管理職研修におけるグループワークを成功させる方法|準備から実施まで

更新日:

作成日:2023.9.13

管理職研修 グループワーク

「管理職研修でグループワークを取り入れるには?」
「管理職研修でグループワークを取り入れる際の具体的な方法や進行手順を知りたい」
「管理職研修でグループワークを取り入れることでのメリット・デメリットを知りたい」
「管理職研修でグループワークを成功させるためのポイントを知りたい」

など、管理職研修でグループワークを取り入れるにあたり、お悩みの方も多くいらっしゃるのではないかと思います。

管理職研修においてグループワークをうまく活用できると

「管理職研修の効果や参加者の満足度が上がる」
「行動変容が起こりやすくなり、マネジメント力が高まる」
「参加者同士のチームビルティングが進み、職場での会話が増える」 

などの変化が起こります。

とはいえ、管理職研修でグループワークをどのように取り入れたらいいのか、研修運営をどうすればいいのか、お悩みの方も多いかと思います。

そこで、本コラムでは、管理職研修でグループワークを取り入れる際の注意点や成功のためのポイントをお伝えします。この記事を読んで、管理職研修の質を上げていただければと思います。

監修者プロフィール

菊地 大翼

組織人事コンサルタント。業界歴15年以上。研修会社に入社し、法人営業で売上トップを達成後、新規商品の開発に従事。現在は人事制度構築支援、成人発達理論に基づいた人材・組織開発のコンサルティングを行っている。

合計500社以上の導入実績を誇るアーティエンスでは「管理職がプレイヤーから抜け出せていない」「管理職が昔の気質のままで変われない」といった企業さまへ「研修成功事例集」を作成しました。
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目次


研修成功事例集

1)管理職研修にグループワークを取り入れるには?~準備から研修後のフォローアップまでの4ステップ

管理職研修にグループワークを取り入れるには、

①目的:グループワークを導入する目的を決める
②内容:グループワークの内容・テーマを決める
③実施:参加者の主体性を引き出すファシリテーションを行う
④定着:職場で実践できるような振り返り・落とし込みを行う

の4ステップがあります。

それぞれ具体的に紹介します。

①目的:グループワークを導入する目的を決める

最初にグループワークを導入する目的を決めます。グループワークは目的を置かずに実施することもできますが、目的を置かないと、何のためにグループワークを行うのかが参加者に伝わらず、学習効果が下がります。

グループワーク実施の主な目的は以下の3点です。

・戦略などの特定の成果物をつくる
・リーダーシップスキルなどのスキル習得を図る
・参加者同士の関係の質を高める

よくあるのは、特定の成果物を作りたいと考えていても、具体的にアウトイメージを示すことなく、なんとなくグループワークが行われてしまい、結果として、期待に見合う成果物ができないことです。

こういったミスを防ぐためにも、「具体的に何を成果物とするのか?」、「どのような行動変容や関係性の変化が起こってほしいのか?」を関係者の間で言語化して、明確にしておきましょう。成果を明確化する過程で、研修の質も上がり、結果として、学習効果も高まります。

②内容:グループワークの内容・テーマを決める

目的を実現する内容・テーマ設定を行います。目的と合わない内容やテーマを設定してしまうと、学習効果が無くなってしまうため、内容・テーマの選定は極めて重要です。

以下に、内容・テーマの事例を具体的に紹介します。目的と照らし合わせて、最適な内容を選ぶための参考にしてください。

1.ケーススタディ分析:
現実に起こった事例を分析する。例えば、新規市場への参入など。戦略策定スキルを身につける際などに有効

2.ロールプレイ:グループメンバーにそれぞれ役割を割り当てて、コミュニケーションや対話、交渉などを実際に行う。実践的なスキル習得に有効

3.ディスカッション:特定のテーマを元に議論を行う。例えば、わが社は新規市場に参入すべきか否か、など。思考力やリーダーシップを強化する際に有効

4.フィードバックセッション:多面診断などを元に、お互いの強み・弱みをフィードバックしあう。自己理解やリーダーシップ開発に有効。

5.グループプレゼンテーション:特定のテーマに対してのプレゼンテーションを行う。例えば、翌年度の事業戦略など。プレゼンテーションのスキル強化に加えて、作業プロセスを通して、リーダーシップやチームマネジメント力も向上する

6.チームビルティングワーク:アウトドア活動や野外での協働作業を通して、チームビルティングを行う。

7.課題解決演習:与えられた課題をチームで解決していくなど。例えば、自社の経営上の課題を整理して、解決策を立案せよ、など。ビジネスゲームもここに含まれる。問題解決力、リーダーシップなどが強化される。

上記を参考に、目的別に内容・テーマを決めましょう。

③実施:参加者の主体性を引き出すファシリテーションを行う

グループワークにおけるファシリテーションのポイントは、参加者の主体性を引き出すことです。講師の指示が多くなると、参加者はやらされ感を感じて、グループワークを「こなす」ようになり、学習効果も下がり、参加者の参加意欲も落ちてしまうからです。

基本的にグループワーク中は、最低限のレクチャーやサポートだけを行うのがよいでしょう。

ただし、グループワークのルールがあれば事前に明確に伝えておきましょう。グループワークの最中にルールがわからなくなったり、ルール以外の行動が行われてしまうと、主体性が下がる、意図していた学びが得られない、他参加者との不公平感が生じるなどの問題が生じるからです。

グループワークにおけるファシリテーションのポイントは、参加者の主体性を引き出すことにあります。講師からの介入は最低限に抑えつつも、気づきを最大化させるような意図をもってグループワークを進行しましょう。

④定着:職場で実践できるような振り返り・落とし込みを行う

グループワークはやりっぱなしで終わりにするのではなく、職場で実践できるような振り返り・落とし込みまでが大切です。
グループワークは日常のシチュエーションとは乖離があることがあることも多く、職場や仕事でどのように活用するかを落とし込まないと、せっかくの気づきがムダになりやすいです。

例えば、グループワークの最後の時間には振り返りの時間を丁寧にとり、学びや職場での実践プランを言語化するなどを行ってみましょう。

グループワークの効果を最大化するためにも、グループワークをやって終わりにするのではなく、振り返り・落とし込みまで行うことを忘れないようにしてください。

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    2)管理職研修にグループワークが必要な3つの理由

    本章では管理職研修にグループワークが必要な3つの理由を紹介します。

    理由①:グループワークは学びの効果を高めることに効果的だから

    管理職研修にグループワークが必要な理由の一つは、グループワークは学びの効果を高めるからです。グループワークは参加者同士で課題に取り組むことで、一人では解決不可能な課題がクリアできる、お互いの視点やフィードバックから学び合い、一人で学ぶよりも効果が高いなどの理由です。

    例えば、戦略策定をテーマにしたグループワークを行うと、他部署の管理職から、自部署のメンバーでは考えつかなかったアイディアが提供される、ふだんお客様と直接接点のない部署へ別の部署からお客様のダイレクトな声が届き、戦略を見直すきっかけになるなど、一人で学ぶよりも効果が高まることがあります。

    以上のように、グループワークを行うことで一人で学ぶよりも効果を高めることができます。

    理由②:グループワークは管理職に必要なスキルの習得を早めるから

    管理職研修にグループワークが必要な理由の二つ目は、グループワークは管理職研修に必要なスキルの習得を早めるからです。管理職には、コミュニケーションスキルやリーダーシップスキルが不可欠です。これらを養うにはグループワーク形式が最適です。

    なぜなら、グループワークの中では、利害が対立するメンバーを説得する、協力を仰ぐなどの行動が必要とされることがあります。グループワークを取り入れることで、ただ知識を学ぶだけに留まらず、実際に説得を試みたり、協力を仰ぐことを通して、スキルの習熟度を高めることができます。

    例えば、参加者が自社とお客様役に分かれて交渉を行うグループワークがあります。グループワークでは、お互いの利害が対立することがあり、その際に机上の空論ではない実践的なスキルが身についているかが試されます。

    このように、グループワークを通して管理職に必要なコミュニケーションスキルやリーダーシップスキルを効率的・効果的に養うことができます。

    理由③:グループワークは管理職同士の関係の質を高めるから

    管理職研修にグループワークが必要な理由の3つ目は、管理職同士の関係の質を高めるからです。グループワークを通して、お互いが協力せざるを得ない環境に置かれることで、お互いの理解が深まります。

    例えば、普段は営業部と製造部として対立することの多い管理職同士が、同じ目的を達成するためのグループワークで協力する過程で、業務の中では知ることのできないお互いの考え方を知ることができるなどして、お互いの捉え方が変わるなどがあります。

    このようにグループワークには、参加者間の関係性の質を高める効果もあります。

    3)管理職研修にグループワークを導入するメリット・デメリット

    管理職研修にグループワークを導入する際には、メリット・デメリットの両面があります。よく検討した上で、グループワークを導入しましょう。

    管理職研修にグループワークを導入するメリット

    ①学習効果が高まる
    ②実践的にスキルが習得できる
    ③参加者同士の関係性の質が高まる

    の3つです。それぞれ説明していきます。

    メリット:①学習効果が高まる

    参加者同士で学ぶことで、自分だけでは気づきにくい気づきが得られ、視点や視野が拡大するからです。

    グループワークで戦略を考えた場合に、どうしても自分が普段仕事をしている領域やテーマに影響を受けやすいです。例えば、営業視点ですと、売上重視の戦略になりやすいですし、製造視点だと、安定的な稼働や効率性を重視した戦略になりやすいです。そういった際に、両者がディスカッションをしながら戦略を考えられると、バランスの取れたアウトプットになるなどの変化が起こります。

    メリット②:実践的にスキル習得ができる理由

    グループワークの中で実際にスキルが実践できるかが試されるからからです。

    例えば、リーダーシップをテーマにしたグループワークの場合、リーダーシップをワーク中で発揮することが求められます。インプットに留まらず、実際にリーダーシップを発揮する体験を通して、実践的なスキル習得が可能です。

    メリット③:参加者同士の関係性の質が高まる理由

    グループワークを行うことで、お互いの相互理解が進んだり、日常の利害関係を脇において本音を言いやすくなったりするからです。

    例えば、会社のビジョンについて考えるグループワークの中で、普段の仕事ではわざわざ口にしない想いや価値観を口にすることでお互いの相互理解が深まる、距離が縮まる、などのケースでです。

    以上のように、管理職研修にグループワークを導入すると

    ①学習効果が高まる
    ②実践的にスキルが習得できる
    ③参加者同士の関係性の質が高まる

    というメリットがあります。

    管理職研修にグループワークを導入するデメリット

    ①講義形式と比較すると時間が掛かる
    ②ファシリテーションが難しい
    ③やりっ放しになりやすい 
    ④グループワークの開発にはスキルが必要

    の4つです。それぞれ説明します。

    デメリット①:講義形式と比較すると時間が掛かる

    グループワークは、ワークのスタートから振り返りまでを含めると、30分~1時間程度を要することが多いです。一方で講義で伝えると10分程度で済む場合もあります。時間が限られている場合には、グループワークを行うと、研修目的が達成できないこともあり得ます。

    デメリット②:ファシリテーションが難しい

    グループワークは、あまり誘導し過ぎるとやらされ感が高まり、かといって完全に手放しでも学びが薄くなる、などバランス感が問われます。

    一方で、ゲーム形式のグループワークではルール説明などが不足していると、参加者が戸惑い、学びに集中できなくなります。説明し過ぎてもよくないですが、説明不足も品質を落としてしまいます。

    デメリット③:やりっ放しについて

    グループワークのシチュエーションは日常の場面ではないことが多く、グループワークだけで終わりにすると、実践に結びつきにくいことがあります。また、ビジネスケースなどの場合は、自社とケースのシチュエーションが遠い場合には、そのままだと行動変容が起こらない可能性があります。

    デメリット④:グループワークの開発にはスキルが必要

    学びが効果的に得られるグループワークの開発には一定のスキルと経験が必要です。見た目としてはグループワークになっていても、実際にやってみると想定外の事象が起きる、参加者が意図通りの動きをしない、などのトラブルが起こりえます。

    以下にグループワークの開発について参考となる書籍を紹介します。グループワークを開発する際の参考にしてみてください。



    研修設計マニュアル: 人材育成のためのインストラクショナルデザイン/鈴木克明(著)

    以上のように、管理職研修にグループワークを導入する際にはデメリットもあります。事前に想定したうえで、導入を検討しましょう。

    4)管理職研修にグループワークを導入するコストについて

    グループワーク形式の管理職研修の費用は、ファシリテーター、教材、会場、及び参加者人数によって構成されます。おおよそ半日の場合は、総額で10万円~50万円、1日だと30万円~100万円ぐらいが相場でしょう。ただしグループワークによっては、グループごとにPCが必要になるなどしますので、注意が必要です。

    価格が高くなる際の理由は、特定のスキルや知識を持つファシリテーターや、高品質な教材が必要な場合です。

    例えば、外部の専門家をファシリテーターとして招く場合や、ライセンス費用を伴う研修を実施する場合は、通常の研修よりも費用が高くなる可能性があります。特にゲーム形式のグループワークは、ライセンス費用などが設定されていることがありますので、事前に確認しておくとよいでしょう。

    外部に委託する場合には、あらかじめ目的と予算を伝えた上でグループワークを選定してもらうのも手です。グループワークはいろんなものがありますので、目的と予算を伝えればそれに適うものを提案してもらえる可能性が高まります。

    【参考コラム】管理職研修の必要性を経営者・管理職に理解してもらうためのアプローチ

    5)グループワークを成功させるための3つの方法

    最後に、グループワークを成功させるための方法を3つ紹介します。

    方法①グループワークを行う目的を明確にする

    グループワークを行う目的を明確にすることが必要です。目的があいまいになると、学びの焦点がぼやけます。そうなると、参加者は何を学んでいいかがわからず、最終的には印象に残らない学習体験になります。

    例えば、グループワークを通してリーダーシップを学ぶ、というのはあいまいさが残る目的設定です。リーダーシップと言っても、様々な切り口があるので、その点を具体化する必要があります。例えば、皆が共感・共鳴できるビジョンを打ち出せるリーダーシップについて学ぶ、などです。

    グループワークの前後では、意識や行動にどんな違いをもたらしたいのか?を念頭にグループワークを設計・実施しましょう。

    方法②適切なフィードバックを提供する

    適切なフィードバックを提供することが必要です。
    グループワークの最中に参加者は自分たちの振る舞いを客観的に把握することは難しいです。よって、フィードバックがないと自分たちの振る舞いが適切であったのかそうでないのかがわからなくなります。

    例えば、グループワークの最中に見られた参加者の行動で、よかった点・改善点を講師が事実ベースで客観的にフィードバックする、などして、参加者の意識や行動に変化が生まれるようなファシリテーションを行いましょう。

    フィードバックによって、参加者の視野・視点・視座を広げ、高めることができます。グループワークの際には、フィードバックも忘れずに行いましょう

    方法③振り返り・落とし込みの時間を取る

    振り返り・落とし込みの時間をきちんと取ることが必要です。グループワークはあくまで架空の状況であることが多く、実際の職場で学びを活用するには、工夫が必要になることがあります。

    学びの言語化や整理に慣れている人は問題がないですが、慣れていないと、研修と現場は違う、の一言で片付けられてしまうかもしれません。

    最後の1時間は、振り返り・落とし込みの時間を取る、学びを阻害する要因を考えた上で、対応策を考える、などのワークを行うようにしましょう。

    6)まとめ

    以上、管理職研修にグループワークを導入する際のポイントや注意点について紹介しました。グループワークは、インプットだけの研修よりもインパクトや学習効果を高めることが可能です。

    特に
    「インプットだけで終わせずに、行動変容をもたらしたい」
    「自職場の課題について徹底的に考えてほしい」
    「参加者間の交流を深めたい、コミュニケーションを活性化したい」

    などの際に有効です。

    しかし、安易にグループワークを導入してしまうと「なんとなく楽しかった」「職場に戻ったら忘れてしまった」などの残念な結果で終わってしまいがちです。

    管理職研修のグループワークに関するお悩みや、管理職研修にフィットするグループワークをお探しの場合は、アーティエンスまでお気軽にご相談ください。

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