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【新入社員研修のカリキュラム】事例をもとに研修のプロが徹底解説
- 2023/8/1更新ー2022/11/29作成ー「新入社員研修のカリキュラムを作りたい」そう感じて、このコラムにたどりついたのではないでしょうか。実は、新入社員研修のカリキュラムを丁寧に創ることで、新入社員の成長スピードは変わります。本コ
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2023/8/16作成-
「研修テーマをどのように選んだらいいのだろう?」
「研修テーマには、どんなものがあるんだろう?」
「研修テーマを選ぶ際の注意点はあるのだろうか?」
このような問題意識を持って、本コラムにたどり着いたのではないでしょうか。
漠然と研修テーマを選んでしまうと、時間とお金をかけたにもかかわらず、研修の効果が低くなってしまうリスクがあります。
そのため研修テーマは、しっかり考えて、決めていく必要があります。
本コラムでは、
・研修のテーマは何があるのか
・研修テーマはどのように決めると良いのか
をお伝えします。最後までお読みいただくと、あなたの組織にあった研修テーマを見つけることができるでしょう。
テーマ別の研修サービス一覧を見たい方は「研修一覧ページ」の【テーマ別に探す】をご覧ください。
目次
階層別に、研修テーマを伝えていきます。
・新入社員研修
・若手社員研修
・中堅社員研修
・管理職研修
・経営者向け研修
それぞれ詳しく説明します。
新入社員研修には、主に下記のテーマがあります。
・学生から社会人の切り替え
・ビジネスマナーやスキルの習得
・社会人として必要な思考スキルやコミュニケーションスキルの習得
・自組織の理解(エンゲージメント向上)
・健康に働くための考え方とスキルの習得
・業種別・職種別の専門知識・スキルの習得
それぞれ詳しく説明していきます。
「学生から社会人の切り替え」は、新入社員研修のテーマとしてとても重要です。「学生から社会人の切り替え」が上手くいかないと、他の研修や現場配属後のOJTに影響が出ます。
「学生から社会人の切り替え」として、よくある研修内容は「社会人の意識醸成」や「コンプライアンスへの意識」、「コスト意識」などが上げられます。
「学生から社会人の切り替え」を行う際の具体的なイメージ
(参考) 2023年4月4日 社会人の自覚研修ー公開講座研修レポート
「ビジネスマナーやビジネススキルの習得」は、新入社員研修のテーマとしてとても重要です。取得するビジネスマナーは、業種・職種によって変わるので、適切なものを選ぶ必要があります。
「ビジネスマナーやビジネススキルの習得」として、よくある研修内容は「ビジネスマナー」や「ビジネススキル基礎(報連相やスケジューリング)」、「ITスキル」などが上げられます。
「ビジネスマナーやビジネススキルの習得」をテーマにした研修を行う際の具体的な研修内容のイメージ
(参考)2023年4月5日 ビジネスマナー研修ー公開講座研修レポート
「社会人として必要な思考スキルやコミュニケーション方法の習得」は、新入社員研修のテーマとしてとても重要です。このテーマを選ぶことで、新入社員の成長スピードは上がっていきます。
「社会人として必要な思考スキルやコミュニケーション方法の習得」として、よくある研修内容は「ロジカルシンキング」や「プレゼンテーション」、「コミュケーション(関係性構築)」などが上げられます。
「社会人として必要な思考スキルやコミュニケーション方法の習得」をテーマにした研修を行う際の具体的な研修内容のイメージ
(参考) 2023年7月12日 ロジカルシンキング研修ー公開講座研修レポート
「自組織の理解(エンゲージメント向上)」は、新入社員研修のテーマとしてとても重要です。配属時のリアリティショックを促すオンボーディングをスムーズにしたり、新入社員のフォローとしてモチベーション向上を促します。
「自組織の理解(エンゲージメント向上)」として、よくある研修内容は「企業理念や方針の理解」、「同期とのチームビルディング」、「トレーナーとの相互理解・関係性構築」などが上げられます。
「自組織の理解(エンゲージメント向上)」をテーマにした研修を行う際の具体的な研修内容のイメージ
(参考) 他者から任せられる⼈材、そして愛される⼈材になるための⼀歩としての新⼊社員研修〜愛情を持ったフィードバックから、新⼊社員の⾏動変容を促す〜:株式会社きらぼし銀⾏さま
※ 2日目の研修が該当
「健康に働くための考え方とスキルの習得」は、新入社員研修のテーマとしてとても重要です。配属時のリアリティショックを促すオンボーディングをスムーズにしたり、新入社員のフォローとしてモチベーション向上を促します。
「健康に働くための考え方とスキルの習得」として、よくある研修内容は「レジリエンス」、「セルフマネジメント」などが上げられます。
「健康に働くための考え方とスキルの習得」をテーマにした研修を行う際の具体的な研修内容のイメージ
(参考) レジリエンス研修の内容は、専門家と決めるべき│安易な実施は危険
「業種別・職種別の専門知識・スキルの習得」は、新入社員研修のテーマとしてとても重要です。一日でも早く新入社員がパフォーマンスを出すためにも、新入社員研修で多くの時間を費やすでしょう。
「業種別・職種別の専門知識・スキルの習得」は、配属先によって求められるものはさまざまなので、現場と相談をしながら、テーマや具体的な内容を決めていくといいでしょう。
参考までに、職種別の主な研修内容をお伝えします。
このように新入社員研修では、主に下記のテーマがあります。
・学生から社会人の切り替え
・ビジネスマナーやスキルの習得
・社会人として必要な思考スキルやコミュニケーションスキルの習得
・自組織の理解(エンゲージメント向上)
・健康に働くための考え方とスキルの習得
・業種別・職種別の専門知識・スキルの習得
より詳しく新入社員研修の目的・内容に関して、知りたい方は下記コラムを参考にしてください。
【実例あり】新入社員研修に必要な6つの内容と効果を高める5つのポイント
若手研修では、主に下記のテーマがあります。
・パフォーマンスの向上
・エンゲージメントの向上
・部下・後輩育成
・専門性の向上
それぞれ詳しく説明します。
「パフォーマンス向上」は、若手社員研修のテーマとして重要です。このテーマを選ぶことで、若手社員の成長スピードは上がっていきます。
「パフォーマンス向上」として、よくある研修内容は「ロジカルシンキング」や「プレゼンテーション」、「問題解決思考」、「コミュケーション研修」などが上げられます。
「パフォーマンス向上」をテーマにした研修を行う際の具体的な研修内容のイメージ
「エンゲージメントの向上」は、若手社員研修のテーマとしてとても重要です。このテーマを選ぶことで、若手社員の仕事へのコミットやモチベーション、後輩への影響力が上がっていきます。
「エンゲージメントの向上」として、よくある研修内容は「関係性構築」や「キャリア開発」、「リーダーシップ開発」などが上げられます。
「エンゲージメントの向上」をテーマにした研修を行う際の具体的な研修内容のイメージ
「後輩育成」は、若手社員研修のテーマとしてとても重要です。このテーマを選ぶことで、若手社員の後輩への影響力が上がっていきます。
「部下・後輩育成」として、よくある研修内容は「OJTトレーナー」が上げられます。
「部下・後輩育成」をテーマにした研修を実施する際の具体的な研修内容のイメージ
「専門性の向上」は、若手社員研修のテーマとしてとても重要です。このテーマを選ぶことで、若手社員の成長スピードが上がりますし、成果につながりやすいです。
「専門性の向上」として、業種・職種によって、さまざまなパターンがあります。一つ共通することは、時代の流れはとても速いので、知識とスキルを学び続ける必要があります。
例えば、営業スキルなどは、対面の営業は少なくなっているケースもあるので、ZOOMなどオンラインでの営業スキルや、もしくは今まで以上に営業マンであっても、自身のブランディングを行うためにSNS等を利用したマーケティングスキルなども求められるかもしれません。若手社員がプレイヤーとしてハイパフォーマンスを出すためにも、時代にあわせた専門スキルを習得するための支援が必要です。
このように若手社員研修では、主に下記のテーマがあります。
・パフォーマンスの向上
・エンゲージメントの向上
・部下・後輩育成
・専門性の向上
より詳しく若手社員研修の目的・内容に関して、知りたい方は下記コラムを参考にしてください。
中堅社員研修では、主に下記のテーマがあります。
・高いレベルのパフォーマンス
・部下・後輩育成
・意思発信
・リーダーシップ
・チーム力向上
それぞれ詳しく説明していきます。
「高いレベルのパフォーマンス」は、中堅社員研修のテーマとしてとても重要です。このテーマを選ぶことで、中堅社員がより高い成果をあげるために必要です。
「高いレベルのパフォーマンス」として、よくある研修内容は「ロジカルシンキング」や「プレゼンテーション」、「問題解決思考」、「専門スキル」などが上げられます。
「高いレベルのパフォーマンス」をテーマにした研修を実施する際の具体的な研修イメージ
「部下・後輩育成」として、よくある研修内容は「OJTトレーナー」が上げられます。
「意思発信」は、中堅社員研修のテーマとしてとても重要です。このテーマを選ぶことで、中堅社員が上司・後輩・他部署に対しての影響力を上げていくことになります。管理職に求められる意思決定スキルの準備にもなります。
「意思発信」として、よくある研修内容は「意思発信力」が上げられます。
「意思発信」をテーマにした研修を実際に行う際の研修内容のイメージ
「リーダーシップ(※)」は、中堅社員研修のテーマとしてとても重要です。このテーマを選ぶことで、中堅社員が上司・後輩・他部署に対しての影響力を上げていくことになります。リーダーシップ開発を行うことで、当事者意識・主体性の解放していくことにもなります。
(※)リーダーシップとは
リーダーシップとは、学術的に主流の考え方は「目的・目標に影響を与えること」と言われています。そのため、引っ張るリーダーシップ(変革型リーダーシップ)もあれば、支えるリーダーシップ(サーバントリーダーシップ)もあります。「リーダーシップ≒影響力」というのであれば、当事者意識・主体性がなければ、本当のリーダーシップは発揮できないことになります。
「リーダーシップ」として、よくある研修内容は「パーソナリティベースドリーダーシップ」、「シェアドリーダーシップ」、「心理的安全」などが上げられます。
「リーダーシップシップ」をテーマにした研修を行う際の具体的な研修内容のイメージ
「チーム力向上」は、中堅社員研修のテーマとしてとても重要です。このテーマを選ぶことで、中堅社員がチーム運営に大きくかかわり、管理職に求められるチーム力向上のスキルの準備にもなります。
「チーム力向上」として、よくある研修内容は、「チームビルディング」、「ファシリテーション」、「プロジェクトマネジメント」が上げられます。
「チーム力向上」をテーマにした研修を行う際の具体的な研修内容のイメージ
このように中堅社員研修では、主に下記のテーマがあります。
・高いレベルのパフォーマンス
・部下・後輩育成
・意思発信
・リーダーシップ
・チーム力向上
より詳しく中堅社員研修の目的・内容に関して、知りたい方は下記コラムを参考にしてください。
【中堅社員研修の内容一覧】これをみたら自組織にあった中堅社員研修の企画が作れる
管理職研修では、主に下記のテーマがあります。
・管理職としての役割認識・遂行
・管理職としてのパフォーマンス向上・課題解決
それぞれ詳しく説明していきます。
「管理職としての役割認識・遂行」は、管理職研修のテーマとしてとても重要です。このテーマを選ぶことで、管理職が自身が求められる役割を認識・全うしていきます。
「管理職としての役割認識・遂行」として、よくある研修内容は、「新任管理職研修」、「次世代リーダー研修」、「役職別管理職研修」などが上げられます。
「管理職としての役割認識・遂行」をテーマにした研修を行う際の具体的な研修内容のイメージ
(参考) 新任管理職研修の成功に必要な3つのポイントとは?具体的な研修の実施方法も解説
(参考) 【次世代リーダー育成プログラム】次世代リーダー研修で抑えたい3つの内容
「管理職としてのパフォーマンス向上・課題解決」は、管理職研修のテーマとしてとても重要です。このテーマを選ぶことで、チームパフォーマンス向上の支援ができます。
「管理職としてのパフォーマンス向上・課題解決」として、よくある研修内容は、「部下育成」、「目標管理/評価面談」、「部下育成」などが上げられます。
「管理職としてのパフォーマンス向上・課題解決」をテーマにした研修を行う際の具体的な研修内容のイメージ
このように管理職研修では、主に下記のテーマがあります。
・管理職としての役割認識・遂行
・管理職としてのパフォーマンス向上・課題解決
より詳しく管理職研修の目的・内容に関して、知りたい方は下記コラムを参考にしてください。
効果的な管理職研修の内容とは?失敗しないポイントを事例で徹底解説!
(参考)研修テーマ別管理職研修例
経営者向け研修では、主に下記のテーマがあります。
・経営理念・戦略の策定・浸透
・経営課題の解決
経営者向けの研修は、組織によって大きく異なります。研修というよりもコンサルティングといったほうが正しいでしょう。
そのためここでは、上記2つのテーマを簡単に説明します。
より詳しく知りたい方は、下記コラムをご確認ください。
【経営者向け研修】事例から学ぶ2つの目的と5つの内容をご紹介
経営理念・戦略の策定・浸透をテーマに扱うことで、経営者のチームビルディングと強いコミットを高めることが可能です。
例えば、ワンマンの社長の場合は、社長がどんなに意見を求めても、他の経営幹部はYESという傾向が強くなります。その際に、経営者向けの研修で、他社の事例を知ることで社長が考えを見直し、さらにその様子を見ると経営幹部は発言しやすくなったりします。
経営理念・戦略に対して、経営陣が強いコミットを持つために行ったほうがいいでしょう。
経営課題解決をテーマに扱うことで、新しい知識や講師のファシリテーションによって、よりよいアイディアが出てくることも多いです。講師の問いかけで経営陣の認知が広がることで、経営課題に対して、自分たちが想像していなかった解決策を見つけることができます。
例えば、「ある事業のシェア率が下がってきたため、どのような対策を打てるか」となったときに、昔の文脈のみでは「広告宣伝費を増やして、プレゼンテーションを強化する」という戦略を立ててしまうかもしれません。ただし、研修で現在の市場の変化を知ったり、ファシリテーターから「ビジネスモデルを変えることはできないのか?」などの問いかけがあれば、経営者の認知は変わります。そうすれば、考えられる施策も変わってくるでしょう。
経営課題に対してよりよい解決策を見つけるために行ったほうがいいでしょう。
研修テーマの決め方は、下記プロセスで進めていきます。
1. 研修の目的・目標を決める
2. 研修のテーマを決める
3. (参考)具体的な研修内容や運営を決める
それぞれ詳しく説明していきます。
研修のテーマを決めるには、研修の目的・目標を決めることが必要です。「研修を何のために行うのか?」、「研修後に、受講生はどのような認知変容や行動変容」が起きるのかを決める必要があります。
目的・目標とは、例えば
目的:「コンフォートゾーン(ぬるま湯)から脱却するチーム創り」
目標:「管理職が心理的安全を保ちながら、切磋琢磨するための知識とスキルを習得する」
といった内容です。この後に研修テーマを決めていきます。
研修の目的・目標を決めることで、「研修のテーマ」を決めることが可能です。目的・目標が決まれば、「研修テーマ」は選択しやすくなります。
「2-1. 研修の目的・目標を決める」の例における「コンフォートゾーン(ぬるま湯)から脱却するチーム創り」のための「管理職が心理的安全を保ちながら、切磋琢磨するための知識とスキルを習得する」であれば、管理職のテーマののうち、「管理職としてのパフォーマンス向上・課題解決」というテーマになるでしょう。このテーマをより具体化し、研修内容に繋げていくために、要件定義を行っていきます。
(参考)具体的な研修内容を決めるための要件定義
研修の目的・目標・テーマが決まれば、あとは具体的な研修内容や運営内容を決めていくだけです。
具体的には、下記を決めていくといいでしょう。
・具体的な研修内容
・講師の決定
・研修期間
・研修費用
・会場手配
・備品手配
・当日の流れの確認
・参加者の上司への連絡
このように研修テーマの決め方は、下記プロセスで進めていくといいでしょう。
1. 研修の目的・目標を決める
2. 研修のテーマを決める
3. (参考)具体的な研修内容や運営を決める
研修テーマに関してよくある質問に回答していきます。
よくあるケースです。経営者に、その研修テーマを決定した背景(目的)や、研修後のありたい姿(目標)などを聞くといいでしょう。
ただし、下記のようなケースもあります。
・研修テーマに関して、経営陣の思いつきや世の中のトレンドで実施される
(ex)「DXが必要だから研修を行う」、「アンコンシャスバイアス研修がトレンドだから実施する」など
・経営陣に、目的・目標を聞ける状態ではない
(ex)「課長から依頼があり、課長もよくわかっていない。課長がヒアリングの場を設けてくれない」など
このような場合は、仮でいいので目的・目標を設定することが必要です。「会社の経営理念・戦略」や「現場で起きている課題」と連動するといいでしょう。
それをたたきの段階で、上長に渡し、認識の齟齬がないかを確認します。
目的・目標の設定や、要件定義などの企画は、研修担当になったばかりだと、難易度は高いです。研修担当してベテランの方でも、人材開発・組織開発の知識が古いと適切な判断ができないケースがあります。このような場合は、私たちのような研修会社の力を借りるといいでしょう。
研修の内容自体が、目的になるケースはよく見られます。例えば、「学生から社会人の切り替え」をテーマに扱っているのに、厳しい研修が目的にすり替わっていることがあったりします。このような時は、必ず目的・目標・テーマを明確にして、企画を進めていく必要があります。
本コラムでは、研修のテーマに関して、お伝えしていきました。
研修テーマは、どのように決めたらいいかわからなかったり、そもそもどのような種類があるかもわからないと思います。
本コラムでは、研修テーマに関して、丁寧にお伝えしていきました。本コラムの内容を実践していただければ、あなたが企画している研修テーマは決定できるはずです。
ただし、「3. 研修のテーマに関してよくある質問」の「Q2. 適切な研修テーマを選択する自信がない」でお伝えしたとおり、研修テーマの設定は奥が深いものです。当社は、さまざまな事例もありますし、最新の人材開発・組織開発を学び続けていますので、何かあればお気軽にご連絡ください。