研修効果を高める!新入社員研修の流れとは|7つのステップと5つのポイントを押さえよう

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管理職研修 カリキュラム


「新入社員研修はどのような流れで実施できると、より効果が見込めるんだろう?」

といったお悩みをしばしお聞きします。

研修で学ぶ内容はもちろんのこと、どのような流れでその内容を学んでいくかも、研修効果を左右する極めて重要なポイントです。本コラムでは、新入社員の成長を促すのに最適な「新入社員研修の流れ」についてお伝えします。

このコラムで分かること

  • 研修内容と同様に研修全体の流れは重要
  • 効果を高める新入社員研修の流れ(7つのステップ)
  • 新入社員研修実施時に押さえるべき5つのポイント
執筆者プロフィール
近藤 ゆみ
アーティエンス(株)にて、研修講師、組織開発・人材育成のコンサルタント、コラムの監修・執筆などに従事。前職の大手人材紹介会社では、転職希望者のキャリアカウンセリングから転職サポートまでを一貫して担当。
youtube:中小企業の人材育成・組織変革 専門チャンネル

専門性:新入社員・若手社員、採用・育成


新入社員研修成功事例集

1)研修効果を高める!新入社員研修の流れ

新入社員の成長を促す新入社員研修の流れは次の通りです。

1、新入社員研修の目的を伝える

2、学ぶことの概要を伝える

3、インサイド・アウトを促す

4、講義・ワークを行う

5、学んだことを全て活かすシミュレーションワークを行う

6、事後講義と振り返りを行う

7、ネクストアクションを決める

新入社員の成長を促すためには主体性を高めることが重要です。この流れで行うことで新入社員の主体性を高めて、より深い学びを得られるようになります。

順番に説明します。

1、新入社員研修の目的を伝える

まず新入社員研修の目的を伝えましょう。社会人経験のない新入社員にとって、なぜ研修で学ぶ必要があるのかを理解しきれていないケースがあるためです。

例えば、アーティエンスのビジネスマナー研修の目的は【「相手と場に合わせたビジネスマナーを通じて、その先で相手との関係性を高め育む」考え方と型を学びます】です。これを研修冒頭で伝えて、目的を意識して受講してもらいます。
ただし、単に目的を伝えるだけでは、その重要性や具体性をイメージできないこともあります。

そのため、以下の3つのポイントを意識することをおすすめします。

・講師の実体験を交えて伝える
・人事や経営者の言葉で伝える
・新入社員同士で「目的」に対してで話し合ってもらう

研修で学ぶ内容の大切さを人事や経営者の経験も交えながら伝えることで、重要性を理解し参加意識が強まります。また組織からの期待も感じるため、期待に応えようと研修への主体性も高まります。

このように、新入社員に新入社員研修を受けてもらう目的を伝えることで、研修の重要性と組織からの期待を感じ、新入社員の主体性を高めた状態で新入社員研修を始められます

2、学ぶことの概要を伝える

次に今回新入社員研修で学ぶことの概要を伝えます。学びを受け入れやすくするためです。

例えば、アーティエンスのビジネスマナー研修では、次のような内容を伝えています。

これからどんな内容について学ぶのかを伝えると、新入社員は学ぶ内容をイメージでき、学びを受け取る準備が整います。

このように、学ぶ概要を知り学びを受け取る準備をしてもらうことで、新入社員が前向きに学びを得られる状態にできます

3、インサイド・アウトを促す

次に新入社員のインサイド・アウトを促します。インサイド・アウトとは、新入社員自身の内側から学びたいという思いを持てるようにすることです。インサイド・アウトが促されない状態(アウトサイド・イン)で研修を行うとやらされ感が強くなり、学びが弱くなってしまいます

【参考】アウトサイド・インとインサイド・アウトの違い

アーティエンスではインサイド・アウトを促すために、研修の始めにワールド・カフェを行う時間を設けています。ワールド・カフェとは、カフェのようなリラックスした雰囲気の中で、少人数に分かれたテーブルで自由な対話を行う対話手法の一つです。

例えば、社会人の自覚研修では、次のような問いを投げてグループで対話をしてもらいます。

 学生と社会人の違いとは何だろう 社会人の自覚研修
※ 当社社会人の自覚研修のテキストより一部抜粋

この問いによって「学生と社会人の違い」を新入社員自ら言語化し探求してます。すると、「社会人としてちゃんと仕事ができるように、研修とかで学ぶことが大切だ」という意見が出てきます。
講師からこの内容を伝えられても、新入社員がこの言葉を100%で受け止めるということは難しいため、自分の中から湧いてきた感覚として持ってもらうことがポイントです。

このようにインサイド・アウトを促すことで、今の状況に対して新入社員自身で課題を持ち、解決のために学ぼう、提案してみようという意識が強まるため、新入社員研修への主体性も高まります

4、講義・ワークを行う

インサイド・アウトを促せたら、講義とワークを行います。具体的な学びを伝えるためです。インサイド・アウトを促せている状態だからこそ、具体的な内容に興味を持って主体的に学んでもらえます。

なお講義だけだと講師から新入社員に一方的に伝えるだけで、新入社員が主体性を促すことが難しいです。そのため、講義だけでなくワークも合わせて行うことがポイントです。

アーティエンスのビジネススキル研修では、研修で扱う5つのビジネススキルについて、それぞれ講義とワークを取り入れてます。

例えば、要件定義について教える際は、要件定義の概要を伝え、ミニワークを行い、具体的な解説を伝える、という流れで行います。他のスキルについても同様の流れで講義とワークを組み合わせながら伝えます。
※ 研修でのグループワークの様子

具体的なビジネススキル研修の様子は「2023年4月7日 ビジネススキル研修ー公開講座研修レポート」からご覧いただけます。

ワークを入れながら講義することで、わかっているつもりだったけどできなかったことに気づき、より学ぼうとする人もいます。また、ワークをしていることで要件定義をそのように使うのかがイメージできるようになり、重要さを感じてより学ぶ意欲が高まる人もいます。

このように講義とワークをセットにして具体的な内容を伝えることで、新入社員の学ぶ意欲を高めながらスキルを身につけてもらえるようになります

5、学んだことを全て活かすシミュレーションワークを行う

具体的な学びを伝えたら、それらの学びを全て活かして行うシミュレーションワークを行います。学んだことを実務でどのように活用するのかをイメージしてもらい、また実践を通して出てきた、わからないことや難しさを研修で解消できるようにするためです。

例えば、アーティエンスの上司との協働体感研修では、日報の提出率を改善するための企画書を作成してもらう、というシミュレーションワークを行います。シミュレーションワークの世界観は次のようになっています。

上司役の講師に5W2Hを確認して仕事の方向性を確認したり、報連相を繰り返しながら、企画書を完成させていきます。シミュレーションワークは実際の業務と同じように、新入社員が自ら仮説を持って相談し、上司に助けてもらいながら仕事を進めていくようになっています。こうすることで、研修で学んだことをどのような場面でどう活かすかを経験できます。

実際にシミュレーションワークをやってみると、新入社員に下記のようなことがよく起こります。

・上司に話にはきてくれるが、話がまとまっていなくて何がしたいのかがわからないと言われる
・どのタイミングで、どういう報連相をしたらいいのかがわからない
・こんなことを相談してもいいのかわからない
・上司に答えを聞こうとする

これらについて随時フィードバックをすることで、現場でより活かしやすい状態を作れます。実際の様子は、「上司との協働体感研修ー公開講座研修レポート」から御覧いただけます。

知識はあるけど、具体的にどのように業務に活かしたらいいのかがわからず、学んだことを活かせていないという状態では意味がありません。

このように学んだことを活かせるようなシミュレーションワークを実施することで、学んだスキルを活かせる状態にし、新入社員の成長に繋げられます

6、事後講義と振り返りを行う

シミュレーションワーク後、事後講義としての解説と振り返りを行います。実践の後の方が講義に対する納得感が強まったり、学んだことの難しさや重要さに気づくことが多いためです。

事後講義では学んだことをどのように活かすことで効果的な仕事を行えるのかや、大切にすべきポイントをあらためて確認します。

振り返りでは、シミュレーションワークをやってみての気づきやモヤモヤ、研修全体での感想などを振り返ります。個人で行う振り返りと、グループでの振り返りの二段階に分けて実施すると振り返りの質が深まります。また、意味のある振り返りをしてもらうために振り返りシートを記載するもの良いでしょう。

アーティエンスではブリッジシートという振り返りシートも用意しており、①②の項目が振り返りの項目となっています。

①本日の研修での学び・気づき・発見を振り返ってください。そのなかで、あなたが上司・先輩を巻き込むために大切にしたい気づきや学びは、どのようなことでしょうか

②研修の学び・気づきから、あなたにはどのような変化が生まれましたか?それは、気持ちや考え方の変化かもしれません。今の気持ち・感想を教えてください。

このように事後講義と振り返りによって学んだことを整理でき、新入社員の成長に繋げられます

7、ネクストアクションを決める

最後にネクストアクションを決めます。ネクストアクションとは、研修で学んだことを職場でどのように実践していくのかの具体的なプランのことです。研修を終了した後すぐに学んだことを職場で活かせるようにするために重要なポイントです。

ネクストアクションを決めていないと研修で学んだスキルを意識的に使おうとせず、そのうち忘れてしまうという状態になってしまいます。

そのためアーティエンスでは、研修後のブリッジシートで次のような設問を設けています。

③研修の学び・気づきを、どのように現場に繋げるか考えてみましょう。どのような場面で、何を意識し行動しますか?その意識・行動から起きる変化・結果を考えてみましょう。

上記の内容を考えることで、自身が想像した場面に出会した時に研修で学んだことを思い出しやすくなり、学びを活かした対応を行うことで成長につながりやすくなります。

このように、研修で学んだことを実務で活かすためのネクストアクションを決めておくことで、スキルを身につけてもらえるようになります

このような流れで新入社員研修を行うことで、新入社員の成長を促せるようになります。

新入社員研修成功事例集

2)新入社員研修の流れで意識したい5つのポイント

新入社員研修の流れをより良くするためのポイントを5つお伝えします。

1、学びやすい環境を整える

新入社員研修の流れをより良くするために、学びやすい環境を整えることが大切です。学ぶ環境が新入社員の主体性や流れに影響を与えるためです。

新入社員が主体的に参加し、研修を良い流れで進めるための場作りとして意識したいことは以下の点です。

・明るく迎える
入室時の挨拶を講師や事務局メンバーが明るく元気に行うことで、クラス全体の雰囲気が良くなり、研修参加への前向きな姿勢が高まります。

・温度・照明を調整する
暑すぎたり寒すぎたりすると新入社員は研修に集中しづらくなります。また、プロジェクターを使用する際は文字を見やすくするために照明を落とすなどの対応も必要です。

・机や椅子、備品の配置に気をつける
受講生が使用する机や椅子は投影スライドやホワイトボードが見やすい位置に設置します。また、講師が教室内を移動して受講生の様子を見て回る際、ワークに支障をきたさない間隔を開けておくことも大切です。

・事務局が目立ち過ぎないようにする
人事や事務局が必要以上に教室中を動き回っていたり、会話の声が大きいと受講生の気が散ってしまいます。移動や会話は最低限に留めましょう。また、PC操作の音も気になる場合があるので注意が必要です。

このようなことを意識して学びやすい環境を整えることで、新入社員研修の流れをより良くできます

2、ラーニングポイントを決めておく

新入社員研修の流れをより良くするために、各研修でラーニングポイントを決めておくことをおすすめします。ラーニングポイントとは、研修でこれだけは達成する目標みたいなものです。ラーニングポイントが定まっていると、新入社員の状態に合わせて研修の流れを柔軟に調整できます

例えば、当社のビジネスマナー研修では「信用や関係性を高めていくための自身と相手や場を大切にしたビジネスマナーの考え方を学ぶ」という目的のために下記のラーニングポイントを設けています。

1)ビジネスマナーを実践することの意義と、与える影響を理解する
ビジネスマナーを単なる「型」として覚えるのではなく、ビジネスマナーを実践することの意義や目的から理解します。その上で、ビジネスマナーを実践することで得られる相手からの信用や関係構築などの影響を知ります。

2)ビジネスマナーの基本となる「相手目線」を意識する
どんなに完璧なビジネスマナーでも「相手目線」が欠けていては、本来の意味を成しません。ロールプレイングや間違い探しワークを通じて、相手や状況によって受け取る印象に多様性があることを理解し、相手や場に応じたビジネスマナーを習得します。

3)ビジネスマナーを通じた「個性の発揮」を考える
ビジネスマナーは単に堅苦しいものではなく、自身の個性(強み)を発揮できるツールでもあります。ワークを通じて、そのことを理解し、ビジネスマナー実践への不安や苦手意識を軽減します。

新入社員の集中力が弱くて休憩を多めにとったときの調整が必要な際に、このラーニングポイントに含まれていない+αとして伝えようとしていたことを省こうなどと、柔軟な調整がしやすくなります。

ラーニングポイントは3つ程度絞る方が、講師が意識しやすくなるためおすすめです。
このようにラーニングポイントを決めておくことで、新入社員の状態に合わせて柔軟に流れを調整できるようになります

3、ワークの前後で理解度を確認する

新入社員研修の流れをより良くするために、ワークの前後で理解度を確認しましょう。ワークで何を行うのかを理解できない状態のままワークに取り組んでもらっても意味が無いためです。また、ワーク後にわからないことが出てきている人も多いためその疑問を解消しておくことで、次の内容に進めるようになります。

アーティエンスでは、ワークの内容が少し複雑なものの場合は、ワークを始める前にグループメンバーでやることを確認し、進め方でわからないことがない状態にしてからスタートしています。
また、ワーク後には実際にやってみて出てきた気づきやモヤモヤをグループメンバーとシェアして教え合ったり、講師への質疑応答の時間を設けています。

ワークの効果を最大限に高め、ワークをスムーズに行えるようにするために、ワーク前後でワークの理解度を確認しておくことが重要です

4、定期的に振り返る機会を作る

新入社員研修の流れをより良くするために、定期的に振り返る機会を作りましょう。振り返りを通して言語化することで、新入社員の理解が強化されるためです。

研修最後に振り返ることはもちろん、講義やワーク、シミュレーションワークの途中などでも振り返りの時間を少し設けることで、新入社員の理解を強化し、次のコンテンツにスムーズに進めるようになります。

振り返りは個人ワークとして内省した後に、グループメンバーとシェアする機会を設けることをおすすめします。シェアすることで自分にはない気づきや視点を得られるためです。

自分は今何を学んだのか、学んだことをどう活かすのか、今わからないと思っていることは何か、などについて振り返りを通して言語化することで、気づきが得られ、それが良い学びに繋がります

5、新入社員の状態を都度観察する

新入社員研修の流れをより良くするために、新入社員研修中の新入社員の状態を都度観察しましょう。新入社員の状態に合わせて研修の流れを柔軟に調整する必要があるためです。

講師1人だとクラス全体の状態を認識することはできますが、個々人にまで目を向けることが難しい場合も多いです。そのためアーティエンスでは講師のほかにアシスタントを入れて、アシスタントには新入社員個々の状態をよくみてもらうようにしています。

研修中に気になる人、例えば、新入社員研修中に寝てしまっている人や、集中力が切れてしまっている人、グループワークに参加できていない人などがいた場合は、講師に共有し、必要に応じてフォローしてもらいます。また、新入社員の状態をよく観察しておくことは、新入社員の強みや弱みなどの理解にもつながり、配属先での育成に役立てることもできます。

このような5つのポイントを意識することで、良い新入社員研修の流れを作れるようにしましょう。

3)まとめ〜成果が見える!新入社員研修はアーティエンスにお任せ〜

本コラムでは新入社員の成長を促すための新入社員研修の流れについてお伝えしました。

新入社員の成長を促す新入社員研修の流れは次の通りです。

1、新入社員研修の目的を伝える
2、学ぶことの概要を伝える
3、インサイド・アウトを促す
4、講義・ワークを行う
5、学んだことを全て活かすシミュレーションワークを行う
6、事後講義と振り返りを行う
7、ネクストアクションを決める

新入社員の成長を促すためには、新入社員の主体性を高めることが重要です。この流れで行うことで新入社員の主体性を高めて、より深い学びを得られるようになります。

新入社員研修の流れをより良くするためのポイントは5つあります。

・学びやすい環境を整える
・ラーニングポイントを決めておく
・ワークの前後で理解度を確認する
・定期的に振り返る機会を作る
・新入社員の状態をよく確認する

このような5つのポイントを意識することで、良い新入社員研修の流れを作れるようにしましょう。なおアーティエンスでは長年の知識を活かした新入社員研修で新入社員の育成をサポートしています。24年度の新入社員研修は、新入社員の特徴に合わせて特に次の4つのことを意識した研修を設計しています。

1:「納得感」と「学び・実践・振り返り」を重視する研修で、社会人へスムーズな切り替えを実施

2:「仕事の価値」と「自身の成長」を実感できる研修で、諦めず、やり抜くエネルギーを育てる

3:「フィードバック」と「巻き込むこと」の重要性を実感できる研修で、周囲への巻き込み力向上

4:育成担当者への支援と新入社員への面談サービスで、ストレス耐性面をフォロー(5日間以上実施企業限定)

新入社員の主体性を促せる流れで設計していますので、新入社員の成長を促せます。新入社員研修や新入社員の育成についてお悩みをお持ちの方は、お問合せからお気軽にご連絡ください

流れを意識した効果的な新入社員研修を実施し、新入社員の育成をより効果的にしましょう。

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