管理職の悩みは「コミュニケーション研修」で解決！おすすめ研修5選

「管理職のコミュニケーションスキルを高めるための研修がしたいけど、どんな内容にすればいいのか分からない…」
このようなお悩みをお持ちの方も多いのではないでしょうか。

管理職は立場や役割の違う人と接する機会が多く、良い成果を生み出すためにはコミュニケーションスキルが非常に重要です。

本コラムでは、管理職研修で身につけるべき「コミュニケーションスキル」について、具体的にご紹介します。
管理職のコミュニケーション力を高めることで、チームの連携を強化し、成果の向上につなげましょう。

１）管理職向けにコミュニケーション研修を実施すべき理由

管理職向けにコミュニケーション研修を実施べき理由は、管理職は立場や役割の異なる多くの人と関わる中で、コミュニケーションに課題を感じやすいためです。

管理職の主な役割には、部下の育成、人事評価とフィードバック、チームの運営、他部署との連携、役員への報告、クライアントへの提案などがあり、すべてにコミュニケーションが求められます。

実際、ラーニングイノベーション総合研究所の「管理職意識調査」によると、管理職の悩みとして最も多かったのが「部下の育成」、次いで「人事評価・フィードバック」、「チーム・部門の運営」でした。これらはすべて、コミュニケーションスキルが求められるテーマです。

※ラーニングイノベーション総合研究所の「管理職意識調査」より引用

このように管理職が抱える多くの悩みの根底にはコミュニケーションの課題があります。
そのため、管理職向けにコミュニケーション研修を実施することは非常に効果的だと言えます。

２）管理職に欠かせない5つのコミュニケーションスキル

管理職に欠かせないコミュニケーションスキルを具体的に5つ紹介します。

①部下の育成のためのコミュニケーションスキル
②目標達成意識を高めるためのコミュニケーションスキル
③相手を尊重しつつ自分の意見を主張するためのコミュニケーションスキル
④相手の共感を生むプレゼンテーションするためのコミュニケーションスキル
⑤会議を円滑に進めるコミュニケーションスキル

①部下の育成のためのコミュニケーションスキル

管理職は部下の育成のためのコミュニケーションスキルが必要です。部下が育たないと組織の成長を促せなくなってしまうためです。適切な関わり方を知っておくことで、部下の自律的な行動や学びを促進できます。

部下育成において必要なコミュニケーションを細分化すると、ティーチング、フィードバック、コーチングに分けられます。

ティーチング

レーニーに知識やスキルを渡す手法です。新しい業務ができるようになるために必要であり、相手が理解しやすいように伝える工夫が求められます。

フィードバック

行動や結果に対して、よかった点や改善点を伝える手法です。納得感をもって受け取ってもらい、実際の行動につなげる伝え方がポイントです。

コーチング

気づきを促し、トレーニーが自ら課題を発見・解決できるよう支援する関わり方です。自律・自走できる状態を目指すために、問いかけや対話を重視します。

ティーチング、フィードバック、コーチングという3つのスキルをバランスよく使い分けることで、部下の成長を効果的に支援できるようになります。

②目標達成意識を高めるためのコミュニケーションスキル

目標達成意識を高めるコミュニケーションスキルも、管理職にとって必要です。チームが同じ目的を意識し、共通の方向に向かって進むことで、業務の遂行や目標の達成につながるためです。

そのためには経営層から降りてきた目標を、そのまま伝えるのではなく、チームが前向きに取り組めるような言葉に置き換えて伝えることが大切です。
単なるメッセンジャーになってしまうと、チームの意欲を高めることができません。

「伝える内容」だけでなく「どう伝えるか」を意識することで、チームの主体性と成果の両方を引き出せるようになります。

③相手を尊重しつつ自分の意見を主張するためのコミュニケーションスキル

管理職には、相手を尊重しながら自分の意見を主張するスキルが求められます。管理職は関係性を維持しながら異なる意見を統合し、双方が納得できる方向に導く役割を担うことが多いためです。

一方的に相手の意見を否定すると関係性にネガティブな影響が出る可能性があります。また、自身の意見を主張できないと、管理職自身が苦しくなり、仕事へのモチベーションも低下してしまいます。仕事が「つらいもの」になってしまえば、成果にも影響が出ます。

相手を尊重しつつ、自分の意見も適切に伝えるコミュニケーションスキルがあると、健全な関係性と成果の両立につながります。

④相手の共感を生むプレゼンテーションするためのコミュニケーションスキル

管理職には、相手の共感を生むプレゼンテーションするためのコミュニケーションスキルも必要です。組織にとって重要な案件のプレゼンや、経営層への報告機会が増える中で、成果につながる提案ができる力が必要なためです。

立場が上の人に対するプレゼンでは、相手のニーズを的確に把握し、納得してもらえるような伝え方が求められます。
近年は、管理職にマネジメントだけでなくプレイヤーとしてのスキルも求められることが増えており、成果に直結する仕事を獲得するうえでも重要なスキルです。

共感を得るプレゼン力は、単なる報告を超えて、組織に影響を与えるコミュニケーション力として、ますます重要になっています。

⑤会議を円滑に進めるコミュニケーションスキル

管理職は、会議を円滑に進めるためのコミュニケーションスキルを備えておく必要があります。管理職として会議を仕切ったり、複数の会議に参加したりする機会が増える中で、会議の進行がスムーズでないと、業務全体にも悪影響が出てしまうためです。

会議がうまく進まないと、「会議の時間が無駄に感じる」「何も決まらない」「決定後に不満が噴き出す」といった状態に陥ります。こうした状況では、前向きな仕事の推進は望めません。

明確な目的意識と、全体をまとめるコミュニケーションができるかどうかが、管理職としての信頼と推進力に直結します。

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管理職にとって、コミュニケーションは単なる「会話の技術」ではなく、組織の成長とチームの成果を左右する本質的な力です。

コミュニケーションスキルを意識的に磨いていくことが、信頼される管理職としての成長や組織全体の成果を後押しします。

３）5つのコミュニケーションスキルを促す！管理職向けおすすめコミュニケーション研修

管理職研修では、育てたいコミュニケーションスキルに応じて、適切なアプローチを選ぶことが重要です。スキルごとに狙いや特性が異なるため、汎用的な方法ではなく、目的に合った手法で設計する必要があります。

ここでは、管理職に欠かせない5つのコミュニケーションスキルそれぞれについて、効果的に促すための研修方法をご紹介します。

管理職に欠かせない5つのコミュニケーションスキル	おすすめ研修	管理職研修で学ぶべき内容
①部下の育成のためのコミュニケーション術を促す方法	育成担当者・OJTトレーナー研修	ティーチング・フィードバック・コーチングの習得
②目標達成意識を高めるためのコミュニケーション術を促す方法	管理職のための目標設定・管理研修	目標に対するメンバーの納得感やモチベーションの醸成方法
③相手を尊重しつつ自分の意見を主張するためのコミュニケーション術を促す方法	アサーティブコミュニケーション研修	アサーティブコミュニケーションの習得
④プレゼンテーションでのコミュニケーション術を促す方法	プレゼンテーション研修	成力・伝達力・相手視点の一貫した強化
⑤会議でのコミュニケーション術を促す方法	社内で進める！組織変革ファシリテーター育成	ファシリテーションスキルの習得

①ティーチング・フィードバック・コーチングの3つのスキルを高める

ティーチング・フィードバック・コーチングの3つのスキルを高めることが、部下の育成のためのコミュニケーションスキル向上につながります。

ティーチング

ティーチングでは、相手にとって理解しやすい伝え方が重要です。
そのために、大切なポイントは次の３つです。

これらのことを意識して伝えることで、部下が内容を理解しやすくなり、成長を促せるようになります。

なお、アーティエンスの育成担当者・OJTトレーナー研修では、ティーチングを３つの段階に分けて伝えており、下の図の３段階目の伝え方を目指しています。

段階が上がるにつれて、育成者のスキル・スタンスのあり方も相応に要求されるため難易度が上がります。
部下の状況を理解した上で伝えたい事を適切に伝えられるコミュニケーションができると、部下育成を促せるようになります。

フィードバック

フィードバックは部下の行動を是正し強化するコミュニケーションになっている必要があります。そのために大切なポイントは次の３つです。

アーティエンスの育成担当者・OJTトレーナー研修では、これらをシミュレーションワークを通して実践し、体験しながら身につけてもらいます。

フィードバックというと、部下のできなかった部分について伝えるイメージを強く持っている方もいますが、ポジティブな事を伝えることもフィードバックです。
ポジティブフィードバックによって部下を承認することは、育成・信頼関係の構築という観点から、とても重要です。

特に最近の新入社員、若手社員は改善のフィードバックだけだと落ち込み過ぎてしまう傾向があるため、ポジティブフィードバックの割合を意識的に取り入れ、信頼関係と成長の両方を促しましょう。

「フィードバック＝否定」ではなく、「行動を良くする支援」として捉えることが大切です。

コーチング

コーチングでは、答えを与えるのではなく、部下が自ら答えに気づけるようにすることがポイントです。そのためには部下の話を傾聴するスキルが必要となります。

アーティエンスの育成担当者・OJTトレーナー研修では、傾聴の定義を「相手を尊重し、理解しようとして聴くこと」としています。傾聴することで、相手の考え・発言の品質が上がるためです。

そのためには次の２つのことを行うことがポイントです。

一方で、傾聴を妨げてしまう要因もあります。例えば、以下のようなものです。

こうした要素が表に出てしまうと、部下との「一体感」が損なわれ、コーチングが機能しなくなる可能性があります。

そして何より大切なのは、管理職自身が「部下は気づける存在である」と信じて関わる姿勢です。相手の可能性を信じる姿勢が、良質なコーチングの土台となります。

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このように、ティーチング、フィードバック、コーチングの3つのスキルを意識して高めることで、実践的かつ信頼性のある育成コミュニケーションが身につきます。

②目標に対するメンバーの納得感やモチベーションの醸成方法

目標達成意識を高めるためのコミュニケーションスキルとして、目標に対するメンバーの納得感やモチベーションを醸成することが必要です。

どれだけ優れた目標を掲げても、納得できなかったり、自分ごととして捉えられなければ、人は動きません。
特に、目標が遠すぎる・高すぎる・あいまいすぎる場合は、行動の意欲がむしろ下がってしまう恐れがあります。

納得感やモチベーションを高めるために、次の2点が重要です。

大きな目標を掲げる場合は、中間目標を設定することで、達成への道筋が見えやすくなり、行動が促進されます。

アーティエンスの管理職のための目標設定・管理研修では、目標設定のプロセスを学び、目標達成への動機づけの仕組みをつくるワークを行います。

これにより、メンバー自身が納得し、自ら目標に向かって動ける「主体性」と「当事者意識」を育むことができます。

③アサーティブコミュニケーションを身につける

相手を尊重しつつ自分の意見を主張するためのコミュニケーションスキルとして、アサーティブコミュニケーションを身につけてもらうことで、相手を尊重しながら自分の意見も伝えられる力を育てます。

管理職は、上司・部下・他部署・顧客など、さまざまな関係者の間に立つ立場です。板挟みになったり、自分の意見を我慢しすぎたりしてしまうと、精神的な負担や関係性の悪化につながることもあります。
一方的な主張では対立を生み、遠慮しすぎるとストレスが溜まり、自分らしさを失ってしまいます。だからこそ、バランスの取れた伝え方が必要です。

そのために有効なのが、「アサーティブコミュニケーション」の習得です。
アサーティブコミュニケーションとは、相手の立場や意見を尊重しながら、自分の考えや気持ちも率直に伝える方法です。

実践的に学ぶ手法として、アメリカの心理学者ゴードン・バウアーらが提唱した「DESC法」があります。DESC法とは、4段階に分けて自分の意見を主張する方法です。

研修では、実際の業務場面を想定したシチュエーションで、DESC法を使ったロールプレイングを行います。実践を通じて、伝え方の工夫や難しさを体感しながら、言葉の選び方や対話の流れを習得していきます。

良好な関係性を保ちながら、自分の意見もきちんと伝えるコミュニケーションを実現するために、アサーティブコミュニケーションは、管理職にとって非常に有効なスキルです。

④構成力・伝達力・相手視点を一貫して鍛える

行動変容へつながるプレゼンテーションを行うためには、相手のニーズを把握し、「伝える」ではなく「伝わる」プレゼンを実践できる力を身につける研修が効果的です。

相手のニーズに合っていない内容や構成では、どれだけ話が上手でも意図は伝わらないためです。「納得」と「共感」を生み出せる構成力・説明力が必要です。

アーティエンスのプレゼンテーション研修では、以下の一連の流れをシミュレーション形式で体験します。

・相手のニーズ把握・要件定義
・資料構成・作成
・実際のプレゼンテーション

研修を通じて、「わかりやすく伝える」ことの難しさを実感しながら、情報の可視化や構成フレームを実践的に学びます。加えて、相手の立場や状況に応じた言葉選びや姿勢の重要性についても理解を深めていきます。

「伝える」と「伝わる」は異なるものだということを意識し、構成力・伝達力・相手視点を一貫して鍛えることで、伝わるコミュニケーションを取れるようになります。

⑤会議でのコミュニケーションスキルを促す方法

会議でのコミュニケーションスキルを高めるためには、ファシリテーションスキルを研修で身につけることが有効です。

ファシリテーションとは、会議などの組織活動において中立的な立場から進行をサポートすることです。その役割を担う人をファシリテーターと言います。

管理職は、会議やミーティングにおいてファシリテーター（進行役）の役割を担うことが多く、会議の進め方一つでチームの理解や意欲、行動が大きく変わります。
そのため、参加者の当事者意識や主体性を引き出すような進行・問いかけが求められます。

アーティエンスの社内で進める！組織変革ファシリテーター育成コースでは、会議設計において重要な2つのポイントを伝えています。

OARRとは、「目的（Objective）」「アジェンダ（Agenda）」「役割（Roles）」「ルール（Rules）」の頭文字です。これらを事前に明確にすることで、会議の質と集中度が格段に高まります。

また、社会構成主義では「言葉が世界を創る」（Words create world）と言われているように、どのような言葉を選ぶかによって会議の参加者の意欲や理解度が変わってきます。
どんな問いを立てるか、どんな言葉を選ぶかによって、会議の雰囲気や参加者の思考・発言の質が変わります。どんな問いを立てるか、どんな言葉を選ぶかが大切です。

こうした視点で会議を設計し、参加者の意欲と理解を引き出す力を養うことで、「意味のある会議」を実現できます。

会議は単なる情報共有の場ではなく、「仕事を前に進めるための大切なプロセス」です。管理職がファシリテーションスキルを習得することで、会議の質を高め、チームの行動を前向きに促すコミュニケーションが実現できます。

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管理職に求められるコミュニケーションスキルは、一言で語れるものではありません。具体的な場面ごとのスキルに分解し、それぞれに適した方法で学ぶことが、研修効果を高めます。

【関連記事】管理職研修の種類がわかる！4種類の目的別・おすすめ研修12選

４）まとめ｜管理職向けコミュニケーションスキル研修はアーティエンスにおまかせ

本コラムでは、管理職研修で学ぶべきコミュニケーションスキルについてお伝えしました。

管理職は、立場や役割の異なる多くの人と関わる機会があり、日常的にコミュニケーションの難しさを感じています。だからこそ、管理職研修でコミュニケーションスキルを扱うことは、管理職に期待される役割を果たせるようになるための効果的な手段と言えます。

今回お伝えした、管理職に欠かせない5つのコミュニケーションスキルはこちらです。

①部下の育成のためのコミュニケーションスキル
②目標達成意識を高めるためのコミュニケーションスキル
③相手を尊重しつつ自分の意見を主張するためのコミュニケーションスキル
④相手の共感を生むプレゼンテーションするためのコミュニケーションスキル
⑤会議を円滑に進めるコミュニケーションスキル

これら5つのスキルを身につけることで、管理職としての役割を的確に果たし、組織全体の成果にも貢献できるようになります。

なお、アーティエンスでは、管理職のコミュニケーションスキルを身につけるためのさまざまな研修を実施しています。

管理職研修をお考えの方は、ぜひアーティエンスにご相談ください。貴社の状況や課題に合わせた最適なプログラムをご提案いたします。

管理職のコミュニケーション力を高めることで、チームの連携を強化し、成果の向上につなげましょう。