研修・セミナーレポート

2024年11月7日 プレゼンテーション研修ー公開講座研修レポート

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本内容は、2024年11月7日に開催された「プレゼンテーション研修」の公開講座研修レポートです。受講内容や、受講前と後の変化をまとめています。

1)プレゼンテーション研修 概要

 

研修目的

アーティエンスのプレゼンテーション研修ではニーズ把握・資料作成・プレゼンテーションを一連の流れで実践的に習得することを目的としています。

どんなに資料作成の型や分簡潔に伝えるスキルを学んでも、資料に掲載する情報が適切でなければ、素晴らしいプレゼンテーションにはなり得ないためです。

本研修では、相手のニーズ把握・要件定義~資料作成~プレゼンテーションを一連のプロセスとして、シミュレーション形式で実体験していきます。

”本当に使える”プレゼンテーションスキルの習得を目指します。

3つの学びのポイント

相手のニーズを正しく把握し、要件定義を行う

相手に響くプレゼン内容とするために、相手の期待やニーズをすり合わせ(要件定義)、それに応じて適切に情報収集していくスキルを習得します。

情報を分かりやすく「可視化」し、伝わる「型」を習得する

資料作成において、情報の可視化・理解しやすい型に落とし込む具体的手法と考え方を習得します。

伝わる「構成」を理解し、相手から「共感」を生み、「行動変容」へと繋げる

簡潔で分かりやすく伝えるための構成パターンと「伝える→伝わる→共感する」の3段階を理解します。最終的には、相手の行動変容へと繋がるプレゼンテーションスキル習得を目指します。

当日のアジェンダ

1. 講義~説明の構成と方法、可視化~
2. シミュレーションワーク A:年間契約解除の件を報告しよう!
3. シミュレーションワーク B:年間契約解除の原因・理由を明確にしよう!
4. シミュレーションワーク C:契約解除を白紙に戻してもらうための対策を考えよう!
5. シミュレーションワーク D:契約解除を白紙に戻してもらうための提案書を作ろう!
6. 本日の振り返り/明日からの一歩

2)プレゼンテーション研修受講前後のコメント変化

研修の始めと終わりに、「今日の研修で期待すること」や、「気づき・感想」などを話す時間を設けています。

研修の初めと終わりの中で出てきたコメントから、変化を確認できます。

研修開始時のコメント

研修開始時、受講生からは下記のようなコメントがあがっていました。

・今日中にこの資料を終わらせようと思っていても、予定通りに終わらず残業したり次の日になってしまうことがあるので、資料を効率よく作成する方法と工数を正しく見積もるスキルを身に付けたいです。

・最近は依頼されたことをエクセルにまとめて抜け漏れをなくすことを実践している最中です。

・新入社員に何を求められているのか理解しきれていないなと感じていて、仕事への意義づけが難しいと感じています。

・いろんなイベント業務を担当して、それぞれのスケジュールの作り方が少しずつわかってきたところです。

・仕事の時間内でしか学ぼうとしていないなということに最近気づいて、少し危機感を持っています。

研修終了時のコメント

研修終了時の受講生の発言や終了後のアンケートでは、下記コメントがありました。

・具体的な数字に意識が向いてしまって、最終的なゴールを見られなかったのが悔しかったです。普段の仕事で同じことにならないように、最終ゴールを意識するようにしたいです。

・話し方が重要だと思っていたけど、その準備としての情報整理とか資料作成も大事なんだと気づきました。

いろんなアウトプットの仕方があったので、それぞれの人の良い部分を吸収していきたいです。

伝えることって結構難しいなと感じました。

5W2Hで整理することが思ったよりも難しくて焦りました。でも仕事で必要になると思うので、使えるようになりたいです。

研修での学びによって、分かりやすく伝えることの大切さと共に難しさを感じている方が多かったです。今日の学びを仕事で活かせるように意識していきたい、との想いを抱いているようでした。

3)プレゼンテーション研修の内容

講義~説明の構成と方法、可視化~

まず「『わかりやすく伝える』ことは、なぜ大切か?」を考えてもらいました。

プレゼンテーション研修テキストの一部

実務の中でわかりやすく伝えることの大切さを感じている方が多く、次のようなコメントが出ていました。

後輩への育成とか、仕事を依頼するときに必要になると思います。以前仕事を依頼するときに、自分の伝え方がよくなくて、依頼していたことと違うものが出てきた時があったので、わかりやすく伝えることが大切だと感じました。

問題が起きたときに伝えて終わりではなくて、問題を解決することが目的なので、そのために相手に理解してもらうことが必要だと思います。

ホウレンソウの場面で活かせると思います。適切なFBをもらえるようにするためにも、適切に内容を伝えて理解してもうことが必要だからです。そのために、結論を先に伝えることと、自分で情報を整理してから伝えることを意識する必要があると感じます。

普段の業務で「わかりやすく伝える」ことの重要さや難しさを、受講生一人ひとりが感じているようでした。

その後、分かりやすく伝えるために可視化する際のいくつかの型やポイントをお伝えしました。

プレゼンテーション研修テキストの一部

シミュレーションワーク(ケーススタディ)

伝え方の型やポイントを理解した上で、ケーススタディを行いました。
プレゼンテーションスキルのために必要な型や考えるポイントは理解しているものの、実際に使う場面になると使い方がわからなくなる方が多いためです。

なお本来であれはシミュレーションワークとして行うのですが、今回の受講生はレベルが高く、より現場で活かせる学びを持って帰ってもらうために、シミュレーションワークをケーススタディとして行い、その後リアルワークを行う流れに変更しました。

ケーススタディでは【「職場で発生したトラブル」を適切に対処し、改善提案を行う】というミッションに取り組んでいただきました。

具体的なシチュエーションのあるワークを行うことで、
・与えられた情報をどの型を活用すればわかりやすく可視化できるのか
・可視化した情報を活用してどのように伝えたらいいのか
を学べます。

グループ内だけでも選択している型や伝え方がさまざまで、自分と異なる整理の仕方を知り、最適な伝え方はどれかをグループ内で話し合います。すると視野が広がり、さまざまな視点でのプレゼンテーションスキルが身についていきます。

ケーススタディの最終的なアウトプットは以下のようになりました。

 

どのグループもBefore/Afterがわかりやすく書かれており、メインメッセージもあってわかりやすかったです。
ただし、文字量が多くパッと見てわかる資料ではないので、全体的にビジュアル化することを意識すると良いと、フィードバックしました。

リアルワーク

リアルワークでは受講生が現場で実際に今抱えている課題を扱い、講師からのフィードバックを得ながら、具体的な内容に落とし込んでいきました。

それぞれの課題について、5W2Hなどの型を用いて情報を整理し、具体的なアウトプットイメージを考えていきました。

時間内に最終的なアウトプットの作成までは到達できなかったものの、リアルワークを通して下記のような気づきやモヤモヤを得ていました。

気づき・発見 モヤモヤ
・Whoについてここまで深掘りしたことがなかったのですが、深掘りしていくと自分の中でも想像が広がってイメージがしやすくなることに気づきました。

目的や何のための資料かを見落としていたと思いました。

自分以外の人に話を聞くことで新鮮な意見が出てきて楽しいなと感じました。

・先方に提案することをゴールと考えていたが、顧客に買ってもらうことが最終ゴールだったことに気づきました

・今まで営業テーマについて疑問を持っていなかったのですが、なぜ営業としてそのテーマが与えられているのかを考えるべきだったと感じました。

Whatを明確にするのが難しかったです。Whatが明確にならないとWhyがズレていくので、Whatを明確にする重要性を知りました

・目標を細分化していくうちに、最終的な目的がわからなくなってしまって難しかったです。

5W2Hがまだ慣れてなくてうまく使えませんでした

煮詰まると視野が狭くなってしまいました

考えるため、伝えるために必要な情報整理に難しさを感じている方が多かったです。情報を整理するスキルは、経験によって磨かれるため、これからの仕事でも意識して活用して欲しいとお伝えしました。

4)講師・アテンド所感

わかりやすく伝えるためには、情報を正しく理解し、整理することが大切です。

会話テクニックや資料の見せ方は今の時代調べればたくさん出てきますが、見せ方が上手でも、内容そのものの質が高くなければ意味がありません。

そのため、今回の研修では情報整理の重要性に重点を置きました。受講生の皆さんは、情報を整理することに難しさを感じていましたが、今回の学びを通して、情報整理の重要性に気づき、今後の仕事に活かしたいと話している方が多くいました。

今まであまり意識していなかった仕事の背景や、クライアントの状況にも目を向け、相手にとって分かりやすく伝えられるように仕事を取り組んでほしいと思います。