研修・セミナーレポート

2025年9月18日 新入社員・OJTトレーナー合同研修ー公開講座研修レポート

本内容は、2025年9月18日に開催された「新入社員・OJTトレーナー合同研修」の公開講座研修レポートです。

1)研修概要

研修目的・学びのポイントと、当日のアジェンダ

本研修は、新入社員が「自らの成長・変化を実感」するとともに、今後「どのように成長スピードを上げていくか」を新入社員・OJTトレーナーが共に探求することをテーマに実施しました。

2)受講者の研修の始めと終わりでの変化

研修開始時のコメント

研修開始時、受講生からは下記のようなコメントがあがっていました。

・いつもと違う雰囲気の研修なので、ちょっと緊張しています
・実は2年前、新入社員側としてこの研修を受講していました。今日はトレーナー側として参加するということで、何だか感慨深いです。
・皆さんのお話を聴いて、自分自身の半年間も深く振り返られるような1日にしたいです。
・今日はトレーナーと一緒なのでワクワクしつつ、緊張感もあります
・今日は大阪から来ています。持って帰れるものは全部持って帰ります!

研修終了時のコメント

研修終了時の受講生の発言や終了後のアンケートでは、下記コメントがありました。

【新入社員】
成長の定義は人それぞれだと感じた。自分軸の成長だけでなく、社会的に会社の一員として成長していくとはどのような姿になることなのかをしっかりと考えたいと思いました
・自分の会社の上司先輩だけでなく、さまざまな会社の方の意見を聞けたのはとても良い機会だった
トレーナーの思考と新卒の思考が思っていたよりも違う部分があったので意外に感じた半面、関係の質も重要な要素の一つだと感じました
・手紙のワークを通じて、トレーナーの想いが聞けたのは嬉しかった
・もっと自分の意見を発信できる状態にしたいと感じました
・もっと言葉にして伝えてみたり、聞いてみたり、向き合うことが大切だと思いました
【OJTトレーナー】
自分にはない考え方とたくさん出会えたのでとても勉強になった
・新卒の気持ちを知りたいと思うなら、それをちゃんと伝え、自らも自己開示していく重要性に気付けた
・「OJTリーダー」と言われることに、正直今までモヤモヤしていた。新入社員からは気軽に話しかけられる存在でありたいと思っていたが、別に偉くもなんともないしな…と。でも今日、「OJT」の本当の意味を理解できた。これからも新入社員と一緒に成長していきたいと感じています
新入社員のことを考えることを通じて、自分自身とも向き合えた1日だった
2年前に新入社員だったことを思い出し、「あの時先輩はこんなこと考えていたんだ」と気づけたし、自分自身の視野の広がりや成長も感じられた
ちゃんと対話をすること、自分の気持ちを出すことを改めて意識したい

3)研修での受講生の動き

オープニング|OJTは何のために行うのか?

OJTに求められる4つの役割について講義形式でお伝えし、グループ、全体で対話を行いました。以下のようなコメントが出ていました。

・他のトレーナーのお話を聴いて、自分はすぐに答えを教えていて『一緒に考える』という視点が欠けていたと気づいた
・『一緒に考えよう』というシンキングタイムは、双方向の意見を確認できるので良い
・今の段階では、新入社員が一人で抱え込みすぎなくても良いのでは?と伝えたい
多少背伸びするような仕事を与えることが、新入社員本人のためになると思っているけど、新入社員としてはどうなんだろう…?
ストレスを感じる程度は個人差がある、それをトレーナー側が汲み取れているか否かは不安
・不安でちょっとしんどいこともあるかもしれないけど、そのなかで成長を感じられていれば頑張れると思う
・背伸びするタスクを与えられた時は、そのトレーナーとの関係性が全てだと思う

OJT期間の振り返り|ポジティブリフレクション

事前ワークのシートを基に、お一人おひとり入社~約5か月間の振り返りを行いました。

ワールド・カフェ|素晴らしい成長とは

昼食休憩後は、「一年目が終わる頃に心から望む成長」をテーマとした3つの問いを渡し、ワールド・カフェ形式でダイアログを行っていきました。

また、対話と対話の間で、事前ワークで実施いただいたGrowthサーベイの個別データ(新入社員・トレーナーが対になったグラフ)を共有しています。

ワールド・カフェやその後の全体ダイアログで出てきたコメントをいくつか記載します。

・新入社員には「ありたい姿」を持ってほしいけど、果たしてトレーナーの自分はどうなんだろう?とモヤモヤしてしまいました
・自分の「ありたい姿」と会社としての「あるべき姿」のギャップを埋めるには、いろんな経験をすることが大事だと感じました
・新入社員には好奇心を持ち続けてほしい。嫌なことでも一旦は取り組んでみて欲しい
「成長」の定義が、新入社員とトレーナーとで違っていたので新鮮でした
いろんな成長の形があっていいんだと気付けた
・トレーナーや先輩方の話を聴いて、新入社員の自分たちは目の前のことばかり見ていると気づき、ちょっと悔しいなと思った

今の自身の成長度合いは?

次に、今の自身の状態を下記四現象に分類するとどこに位置するか?それはなぜか?を内省し、小グループごとにショートダイアログを行っていきました。

①ありたい姿を描けている/成長実感が多い
②ありたい姿を描けている/成長実感が多い
③ありたい姿を描けていない/成長実感が少ない
④ありたい姿を描けていない/成長実感が少ない
ショートダイアログで出てきたコメントをいくつか抜粋します。

・新入社員のありたい姿を都度確認しているつもりだったけど、それに近づくための具体的なステップは提示できていなかったかもしれない
今の業務内容が自分のありたい姿につながるのか、少しモヤモヤしている
・新入社員に伝えていたことが、今トレーナーの自分にブーメランのように跳ね返ってきていて、深い内省ができた
会社が求めるあるべき姿を自分の中でどう落とし込むか、ありたい姿と近づけていくのかが難しい

手紙を書こう

最後のワークとして、新入社員・トレーナーがお互いに手紙を書いて、言葉で伝え合うというワークをおこないました。

ワーク後の全体共有では、以下のようなコメントが出ていました。

・トレーナーの○○さんは最初から完璧だと思ってたけど、そんなことなかった
・もっと自己評価高くてもいいのになってことを改めて伝えました
・うちの会社は新入社員が自分で配属先を決められるのですが、うちの部署を選んでくれたことに、改めて感謝の気持ちを伝えました
・手紙をもらって、もっと普段から思っていることを伝えていこうと改めて思いました

・今までできていない部分ばかり見ていたけど、トレーナーからの手紙を受けて自分のいいところももっと見ようと感じた
・普段1on1をしているが、手紙では聞けないことも多かったので良い時間だった

4)講師・アテンド所感

午前中は、新入社員とトレーナーに分かれ、丁寧に振り返りを行っていきました。振り返りを共有していく過程で、日々の悩みや不安に共感したり、他社の同じ立場の人の考えや想いに勇気をもらい、自身の成長を実感できる機会となったように思います。

午後からは、新入社員とトレーナーの「認知のギャップ」が一つのテーマになったように感じます。お互いに分かり合えているつもりでも、Growthサーベイで数値化したり、対話を深めていくことで、認知のギャップを気付く機会となりました。

認知のギャップを埋めるには、対話は不可欠です。今回の研修だけで、全てのギャップを埋められたわけではありませんが、新入社員・トレーナーそれぞれの小さくも大きな一歩となれたことを強く実感しています。

今回の研修をきっかけに、新入社員の活躍や成長がさらに促進されること、また、トレーナー自身も成長し、人生がより一層豊かになっていくことを、心から願っています。

本研修の内容のより詳しい内容は、こちらからお問い合わせいただけます。