研修・セミナーレポート

2025年8月21日 ロジカルシンキング研修ー公開講座研修レポート

本内容は、2025年8月21日に開催した「ロジカルシンキング研修」の公開講座研修レポートです。受講内容や、受講前と後の変化をまとめています。

1)ロジカルシンキング研修 概要

ロジカルシンキング研修の目的

上司・顧客・仲間と一緒に使えるロジカルシンキングを実践的に習得することを目的にしています。

日本の教育現場では、ロジカルシンキング活用の機会がほとんど無かったにも関わらず、就職活動以降、周囲からロジカルさを求められるようになります。その結果、ロジカルシンキングに対して苦手意識や抵抗感を持つ社員は少なくありません。

本研修では、ワークを通じてロジカルシンキングの苦手意識や抵抗感を軽減しながら、職場でロジカルシンキングを使いこなしていくための最初の一歩をサポートします。

ロジカルシンキング研修での3つの学びのポイント

“仕事で使える”ロジカルシンキングを習得する

「お勉強」ではなく、職場で即活用できるロジカルシンキングを実践的に学び、習得します。

ロジカルシンキングに対して前向きな感情を持ち、積極的に活用する

ワークを通じて、ロジカルシンキングへの苦手意識や抵抗感を軽減させ、積極活用していくためのポイントを学びます。

チームでロジカルシンキングを活用していく意欲を醸成する

ロジカルシンキングは仲間や上司等、集団的思考によって、アウトプットへの影響が高まることを認識し、現場で仲間・上司を巻き込んで考える意識を持ちます。

ロジカルシンキング研修 当日のアジェンダ

1. 事前講義|ロジックツリーとマトリックス、結論の出し方
2. シミュレーションワーク1|CS向上に、最も早く効果が出る要因を探そう!
3. シミュレーションワーク2|CS低下の原因を考えよう!
4. シミュレーションワーク3|上司との「協働」について考えよう!
5. シミュレーションワーク4|CS向上の企画書を創ろう!
6. 本日の振り返り/今後に向けて

2)受講者の研修の始めと終わりでの変化

イントロダクション : 研修開始時のコメント

研修開始時、受講生からは下記のようなコメントがありました。

・ロジカルシンキング苦手意識がある。普段ロジカルシンキングを意識していないから、学んだことを活かしたらどんな変化があるのかを知りたい

複数の視点を持って考えられるように意識したい

・途中まではロジカルに考えて進められるけど、最後は「でもやりたい」「でも大変」とかの感情を優先してしまいがちなので、最後までロジカルに考えるにはどうしたらいいかを知りたい

物事を深く考えられるようになりたい

・先輩の中にもロジカルシンキングをできていない人がいると思うので、自分ができるようになると仕事で活かせる場が出てきそうだなと思う

振り返り : 研修終了時のコメント

研修終了時の受講生の発言や終了後のアンケートでは、下記コメントがありました。

・これまで”ロジカルシンキング”に苦手意識を持っていて、なんとなく避けていたけど、今日「伝わりやすさ」を強く感じた

ロジカルシンキングは自分も伝える相手もわかりやすくなる方法の1つなんだという認識に変わった

・なんとなくで使っていたロジックツリーがMECEを意識することでより効果的になることがわかった

相手の立場に立って考えることの重要さを感じた

・ロジカルシンキングを行う際、自分でロジカルツリーやマトリックスを作成することで、情報の整理ができ、報告・提案を行う際にも効果的であると学んだ

研修前は「苦手」「どう活かせるかわからない」という不安の声が多かったのに対し、研修後は「伝わりやすさ」や「整理のしやすさ」といった具体的な効果を実感し、実務で活かせる方法として前向きに捉えられるようになっていました。

3)研修での受講生の動き

事前講義

ロジカルシンキングって何だろう?何の役に立てられるものだろう?

ワークに入る前の事前講義として、「ロジカルシンキングって何だろう?何の役に立てられるものだろう?」という問いに対して、個人・グループで考え、全体で共有し合いました。

【参加者コメントの一部】
・相手にわかりやすく情報を伝えて、理解しあうためのものかなと思う
・図形とかを使って情報を整理するイメージがある
・論理的に順序立てて話すと、相手も自分も話の筋が通りそう
・説得力が増しそう
・クライアントへの提案とか、資料作成の時に役立てられそう

グループワークを進めていく中で、ご自身の仕事内容とリンクさせながら、ロジカルシンキング活用のメリットを各々見出していただけました。

ロジックツリーとマトリックス、結論の出し方

ロジカルシンキング活用に向けて、「ロジックツリー」と「マトリックス」の2つのフレームワーク、それらを踏まえた「結論の出し方」を、ショートワークを通じて学んでいきました。

型や考え方は知っっているものの、ショートワークを行ってみると意外と難しいと感じる方が多かったです。午後のワークでは、これらのことを活かして行うので、その場で慣れてききましょうとお伝えしました。 

シミュレーションワーク

午後からは、午前中に学んだロジカルシンキングを実践的に活用するワークを行いました。

受講生の皆さんには、家電量販店の社員という設定で「CS向上のための企画を立案する」というミッションを基にワークに取り組んでいただきました。講師が上司役となり、報連相を何度も繰り返しながら、グループで企画を検討していきました。

※シミュレーションワークの様子

最終発表を経て、最も良いと判断された企画のグループが優勝となります。

なお、最も良い企画と決定される判断軸は、以下の3点です。

・わかりやすくまとめられているか
・相手目線があるか
・効果が見込められそうか

受講生アウトプットと講師からのフィードバック

🏆優勝 Dグループ

【講師コメント】
・マニュアル化のニーズを深掘りし、力点ポイントを明確にしていた点が素晴らしかった。

・プロセスが整理されていて、全体像がとてもわかりやすかった。

・従業員もインセンティブを通じて参加意識を高められる仕組みがあり、CS向上につながりそうだと思った。

・上司として一緒に仕事をしたいと感じた。質的にはまだ課題もあるが、報連相を積極的に行い、相談しながら前向きに取り組む姿勢が良かった。

Eグループ

【講師コメント】

・ロジックが通っており、非常によくできていた。特に、対策同士をつなげてプロセスを自分たちで考え、形にしていた点が素晴らしい。

・「学ぶこと」「関係性づくり」を定例会で行うという意見は、経営目線で見ても文化醸成につながるものであり、非常にありがたい。

・一方で、「現場は本当に動くのか?」という懸念は残る。

・ただ、今日学んだことを活かして愚直に取り組む姿勢は印象的で、上司として一緒に仕事をしたいと思えた。

Aグループ

【講師コメント】

・現場目線が強く、「現場でどうすればよいか」を徹底的に深掘りしていた

・資料はわかりやすく整理されており、工夫が感じられた

・さらに良くしていくためには、会社全体の視点を持つことが重要

・個人単位で完結させるのではなく、組織全体の取り組みとして捉える観点を持てるとよい

ワーク後の振り返りでは以下のようなコメントが出てきました。

【参加者コメントの一部】
・フレームワークとMECEを確認することで質が高まると感じた
・相手目線を考えられていなかった
・考えている途中でも、上司に今の状況を簡潔に答えられる練習が必要だと感じた

ワークを通じて、自身の課題に気づくとともに、ロジカルシンキングを活用することで得られる効果を実感していただけたようです。

4)まとめ

今回のロジカルシンキング研修は午前中に講義とショートワークを行い、午後はシミュレーションワークで実践的に学ぶ構成で実施しました。

研修では、
・なぜロジカルシンキングが必要なのか
・ロジカルシンキングとは何か
・活用することでどのようなメリットがあるのか
・日常業務にどのように取り入れるのか

といった観点を、ワークと講師からのフィードバックを通じてリアルに体感いただけたかと思います。

ロジカルシンキングは、上司への報連相といった日常業務にすぐ活かせるだけでなく、将来マネジメントを担う際にも欠かせないスキルです。

研修では、多くの方がロジカルシンキングに慣れておらず、「難しい」と感じていましたが、習得には経験と積み重ねが不可欠です。

ぜひ日々の業務で意識的に使い続け、今のうちから徹底的に練習していただきたいと思います。

※本研修の内容及び25年度新入社員研修のご案内資料は、下記よりダウンロードいただけます。研修の詳細について詳しく説明しておりますので、ぜひダウンロードください。