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[ コラム ]
【事例アリ】新入社員研修の内容例&効果を決める5つのポイントを解説
- 社会人としての土台を築き、活躍人材へと育成するための最初のステップである新入社員研修。本コラムでは、新入社員研修で取り入れるべき内容例や効果を高めるポイントを、事例を用いて詳しく紹介します。本コラムを参考に、新入社員研修の内容を選定し、新入
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更新日: ー
作成日:2023.9.20
本内容は、2023年9月14日に開催された「新入社員・OJTトレーナー合同研修」の公開講座研修レポートです。(参加受講者 : 新入社員とそのトレーナーや人事担当者、参加企業数:3社、参加人数:14名)
※ 本研修の詳しい内容・お問い合わせは、新入社員・OJTトレーナー合同研修 をご確認ください。
目次
本研修は、新入社員が「自らの成長・変化を実感」するとともに、今後「どのように成長スピードを上げていくか」を新入社員・OJTトレーナーが共に探求することをテーマに、実施しました。 詳細は、新入社員・OJTトレーナー合同研修にてご確認いただけます。
研修開始時、受講生からは下記のようなコメントがあがっていました。
【OJTトレーナー】
・関係性はできているので、それほど心配はしていない。他社のトレーナーの話を聞きたい
・新入社員との距離感に悩んでいる。世代も違えば、性別も違うので、悩ましい
・トレーナーがどうしても外せない仕事があるというので、代理できました(管理職)
・トレーナー業務と、自分の仕事のバランスで悩んでいる
研修終了時の受講生の発言や終了後のアンケートでは、下記コメントがありました。
・この研修がなければ、トレーナーとの認識のズレが埋められなかったと思う。今日いろいろと話し合えて、分かり合えることができ、とても有意義だった
・自分は今まで、視野が狭くて、全然ダメだと思っていたけど、今日周りの方から色々と言ってもらえて「全然ダメではない、そんなことないんだ」と思えて、気持ちが少し楽になった。
【OJTトレーナー】
・新入社員とは、心理的なギャップがかなりあることに気付けた。新入社員は「マイナスをゼロ」に、我々トレーナーは新入社員は真っ新な状態だから「ゼロからプラスに」と思っていたので。自分が新入社員だった時よりも、皆本当に素晴らしい。新入社員には、もっと自己肯定感高く持ってほしい、持てるように支援していきたい。
・新入社員の存在自体が組織にとってはプラスとなる。でも、新入社員本人がこの感覚を持つのは正直難しい。自分の新入社員の時は思えなかったので、痛い程気持ちはわかる。だから、組織全体で変えていく、取り組むことが大事だなと。今回のGrowth結果も「自身に期待されていること」への認知が新入社員は低かった。組織として取り組んでいきたい
・様々な人の意見を聞いて共感できる部分があった。新入社員との向き合い方が、研修前よりもかなりポジティブになった。今まで伝えられていなかったことを伝えられた、すごく良い機会だった。
・他社の方々といろんな話を共有し、大変有意義な時間だった。今日の内容はチームで共有して、自分たちでできることを考えたい
本研修は、第一部と第二部に分けて実施しました。
第一部は新入社員・トレーナーが別クラスで、第二部は両者合同で実施しています。
新入社員に身に付けてほしい「セルフマネジメント力」について講義を基に、全体ダイアログを行った後、一人ひとり入社してから5か月間の振り返りを行いました。
OJTの基本的な考え方や最近の新入社員の傾向や育成ポイントなどの講義を基に、全体ダイアログを行った後、一人ひとり入社してから5か月間の振り返りを行いました。
【研修の様子】振り返りの様子は、お一人おひとり写真に収め、お渡ししています。
昼食休憩後の第二部は、新入社員・トレーナーが合同で研修を進めていきました。
「一年目が終わる頃に心から望む成長」をテーマとした3つの問いを渡し、ワールド・カフェ形式でダイアログを行っていきました。
また、対話と対話の間で、事前ワークで実施いただいたGrowthサーベイの個別データ(新入社員・トレーナーが対になったグラフ)を共有しています。
【受講者全体の平均数値】※受講者には、全体平均と個別データの2種類を共有しています。
※ Growthは、「数値が高い・低い」を判断するツールではなく、数値を付けた理由や数値のズレの背景を探求し、互いの認知をすり合わせていくための対話のツールです。
ワールド・カフェやその後の全体ダイアログで出てきたコメントをいくつか抜粋します。
【全体ダイアログ】
・新入社員とトレーナー間のギャップが、自分が想像していた以上に大きいことが分かった
・迷惑だと思っていたことが実際は迷惑でなかったり、感謝していることがうまく伝わっていなかったり…お互いに伝えきれていないことがたくさんあった
・新入社員はできないことに目がいくけど、トレーナーからすると、できないのは当たり前だと思っているから、そんなに卑下しなくても…。一つひとつ成長していってほしい
・新入社員が、小さなことでも、チームや組織に貢献してくれていることが本当に有難い
・新入社員からすると、ちょっとしたことでも声を掛けてくれるとすごく嬉しい
・この場ではゆっくり話ができるけど、職場に行ったら、余裕がなくなりそうで怖い…
次に、今の自身の状態を下記四現象に分類するとどこに位置するか?それはなぜか?を内省し、小グループごとにショートダイアログを行っていきました。
ショートダイアログで出てきたコメントをいくつか抜粋します。
・(③の新入社員)だいだい皆、③なんじゃないかな?と感じている。当たり前だけど、新入社員は何もできない状態から、半年でできることは増えて、成長はする。でも、お客様とか上司とか、周囲から否定されることも多い。やれることは増えてくるけど、否定されることも多いタイミング。でも、それもいずれそれに慣れるのでは?
・(講師)それって、結構しんどくないですか?(笑)
人が成長するのは、大きく2つあると言われていますよね。一つは、修羅場を経験する、もう一つは、楽しくてどんどん学ぼうとする。どちらも必要かもれません。
・(④の新入社員)上司や先輩からフィードバックをもらった時、ありがたいものだとは思いつつ、修正されることも多くて、ネガティブな感情になることがある。トレーナーには、「ここはできているよ」ということも言ってもらえたら嬉しい
・(③の新入社員)半年間で、成長実感はある。できなかったことができるようになった。でもその成長が、他と比べて遅いのかな?とか、物足りない?と不安になって、ネガティブになることも多い。でも、今皆さんと色々話していて、仕事だけで自分のことを判断するのはやめようとも思えた。
四現象のどこなら良い・悪い、という話ではありません。重要なのは、自分の今の状態をフラットに捉え、認知することであり、認知した上で、ネクストアクションを考えていくことです。
最後のワークとして、新入社員・トレーナーがお互いに手紙を書いて、言葉で伝え合うというワークをおこないました。
ワーク終了後の全体共有では、下記のコメントが上がっていました。
午前中は、新入社員とトレーナーに分かれ、それぞれ別クラスで丁寧に振り返りを行っていきました。振り返りを共有していく過程で、日々の悩みや不安に共感したり、他社の同じ立場の人の考えや想いに勇気をもらい、自身の成長を実感できる機会となったように思います。
午後からの合同クラスでは、新入社員とトレーナーの「認知のギャップ」が一つのテーマになったように感じます。お互いに分かり合えているつもりでも、Growthサーベイで数値化したり、対話を深めていくことで、認知のギャップを気付く機会となりました。
認知のギャップを埋めるには、対話は不可欠です。今回の研修だけで、全てのギャップを埋められたわけではありませんが、新入社員・トレーナーそれぞれの小さくも大きな一歩となれたことを強く実感しています。
今回の研修をきっかけに、新入社員の活躍や成長がさらに促進されること、また、トレーナー自身も成長し、人生がより一層豊かになっていくことを、心から願っています。
本研修の内容のより詳しい内容は、こちらからお問い合わせいただけます。