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必読!学生と社会人の5つの違いを痛感できる研修法
更新日:
「新入社員の学生気分が抜けずに困っている…」
このようなお悩みをお持ちの方が多いです。
新入社員が学生時代の意識のままでいると、仕事への取り組み方にズレが生じたり、チーム全体の士気や生産性に悪影響を及ぼします。
社会人として成果を出すためには、「学生」と「社会人」の違いをしっかり理解し、意識を切り替えることが必要です。
本記事では、学生と社会人の5つの違いをわかりやすく整理し、学生と社会人の違いを自覚していない場合に起きるリスクをお伝えします。さらに、学生と社会人の違いを新入社員自身が理解し、行動に落とし込むための具体的な新入社員研修方法をご紹介します。
学生から社会人への意識を早い段階で切り替え、組織も新入社員本人にもポジティブな影響を与えられるようにしましょう。

X:@kondo_atc youtube:中小企業の人材育成・組織変革 専門チャンネル
専門性:新入社員・若手社員、採用・育成
目次
1)学生と社会人の5つの違い
社会人として活躍していくためには、学生時代とは異なる意識や行動が求められます。
学生と社会人は特に次の5つの点が大きく異なります。
・立場の違い
・責任感の違い
・モラルに対する責任・影響範囲の違い
・周囲への貢献意識の違い
・人間関係の築き方違い
これらの違いを理解することで、社会人としてのスタートダッシュを切ることができます。
順に説明します。
立場の違い
社会人は「与えてもらう側」から「与える側」へと役割が変わります。
学生の間は、親や学校から支援を受ける「受け取る側」の立場が中心です。
一方、社会人は、自分の知識やスキルを活かして、相手や社会に価値を提供する立場になります。
例えば、アルバイトでは「言われたことをやる」だけで評価されますが、社会人は「相手が満足する成果」を出すことが求められます。
社会人として働くうえでは、価値を生み出す存在であることを意識することが大切です。
責任感の違い
社会人は「自分のため」だけでなく「組織全体」に責任を持ちます。
学生のうちは、例えば、テストで低い点を取ったり、授業の単位を落としたりしても、自分の失敗は自分にしか影響しません。
しかし、社会人になると、自分の行動がチームや会社全体に影響を与えるようになります。
例えば、大切な取引先との商談に失敗すれば、自分だけではなく、会社の信頼や売上にも悪影響を与える可能性があります。
社会人として、組織の一員として責任を持つことが必要です。
モラルに対する責任・影響範囲の違い
社会人はモラル違反が「組織全体の信用」に関わります。
学生時代は、自分の行動の責任は基本的に自分だけが負えばいいことが多いですが、社会人になると、自分の言動が組織全体の信用にも関わってきます。
例えば、ホテルの従業員が芸能人の来店情報をSNSに投稿してしまった場合、その行為に対して個人だけでなく、会社としても謝罪を求められることがあります。
社会人として、自分の行動がどんな影響を周囲に与えるかを考え、モラルを守る必要があります。
周囲への貢献意識の違い
社会人は「自分の成長」だけでなく「周囲への貢献」が求められます。
学生時代は、自分の成績やスキルアップが評価の中心です。
しかし、社会人になると「組織の目標達成にどう貢献できるか」が問われます。
例えば、指示された仕事をただこなすだけでなく、より良くするための改善提案をするなど、周りに良い影響を与えることが求められます。
「どうすればチームや会社に貢献できるか」という意識を持つことが、社会人としての成長につながります。
人間関係の築き方の違い
社会人は「自分で選ぶ関係」ではなく「与えられた関係」の中で信頼を築きます。
学生のうちは、価値観が合う友人を自分で選ぶことができます。
しかし、社会人になると、年齢も考え方も違うさまざまな人と協力しながら仕事を進める必要があります。
例えば、考え方の違う相手とも、仕事上のパートナーとして関係を築いていかなければなりませんし、嫌な人がいるからという理由で部署や配属先を変えてもらうのも簡単な話ではありません。
そのため、相手を理解し、信頼関係をつくっていく姿勢が大切になります。
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近年の売り手市場では特に、企業を「選ぶ側」から組織やお客様から「選ばれる側」へと立場が大きく変わることを前提に、上記の5つの違いを伝えることが重要です。
この5つの違いを意識して行動することが、社会人として信頼され、活躍していくための第一歩になります。
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2)学生と社会人の違いを自覚していない新入社員のリスク
社会人として求められる意識や行動を理解しないまま働き始めると、新入社員本人の成長が停滞するだけでなく、周囲や組織にも悪影響を与えてしまいます。
具体的なリスクを3つご紹介します。
・成長の機会を逃し、早期戦力化が進まない
・信頼を得られず、チームの生産性が低下する
・信用問題を引き起こし、組織全体の信頼が損なわれる
成長の機会を逃し、早期戦力化が進まない
社会人に求められるのは「相手や組織にとって価値のある成果を生み出すこと」です。
しかし「与えられたことをこなせばよい」という学生時代の意識のままでいると、「指示待ち」「受け身」と評価され、挑戦や成長のチャンスを逃します。
例えば、相手の意図を考えずに最低限の品質で提出された資料と、相手の期待を汲み取り、工夫された資料とでは評価は大きく異なります。
「期待に応える」という姿勢がなければ、成果につながらず、信頼も得られません。
結果として本人の成長は遅れ、組織としても早期戦力化が進まず、育成に必要以上の時間とコストがかかります。
信頼を得られず、チームの生産性が低下する
社会人の仕事は一人では完結しません。だからこそ、「自分の行動が誰にどんな影響を与えるのか」を考え、必要な報告・連携を行う責任があります。
この意識がないと「自分さえよければいい」という行動につながり、例えば、プロジェクトの報告が遅れて意思決定が滞ったり、確認ミスが原因でクレームや謝罪が発生したりする可能性が出てきます。
すると新入社員は「任せられない人」と見なされ、大切な仕事の機会を失います。また、チーム内の情報共有が滞り、生産性も低下します。
信用問題を引き起こし、組織全体の信頼が損なわれる
社会人としてのモラル意識が低いと、思わぬ信用問題につながります。
不適切なSNS投稿や不用意な発言が、個人だけでなく会社のブランドや信頼を大きく損なうことにもなりかねません。
また、仕事においても「チームや会社への貢献」という意識が薄く、困っている同僚を無視し「自分の仕事だけ」を優先するような行動をとると、自分が必要な場面で周囲からの協力が得られず、結果的にチームのプロジェクトの質やスピードが落ちてしまいます。
このような状況を生んでは、新入社員は信頼を得られず、成長の機会も集まりません。
学生と社会人の違いを自覚していないと、このようなリスクにつながります。
だからこそ、社会人としての意識転換を早い段階で促し、役割や責任の変化を理解してもらうことが、新入社員育成においてとても重要です。
3)学生と社会人の違いの理解を促す研修方法
学生から社会人への意識転換をスムーズに進めるためには、ただ知識として教えるだけではなく、自ら気づき、納得し、行動変容につなげることが重要です。
ここでは、そのために効果的な研修手法をご紹介します。
目的 | 理解を促す方法 | 具体的な研修・ワークの内容 |
---|---|---|
立場の理解 | インサイドアウトを促す対話 | ワールド・カフェ形式で「社会人とは何か?」を問い、自ら気づく対話を行う |
責任感の理解 | 目標達成意識・コスト意識を体験的に学ぶ | 経営シミュレーションゲームで「売上創出の難しさ」や「給与につながる意識」を体感する |
モラルに対する責任・影響範囲の理解 | モラル違反による具体的なリスク事例を考える | SNSトラブルや情報漏えいなどのケーススタディを用いたディスカッション |
周囲への貢献意識の理解 | 自分にできる貢献を考える体験型ワーク | 「自分にできる周囲への貢献」を考えるワークを通じて、貢献意識を育む |
人間関係の築き方の理解 | 関係性構築の重要性と方法を学ぶ | 成功循環モデルの理解、自己理解・他者理解・アサーティブコミュニケーション、相互インタビュー |
「立場の違い」について理解を促す研修方法
学生と社会人の立場の違いを理解してもらうためには、社員が自ら気づける仕掛けが必要です。一方的に「こうあるべき」と教えるだけでは、納得感が薄く、行動変容につながりにくいためです。
そこで有効なのが「インサイドアウト(内発的動機づけ)」を促す対話です。内面から湧き上がる意欲や興味が芽生えることで、社会人としての行動変化が自然と生まれます。
アーティエンスの新入社員研修では、インサイドアウトを促すために、ワールド・カフェ形式の対話を取り入れます。カフェのようなリラックスした雰囲気で、少人数に分かれて問いについて自由に話し合い、テーブルを移動しながら意見を交換していきます。これにより、多様な視点から自分の考えを深められるのが特長です。
当社の社会人の自覚研修では、「社会人とは何か?」に関する3つの問いを投げて、参加者同士て対話を行い、理解を深めます。
ワールド・カフェの問い
・round1 学生と社会人の違いとは何だろう?
・round2 「組織・世の中に貢献し、自身の幸せ度を上げる」社会人とは?
・round3 私たちの未来と今を豊かにするために、社会人のスタートをどのように切るといいのだろう?
こうした問いを通じて、単なる知識の習得ではなく、自分の言葉で「社会人とは何か」を考え、社会人として適切な言動への意識づけができます。
「責任感の違い」について理解を促す研修方法
学生と社会人の「責任感」の違いを理解してもらうためには、社会人として求められる目標達成意識やコスト意識を身につけることが大切です。
社会人は「組織の一員」として働く以上、自分の仕事がチームや会社全体にどのような影響を与えているのかを具体的に理解することが、責任感につながるためです。
自分の仕事が売上や利益、チームの目標達成にどう貢献しているのかを理解できれば、「成果に責任を持つ」という意識が自然と生まれてきます。
この責任感の芽を育てるためには、「目標達成」や「コスト意識」を体感できる場が必要です。
アーティエンスの目標達成・コスト意識研修では、目標達成意識やコスト意識を醸成するために、経営シミュレーションゲームを研修で実施しています。
※当社、目標達成・コスト意識研修テキストより抜粋
このゲームでは、仮想の企業経営を体験しながら、「どれだけの売上を出せば自分の給与が支払えるのか」「会社の利益はどのように生まれるのか」といった仕組みを学びます。
こうした体験を通じて、
・「ただ頑張ればいい」ではなく「目標を意識した成果につながる努力」が必要
・新入社員は組織から見たらまだコストの状態なので、早く成果を出せるようになる
という意識が生まれ、社会人としての責任感が深まります。
自分の行動がどんな影響を周囲に与えるのかを理解することは、仕事を任され、信頼される社会人になるための第一歩です。
「モラルに対する責任・影響範囲の違い」について理解を促す研修方法
社会人として必要なモラル意識を身につけてもらうためには、「モラルを守らなかったとき、実際にどんな問題が起きるのか」を具体例を通して理解してもらうことが効果的です。
具体的なリスクを知ることで、「自分には関係ない」ではなく、「意外と自分の身近でも起こり得ることかもしれない」と、当事者意識や緊張感を持つことができるようになります。
例えば、アーティエンスの社会人の自覚研修では、「もしもモラルを守らなかったら?」というシチュエーションを用いたワークを行っています。
実際のビジネス現場で起こり得るケースを題材に、参加者自身が考え、話し合うことで、経験がなくても具体的にイメージできるようになります。
受講者からは、
「自分で勝手に判断せず、必ず会社に確認するようにしよう」
「もし自分が原因で損害賠償を求められる状況になったら…と考えると怖い」
といった声が上がり、社会人としての責任の重さを実感しています。
特に近年は、SNSでの軽率な投稿や情報漏えいが、大きなトラブルにつながるケースが増えています。
こうした実際の事例も紹介しながら、社会人としてどこまでが自分の責任範囲なのか、何を注意すべきなのかを具体的に学ぶことが重要です。
このように、リアルなケーススタディや対話の場を通じて「モラルを守るべき理由」を腹落ちできることが、社会人としての行動変容につながります。
「周囲への貢献意識の違い」について理解を促す研修方法
社会人としての貢献意識を身につけてもらうためには、頭で理解するだけでなく、実際に体験しながら学ぶことが効果的です。
特に「自分の行動が、相手の助けになっている」「自分の一言や行動が、チームの雰囲気や成果に影響を与えている」この感覚を持てるかどうかが、社会人としての成長スピードを大きく左右します。
アーティエンスの社会人の自覚研修では、こうした貢献意識を育てるために、「自分にできる周囲への貢献は何か」を考えるワークを取り入れています。
受講者からは、
「まずは自分から声をかけることが大切だと気づいた」
「助けてもらうだけでなく、自分もできることを探す意識が生まれた」
といった声があり、行動変容のきっかけとなっています。
さらに、グループワークの最後には、メンバー同士でフィードバックをし合う仕組みも設けています。
お互いに「素晴らしいと感じた点」と「もう少しこうしてくれると嬉しかった点」の両方を具体的に伝え合うことで、新入社員は自分が意図していなかった影響に気づき、より深く周囲への貢献を意識できるようになります。
このように、「自分の行動が周囲にどんな影響を与えているのか」を考え、自覚する機会を設けることが、貢献意識を育てるうえで不可欠です。
結果として、新入社員は早い段階で信頼を得たり、チームの中で自分の役割を見つけながら成長していくことができます。
「人間関係の築き方の違い」について理解を促す研修方法
成果や成長のために、価値観や背景が異なる相手とも信頼関係を築き、協力し合うことが必要になります。
そのため、まずは「なぜ社会人に関係性構築が求められるのか」という目的を理解してもらうことが重要です。
関係性の質が成果に直結することを理解できると、人間関係への向き合い方が自然と変わっていきます。
アーティエンスの関係性構築力研修では、この考え方を「成功循環モデル」を用いて伝えています。
成功循環モデルとは、MIT組織学習センター共同創始者ダニエル・キム氏が提唱した理論で、「関係の質」が高まれば、「思考の質」「行動の質」「結果の質」も高まり、さらに「関係の質」も向上していくという好循環を生み出すことを示しています。
逆に、関係の質が低ければ悪循環に陥ることもあるため、まずは「関係の質」を高めることが大切です。
この考え方を踏まえ、良好な関係性を築くためには、次の3つがポイントです。
-
・自己理解
自分が大切にしている価値観や、その価値観が周囲にどのような影響を与えているかを理解すること。
・他者理解
相手も自分とは異なる価値観や考え方を持っていることを理解し、その違いを尊重する姿勢を持つこと。
・アサーティブコミュニケーション
相手の意見や立場を尊重しつつ、自分の考えも正しく伝える対話のスキルを身につけること。
この3つを身につけるために、当社の研修では相互インタビューを行っています。
価値観や大切にしていることについて、ペアでお互いに質問し合い、相手の想いや背景を深く理解するワークです。
「相手が何を大切にしているのか」を知ることで、自然と接し方を工夫できるようになり、信頼関係を築きやすくなります。
具体的なインタビュー内容や進め方については、新入社員研修を導入いただいた企業様向けに、オンボーディング支援ツールとしてご提供しています。
社会人に求められる「関係性構築の目的」とそのための具体的なスキルを理解することで、学生時代とは違う人間関係の築き方に気づき、行動を変えるきっかけを作ることができます。
新入社員がスムーズに社会人としての一歩を踏み出すためには、「社会人として求められる考え方・あり方」の違いを、単に知識として理解するだけでなく、自ら気づき、納得し、行動に移すことが何より重要です。
一方的な講義ではなく、体験や対話を通して「自分ごと化」できる設計にすることで、新入社員自身が気づき、社会人として必要な意識や行動を身につけていくことができます。
ぜひ、研修設計の参考にしてみてください。
4)まとめ|アーティエンスの新入社員研修は学生と社会人の違いに自ら気づき行動変容を促します
本記事では学生と社会人の違いを明確にし、その違いを新入社員自身が理解し、行動変容につなげるために有効な研修手法をご紹介しました。
社会人として早期に活躍するためには、学生時代の意識や行動の延長線上では通用しないことを知り、自らのスタンスを変えていく必要があります。
本記事でご紹介した研修手法を活用し、新入社員一人ひとりが社会人としてのスタンスを身につけ、組織の中で信頼され、早期に活躍できる土台づくりを進めていきましょう。
なお、アーティエンスでは、学生と社会人の違いに自ら気づき行動変容を促す新入社員研修を実施しています。
ただ知識を教えるのではなく、
・「社会人とは?」を自分の言葉で考えるワールド・カフェ
・責任感や貢献意識を育むシミュレーションワーク
・自己理解と内省を促すプログラム設計 など、これらを組み合わせ、受講者自身の内側から変化を引き出すことを大切にしています。
「学生気分を抜け出せず、なかなか行動変容につながらない…」
「新入社員に、もっと責任感や貢献意識を持ってほしい…」
そんな課題をお持ちでしたら、ぜひアーティエンスにご相談ください。
新入社員が社会人としてのスタンスを身につけ、組織も本人もポジティブな成長ができるよう、全力でサポートいたします。