研修・セミナーレポート

2023年11月9日 問題解決力研修
ー公開講座研修レポート

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問題解決力研修 新入社員研修

本内容は、2023年11月9日に開催された「問題解決力研修」の公開講座研修レポートです。(参加受講者 : 新入社員・若手社員、参加企業数:4社、参加人数:20名、オンライン1クラス)

研修の詳しい内容や資料請求は、問題解決力研修をご覧ください。

1)研修概要

研修目的・学びのポイントと、当日のアジェンダ

本研修は顧客・社内の課題を正確に把握し、課題を解決していくために必要なヒアリング・トーキングスキルを実践的に学ぶをテーマに実施しました。詳細は、問題解決力研修からご覧いただけます。

2)受講者の研修の始めと終わりでの変化

イントロダクション : 研修開始時のコメント

研修開始時、受講生からは下記のようなコメントがあがっていました。

・自分は営業職で、顧客との商談でヒアリングに難しさを感じているので、今日の研修はいろいろと学ぶことができそう。
・問題解決力って、難しそうなイメージ…。ロジカルシンキングが苦手なので不安はあるが、グループで協力して頑張りたい。
・オンライン研修は初めて。リアルよりも、協調性や調和を大事にグループワークを進めたい

振り返り : 研修終了時のコメント

研修終了時の受講生の発言や終了後のアンケートでは、下記コメントがありました。

フレームワークを侮ってはいけないと感じた。言葉ではまとめられないことでも、フレームワークを使うことで、思考が整理され、複雑な問題でも解きやすくなることを実感した。

・実際の仕事でも、解決策を出すことは難しいと感じていたのですが、今回の研修を通して、真因を見つけるのがとても難しくでも大事なことで、真因がしっかり把握できていれば解決策は思い悩まなくてもいくつか出てくるものなんだと思いました。 自分が仕事で行き詰っていた理由が少しわかった気がして気持ちが楽になりました

・問題を解決するためには、いきなり解決策を考えるのではなく、問題の根本原因を深掘りする必要があるということを学びました。そのためにはやはり頭の中だけで考えるのではなく、フレームやロジックツリーなどを活用する必要があると学びました。


・元から伝えるということに課題を感じていました。研修でやり方やフレームワークを学び、普段の業務にどう応用できるかを想像できたことが一番の成果だったと思います。

3)研修での受講生の動き

事前講義

コミュニケーションを構成する要素とは

コミュニケーションを構成する要素は、「考える」「伝える」「聞く」の3つに分けることができます。「考える」「伝える」「聞く」に関して、ビジネスパーソンとして求められるレベル、フレームワーク、ポイントなどを具体的に解説していきました。

【参照】問題解決力研修テキストの一部

要所要所でショートワークやミニクイズをはさみながら、「考える」「伝える」「聞く」の3つの要素の重要性を体験していきました。

【ショートワークの様子】

シミュレーションワーク

講義で学んだ内容の定着を促すために、実践的なシミュレーションワークを行っていきます。

受講生の皆さんには、【営業スキル向上のための企画を作成する】というミッションに取り組んでいただきました。最終的には、最も良いと判断された企画書とプレゼンを行ったグループが優勝となります。

なお、最も良い企画と決定される判断軸は、「上司の要望を理解し」、「さらに要望を深堀し」、「企画を共創しているか」の3つです。

【シミュレーションワークの様子】

受講生アウトプット

各グループの最終的なアウトプット(1スライドのみ抜粋)と講師フィードバックは、以下の通りです。

Aグループ ★優勝チーム

【講師フィードバック】
・1回目の報連相で、5W2Hのフレークで要件を整理していた。また、施策案の「マニュアル作成」についても、フォーマットまで練って、企画できている。
・資料の見せ方も色分けで区別していてわかりやすい。上司目線から見ても、要望を適切に把握してくれていることが伝わり、安心して任せられると感じた。
・より良くするには、施策案の「研修内容」がざっくりしているので、もう少し具体的な内容までつめてほしかった。上司側からすると、予算や時間のかかる提案なので特に。また、施策の効果やどういったゴールを目指すのか、まで言及できるとさらによくなる

Bグループ

【講師フィードバック】
・資料全体の流れがわかりやすい。プロセスの分解・問題把握・解決策と詳細が書かれている。
・解決策で、効果を色分けして明示している点、スケジュールまで記載している点は、具体性や納得感も持て、良かった。
・より良くするには、企画の結論を最初に持ってきて、結論ファーストで伝えてほしかった。
・ワークのプロセスにおいては、他グループより遅れていた部分があったが、終盤巻き返したのは素晴らしかった。

Cグループ

【講師フィードバック】
・アウトプットの企画書が、結論ファーストで記載されていて、ロジック展開もわかりやすい

・「スキル」で分解していたが、スキルだと抜け漏れダブりが発生しやすいので、「プロセス」で分解したほうが論理構成が強まったと感じる
・施策案で4つの中から3つ選ぶという内容を記載されているが、相手目線としてはあまりメリットや必要性を感じないため、あえて記載しなくてもよかったかもしれない

Dグループ

【講師フィードバック】
・BigWhyのフレームワークで真因を深堀していたのは、わかりやすくよかった。
・具体的な施策案について、一部の内容のみを表にしていたため、理解するのに時間がかかった。全体を表にするなど、まとめ方には改善が必要。また、施策の効果をもっとわかりやすくしてもらえるとよかった。

・プロセスとしては、プレゼンの直前で報連相にきてくれたが、もう少し早めにきてほしかった。そうすればもっと質の高いアウトプットにできたのに…というのが上司役としての本音です。

Eグループ

【講師フィードバック】
・初回の報連相で、5W2Hで要件を整理してくれたこと、また、営業プロセスを分解して仮説をぶつけてくれたのは、大変すばらしかった。
・アウトプット全体や大枠の流れもわかりやすい。現状からまとめまで丁寧に記載されている。

・より良くしていくためには、結論ファーストで伝えてもらえるとよかった。また、「ニーズ把握」に着目した理由をもう少し記載してもらえると、よりよい企画書になったと感じる。

4)講師・アテンド所感

今回の研修は、インタラクティブなコミュニケーションを通じて、問題解決力について学ぶことがテーマであり、決して簡単ではない内容でした。そんな中でも、最後まで諦めることなく考え抜き、最終アウトプットを出した皆さんはとても素晴らしかったと思います。

皆さんに特にお伝えしたいことは2つです。
一つ目は、問題や課題が生じた際、すぐに解決策を検討し出すのではなく、問題や課題の真因を深堀り突き止めるということ。真因を知らずして、効果的な解決策は生み出せません。

二つ目は、「フレームワーク」を適切に使えるようになること。フレームワークをうまく使いこなせれば、思考の質も高まり、生産性も向上します。手あたり次第に考え始めるのではなく、まずはどうやって考えよう、と考えることから初めてみてください。

今回の研修の内容を、是非、日々の業務の中でも取り入れて、習慣化してもらえれば嬉しく思います。