コラム

“結果を出し続ける管理職” になるための管理職研修(公開講座)とは?

 ステップのブロックに人形が乗っている 

2022/12/28作成ー

「管理職の人数が多くないので、公開講座で管理職研修を受けさせたい」
「いきなり全体ではなく、まずは小さいスタートとして、選抜で公開講座で管理職研修を受けさせたい」
「次世代リーダー育成として、他社の管理職と共に学び成長してほしい。公開講座の管理職研修はどうか?」
「井の中の蛙にならないように、管理職に他流試合として、公開講座の管理職研修を受けさせたい」
「問題のある管理職に対して、自身の能力や状況を適切に理解し改善してほしいので、公開講座の管理職研修を受けさせよう」

これらの問題意識は、管理職研修を公開講座で導入する際に出てくるお客様の声です。
ただ一旦、ここで立ち止まってほしいと思います。なぜなら、管理職研修を公開講座で実施することによって、どのような効果を生み出したいかということを考える必要があります。そして、その効果を考えたときに、本当に公開講座の管理職研修を導入する必要があるかということです。

会社によって求めている効果は違うはずです。
具体的な例として、

・売上向上にインパクトを与えてほしい
・新規事業を立ち上げてほしい
・次世代リーダーになってほしい
・メンバーの離職率を下げてほしい
・いきいきと働いて、管理職が憧れる存在になってほしい

などが上げられます。

本コラムでは、前提として、そもそも効果の高い管理職研修(公開講座)をお伝えし、さらにその管理職研修(公開講座)が本当に自組織の管理職に対して、実施する必要があるのかを考えるポイントをお伝えします。

最後までお読みにいただくと、「効果の高い管理職研修の公開講座とは何か?」「自組織にとって、管理職研修を公開講座で実施する必要があるのか?」「自組織にあった管理職研修の公開講座は何か?」を捉えることができます。

1) “結果を出し続ける管理職”になるための管理職研修(公開講座)とは?

始めに、会社によって求める効果が異なるというお話をしました。そこで、当社が管理職研修(公開講座)で求められることは、“結果を出し続ける管理職” になることだと定義しています。始めにお伝えした内容に関しても、この定義であればクリアされるのではないでしょうか。

・売上向上にインパクトを与えてほしい
⇒売上を上げる管理職

・新規事業を立ち上げてほしい
⇒新規事業を立ち上げる管理職

・次世代リーダーになってほしい
⇒次世代リーダーに推薦できる管理職

・メンバーの離職率を下げてほしい
⇒メンバーのエンゲージメントを高める管理職

・いきいきと働いて、管理職があこがれる存在になってほしい
⇒結果を出し、やりがいをもって働いている管理職

そしてこの状況を生むために、“結果を出し続ける管理職” になるための管理職研修(公開講座)とは、下記3点を抑える必要があると当社は考えます。

・あるべき姿ではなく、組織と自身のありたい姿の統合
・知識習得ではなく、現場での実践活用
・自身とチーム・組織の変化・変容を探求する仕組み

それぞれ説明していきます。

あるべき姿ではなく、組織と自身のありたい姿の統合

管理職の「あるべき姿」は提示できないと言われています。なぜなら、時代・地域・組織によって異なりますし、今はVUCAと言われる変化のスピードが速いためです。

そのため、自組織が求めている管理職像と自身の管理職としてのありたい姿を統合していく必要があります。この時、自組織が求めている管理職像を押し付けると、アウトサイドイン(外からの圧力)という状況になり、管理職は「言われたからやる」という文脈になり、受け身になっていきますし、組織や仕事へのコミットも低くなります。

例えば、当社では研修の事前ワークとして、参加する管理職が経営者へのインタビューを行います。そこで、管理職として何を求めているかを把握します。そして、「研修の初日に自身がどのような管理職でありたいか(インサイドアウト)」と、「研修終了の半年後までに自身がどのような変化が起きていると望ましいか」を考えます。

管理職としての自身のありたい姿を描きながらも、組織に求められる管理職像とつなげていきます。このことにより、”結果を出し続ける管理職” になるための土台作りが可能になります。自身の内側から起きたものなので、コミットは高まりますし、組織の考え方も踏まえているため、組織が求めていることとの認識のずれも起きづらいでしょう。

【参考】インサイドアウトとアウトサイドイン
 インサイドアウトとアウトサイドイン
インサイドアウト(内発的動機)と、アウトサイドイン(外からの働きかけ)は、卵をメタファー(隠喩)として例えられます。

インサイドアウトだと自ら殻を破り、前向きな力強いエネルギーで挑戦していきます。アウトサイドインは、外からの働きかけなので、受け身が強くなり、前向きなエネルギーは出てこないばかりか、時には壊れてしまう可能性もあります。

知識習得ではなく、現場での実践活用

知識習得のみでは、”結果を出し続ける管理職” になることは難しいです。決まったやり方を行えばパフォーマンスが上がるのかと言われると、今の時代は異なります。学んだ内容を、自身の現場で適応していく必要があります。

「物を作れば売れた」という大量生産の時代には正解がありました。VUCAと言われる今は、最適解はないと言われています。今日の正解が明日の不正解になっているためです。そのため、「研修で学んだ内容をただ実践する」、「講師に言われた内容をそのまま行う」ではなく、自分自身で考えて、現場に即した内容にフィットさせ、適応解(やってみる価値がある方法)を実践していく必要があります。

公開講座を通して、新しく学んだ内容をどのように実践するかを考えるワークがあることや、現場で実践したことを振り返ることが必要になります。

例えば、当社では、ただケーススタディを行うなどではなく、対話を通して、現場でどのように実践するかを考える内容になっています。正解がないため、対話を通して、適応解を探求していきます。これは、社会心理学の学者であるジョナセンが提唱している知識習得の三段階モデル「エキスパートレベル」という方法を用いています。

そして、前回の研修で学んだ内容を、どのように実践したか、そこから何を学んだか、その学びを次にどのように活かすかを探求します。これは、経験学習モデルを必ず回すことを目的にしています。ただ知識を習得するのではなく、他の受講生との対話により、「現場でどう実践するのか」、そして「実践した結果、何を学んだか」を内省し、学びを現場に適応していきます。

【参考】 知識習得の三段階モデル

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※ 当社「管理職のリーダーシップ開発」コースより一部抜粋

【参考】 経験学習モデル
 経験学習モデル
※ 当社「経験学習を通してチーム力を上げるワークショップ」より一部抜粋

自身とチーム・組織の変化・変容を探求する仕組み

自身とチーム・組織の変化・変容を探求する仕組みを持つことで、変化を実感し、その変化を強化することで、“結果を出し続ける管理職”になるための働きかけが可能になります。

人も組織もすぐには変わりませんし、また変わった実感を持つことも難しいです。本当は、少しは変わっていても、変化感がなければ、「研修は意味がない」という文脈になり、変化がストップしてしまうばかりではなく、研修などで学ぶという意識が弱くなります。そのため、自身や自チーム・組織が変わっているかを実感するための仕組みが必要になります。

例えば、当社では公開講座の管理職研修では、Oarという管理職向けのパルスサーベイを実施することで、自身やチームがどのように成長しているかを探求します。そして、変化を実感することで、チームをよりよくしていく意識を醸成していきます。

下記のようなグラフを見て、他の受講者と共に対話をしていきます。

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上記のグラフを見ると、管理職の自己評価が高く、チームメンバーの評価が低いという状況になりますが、ここで良い悪いではなく、背景にどのようなことがあるかを探求していくことが重要です。そして、定期的に管理職とチームメンバーのギャップを無くし、その上で自チームのパフォーマンスを上げていくための対応策を考えていきます。

サーベイなどの仕組みを通して、自身とチーム・組織の変化・変容を実感し、その変化を強化することで、”結果を出し続ける管理職”になるための働きかけが可能になります。

これらの下記3点が、”結果を出し続ける管理職” になるための管理職研修(公開講座)には必要になります。

・あるべき姿ではなく、組織と自身のありたい姿の統合
・知識習得ではなく、現場での実践活用
・自身とチーム・組織の変化・変容を探求する仕組み

2)管理職研修を公開講座で実施する際に、外してはいけないポイント

“結果を出し続ける管理職”になるための管理職研修(公開講座)は、とてもパワフルに組織に影響を与えていきますが、管理職研修(公開講座)の導入を決める際には、外してはいけないポイントが下記3点あります。

・なぜ管理職研修を公開講座で導入するかを、言語化する
・管理職研修(公開講座)のコンセプトを確認し、自組織にマッチングしているか確認する
・管理職研修(公開講座)で、成し遂げられることを確認する

それぞれ説明していきます。

なぜ管理職研修を公開講座で導入するかを、言語化する

なぜ管理職研修を公開講座で導入するかを言語化できていないと、まったく意味がなくなるケースもあります。なぜなら、管理職研修を公開講座で導入するより良い方法があったり、もしくは管理職研修を公開講座で導入しなくてもいいケースが出てくるためです。

例えば、本コラムの冒頭であった問題意識から、下記3つの問いを挙げて説明していきます。

・「次世代リーダー育成として、他社の管理職と共に学び成長してほしい。公開講座の管理職研修はどうか?」
・「井の中の蛙にならないように、管理職に他流試合として、公開講座の管理職研修を受けさせたい」
・「問題のある管理職に対して、自身の能力や状況を適切に理解し改善してほしいので、公開講座の管理職研修を受けさせよう」

それぞれ説明していきます。

「次世代リーダー育成として、他社の管理職と共に学び成長してほしい。公開講座の管理職研修はどうか?」に関して

次世代リーダー育成を行うのに、なぜ他社の管理職と共に学ぶ必要があるのでしょうか。この問いに答える必要があります。

「社外に次世代リーダー候補の仲間を見つけてほしい。そして、社内ではなかなか相談できないことなどもお互い伝えて、次世代リーダー候補としての負担感を軽減させたい。苦労を分かち合い、乗り越えて、共に学んで、刺激を与え合い、成長してほしい」という理由であれば、公開講座は一つの方法としてよいでしょう。

ただし、これが言語化できず、「刺激を与えたいよね」くらいでしたら、社内で難易度の高いプロジェクトにアサインして、修羅場を乗り越える経験をさせたほうが、実業務と結びつきますし、余計なコストもかからないでしょう。

「井の中の蛙にならないように、管理職に他流試合として、公開講座の管理職研修を受けさせたい」というケースに関して

井の中の蛙にならないように、なぜ他社の管理職と共に学ぶ必要があるのでしょうか。この問いに答える必要があります。

「当社の管理職は、昔の成功体験を手放せず、視野が低く、視座が狭い。他社の優秀な管理職と一緒に学び、自身の至らなさを実感してほしい。そして一皮むけてほしい」という理由であれば、公開講座は一つの方法としてよいでしょう。

ただし、これが言語化できず、「視野が低く、視座が狭いから、何とかしたい」くらいでしたら、上司との1on1を実施するもの一つの方法です。外部コーチなどに頼んでもいいでしょう。時間もかからないということになります。

「問題のある管理職に対して、自身の能力や状況を適切に理解し改善してほしいので、公開講座の管理職研修を受けさせよう」というケースに関して

問題のある管理職に対して、公開講座を受講したら、本当に改善の見込みがあるのか、この問いに答える必要があります。

「最後のチャンス(挽回の機会)として、学ぶ場を提供し、自身が変わるきっかけになってほしい。改善が見られない場合は、降格もやむなし」という想いで送り出すのであれば、公開講座は一つの方法としてよいでしょう。
「問題社員だから、厳しい環境に入れよう」くらいでしたら、恐らく問題社員は適当に研修の場を流すケースが多いです。また当社では実施しませんが、洗脳系の研修に参加させた場合は、一瞬変化が見られることもありますが、結局元に戻るケースが多く見られます。

このような状況でしたら、まず問題のある管理職がどのような問題があるのかを把握して、適切な対応を考えることが必要です。

問題のある管理職への対応を書いたコラムもありますので、よければこちらもご覧ください。

管理職研修(公開講座)のコンセプトを確認し、自組織にマッチングしているか確認する

管理職研修を公開講座で導入することに対して、言語化できたのであれば、自組織にマッチングした管理職研修(公開講座)のコンセプトかどうかを確認する必要があります。管理職研修(公開講座)のコンセプトが自組織にマッチングしていない場合は、効果は著しく低くなります。

例えば、当社の管理職研修(公開講座)は、「困難を乗り越えるチームを創る管理職の育成~管理職のリーダーシップ開発プログラム~」というコンセプトです。
VUCAに適応し、短期成果と中長期成長を両立するためのスキルの習得とマインドを醸成する内容になっています。これは、今の結果だけではなく、未来の結果まで見据えて考えているコンセプトです。

ただし、「すぐにより儲けるための営業方法を身に付ける」というコンセプトであったり、「ルールの徹底や数字への意識などの強い管理を行う」というコンセプトを求めている場合は、当社の管理職研修(公開講座)はマッチングしないため、導入は止めたほうがいいです。このように自組織にマッチしたコンセプトかどうかを確認する必要があります。

【参考】「今より儲けるための営業方法」や「ルールの徹底や数字への意識などの強い管理を行う」のコンセプトの導入検討に関して

「今より儲けるための営業方法」というコンセプトに関しては、倒産危機であり、今何とかしなければならないという組織であれば、導入を考えてもいいかもしれません。ただし、導入後のデメリットとして、強いストレスが掛かる場合が多いので、現場が疲弊し、離脱者なども多くなる可能性があります。そのため、倒産危機を乗り越えた後に、適切なフォローが必要になります。

「ルールの徹底や数字への意識などの強い管理を行う」というコンセプトに関しては、仕組みが出来上がっていない組織などには、一定レベルの効果があります。ただし、導入後のデメリットとして、強いストレスが掛かる場合が多いので、離脱者が出ることや、管理職だけではなく全社員の受け身が強くなることや思考をストップさせることもあります。この時の受け身ですが、決められた枠組みの中でのみ頑張るという受動的主体性と言われるものも含まれます。仕組みができていないベンチャー企業が、次のステップを考えた上での導入であれば、よい成果も出ますが、クリエティブな業種・職種や、思考が必要な業種・職種には、向ていないと考えたほうがいいでしょう。

両コンセプトは、共にデメリットとして、システムリベンジと言われる現象が起きますので、デメリットを無くす施策を考えた上で、導入を検討されることをお勧めします。

(注) システムリベンジ・・・一見よくなっているように見えて、時間差で元に戻る、もしくはより状況が悪化する。急激なダイエットのリバウンドも、これにあたる。

管理職研修(公開講座)で、成し遂げられることを確認する

管理職研修(公開講座)を通して、何を学び、管理職はどのように変容し、自チームや自組織にポジティブインパクトを与えるかを確認しなければ、結局何のための管理職研修(公開講座)なのか、そして自組織に本当に必要な管理職研修(公開講座)なのかが分からなくなります。

例えば、当社では下記のような効果を得られるために、管理職研修(公開講座)を提供しています。

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このような期待される効果を研修要件という言い方をします。これは研修プログラムの要件定義になります。これがしっかり作られているかどうかを確認するだけでも、自組織が求めている管理職研修(公開講座)かどうかが分かります。管理職研修(公開講座)で、成し遂げられることを確認することは、必須になります。

3)まとめ

本コラムでは、下記内容をお伝えいたしました。

“結果を出し続ける管理職”になるための管理職研修(公開講座)とは?

管理職研修を公開講座で実施する際に、外してはいけないポイント

“結果を出し続ける管理職”になるための管理職研修(公開講座)は、下記3点です。

・あるべき姿ではなく、組織と自身のありたい姿の統合
・知識習得ではなく、現場での実践活用
・自身とチーム・組織の変化・変容を探求する仕組み

上記内容により、「効果の高い管理職研修の公開講座とは何か?」を、理解いただけたかと思います。
管理職研修を公開講座で実施する際に、外してはいけないポイントは、下記3点です。

・なぜ管理職研修を公開講座で導入するかを、言語化する
・管理職研修(公開講座)のコンセプトを確認し、自組織にマッチングしているか確認する
・管理職研修(公開講座)で、成し遂げられることを確認する

上記内容により、「自組織にとって、管理職研修を公開講座で実施する必要があるのか?」と、「自組織にあった管理職研修の公開講座は何か?」をご理解いただけたかと思います。
本コラムをもとに、自組織にあった管理職研修(公開講座)を探していただければと思います。

当社の管理職研修(公開講座)に対して、ご興味がある場合は、ぜひお問い合わせいただければ嬉しいです。本コラムを通して、みなさまの組織にあった素晴らしい管理職研修(公開講座)と出会えることを、願っております。

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