研修・セミナーレポート

2023年7月12日 ロジカルシンキング研修
ー公開講座研修レポート

更新日:

ロジカルシンキング研修 2023年7月12日に開催された「ロジカルシンキング研修」の公開講座研修レポートです。
(参加受講者 : 新入社員・若手社員、参加企業数:6社、参加人数:38名、集合型2クラス(4グループ、5グループ))

1)研修概要

研修目的・学びのポイントと、当日のアジェンダ

本研修は「相手の期待に応えるために仲間と共にロジックを創る方法を繰り返し学びます」をテーマに、実施しました。より詳しい研修内容は、ロジカルシンキング研修をご覧ください。

2)受講者の研修の始めと終わりでの変化

イントロダクション : 研修開始時のコメント

研修開始時、受講生からは下記のようなコメントがあがっていました。

・「ロジカルシンキング」って正直苦手だと思う…
・職場でも上司や先輩に分かりやすく報連相するために、ロジカルシンキングは活かせると思う
・前回の研修では時間内にアウトプットを出せなかったので、今日は時間への意識をちゃんと持って取り組みたい

・上司から話がわかりにくいと言われることがよくあるので、今日色々学べればと…

振り返り : 研修終了時のコメント

研修終了時の受講生の発言や終了後のアンケートでは、下記コメントがありました。

・論理的思考については得意だと思っていたが、社会人としては論理的に考えられるだけではなく、アウトプットを出す力も必要であると気付いた
・自社商品のブランド比較をマトリックスで活用することで、ユーザーのインサイトの発見にも繋がると思ったので、現場に戻ったら実践したい
・ロジカルシンキングのルール(型)を知り、それを実践的に学べたことがよかった。苦手に感じていた部分が少し軽減された
・ロジカルシンキングについて難しく考えすぎていたが、まずはシンプルに「意見」そう考えた「理由・背景」を出す、ということを繰り返し練習して、身に付けていきたいと思った

3)研修での受講生の動き

事前講義

ロジカルシンキングって何だろう?何の役に立てられるものだろう?

ワークに入る前の事前講義として、ロジカルシンキングって何だろう?何の役に立てられるものだろう?」という問いに対して、個人・グループで考え、全体で共有し合いました。

・ロジカルシンキングとは、思考を積み立てて、物事を順序だてて考えられるもの
・物事の点と点を結び付けて、考えることができると思う
・相手に納得感を持って伝えたり、共感を得られるものじゃないかな
・自分は営業職なので、お客様に提案する際に信頼感を醸成できるものだと思う
・企画の資料を作成する時、相手にわかりやすい情報を記載することができる

グループワークを進めていく中で、ご自身の仕事内容とリンクさせながら、ロジカルシンキング活用のメリットを各々見出していただけました。

ロジックツリーとマトリックス、結論の出し方

ロジカルシンキング活用に向けて、「ロジックツリー」と「マトリックス」の2つのフレームワーク、それらを踏まえた「結論の出し方」を、ショートワークを通じて学んでいきました。

【グループワークの様子】「この1年で高めたいスキルや技術でロジックツリーを創ってみよう」「皆さんの関心のある分野でマトリックスを創ってみよう」など、身近で親しみやすいテーマでフレームワークを創っていきました。自社商品やサービス、趣味などでフレームワークを創り、お互いにフィードバックし合いました。

シミュレーションワーク

午後からは、午前中に学んだロジカルシンキングを実践的に活用するワークを行いました。

受講生の皆さんには、家電量販店の社員という設定で「CS向上のための企画を立案する」というミッションを基にワークに取り組んでいただきました。講師が上司役となり、報連相を何度も繰り返しながら、グループで企画を検討していきました。

最終発表を経て、最も良いと判断された企画のグループが優勝となります。なお、最も良い企画と決定される判断軸は、以下の3点です。

・わかりやすくまとめられているか
・相手目線があるか
・効果が見込められそうか

【グループワークの様子】

【講師への報連相や全体発表の様子】

受講生アウトプット

各グループの最終アウトプットは以下の通りとなりました。

クラス①

クラス①ではEグループが優勝となりました。

優勝理由(講師フィードバック):
論理構成は問題なく、一つひとつの繋がりもわかりやすい。ただし、他の何グループかには記載があるが、こちらのグループには数字の記載がないのがあと一歩残念だった。数字が入っていれば、より説得力が増すと思う。
現場の負担を減らそうという視点や期限を設けている点が、相手目線として評価できた。ただ、施策自体の現場負担は相当大きいと思うので、例えば、今のプロセスの前段階で、経営者から現場従業員に対して、今回の企画の想いや背景を伝えるなどの機会を設けるだけでも、現場の受け止め方は変わってくると感じました。

    クラス②

    クラス②ではDグループが優勝となりました。

    優勝理由(講師フィードバック):アウトプット面では、他グループと比較しても、分かりやすい。2ページ目まで(模造紙左側前後)にて、現状のどこに問題があるのかが一目で理解できた。
    3ページ目(模造紙右上)については、発表の際にこちらから質問をしたことで、各施策の繋がりが理解できた。ただし、本資料だけだと論理構成が分かりづらいので、その点あと一歩頑張ってほしかった。4ページ目(模造紙右上)で、今回仕事を依頼した部長目線で知りたい項目がしっかりと書かれていて、企画を進められるイメージがついた。相手目線の点ではよいと感じた。
    また、プロセス面では、各フェーズで何度も確認の報連相があって、上司として安心できた。

    4)講師・アテンド所感

    今回のロジカルシンキング研修は午前中は講義とショートワーク、午後はシミュレーションワークという流れで実施しました。

    研修開始直後は、「論理的に考えるのは苦手」「難しそう…」といった声もありました。
    その中で、日々の業務と関連性の高いテーマをロジカルシンキングで考えたり、講師の体験談・失敗談などを通じて、「ロジカルシンキングは自分たちの仕事の役に立つ」というイメージが湧き、午後からは没入感もあるほど、前向きに取り組んでいただけたように思います。

    クラス①:ロジカルシンキングの型を愚直に実践することで、研修内で習得度が高まっていくことが見えました。ただし、前に出ることが苦手なことと、最後の詰めが甘いことも見えました。今後は、ロジカルシンキングの習得については、本研修のように愚直に取り組んでいただきつつ、「勇気をもって挑戦」と「最後までやり抜くこと(グリット)」をメッセージとして伝えました。

    クラス②:ロジカルシンキングを使いこなせるようになるためには時間が掛かります。始めは慣れずに大変かと思いますが、筋トレと同じように、日々繰り返す中で鍛えていって欲しいということをメッセージとしてお伝えしました。

    今回学んだロジカルシンキングは、日々の報連相の場面で意識的に取り入れるだけでも、大きな変化を得られる可能性があります。まずは意識して取り組んでもらえたら幸いです。

    本研修の内容及び23年度新入社員研修の詳細内資料は、下記よりダウンロードいただけます。

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