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[ コラム ]
【徹底解説】知っておきたい!会議の進め方
- 「会議で意思決定が進まず、仕事が停滞してしまう…」「会議で参加者全員の意見を引き出すのが難しい…」このように会議の進め方に悩んでいる方は多いでしょう。会議は、参加者が意見を出し合い、より良い意思決定を行うための重要な場です。しかし、進め方に
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「決定事項が進まない会議」に陥る原因と7つの解決策
更新日:
「会議で結論がでず、無駄な時間に感じる…」
「会議での決定事項が実行されず、なかなか仕事が前に進まない…」
このような思いを持っている方が多くいらっしゃるのではないでしょうか。
決定事項のでない会議、決定事項が実行されない会議は組織の活力もコストも奪っていきます。
そこで、本コラムでは、会議の決定事項が進まない理由と対策を詳しくお伝えします。
本コラムを参考に会議での現場でパワフルに進む決定事項を導き出し、生産性や業績の向上に繋げましょう。
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大学卒業後、大手通信会社、アルー(株)勤務後、2010年にアーティエンス(株)を設立。業界歴17年。大手企業から、中小企業、ベンチャー企業の人材開発・組織開発の支援を行っている。専門分野は、組織開発、ファシリテーション。
目次
1)会議で決定事項が明確にならない4つの理由と解決策
まず、会議で決定事項が明確にならない理由と対策について4つの視点でお伝えします。
理由 | 対策 |
---|---|
前提が異なる場合 | 会議の目的・目標、前提や背景を明確にする |
対立関係が生まれる場合 | 対立関係を言語化・可視化して本質的解決策を探す |
価値観が違う場合 | それぞれが見えている世界(メンタルモデル)を提示していき、相互理解を促し、全体最適を考える |
拒絶や敵対関係がある場合 | 対話ができる場を創り、関係者にとっての未来を観ながら、落としどころを探す |
前提が異なる場合
会議で決定事項が明確にならない理由として、前提が異なることが挙げられます。
会議の参加者がそれぞれ異なる前提を持っていると、理解や認識が異なるため、話に齟齬が生まれたり決定事項がなかなかまとまらなくなります。
前提が異なるというのは例えば次のようなことです。
・会議の目的の認識が人によって異なっている
・会議の内容に関わる情報のなかで、一部の人に共有されていないデータがある
このような状態では、お互いの意見の理解度が弱くなり、また、会議の参加者がそれぞれ異なる方向に向かっているため、皆が納得する決断をすることが難しいです。
前提が異なる場合の対策
前提が異なるために会議で決定事項が明確にならない場合は、会議の目的・目標、前提や背景を明確にするようにしましょう。そして目的・目標が達成されるように、ファシリテートすることが必要です。
会議の参加者が適切な意思決定をする際の一般的な手法として下記のような進め方があります。
※ファシリテーター研修より一部抜粋
この中でも特に、会議のゴールを明確にする目的・目標を明確にすることと、前提や背景を共有して、参加者が皆同じ意識を持った上で議論に入るようにすることが、前提がブレないようにするために重要なポイントです。
ここの理解がズレてしまうと、話がブレやすくなり、会議で適切な決定事項を定めることが難しくなります。
前提を明確にすれば、基本問題なく進んでいきます。
対立関係が生まれる場合
会議で決定事項が明確にならない2つ目の理由は、対立関係が生まれることです。対立関係が生じると、関係者間での意見の食い違いや利害の衝突が起こり、意思決定プロセスが膠着状態に陥ることがあります。
対立関係が生じる原因はさまざまで、関係者間でのコミュニケーション不足や誤解、競合する目標や利益、人間関係も、対立関係の発生に影響を与えることがあります。
対立関係が生じると、関係者は相手の意見や提案を受け入れづらく、自身の主張を強く主張しやすくなります。このような状況では、議論が一層激しくなるため、合意形成が困難になりやすいです。その結果、決定事項が明確にならず、会議が停滞してしまうことがあります。
対立関係が生まれる場合の対策
対立関係が生まれるために会議で決定事項が明確にならない場合は、対立関係を言語化・可視化して本質的解決策を探すようにしましょう。対立にしっかり目を向けて、取った・取られたではなく、双方にとって、よりよい解決策を考えていくことが重要です。
より良い解決策を考えるためには、対立の状況を客観的に把握しておくことが大切です。そして段階に応じて保留・分配・交換・創造というアプローチを行います。
【段階ごとのアプローチ方法】
●創造の段階
創造的アプローチを行います。対立要因そのものをなくすことを目指せます。
●交換
満足的解消ができます。お互いが満足できる内容を考察しましょう。
●分配
痛み分けの段階です。お互いが納得できる着地地点を探しましょう。
●保留
先送りをした方が良い段階です。保留することで解決される場合もあります。
このように、対立関係を言語化したり可視化してどの段階にいるのかを知ることで、適切な対応を行いやすくなります。時には、自身がloseだと思っていても、相手からするとwinととらえている場合もあります。
なお、対立が生まれた際は、次のような流れで会議を進めると対立を乗り越えて統合に向かいやすくなります。※ファシリテーター研修より一部抜粋
対立関係を明確にし、適切な話し合いをできるようにすることが必要です。
価値観が違う場合
会議で決定事項が明確にならない3つ目の理由は、価値観が違う場合です。会議の参加者が異なる価値観を持っている場合、会議のゴールに向かって一致した意見を導き出すことが難しくなります。
価値観の違いは、個々の人格、経験、文化的背景、職業的役割などから生じます。
例えば、営業でクライアントにこまめに電話をしたり訪問する方がいいと考える人もいれば、可能な限りメールでの連絡で済ませたほうがクライアントの迷惑にならないと考える人もいます。このような状況は、それぞれの価値観が反映されているために起こります。
それぞれの常識や普通が異なると、議論が前に進みづらくなり、会議の時間内に決定事項を定めることが難しいです。
価値観が違う場合の対策
価値観が異なるために会議で決定事項が明確にならない場合は、それぞれが見えている世界(メンタルモデル)を提示していき、相互理解を促し全体最適を考えていくことが必要です。
それぞれの価値観を知るための問いを丁寧に扱い、メンタルモデルを紐解いていくことで、相互に理解し合えるようになり、意思決定を実施できるようになります。
メンタルモデルの理解を行う際の会議のプロセスとしては、次の流れをおすすめします。
※ファシリテーター研修より一部抜粋
メンタルモデルの理解は、その人自身の信念や生き方にも通じることがあるため、扱い方には注意が必要です。そのため、ファシリテーターに入ってもらって会議を進めてもらうことをおすすめします。
ただ、ファシリテーターも自分の中で起きる次のような矛盾を受け入れる必要があります。
・参加者のメンタルモデルを決めつけないが、メンタルモデルを提示する
・参加者の言葉を信じるが、心の声を引き出す
・参加者を尊重をするが、必要以上にフォローしない
・参加者の攻撃を恐れないが、時には踏み込む
このような矛盾を受け入れながらも、会議の参加者のメンタルモデルを紐解き、お互いに理解し合える状況を整えましょう。価値観を理解し合えると、話し合いがスムーズに進みやすくなります。
拒絶や敵対関係がある場合
会議で決定事項が明確にならない4つ目の理由は、拒絶や敵対関係がある場合です。拒絶や敵対関係が生じると、コミュニケーションが阻害されて意見の交換が難しく、決定事項を定めることも困難になります。
拒絶や敵対関係が生じる原因はさまざまで、例えば、年齢・性別・国籍などの差別や、過去の因縁、部署や個人的なプライドなどが挙げられます。
お互いの意見を受け入れず対立的な立場をとろうとすると、議論が膠着状態に陥ったり、意思決定プロセスが停滞して決定事項が明確になりません。
拒絶や敵対関係がある場合の対策
拒絶や敵対関係によって会議で決定事項が明確にならない場合は、短期的に変えることは難しいです。対話ができる場を創り、関係者にとっての未来を観ながら、落としどころを探していきましょう。ファシリテーターに会議に入ってもらい、ファシリテーター自身がオープンで、フラットな状態で会議の場に入り、意思決定を促すことで少しずつ変化が見えることを期待できます。
拒絶や敵対関係が現れている場合の会議の進め方としておすすめなのは次の流れです。
※ファシリテーター研修より一部抜粋
特に正義感や感情に関する拒絶や敵対関係については、会議で決定事項を定める難易度が一気に上がります。
ファシリテーターは会議の場に入りながらも、客観的な目線も持ち、会議の参加者が適切に対話をできる場を整えましょう。
このような4つの理由で会議で決定事項が明確にならないことがわかります。それぞれに対して適切な対応を行うことで、会議の目的・目標を達成できる決定事項をくだせるようにしましょう。
【関連記事】無駄な会議をなくす11の施策|アウトプットの質と参加者の主体性を促す
2)会議での決定事項が実行されない3つの理由と解決策
会議での決定事項が実行されない理由と対策については、次の3つの観点からお伝えします。
理由 | 対策 |
---|---|
適切なスケジューリングが立てられていない | 納期を定めてゴールまでのスケジュールを明確にする |
プロジェクトが管理されていない | プロジェクトマネージャーを置き、都度進捗管理を行う |
決定事項へのコミットが低い | 会議の段階からコミット度合いを高める |
適切なスケジューリングが立てられていない
会議での決定事項が実行されない1つ目の理由は、適切なスケジューリングを立てられていないことが挙げられます。
実行に向けての計画やスケジュールが立てられていないと、決定事項が漠然としたままになり、実際の行動に移されることがありません。
適切なスケジューリングが立てられていない状況は、具体的に次のようなことです。
・納期が決まっていない
・成果物が明確に定義されていない
・成果物のために必要な具体的なタスクが明確になっていない
・実行に必要なリソースや支援が確保されていない
誰が何をいつまでに行うべきかが不明確だと、いつまで経っても決定事項が実行されません。
適切なスケジューリングが立てられていない場合の対策
適切なスケジューリングが立てられていないために会議での決定事項が実行されていない場合は、納期を定めてゴールまでのスケジュールを明確にすることが必要です。
納期と具体的なアウトプットイメージを設定することで、実行すべきタスクが明確になっていきます。それぞれのタスクに対して必要な時間や関わる人、必要なものの手配などを洗い出していくことで、適切なスケジューリングを作成できます。
場合によっては、タスクを洗い出していくと、思ったより時間がかかりそうで予定していた期限に間に合わなさそうということに気づくこともあります。このような調整を行うためにも、事前に適切なスケジューリングが必要です。
プロジェクトが管理されていない
会議での決定事項が実行されない2つ目の理由は、プロジェクトが管理されていないことです。プロジェクト管理に不備があると、現時点で問題なく進んでいるのかを把握できず、予定通りに決定事項が実施されないということが起きかねます。
プロジェクトが管理されてい状況とは、具体的に次のようなことです。
・役割分担が定まっていない
・定期的な現状確認がない
・実行に必要なリソースや支援が不足している
・想定外のトラブル対応に苦戦する
業務の進行や調整が困難な状態では決定事項の実行が遅れることがあります。
プロジェクトが管理されていない場合の対策
プロジェクトが管理されていないために会議での決定事項が実行されていない場合は、プロジェクトマネージャーを置き、都度進捗管理を行うようにしましょう。
プロジェクトマネージャーは、プロジェクト全体の計画、進捗状況、リソースの配分などを管理し、決定事項の実行を促進します。決定された事項が適切に実行されるように、各作業の責任者を明確にし、タスクの進行状況を定期的にモニタリングし、必要に応じて調整や対策を行うことで、確実に実行できます。
さらに、プロジェクトマネージャーとして、関係者間のコミュニケーションを円滑にすることも実行をスムーズにすることに影響します。都度情報の共有を促進し、困り事や不安を解消するコミュニケーションを取れていると、不満や文句などネガティブな感情が生まれづらく、会議での決定事項が実行されやすくなります。
決定事項へのコミットが低い
会議での決定事項が実行されない3つ目の理由は、決定事項へのコミットが低いことが考えられます。コミットメントが低い状況では、会議の参加者が決定事項を主体的に受け止めず、実行するための積極的な行動が起こりません。
決定事項へのコミットが低くなる要因としては、次のような場合です。
・決定事項が不明確
・決定事項に対する背景や意図が説明されていない
・決定事項への納得感が弱い
このような場合、決定事項に対する意義や重要性を理解しづらく、決定事項に対するコミットメントが低くなり、実行に向けた積極的な行動を起こさなくなる可能性があります。
決定事項へのコミットが低い場合の対策
決定事項へのコミットが低いために会議での決定事項が実行されていない場合は、会議の段階からコミット度合いを高める工夫が必要です。
決定事項を実施することに対する理解や納得感がないと、決定事項に対して主体的に行動できないためです。
会議を実施する際には、参加者が皆自分の意見や考えを積極的に出し合い、適切な話し合いを経て決定事項を定められるようにする必要があります。そのためにも質の良い会議を行うことが必要です。
会議の進め方については「会議の進め方改善|非効率な原因と8つのコツを知り、会議の質を高める」のコラムもご覧ください。
このような3つの理由で会議での決定事項が実行されないことがわかります。それぞれに対して適切な対応を行うことで、会議で決まった物事がスムーズに実行されるようにしましょう。
3)まとめ|会議をよくしたいなら、アーティエンスのファシリテーション研修にお任せ
本コラムでは、会議の決定事項が進まない理由と対策についてお伝えしました。
会議で決定事項が明確にならない理由と対策について4つの視点で考えると次のようになります。
理由 | 対策 |
---|---|
前提が異なる場合 | 会議の目的・目標、前提や背景を明確にする |
対立関係が生まれる場合 | 対立関係を言語化・可視化して本質的解決策を探す |
価値観が違う場合 | それぞれが見えている世界(メンタルモデル)を提示していき、相互理解を促し、全体最適を考える |
拒絶や敵対関係がある場合 | 対話ができる場を創り、関係者にとっての未来を観ながら、落としどころを探す |
また、会議での決定事項が実行されない理由と対策については、次の3つの観点からお伝えしました。
理由 | 対策 |
---|---|
適切なスケジューリングが立てられていない | 納期を定めてゴールまでのスケジュールを明確にする |
プロジェクトが管理されていない | プロジェクトマネージャーを置き、都度進捗管理を行う |
決定事項へのコミットが低い | 会議の段階からコミット度合いを高める |
それぞれに対して適切な対応を行うことで、会議の目的・目標を達成できる決定事項をくだせるようにしましょう。
なお、アーティエンスでは、会議で決定事項が明確になり、実行されるようになるためのファシリテーション研修を実施しています。
ファシリテーション研修を受講することで、次のような状態を目指せるようになります。
・会議の目的やゴール(目標)が明確に共有されており参加者の迷いが減る
・決定事項が明確に提示され、参加者に共有されている
・会議の決定事項が適切に共有され、現場でのアクションに繋がっている
会議の質と参加者のコミットメントを高めるためのスキルと考え方を習得できるファシリテーション研修に興味のある方は、お気軽にご相談ください。
会議での決定事項が現場でパワフルに進み、生産性や業績の向上に繋げられるようにしましょう。
会議を効率的に進行したいと考えている方へ
会議の質を高めるためには、具体的なファシリテーションスキルと実践的なアプローチが必要です。
ファシリテーションスキルを付けることで以下のようなメリットがあります。
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