管理職研修の費用相場は?研修費用を最適化するための5つのステップ

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管理職研修を実施したいけれど、どのくらいの費用が適切か分からない…」

研修費用は内容や形式によって大きく異なるため、「どのプランが自社に最適なのか」「適正なコストはいくらなのか」を判断するのは難しいものです。

本コラムでは、管理職研修の費用相場と、最適な予算設定のための5つのステップについて詳しく解説します。

目的に応じた費用感を把握し、適切な予算を設定することで、管理職と組織の成長につなげる研修を実施しましょう!

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執筆者プロフィール
迫間 智彦
X:@tohaza_atc youtube:中小企業の人材育成・組織変革 専門チャンネル
大学卒業後、大手通信会社、アルー(株)勤務後、2010年にアーティエンス(株)を設立。業界歴17年。大手企業から、中小企業、ベンチャー企業の人材開発・組織開発の支援を行っている。専門分野は、組織開発、ファシリテーション。

専門性:ファシリテーター管理職組織開発・組織変革

1. 【管理職研修の費用相場】目的別に解説

管理職研修の費用は、研修のゴールや開催形式によって大きく異なります。
管理職研修での主要な3つのゴールと、開催形式別の費用感は下記の通りです。

ゴール 形式 費用相場 内容・特徴
知識のインプット 動画見放題 数千円/人 低コストで手軽に学べる、個人学習で完結する内容。
講師派遣(2~4時間) 5~15万円/クラス 産業医や顧問社労士が講師を担うような内容。
スキル習得 公開講座(2~8時間) 1~5万円/人 受講者が少人数で、企業を問わず必要な内容。
講師派遣(4~8時間) 10~80万円/クラス 自組織オリジナルのカリキュラムや自組織内で完結させたい内容。
組織課題の解決 研修+コンサル型 数百万円~数千万円 長期間の取り組み。組織変革や着実なスキル実践まで目指す内容。

管理職研修で主なゴールとなる3つのゴール別に、費用相場について詳しく説明します。

1-1. 知識のインプットを目的とした研修費用

管理職研修の中でも、知識のインプットを目的とした研修は比較的低コストで実施できます。

【研修形式と費用相場】

形式 費用相場 内容・特徴
動画見放題 数千円/人 低コストで手軽に学べる、個人学習で完結する内容。
講師派遣(2~4時間) 5~15万円/クラス 産業医や顧問社労士が講師を担うような内容。

基本的に座学形式が中心となるため、数千円から10万円程度の費用感で導入できるのが特徴です。

【知識のインプットを目的とした研修のおすすめ例】

・【福利厚生として】管理職への学習機会の提供
(ex) 動画サービスの提供、著名人の講演会の参加機会など

・【必要知識の周知】管理職全員への研修実施
(ex) 産業医によるメンタルヘルス研修、社労士によるハラスメント研修など上記内容などの時に、知識のインプットを行う管理職研修を行うといいでしょう。

会社から管理職へ学習機会を提供したい場合や、周知したい知識が発生した場合に知識のインプットをゴールにした管理職研修におすすめです。

1-2. スキル習得

管理職としてのスキルを習得するための研修は、1万円~80万円程度が相場です。

知識のインプット型とは異なり、グループワークやディスカッション、講師のフィードバックが含まれるため、ある程度の予算確保が必要です。

【研修形式と費用相場】

形式 費用相場 内容・特徴
公開講座(2~8時間) 1~5万円/人 受講者が少人数で、企業を問わず必要な内容。
講師派遣(4~8時間) 10~80万円/クラス 自組織オリジナルのカリキュラムや自組織内で完結させたい内容。

※フリーの研修講師であれば1日10万円程度、研修会社を利用する場合は講師料金30~50万円+受講料1~2万円/人が一般的です。

【スキル習得型研修のおすすめ例】

・役割変更に伴うスキル習得
(ex) 新任管理職研修、目標設定・管理のスキル研修全員発揮のリーダーシップ研修

・新たな施策に伴うスキル習得
(ex) アンラーニング力向上研修ファシリテーター育成研修

新しい役割を担う際や、組織の施策を推進するために必要なスキルを身につけたい場合は、スキル習得型の管理職研修が有効です。

施策と連動したスキル研修を導入することで、組織全体の成果向上につながります。

1-3. 組織課題の解決

「研修を通じて組織の課題を解決したい」場合、数百万円~数千万円の費用がかかります。

研修単体ではなく、コンサルティングを含めた長期的な取り組みとなるため、費用も高額になる傾向があります。

【研修形式と費用相場】

形式 費用相場 内容・特徴
研修+コンサル型 数百万円~数千万円

長期間の取り組み。組織変革やスキル実践・浸透まで目指す内容。

※研修会社やコンサルタントの実績・求める効果によって費用は大きく変動します。

【組織課題の解決に役立つ課題の例】

・メンタルダウン、離職する若手社員が多い場合
・部門間の壁が高く部分最適になっている場合 など

管理職研修を研修で終わらせたくない」「研修を通じて組織の変革を起こしたい」という場合は、組織課題解決型の研修が最適です。

長期的な視点で取り組むことで、研修の効果を最大限に引き出せます。

より詳しく知りたい方は、下記コラムを参考にしてください。効果的な管理職研修の内容とは?失敗しないポイントを事例で徹底解説!

【参考】限られた予算内で効果を最大化する「勉強会」の活用

管理職研修を通じて組織課題を解決したいが、予算が限られている…」そんな場合は、研修と勉強会を組み合わせることで、コストを抑えながら効果を最大化できます。

例えば、知識のインプットやスキル習得を目的とした研修を受けた後、現場で勉強会を実施すると、学びが定着しやすくなります。

勉強会の活用例
・研修後に「学んだことをどう現場で活かすか?」をテーマに対話する場を設ける
・管理職同士で実践事例を共有し、課題解決のヒントを得る
・人事や管理職がファシリテーションスキルを学び、勉強会の質を高める など

勉強会を実施するときは、ファシリテーターがいると、議論が深まり、学びの定着率も向上します。コストを抑えつつ、実践につなげる工夫として、ぜひ活用してみてください。

管理職研修の費用は、「知識のインプット・スキル習得・組織課題の解決」という研修の目的と、開催形式によって大きく異なります。

研修の目的に合わせた適切な選択し、費用対効果の高い管理職研修を実施しましょう。

2. 管理職研修の費用を最適化するための5つのステップ

管理職研修の適切な予算設定や費用対効果を確認するために、下記のプロセスで確認しましょう。

このプロセスを踏むことで、研修の質を確保しながら、適切な投資判断を行うことが可能になります。

2-1. 目的とゴールを明確にする

研修の目的を明確にすることで、必要な研修内容や形式が決まります。
目的を定める際には、以下の3つの視点を考慮すると、より効果的な研修設計が可能になります。

(1) 知識のインプット
管理職に求められる基礎的な知識(マネジメント理論、リーダーシップ、労務管理など)の情報をインプットすることが目的の場合、座学型の研修やeラーニングが有効です。

(2) スキル習得
コミュニケーション、部下育成、問題解決などの実践的なスキルを身につけることが目的の場合、ワークショップ型やロールプレイングを含む研修が適しています。

(3) 組織課題の解決
企業特有の課題(離職率の高さ、チームの生産性向上、ハラスメント対策など)を解決することが目的の場合、コンサルティング要素を含むオーダーメイドの研修が求められます。

これら3つの視点のどこに重点を置くかを決めることで、研修の方向性と必要なリソースが明確になります

2-2. 研修の形式を決める

研修の形式によって費用が大きく異なるため、予算感を考慮しながら選択することが重要です。

【研修形式別の費用目安】

研修形式 費用目安
研修形態 オンライン研修 1人あたり5,000円~30,000円程度
対面研修 1人あたり10,000円~50,000円程度(会場費を含む場合は増加)
実施方法 社内研修(内製) 研修開発・講師の人件費のみ(無料~数十万円)
外部講師 1回あたり50,000円~500,000円程度(講師の実績や内容により変動)

研修の目的に応じて、適切な形式を選びます。

2-3. 費用項目を洗い出す

研修の形式が決まったら、費用項目を洗い出します。以下の費用が発生する可能性があります。

費用項目 内容 費用目安
研修費 研修会社に依頼する料金 数万円~数百万円
運営費 研修担当者の企画・運営コスト 数万円~数十万円
講師費用 外部講師 1回数万円~数十万円
社内講師 資料作成や研修準備の人件費
教材・資料費 印刷費、動画教材の購入、eラーニングシステム導入費用 数千円~数十万円
会場費 会議室がない場合や、大きな会場を確保する場合 数万円~数十万円
備品・設備代 研修で用いる備品など 数千円~数万円
食事代 受講生・講師の昼食代や懇親会費用 数千円~数万円
出張手当 受講生・人事の出張手当(福利厚生である場合) 企業規定により異なる
宿泊費 受講生・講師の宿泊費 数千円~数万円

研修の内容や実施方法によって変動するため、事前に確認しておくことが重要です。

2-4. 具体的なコストを試算する

全ての費用の目安が付いたら、具体的なコストを試算してみます。

例として、10名の管理職向けに1日外部講師を自社に招いて研修を実施する場合の試算をすると次のようになります。

項目 費用(概算)
研修費用 70万円/1クラス
※外部講師費用、教材・費込み
会場費 0円
本社で実施
運営費・食事代・出張手当 0円
出張の該当者なし
備品代 10,000円程度
合計 71万円程度

この段階で予算の範囲以内かなど確認をしておきましょう。研修の目的や形式に応じて試算し、予算計画を立てることが重要です。

2-5. 費用対効果を考える

研修を単なる「コスト」ではなく、研修によって管理職のスキルが向上し、業務効率や部下育成が改善することで得られるリターンを考えることが重要です。

例えば、管理職のマネジメントスキルが向上すれば、離職率低下や業務効率化につながり、結果的にコスト以上の価値を生む可能性があります。

管理職研修は単なる支出ではなく、組織の成長への投資です。
適切な研修を実施することで、管理職のスキル向上が業務効率化や離職率低下につながり、結果的に大きなリターンを生む可能性があります。

費用対効果を意識しながら、自社にとって最適な研修を選択することが重要です。

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このプロセスを踏むことで、研修の質を確保しながら、適切な投資判断を行うことが可能になります。

3. まとめ ・管理職研修はアーティエンスにおまかせ

本コラムでは、管理職研修の相場観や予算設定の方法をお伝えしました。

管理職研修の費用は、「知識のインプット」「スキル習得」「組織課題の解決」など研修の目的と、オンライン・対面、社内・外部講師、単発・継続型といった開催形式によって大きく異なります。

無駄なコストを抑えつつ、研修効果を最大限に高めるためにも、適切なステップを踏んで確認しましょう。

自組織の場合はどうなのか、具体的な費用感について知りたい方は、ぜひアーティエンスにご相談ください
会社の課題や期待する成果をしっかりヒアリングし、本当に役立つ管理職研修と費用感をご提示します。

目的に応じた費用感を把握し、適切な予算を設定することで、管理職と組織の成長につなげる研修を実施しましょう!

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参考: digireka!HR /管理職研修とは?実施の目的や具体的な事例や費用をご紹介します!
参考:ミツモル | 法人向けサービスの見積もりはミツモルへ