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新入社員研修の合宿にはリスクあり!注意点と効果的なプログラム例
更新日:
「新入社員研修を合宿形式で行い、成功させたい!気を付けることは?」
「新入社員が、研修合宿に何だか消極的…どうすれば?」
このようなお悩みをお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
新入社員研修合宿は、短期集中型で効率よく学習ができるといったメリットがある一方で、目的やリスクを適切に理解した上で実行しなければ効果が半減します。
本コラムでは、新入社員研修を合宿で行う効果やプログラムの紹介をした後、新入社員研修合宿のリスクに関するネガティブイメージの理由と実施する際の注意点をお伝えします。
新入社員研修を合宿で行う目的を明確にした上で、新入社員と組織にとって意味のある研修を実施できるようにしましょう。
目次
1)新入社員研修を合宿で行う効果
新入社員研修を合宿で実施する場合の効果として考えられるのは下記の5つです。
・チームワークの向上
・集中力の保持
・意識の切り替えやすさ
・組織への印象向上
・新入社員の個々の特性理解
順番に解説します。
チームワークの向上
新入社員研修を合宿形式で実施することは、チームワークの向上を促進する効果があります。コミュニケーション量が自然と増えるためです。
新入社員同士が一定の期間を共に過ごすことで、お互いをより深く理解し、信頼関係を築く機会が増えます。また、食事の用意や、支度などを声を掛け合いながら行う機会もあり、自然と助け合うことができます。
特に研修のプログラムとしてプロジェクトを実施する内容を取り入れることで、同じ目標を達成するためのコミュニケーションや思考力、役割分担などが自然に行われます。
このように新入社員研修を合宿で行うことで、コミュニケーション量が増えたり、助け合いが自然と発生し、チームワークの向上を期待することができます。
集中力の保持
新入社員研修を合宿形式で実施することは、新入社員の集中力を保持できる効果があります。移動時間に費やす体力を温存できたり、日常からの遮断や外部の影響が減少するためです。
研修会場までの通う形式だと、慣れない満員電車で疲労が溜ったり、移動時間のために睡眠時間が十分に確保できないケースもあります。しかし、合宿であれば、移動時間が削減され、その時間を休息に充てることが可能です。
このように合宿形式で行うことで休息しやすくなり、集中力を保持した状態で研修に参加することを期待することができます。
意識の切り替えやすさ
新入社員研修を合宿形式で実施することで、新入社員が意識を切り替えやすいという効果があります。合宿という非日常的な生活を送るためです。
合宿では日常の環境から離れ新たな場所で学習や活動を行うため、変わることを意識しやすく、新入社員は学生から社会人への意識変容を高めやすくなります。また、解放感や刺激を受けてワクワクした感情を抱きやすくなり、新しい知識やスキルを取り入れる意欲が高まります。
このように新入社員研修を合宿で行うことで、非日常的な生活を送ることになり、新鮮な気持ちを持つことで意識の切り替えがしやすくなることを期待できます。
組織への印象向上
新入社員研修を合宿形式で実施することは、新入社員から見た組織の印象を向上させる効果があります。研修だけでなく、日常生活を同期とともにすることで、楽しい思い出が作りやすいためです。
合宿形式ではない研修だと、研修を実施したらそのまま解散のことが多いです。しかし合宿では一緒にご飯や就寝を共にすることで、プライベートの話もしやすく、気のある仲間と楽しい時間を過ごしやすくなります。
また、研修合宿は、組織が新入社員のために時間とリソースを割いていることを示す象徴的な行動です。そのため、新入社員は組織に対して感謝や忠誠心が高まりやすくなります。
このように新入社員研修を合宿で行うことで、新入社員は楽しいや感謝などの感情が生まれやすく、組織に対して好印象を感じやすくなります。すると、仕事に対するモチベーションも高まり、成長スピードの向上に期待できるようになります。
新入社員の個々の特性理解
新入社員研修を合宿形式で実施することは、人事が新入社員の個々の特性を理解しやすいという効果があります。一定の期間を一緒の場所で過ごすことでコミュニケーション量が増えたり、新入社員の様子を見れる機会が増えるためです。
特に研修合宿では、新入社員たちが限られた空間で共に過ごすため、個々の特性や性格がより明確に浮き彫りになります。また、研修以外の場で、積極的に話をしにいくタイプなのか一人でいるタイプなのかが見えたり、仕事の時とのギャップを見ることにもなります。
このように新入社員研修を合宿で行うことで、新入社員の情報が多くなり、新入社員の個々の特性を理解しやすくなります。
新入社員を合宿で行うことで、会社等の実施とは異なる効果を期待することができます。
2)新入社員研修を合宿で行う際のプログラム例
新入社員研修を合宿で行う場合に取り入れたい具体的なプログラム例を3つ紹介します。
・組織理解
・ビジネスマナー
・業務遂行スキル(ビジネススキル・関係性構築・リーダーシップ)
会社内で実施する研修に取り込むことも可能ですが、合宿で集中的に行うとより効果を期待できる内容になります。
組織理解
新入社員研修を合宿で行う場合に取り入れたいプログラムの内容は、組織と仕事内容の理解を促すことです。採用段階で伝えきれなかった具体的な内容も踏まえて、会社としての方向性や仕事内容を正しく理解してもらうためです。
具体的には、
・自分たちで市場や競合他社の調査を行った上で自社について調べて発表する
・自組織が掲げているビジョンのために、新サービスを作る
・過去に実際行った課題のプロジェクトを役割に分かれて体感する
・具体的な役割や、実際に行っている仕事の流れを伝える
などです。
より具体的でリアルな組織と仕事内容を理解してもらうことで、新入社員が仕事や仕事の意義を受け取った上で行動するようになることを期待できます。
ビジネスマナー
基本的なビジネスマナーを身につけることも、新入社員研修を合宿で行う場合に取り入れたいプログラムの内容です。学生時代はマナーを意識する機会は少なく、知識と経験が少ないためです。
例えば、アーティエンスのビジネスマナー研修では、以下のような内容を実践や間違い探しを行いながら学びます。
・挨拶・敬語・身だしなみなど
・対面コミュニケーション(名刺交換、訪問・来客応対)
・電話応対コミュニケーション
・文面コミュニケーション(メール、SNSなど)
なお、当社のビジネスマナー研修では、ワールドカフェで「素晴らしいマナーとは?」について新入社員自身で考え、対話を行なった上で、ビジネスマナーを学ぶ流れになっています。
ワールドカフェのダイアログ(対話)を通して、マナーをやらされ感で行うのではなく、当事者意識を持って学べるようにします。
このように基本的なビジネスマナーを身につけてもらうことで、周囲の人やクライアントと社会人としてコミュニケーションを取れる段階に進めるようになります。合宿では施設の従業員の方など外部の人とすれ違ったり会話する場面もあるため、学んだその日から意識して過ごせます。
業務遂行スキル(ビジネススキル・関係性構築・リーダーシップ)
業務遂行スキルとしてビジネススキル・関係性構築・リーダーシップを身につけることも、新入社員研修を合宿で行う場合に取り入れたいプログラムです。基本的なビジネススキルや関係性、リーダーシップがないと仕事を進めることができないためです。
これらは、プロジェクト型のワークを行うことで、全てを網羅することができます。
例えば、アーティエンスの上司との協働体感研修では、日報の提出率を改善するための企画書を作成してもらう、というプロジェクト型のワークを行います。ワークの世界観は次のようになっています。
チームメンバーで目的を確認し、そのためにどのように進めたらいいのかを考えることで、要件定義やスケジューリング、タスク分解のスキルを活用することになります。情報や方向性の確認をするために上司役の講師に積極的に報連相を繰り返すことも必要です。
チーム全員が納得して仕事を進めるために、それぞれの意見を確認しあったり、助け合いを行うことで関係性が構築されます。
また、時間が限られて仕事を進めなければいけない中で、自分の役割を見つけたり、依頼することで、それぞれがチームにポジティブな影響を与えることができます。この経験をすることで、リーダーシップを持って行動することの大切さに気が付きます。
このようにプロジェクト型のワークを行うことで、ビジネススキル・関係性構築・リーダーシップを身につけることができ、学んだことを現場でも活かしやすくなります。
全て合宿でないとできない内容ではないですが、合宿という特別な場所で行うことで、集中しやすくチームワークを発揮したアウトプットを期待できます。
新入社員研修の費用についての詳しい情報はコチラ
<参考コラム>新入社員研修の費用はどれくらい?│相場観を知り、予算を決めよう
3)新入社員研修の合宿にネガティブな印象がある理由
新入社員研修を合宿を行うことは、効果的な部分もある一方以下の3つのネガティブな印象があります。
・過去の事例からよくないイメージがある
・合宿で行う意義を新入社員が理解しきれていない
・プライベートの姿を会社の人に見せたくない
この原因を理解して対策を行わないと、適切な効果を得られないリスクが発生するため注意が必要です。
それぞれ説明します。
過去の事例からよくないイメージがある
新入社員研修を合宿で行うことに、後ろ向きなイメージを持っている新入社員は少なくありません。ネットで検索すると、今の時代とあっていない研修を実施しているような内容が出てくるためです。
例えば、精神論を重視するやり方をし、外界から隔離された厳しい環境に身を置いて一種の洗脳に近いような合宿内容といったものです。他にも、声出しをひたすら強制したり、体力をつけるためにと激しいトレーニングをさせられる、などの記事も出てきます。
そのような情報から、合宿研修にネガティブイメージが先行していることがあります。
合宿で行う意義を新入社員が理解しきれていない
新入社員研修を合宿で行うことに対して、合宿で行う意義を新入社員が理解しきれていないのも一つの要因です。最近の若い世代にとっては納得感が重要なためです。
新入社員研修自体は、合宿で行わなくても実施することはできます。それなのになぜ合宿で行う必要があるのかを、新入社員が納得できないと、参加のモチベーションが下がってしまい、ネガティブな印象になります。
特に入社して間もない新入社員は、同期と関係性が築けているわけでもないため、充実した時間を過ごせているイメージができないことも合宿をネガティブに感じる要素の一つになります。
プライベートの姿を会社の人に見せたくない
新入社員研修合宿で、プライベートの姿を会社の人に見せたくないことも原因の一つになっています。仕事とプライベートをしっかりと分けたいという考えの人も多いためです。
特に合宿となると、自分の好きなゲームをやったり、動画をスナック菓子を食べながら自分の空間を作ってみることが難しいです。また、特に女性はスッピンになることに抵抗を感じる人もいます。
合宿をしなければ、研修を終えたら自分の好きなように時間を過ごせるし、見せたくもない顔を見せなくても済みます。プライベートの姿を見せることに対して嫌な気持ちが大きいと、合宿で行うことにネガティブな印象を持ちやすくなります。
このような理由から、新入社員研修を合宿で行うことにネガティブな意見を持っている人もいます。そのため、合宿形式で実施する場合は、このような意見を持っている人が前向きに参加できるようにフォローすることが必要です。
4)新入社員研修を合宿で行う場合の注意点
新入社員研修を合宿で行う場合の注意点を4つお伝えします。
・泊りがけで行う目的を説明すること
・新入社員の負担にならない期間で行うこと
・合宿研修が遊びにならないにようにすること
・観察は研修時間のみにすること
これらを意識して行うことで、合宿に対するネガティブな印象がなくなり、研修効果が軽減するリスクを抑えられるでしょう。
泊りがけで行う目的を説明すること
新入社員研修を合宿で行う場合は、泊まりがけで行う目的を新入社員へ説明する必要があります。新入社員の中には合宿で行うことに納得感を持てていなかったり、ネガティブなイメージを持っている人もいるためです。
目的を説明する際は組織の一方的な思いではなく、新入社員にとっても意味があると思えるような内容であるようにしましょう。
また、過去の先輩の合宿の写真や感想を聞く機会を設けることもおすすめです。ネガティブな印象を抑え、前向きに参加できるようになるきっかけとなります。
新入社員の負担にならない期間で行うこと
新入社員研修の合宿期間が長すぎて新入社員の負担にならないように注意しましょう。新しいことばかり学ぶ研修は新入社員にとって体力を消耗します。新入社員が頑張りすぎて体調を壊さないようにできる期間を考えましょう。
また、関係性が築けていない人と数日間ずっと一緒に過ごすことは、知らないうちに気を使い、精神的な疲れも出やすいです。そのため一般的には、2,3日の期間で行うことが多いです。
ただ、この期間だけで必要な研修を実施しきれないことも多いと思います。その場合は、合宿で行う意味があるものを合宿で行い、それ以外の内容は会社で行うなどで対応するようにしましょう。
合宿研修が遊びにならないにようにすること
新入社員研修を合宿で行う場合は、遊びにならないように注意しましょう。学生時代までの合宿は比較的楽しむ要素が強いため、ただ楽しむものという認識を持っている人もいます。しかし、目的は社会人として必要な知識やスキルを身につけることです。その目的を参加者にも意識してもらうことが大切です。目的の認識が異なっていると、期待通りの効果を得られなくなってしまいます。
特に夜遅くまで騒いで、研修に集中できないということは社会人としてNGです。このような状態にならないように、何のための研修なのかを明確に言語化し、新入社員へも理解を促しましょう。
観察は研修時間のみにすること
新入社員研修を合宿で行うと、プライベートの新入社員の様子も目に入ってきます。その部分から新入社員の特性を理解することはできますが、プライベートの様子も観察されているように見られると過度な緊張やプレッシャーを感じます。
研修の時間はどのような態度や発言があるのかを観察し、個々の特性を理解していくことが必要です。しかし、研修後は観察をするのではなく、積極的に新入社員と話して相手のことを理解していくようにしましょう。また、人事や研修参加者が自身のことを新入社員に話すことで、新入社員が安心したり信頼感を持ってもらうことも大切です。
これらのことに注意をして、有意義な新入社員研修の合宿となるようにしましょう。
5)まとめ〜アーティエンスは新入社員研修で新入社員と組織の成長をサポート〜
本記事では、新入社員研修を合宿で行う効果やプログラムの紹介と、新入社員研修合宿のネガティブイメージの理由、そして実施する際の注意点をお伝えしました。
新入社員研修を合宿で実施する場合の効果として考えられるのは下記の5つです。
・チームワークの向上
・集中力の保持
・意識の切り替えやすさ
・組織への印象向上
・新入社員の個々の特性理解
新入社員研修を合宿で行う際のプログラムとして3つの例を紹介しました。
・組織理解
・ビジネスマナー
・業務遂行スキル(ビジネススキル・関係性構築・リーダーシップ)
内容が適切に設計できていれば、合宿で集中的に行うことでより効果を期待できます。
ただ、新入社員研修を合宿で実施する際は、ネガティブな印象を持っている新入社員も多いため、泊まりがけで行う目的を明確に説明し、注意点に気をつけて実施するようにしましょう。
本コラムの内容を新入社員研修合宿の企画・実施に活用し、効果的な新入社員研修を実施しましょう。
なお、アーティエンスでは、新入社員と組織の成長をサポートする新入社員研修を実施しています。新入社員研修の合宿の実施に向けて、お困りのことがあれば、お気軽にご相談ください。
自組織に適した新入社員研修を行い、新入社員にとっても組織にとっても意味のある時間を過ごせるようにしましょう。