コラム

新入社員に実施すべきロジカルシンキング研修|具体例とポイントを解説

 ロジカルシンキング 

2022/12/14作成ー

「新入社員からの報連相がわかりにくく、『で、結局何が言いたいの?もっと内容をまとめてから来て』と指摘して以降、叱られるのを恐れて、報連相を避けるようになってしまった…」

「新入社員にお願いしたことはやってくれるんだけど、本当に言われたことしかやらない。もう少し先まで自分で考えてくれると助かるんだけど…」

新入社員育成において、上記のようなお悩みをよくお聞きします。
これらのお悩み解決に向けて、新入社員にロジカルシンキング研修を実施することは有効です。そこで、本コラムでは、新入社員向けのロジカルシンキング研修の具体的内容や効果的に行うためのポイントについて解説していきます。

本コラムをお読みいただくと、新入社員に実施すべきロジカルシンキング研修について理解でき、自社の研修企画にご参考いただけるかと思います。

1)新入社員に実施すべきロジカルシンキング研修とは

「新入社員に実施すべきロジカルシンキング研修」とは、

『相手の期待に応えるために、仲間と共にロジックを創る』

ことを目的とした研修であると、弊社では考えています。そう考える理由は二つあります。

一つ目は、新入社員のうちはまず「相手の期待」を適切に把握し、それに応えていくことが重要であり、そのためにロジカルシンキングが必要だからです。
ビジネスパーソンとして活躍していくには、「相手の期待をさらに超える働きかけ」が不可欠です。新入社員には、そのための第一歩として「相手の期待を適切に理解する」ことが求められます。ロジカルシンキングによって、物事を論理的に思考できれば「相手が何を期待していて、自分は何をすべきなのか」という把握がしやすくなります。

二つ目は、新入社員一人で創るロジックには限界がある場合があり、周囲を巻き込んでいくことが不可欠だからです。新入社員自身がロジカルシンキングを習得し、使いこなすことも大事です。ただ、上司・先輩に比べると新入社員は知識・経験が浅く、見えている枠組みも狭いためにロジックが弱い可能性があります。だからこそ「自分のアタマで論理的に考える力を習得するだけではなく、周囲に働きかけ、より思考の質を高めていく」ことが姿勢を研修を通して育んでいくことが重要なのです。

2)新入社員にロジカルシンキング研修を行うことで期待できる効果

新入社員がロジカルシンキングを習得できれば、成長スピードが劇的に向上します。具体的にどのような点で変化が見え、成長に繋がっていくのかお伝えします。

効果
1 報連相が簡潔でわかりやすくなり、コミュニケーション能力が高まる
2 業務に対する理解度が上がり、業務効率の改善・生産性の向上につながる
3 会議体で発言内容の説得力が増し、建設的な意見交換ができる
4 言われたこと以上のことを主体的に考え、行動する

① 報連相が簡潔でわかりやすくなり、コミュニケーション能力が高まる

一つ目は、新入社員の報連相が簡潔でわかりやすくなり、コミュニケーション能力の高まりが期待できます。
ロジカルシンキングを活用することで、伝えたい情報が整理しやすくなるためです。

例えば、まずは結論から伝えることができるようになり、上司・先輩から「結局、何が言いたいの?」というような指摘を受けることも解消されていくでしょう。新入社員からの報連相がわかりやすいと、上司・先輩も指示出しやアドバイスがしやすくなります。明確な指示やアドバイスを受けられれば、新入社員の業務も進みやすくなるので、新入社員としても報連相に対する苦手意識が解消され、自然と報連相の頻度が増えていくはずです。

弊社でも毎年、新入社員向けにロジカルシンキング研修を提供していますが、ロジカルシンキング研修の効果を最も実感する場面として「報連相の量と質の向上」を、新入社員本人や人事担当者様からも、最もよくお聞きします。

② 業務に対する理解度が上がり、業務効率の改善・生産性の向上につながる

二つ目は、新入社員の業務に対する理解度が上がり、業務効率や生産性の向上につながることです。
ロジカルシンキングが身に付けば、依頼された業務内容を的確に理解することができ、必要に応じて不明点を質問できるようになります。確認事項のヌケ・モレがなくなるので、作業途中で「あれ?そういえば○○ってどうすれば良かったんだっけ?」といった出戻りが減り、業務効率が改善され、生産性がアップします。そのため、上司・先輩も安心して、新入社員に仕事を任せることができるようになります。

③ 会議体で発言内容の説得力が増し、建設的な意見交換ができる

三つ目は、会議体において新入社員の発言内容に説得力が増し、建設的な意見交換ができることが期待できます。
ロジカルシンキングを意識した意見や説明は、自身の意見とそれを支える根拠や理由が明確になっていることが特徴です。主張がわかりやすく、順序立てて話せるようになるため、説得力が増します。また、ロジカルシンキングの活用によって、新入社員が会議の論点を素早く把握することができるようになれば、お互いに建設的な意見交換や意思決定を会議内で行うことが可能になります。

④ 言われたこと以上のことを主体的に考え、行動する

四つ目は、新入社員が言われたこと以上のことを主体的に考えて行動することが期待できます。
ロジカルシンキングでは、言われたことに対して「なぜこれをするのか?」「これを行った場合、結果はどうなるのか?」というように、理由や仮説を考えます。理由や仮説を考える癖がつくと、「自分はこのあと何をすべきか?」といったように常にその先を意識して主体的に考え、行動するようになり、言われたことだけをする受け身の状態から脱却できるようになります。

3)新入社員向けロジカルシンキング研修の具体的な内容

新入社員向けロジカルシンキング研修の具体的な内容について、弊社のロジカルシンキング研修を例にあげて詳しくお伝えします。

研修目的と目指す状態

研修目的

相手の期待に応えるために​“仲間と共にロジックを創る方法”を繰り返し学びます​。

目指す状態

1)業務を進める上うえで、ロジカルシンキングが必要であることを理解する
2)ロジカルシンキングに対して前向きな感情を持ち、アウトプットの品質が高まることを理解している
3)ロジカルシンキングは、チームで活用することでより力を発揮することを知っている

例年、ロジカルシンキング研修をご提供していると、ロジカルシンキングに対して、強い苦手意識や抵抗感を持つ新入社員が少なくないことがわかります。

その理由として、日本の教育でロジカルシンキングを活用する機会がほとんど無かったにも関わらず、就職活動ではロジカルさを求められたことが要因の一つにあげられるのではないかと考えています。

学生時代の勉強は暗記が中心であり、解かなければいけない課題もあるものの、その課題に対して深く考えて自分なりの答えを導き出すというよりは、暗記した公式等を活用して解く問題がほとんどだったかと思います。その一方で、就職活動においては「ロジカルに話す」「ロジカルに企業分析をする」ことを求められています。今まで活用機会がほとんどなかったロジカルシンキングをいきなり意識・活用する状況に迫られたことでロジカルシンキングに難しさを感じ、つまづいてしまう方も少なくないでしょう。

弊社のロジカルシンキング研修では、そんなロジカルシンキングに対する苦手意識や抵抗感を軽減しながら、ロジカルシンキングが業務を進める上で役立つことを理解し、現場でロジカルシンキングを使いこなしていくための最初の一歩をサポートしています。

研修プログラム詳細

新入社員向けロジカルシンキング研修は、下記のプログラム・流れで行います。

研修プログラム例

項目 概要 進め方
イントロダクション 研修目的の確認
事前講義 ロジックツリーとマトリックス
結論の導き出し方
個人ワーク
グループワーク
シミュレーション
ワーク
CASE A:CS向上に、最も早く効果が出る​要因を探そう! グループワーク
CASE B:CS低下の原因を考えよう!​​ グループワーク
CASE C:上司との「協働」について​考えよう!​​ グループワーク
CASE D:CS向上の企画書を創ろう!​​ グループワーク
まとめ 本日の振り返り/今後に向けて

※推奨受講人数:最少9名~最大25名程度
※研修時間:8時間(カスタマイズ可能(要相談))
※研修形式:対面形式可能・オンライン形式可能

【参考:研修コンテンツ(当社ロジカルシンキング研修テキストより一部抜粋】
※研修内容はアップデートする可能性があります。

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アーティエンスのロジカルシンキング研修の3つの特徴

第1章でもお伝えしましたが、弊社が考える「新入社員に実施すべきロジカルシンキング研修」は、『相手の期待に応えるために、仲間と共にロジックを創る』ということを目的とした研修です。

新入社員へ「自分のアタマで論理的に考える力を習得するだけではなく、周囲に働きかけ、より思考の質を高めていく」必要性を、ロジカルシンキング研修を通して伝えていきたいと考えています。それをふまえた弊社の研修の特徴は次の3つです。

特徴①:『現場で即使える』ロジカルシンキングの習得を目指し、超実践的なワークを行う

研修内のケーススタディは、ストレスフルかつ多くの社会人が直面しがちなシチュエーション、ストーリーを仮想体験できるような題材を基に開発しています。 ロジカルシンキングが、情報整理を行うだけの思考ツールではなく、自分自身で論理構成をつくりながら、「正解を探す」のではなく「最適解を自分たちで創っていく」という体験をします。

特徴②:ロジカルシンキングの活用を通じて、受講生自身が自らの成長を実感できる体験をする

研修内のシミュレーションワーク中は、講師が上司役となって、報連相を何度も繰り返し行っていきます。その過程で、自分たちのアウトプットやプロセスに対して何度もフィードバックを受けながら、その度にPDCAサイクルを回し、改善していく体験をします。繰り返しPDCAサイクルを回していくので、1日の研修でも、受講生が自身の成長・変化を大きく感じることが可能になります。

特徴③:個々のスキル習得研修でありながら、「チームでロジカルシンキングを活用するとより高い成果に繋がる」経験をする

シミュレーションワークを通して、自分一人ではなく仲間や上司等に働きかけることで、ロジカルシンキングの精度が高まり、アウトプットの品質も向上する体験をします。ロジカルシンキングは、自身が見えている世界の情報でしか論理構成が創れないという弱点があります。新入社員の場合は特に、持っている知識や情報も上司・先輩よりも少ないため、周囲の力を借りながら、ロジカルシンキングを活用する意識を醸成することが重要です。本研修を通して、現場でも独りよがりのロジカルシンキングではなく、周囲と協働しながら活用することを目指します。

【参考:研修風景】
講師が上司役になり、報連相のロールプレイングを何度も繰り返します。上司役の講師からのフィードバックを活かしながら、グループで企画書を作成します。  ロジカルシンキング研修 研修風景

お客様の声・事例紹介

ロジカルシンキング研修を受講された新入社員の方、人事担当者様からのコメントの一部をお伝えします。

受講者様(新入社員)の声

・ロジカルシンキングについては本で読んだり、できるだけ普段から意識するようにはしていたが、実際に行ってみると自分が思っている以上にできていないことに気付かされた。アウトプットが今まで足りなかったので、これからはしっかり実践していきたい。より良い仕事をするためにもやはり上司や先輩に積極的に声をかけて、コミュニケーションを自分からとっていかなければならないと感じた。受け身ではなにも起こらない。(メーカー)

・自分ではわかっているつもりでも、人に論理的に説明・アウトプットできなければ、仕事は進んでいかないのだと痛感した。また、上司とのコミュニケーションは「指摘」ではなく「協働」であると気付き、上司に対する心持ちも変化したので、会社に戻ってからの上司とのやり取りもスムーズになりそう。(人材)

人事担当者様の声

・研修前は、新入社員から上司へ質問する際「何をすればいいですか?」だけを尋ね、指示を受けて席に戻ってから改めて「どのようにすればいいですか?」と、再度質問しに行くようなやり取りが多かったようです。ただ、研修後は、新入社員が一回の質問で過不足なく業務に必要な指示を受け取れているとのこと。質問事項が自分の中で整理できていて、上司への質問がきちんと線になっています。これはロジカルシンキング研修によって、大きく変わった部分だと思います。(マスコミ)

事例紹介

ロジカルシンキング研修の活用事例として、ある美容サロンを経営する企業の新入社員に向けて、ロジカルシンキング研修を導入いただいた事例をお伝えします。

【企業情報】
・中堅美容サロン経営会社
・社員数約200名
・新入社員約20名(エステティシャン職)

【ロジカルシンキング研修導入前後での変化】

ロジカルシンキング研修導入前 ロジカルシンキング研修導入後
・お客様へのヒアリングにヌケ・モレがあり、いまひとつ説得力に欠ける提案内容となるしまうことがあった

・「経験がものを言う」と考え、経験の浅い新入社員のうちは成果を出しにくい状況であった
・お客様へのヒアリングでヌケ・モレが減った

・お客様への提案時、紙にロジカルシンキングのフレームワークの一つであるマトリックスを書き、契約プランのメリット・デメリットを分かりやすく可視化するようになった

・新入社員のうちから成果が出せるようになり、経験の有無に関わらず、ノウハウを共有し学び合う組織文化が醸成されていった

4)新入社員向けロジカルシンキング研修の効果を高めるために考えたい3つの観点

新入社員向けのロジカルシンキング研修の効果をより高めるためには、次の3つの観点を丁寧に検討いただくことを推奨します。

① 研修を実施するタイミング
② 研修後のフォロー体制
③ 研修講師のスキル・レベル

① 研修を実施するタイミング

新入社員向けにロジカルシンキング研修を行う際は、入社後 2〜3ヵ月以上経ったタイミングでの実施をおすすめしており、4月などの入社間もないタイミングでの実施は推奨していません。
その理由は大きく2つあります。

一つ目は、入社間もない時期だと実務経験が乏しいためです。ロジカルシンキングを学んでも、職場での活用場面を具体的にイメージできなければ、研修効果は半減します。
二つ目は、入社直後は、ロジカルシンキング以外にも習得すべき知識やスキルが膨大にあるためです。インプット量を調整しないと、研修内容が定着しにくくなってしまいます。また、インプット過多で新入社員が情報を処理しきれなくなると、「こんなにたくさんのことを覚えられない…」と自信を喪失し、不安な気持ちが大きくなってしまいかねません。

弊社の新入社員向け公開講座では、上記理由や新入社員の成長課題に合わせて、研修内容とスケジュールを設計しています。ロジカルシンキング研修は、7月の実施を予定しています。(講師派遣の場合はスケジュールのご相談可能です。)

【参考:2023年度新入社員研修スケジュール(公開講座)】

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② 研修後のフォロー体制

ロジカルシンキング研修の効果を高めるためには、研修をやりっぱなしで終わりにするのではなく、研修後のフォロー体制も整えることが重要です。

例えば、弊社では研修後のフォローとして、下記のようなサポートを行っています。

研修レポートの作成・共有

毎回、研修実施内容のレポートを作成し、共有しています。レポートは、社内報告や受講生へのリマインド用としてご活用いただけます。

【参考】2022年7月7日 ロジカルシンキング研修ー公開講座研修レポート

研修でのアウトプットの共有

Web上にお客様専用ページを作成し、研修概要やアウトプット資料を掲載しています。データ管理も簡単に行っていただけます。

【参考:お客様専用ページイメージ】  Sprout お客様専用ページ

③ 研修講師のスキル・レベル

ロジカルシンキング研修の講師は、自身がロジカルシンキングの熟達者であることはもちろんのこと、受講生に対して納得度の高いフィードバックができる、高いスキルが求められます。

また、前述したように、ロジカルシンキング研修は実際の職場を想定したシミュレーションでワークを行っていただくと、より研修効果が期待できます。そのため、講師も一定レベル以上の実務経験と知識を持っている必要があります。実務経験・知識が乏しいと、フィードバック内容が現実とかけ離れていて、活用度合いの低いロジカルシンキングになってしまいかねません。

例えば、弊社ロジカルシンキング研修では、登壇経験と実務経験が豊富な講師をアサインしています。

【登壇講師一例】
※あくまで、弊社講師陣の一例となり、実際に登壇する講師とは限りません。

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5)まとめ

本コラムでお伝えした内容は以下の通りです。

1)「新入社員に実施すべきロジカルシンキング研修」とは

新入社員に実施すべきロジカルシンキング研修とは、『相手の期待に応えるために、仲間と共にロジックを創る』研修を指します。

2)新入社員にロジカルシンキング研修を行うことで、4つの効果が期待できる

効果
1 報連相が簡潔でわかりやすくなり、コミュニケーション能力が高まる
2 業務に対する理解度が上がり、業務効率の改善・生産性の向上につながる
3 会議体で発言内容の説得力が増し、建設的な意見交換ができる
4 言われたこと以上のことを主体的に考え、行動する

3)「新入社員に実施すべきロジカルシンキング研修」の特徴は3つ

・『現場で即使える』ロジカルシンキングの習得を目指し、超実践的なワークを行う
・ロジカルシンキングの活用を通じて、受講生自身が自らの成長を実感できる体験をする
・個々のスキル習得研修でありながら、「チームでロジカルシンキングを活用するとより高い成果に繋がる」経験をする

4)新入社員向けロジカルシンキング研修の効果を高めるためにおさえたい3つの観点

① 研修を実施するタイミング・・・研修効果を高めるため、入社2~3ヵ月以降で検討する
② 研修後のフォロー体制・・・ロジカルシンキングの定着化に向けてフォロー体制を整える
③ 研修講師のスキル・レベル・・・納得度の高いフィードバックが可能な講師をアサインする

新入社員にロジカルシンキング研修を実施するならアーティエンス

アーティエンスの新入社員向けロジカルシンキング研修は、『相手の期待に応えるために、仲間と共にロジックを創る』研修をコンセプトに、研修効果を高めるための3つの観点も全ておさえて、新入社員のロジカルシンキング定着に向けた支援を行っています。(公開講座・講師派遣型ともにご提供しております。)

弊社ロジカルシンキング研修のサービス詳細・お見積りなどをご希望の方は、下記よりお気軽にお問合せくださいませ。

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