- [ コラム ]
【階層別】研修テーマ一覧│研修テーマの決め方
- 2023/8/16作成-「研修テーマをどのように選んだらいいのだろう?」「研修テーマには、どんなものがあるんだろう?」「研修テーマを選ぶ際の注意点はあるのだろうか?」このような問題意識を持って、本コラムにたどり着いたのではないでしょうか。漠
- 詳細を見る
2023/8/22作成ー
「研修の企画は、どのように進めたらいい?」
「効果が出る研修企画を行いたい」
「全社員の研修制度を作ってくれと言われたけど、困った」
このような考えを持って、本コラムにたどり着いたのではないでしょうか。
本コラムでは「研修の企画を作る際のプロセス」から「研修企画における注意点」を、「研修企画書のサンプル」を用いながらお伝えします。
本コラムを最後まで読んでいただくと、自組織にあった研修企画を自信をもって進められるようになります。
一般的な研修の企画の作成プロセスは、下記です。
①課題・ありたい姿(戦略)を明確にする
②研修コンセプト・研修のゴール(要件定義)を創る
③研修のゴール(要件定義)を達成する研修プログラム・研修講師・スケジュールを決める
④研修の振り返りを行い、次回につなげる
それぞれ詳しく説明していきます。
「課題・ありたい姿(戦略)から、研修のゴール(要件定義)を明確にする」必要があります。研修はあくまで方法であり、研修を何のために行うのかを、研修企画という形で言語化していく必要があります。
イメージがしやすいように、実際の企画書の内容をお見せします。
※ 技術的問題と適応課題とは
このように課題や戦略から、研修のゴール(要件定義)を明確にしていく必要があります。
参考: 研修実施にこだわり過ぎるのは、NG!
課題や戦略から、研修のゴール(要件定義)を明確にしていくと、研修では解決できないことや、研修では費用対効果が悪いケースが出てきます。その場合は、研修にこだわる必要はありません。他の施策を実行するほうがいいでしょう。
課題やありたい姿(戦略)を明確にしたら、研修コンセプト・研修のゴール(要件定義)を創っていく必要があります。
研修コンセプトを創ることで、何が重要なのがシンプルにわかります。研修のゴール(要件定義)することで、具体的な研修の内容やプログラム、そして効果測定も可能です。
「1-1. 課題やありたい姿(戦略)を明確にする」の事例における「研修コンセプト・研修のゴール(要件定義)を創る」の企画書例
このように、研修コンセプト・研修のゴール(要件定義)を創っていく必要があります。
研修コンセプト・研修のゴール(要件定義)が決まったら、 研修のゴール(要件定義)を達成するための研修プログラム・研修講師・スケジュールを決めていきます。
企画がここまでできて、本当に意味がある研修を実施できます。
「1-1. 課題やありたい姿(戦略)を明確にする」の事例における「研修コンセプト・研修のゴール(要件定義)を創る」の企画書例
このように、研修コンセプト・研修のゴール(要件定義)を創っていく必要があります。
最後に、 研修の振り返りを行い、次回につなげることが必要です。
研修の振り返りを行うことは、研修自体の改善や人材開発・組織開発のアップデートにつながります。
振り返りで最も必要なのは、研修効果にフォーカスすることです。具体的には「受講生にどのような認知変容や行動変容があったのか」です。それをどのように次につなげていくかを考えたほうがいいでしょう。
具体的には、下記のようなスライドを使って振り返っていくといいでしょう。
このように研修の振り返りを行い、次回につなげていく必要があります。
研修企画では、経営理念・戦略(経営戦略・事業戦略・人事戦略等)との連動が重要です。経営理念や戦略との連動性がないと、一貫性のない人材開発になり、思い付きで対応してしまうことになります。
例えば、新規事業開発に力を入れていく戦略にもかかわらず、会社の枠組みを押し付けるような研修を実施してしまうと、戦略と研修に乖離が発生してしまいます。結果、会社のメッセージと研修でのメッセージが異なってしまい、混乱を引き起こしてしまいます。これでは、研修効果が下がる企画になってしまうでしょう。
研修企画を始める際には、研修企画から実施の大まかなスケジュールを明確にしてから取り掛かることをお勧めします。
スケジュールを先に明確化しておかないと、企画に多くの時間をかけてしまい、余裕がなくなる場合があります。最悪、研修自体が無くなってしまうケースもあります。それは、結果的には、課題の解決やありたい姿の実現が遠のく事態を招いてしまいます。
スケジュールは、逆算をして決めると良いでしょう。
・研修の実施仮日程
・研修の準備(会場手配、備品確保、受講生の日程調整など)
・外部研修会社の選定(必要に応じて)や、講師のアサイン
・研修企画
逆算することで、いつまでに何をするのかが明確になります。
研修企画では、選択と集中を意識することが重要です。
限られたリソースを有効に活用するためには、研修テーマを明確にして、自組織では何が最も重要なのかを決めていきます。いろいろなことをしたくなると思いますが、本当に組織にとって必要な研修を選択します。
研修テーマをシンプルにすることで、受講生も何が大切かを理解することができます。
研修テーマを詳しく知りたい方は、下記コラムをぜひ参考にしてください。
研修企画では、経営者・人事責任者と、密なコミュニケーションを取りましょう。経営者・人事責任者と、密なコミュニケーションを取らないと、独りよがりの企画になってしまうことがあります。可能であれば、「1. 一般的な研修の企画の作り方のプロセス」の「課題・ありたい姿(戦略)を明確にする」と「研修コンセプト・研修のゴール(要件定義)を創る」までは、経営者・人事責任者と一緒に創ることをおすすめします。
上記が難しい場合は、研修の企画がほぼできてからひっくり返されることがないように、企画が進むたびに合意形成を取るといいでしょうでしょう。
研修企画では、適切に予算を分配していきます。はじめに研修予算が決まっているケースもあれば、補正予算を行い研修予算を取りに行くケースがあります。
研修予算が決まっているケースでは「管理職研修で予算を使うから、新入社員研修は内製化を目指す」などの調整も必要です。おおよその方針は決めますが、新入社員研修でどうしても外部研修が必要になった場合は、他の研修での予算を持ってきたり、予算を増やしていきます。
補正予算を行い研修予算を取りに行くケースでは、世の中の一般的な研修費用を調べて、補正予算を行うといいでしょう。この時の注意点は、「コストを抑える」という意識ではなく、「費用対効果が高い」という意識が必要です。効果がなければ、研修を実施しても意味がありません。
研修企画を進めるにあたって、阻害要因を考えていきます。どんなに素晴らしい研修企画ができたとしても、”絵に描いた餅”で終わってしまっては意味がありません。
具体的には、下記の項目を考えていくと、阻害要因が出てくるでしょう。
・研修に参加する受講生がどのような反応があるのか?
・要件定義や研修のスケジュール、講師アサインは、本当に現実的か?
・研修での学びは、本当に現場で活用されるのか?
・受講生の上司や部下は、研修に対してどのような反応をするのか?
・経営者・人事責任者から、どのような反対意見が出るのか?
はじめに阻害要因を考えると、研修企画の品質は上がります。
研修企画を進めるにあたって、研修企画に囚われ過ぎるのはよくありません。実際に研修を行い、受講生の状況が想定とは全く異なっていたということはあります。この時に事前に企画した通りに進めようとすると、上手くいかないことが多いです。
例えば、「管理職が素晴らしい組織と未来を描く」ための研修を行ったとします。この時に、管理職が疲弊し、今ある現実の課題解決への意識が強い状態では、とても未来は考えられません。この時は、今、目の前にある課題を解決し、その後未来を描いていくといいでしょう。講師と相談をしながら、要件定義を意識しながらも、可能な限り変更していきます。
また研修が複数日程ある場合は、一日目の結果を踏まえて、後日に予定されている研修を変えていくことが必要な時もあります。こちらも、講師と相談をしながら、可能な限り変更していきます。企画にとらわれすぎず、研修をよりよくする意識を持つといいでしょう。
本コラムでは、「研修企画」をお伝えしました。具体的には、「研修企画の作成プロセス」から「研修企画における注意点」までをお伝えしました。
本コラムを通して、自信を持って自組織にあった研修企画が進められるようになったのではないでしょうか。研修企画は、とても重要なものなので、丁寧に大切に扱っていただければと思います。
ただし難易度が高いものでもあります。研修企画で相談があれば、当社までお気軽にご連絡ください。