備ができた人からどうぞ」と伝えています。チェックアウトにも順番はありません。準備ができた人から伝えてもらい、両者がチェックアウトできたら終了です。

この流れで進めることで、新入社員とのフォロー面談の目的である新入社員の成長を支援することができます。ただ、新入社員が話したい内容によってはこの流れで進めることが難しいこともあると思います。その場合は、この流れ通りに進めることを意識するのではなく、新入社員に向き合うことを大切にしましょう。新入社員とのフォロー面談の目的が新入社員の成長支援である、という意識を持って判断することが大切です。

3)新入社員とのフォロー面談に関するQ&A

新入社員とのフォロー面談に関する質問についてお答えしていきます。

フォロー面談の実施タイミングは?

フォロー面談は、新入社員の入社1か月後、3ヵ月後、6ヵ月後…といったタイミングで定期的に実施することを推奨します。なぜなら、新入社員の置かれている状況や悩みは日ごとに変わっていくからです。ただし、研修期間の長さや配属時期によっても適切なタイミングは変わってくるため、過去の新入社員や現場の状況をふまえて、実施タイミングは検討いただくとよいでしょう。

※ フォロー面談とは別で、日々の業務上の悩み・不安の相談やフォローのために、OJTトレーナー等と1on1は必要になります。

フォロー面談で注意すべき点は?

フォロー面談で話した内容は外部に漏らさないことを約束しましょう。もし他の人に伝える必要がある場合は、そのことに対して新入社員の許可を取るようにしてください。勝手に自分の情報が他の人に伝わっていることを知ると、信頼関係が一気に崩れて、その後の関係性にネガティブば影響をもたらします。

また、評価にも影響しないことを事前に伝えておくこともポイントです。そのことを理解できていると悩みなどを話しやすくなります。

新入社員とのフォロー面談をしやすくするためのツールはある?

新入社員とのフォロー面談をしやすくするツールとしてパルスサーベイがあります。パルスサーベイとは、簡易的な調査を短期間に繰り返し実施し、その推移結果から組織や従業員の状態を把握する調査手法のことです。
例えば、当社ではパルスサーベイGrowthを開発していて、新入社員に毎月1回10問の問いに回答してもらっています。そうすると、回答の数値の変化やコメントの量や内容の変化を客観視することができます。新入社員と面談者が一緒にパルスサーベイGrowthでの数値・コメントの変化やその背景を確認することで、新入社員の状態について話しやすくなります。

フォロー面談を実施する担当者の選出方法は?

フォロー面談の面談者は、人事、メンターもしくは社外の人が行うことが多いです。
OJTトレーナーや仕事で直接的に関わっている人は、実施者から避けた方がベターです。なぜなら、話が具体的な業務内容に寄ってしまうことが多く、本来の面談目的からずれてしまうからです。

また、当社でもフォロー面談サービスを提供していますが、「利害関係がない外部の人のいろいろと話しやすい」という方も多くいらっしゃいます。

4)まとめ

本記事では、新入社員とのフォロー面談の目的を明確にした上で、具体的な面談の進め方やよくあるQ&Aにお答えしました。新入社員とのフォロー面談の目的は「新入社員の成長支援」です。本記事をご参考に、面談の場をより素晴らしいものにし、新入社員の成長が楽しみになる状態をつくりましょう。