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[ コラム ]
行動が変わる!ビジネス基礎研修で身につけるべき5つの土台と効果的な研修設計
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本内容は、2025年11月18日に開催された「プレゼンテーション研修」の公開講座研修レポートです。受講内容や、受講前と後の変化をまとめています。
目次

アーティエンスのプレゼンテーション研修ではニーズ把握・資料作成・プレゼンテーションを一連の流れで実践的に習得することを目的としています。
どんなに資料作成の型や分簡潔に伝えるスキルを学んでも、資料に掲載する情報が適切でなければ、素晴らしいプレゼンテーションにはなり得ないためです。
本研修では、相手のニーズ把握・要件定義~資料作成~プレゼンテーションを一連のプロセスとして、シミュレーション形式で実体験していきます。
”本当に使える”プレゼンテーションスキルの習得を目指します。
相手に響くプレゼン内容とするために、相手の期待やニーズをすり合わせ(要件定義)、それに応じて適切に情報収集していくスキルを習得します。
資料作成において、情報の可視化・理解しやすい型に落とし込む具体的手法と考え方を習得します。
簡潔で分かりやすく伝えるための構成パターンと「伝える→伝わる→共感する」の3段階を理解します。最終的には、相手の行動変容へと繋がるプレゼンテーションスキル習得を目指します。
1. 講義~説明の構成と方法、可視化~
2. シミュレーションワーク A:年間契約解除の件を報告しよう!
3. シミュレーションワーク B:年間契約解除の原因・理由を明確にしよう!
4. シミュレーションワーク C:契約解除を白紙に戻してもらうための対策を考えよう!
5. シミュレーションワーク D:契約解除を白紙に戻してもらうための提案書を作ろう!
6. 本日の振り返り/明日からの一歩
研修の始めと終わりに、「今日の研修で期待すること」や、「気づき・感想」などを話す時間を設けています。
研修の初めと終わりの中で出てきたコメントから、変化を確認できます。
研修開始時、受講生からは下記のようなコメントがあがっていました。
「日々お客さまと話す中で、こちらの意図がうまく伝わっていないと感じることが多く、伝え方を学びたいと思いました。」
「お客さまと接する機会が多いので、もっと分かりやすく話す方法を身につけたいです。」
「商品の説明をする場面で活かせると思いました。伝え方を工夫することで、より理解してもらえるのではないかと思います。」
「もともと人とのコミュニケーションが得意ではないので、伝え方を学ぶことで会話をしやすくしたいです。」
研修終了時の受講生の発言や終了後のアンケートでは、下記コメントがありました。
「知識としては知っていた内容も、実際にはできていないことが多かったです。これからは“聞き手に伝わりやすいか”を意識しながらコミュニケーションを取りたいと思いました。」
「伝えるだけでなく、相手に共感してもらうことが大切だと感じました。」
「相手に説明する時は、見える形にして伝えることを意識して実践していきたいと思いました。」
「商談だけでなく、日々の報連相の場面でも活かせると感じました。」
研修を通して、受講生のみなさんは「うまく伝える」だけでなく、相手に寄り添いながら伝えることの大切さに気づけたようです。
また、商談だけでなく日々のコミュニケーションにも活かせそうだと前向きに捉えている様子が伺えます。
まず「『わかりやすく伝える』とはどういうことか?」を2つのショートワークを通して考えてもらいました。
※プレゼンテーション研修テキストの一部
実務の中でわかりやすく伝えることの大切さを感じている方が多く、次のようなコメントが出ていました。
「商談の場面で活かせると思いました。時間が限られる中で要点を端的に伝えられると、相手の理解が進み、その後の認識合わせもしやすくなると感じました。」
「先輩へのホウレンソウに役立つと思います。必要な情報を簡潔に伝えられれば、相手の時間も取らずに済むので、報告や相談がスムーズになると思いました。」
「資料を作るときに特に活かせると思いました。情報をわかりやすく整理するためには、端的にまとめる力が重要だと感じました。」
普段の業務で「わかりやすく伝える」ことの重要さや難しさを、受講生一人ひとりが感じているようでした。
その後、分かりやすく伝えるために可視化する際のいくつかの型やポイントをお伝えしました。

※プレゼンテーション研修テキストの一部
伝え方の型やポイントを理解した上で、ケーススタディを行いました。
プレゼンテーションスキルのために必要な型や考えるポイントは理解しているものの、実際に使う場面になると使い方がわからなくなる方が多いためです。
ケーススタディでは【「職場で発生したトラブル」を適切に対処し、改善提案を行う】というミッションに取り組んでいただきました。
具体的なシチュエーションのあるワークを行うことで、
・与えられた情報をどの型を活用すればわかりやすく可視化できるのか
・可視化した情報を活用してどのように伝えたらいいのか
を学べます。
以下はシミュレーションワークの様子です。
上司役の講師に何度も報連相を行い、アウトプットの質を高めていきます。


上司への報連相や、資料作成時の視覚化の仕方は、グループのメンバーごとにさまざまで、他の人のアイディアを見ながら自分と異なる整理の仕方を知り、最適な伝え方はどれかをグループ内で話し合っていました。
グループで取り組むことで視野が広がり、さまざまな視点でのプレゼンテーションスキルが身についていきます。
ケーススタディの最終的なアウトプットは以下のようになりました。一部を紹介します。



受講生のアウトプットには、利益構造の整理やわかりやすい資料づくりなど、研修で学んだ「相手に伝わる工夫」がしっかり活かされていました。
また、アウトプットそのものだけでなく、その過程の報連相においても、視覚化した資料を用意したり、伝え方を簡潔でわかりやすくするなど、相手視点のコミュニケーションが実践されていました。
単に概念として理解するだけでなく、シミュレーションワークを通して、実際に手を動かしてアウトプットを作ることで、「どのように伝えれば相手に正確に届くのか」「どの表現が理解を促すのか」といったポイントを、より具体的に習得いただけたのではないかと思います。
仕事は誰かと関わりながら進めるものであり、業務の多くは“伝える”という行為を軸に成り立っています。そのため、相手が理解しやすい形で情報を届けられるかどうかは、仕事の質にも大きく影響します。
伝え方が少し変わるだけで、誤解が減ったり、話し合いがスムーズに進んだり、成果につながるスピードが早くなることもあります。
今回学んだ「視覚化して伝える方法」や「口頭で説明するときの工夫」は、どれもコツを掴めば今日から実務で活かせるものばかりです。
複雑な内容も図や整理した情報で見える化することで相手が理解しやすくなり、説明の質が大きく変わりますし、話す時の順序や言葉の選び方を意識するだけでも伝わり方は確実に良くなります。
ぜひテキストを見返しながら、日々の報連相や商談、同僚とのコミュニケーションなど、さまざまな場面で今回の学びを試してみてください。
実践を重ねるほど、伝え方の力は確実に磨かれていきます。