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[ 研修・セミナーレポート ]
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新入社員の成長を促す振り返りシートを2種紹介!活用方法の例文あり
更新日:
入社間もない新入社員は、新入社員研修や現場育成(OJT)を通じて膨大な知識や情報を得ます。ただ、残念なことに、それら知識をただ教えてもらっただけでは、そのうちの何割かは忘れてしまいます。
学んだ知識を定着化させ、日々の業務に活かしていくためには、「振り返り」がとても重要です。
本コラムでは、新入社員が振り返りを効果的に行っていくためのツールとして、新入社員の成長を促す「振り返りシート」を紹介し、活用方法を例文を用いて詳しく解説していきます。
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目次
1)新入社員の成長を促す2つの振り返りシート
新入社員の振り返りシートとは、新入社員の成長を促すためのツールの一つです。
振り返ることによって改善したり、より良くする方法を検討し、次に活かしていくためのものです。
新入社員の振り返りシートの種類は大きく2種類あります。
これらの振り返りシートの例をご紹介します。
研修後に活用する研修振り返りシート
研修振り返りシートは、
・研修で学んだことの言語化ができること
・学んだことをどう活かすかを言語化できること
がポイントです。
自分の言葉で整理することで、研修の理解を深められます。
また、これから業務でどのように活かしていくかをその場で考えることができます。
それらのポイントが含まれている、当社の研修振り返りシートは次のような内容です。 ※ 当社の研修振り返りシート(ブリッジシート)
①②で研修での学びを確認し、③で現場での活かし方を明確にしています。
④では、現場で活かす際に難しさを感じそうなことを書いてもらうことで、新入社員自身で現場でうまく活用できない時の準備を行えます。
また、この内容を人事やトレーナーが見ることで、フォローできる状態にしておくこともできます。
実際に新入社員が記載した例文をいくつかご紹介します。 ※ 新入社員に記載いただいた研修振り返りシート(ブリッジシート)
研修で学んで終わりではなく、この学びを現場での仕事でどう活かすかを言葉にすることで、現場での一歩を踏み出せるように促しています。
研修を受けて終わりだと、研修で自分は何を学んだのか、学んだことをどう活かすのかが明確にならないままで、明日から学びを活かすことが難しくなります。
そのため、研修後にこのような振り返りシートを活用して自分で言語化することが重要です。
日々の業務を振り返るときに活用する業務の振り返りシート
業務の振り返りシートは、
・自身の目標を念頭に振り返りができること
・日々の業務から得た気づきを明確化し、明日以降に活かすことを言語化できること
が特徴です。
日常の業務を通して良いところを伸ばし、改善が必要な箇所について対策を考えて翌日実行できるような振り返りシートが必要です。
新入社員がメーカーの営業に配属された場合の例文をもとに説明します。
目標 | 内容 | ||||
---|---|---|---|---|---|
1年の目標 | 自社商品の店頭販売率を高めるために、3月末までに新店舗への提案・設置までの支援を3箇所、販売プロモーションで購入率を5%高める | ||||
半年の目標 | 自社商品の店頭販売率を高めるために、9月末までに新店舗への提案・設置までの支援を先輩と共に1箇所、販売プロモーションで購入率を高める企画を先輩と作成する | ||||
今月の目標 | 先輩の営業に同行しながら、伝え方やアピールポイントを自分で伝えられるようになる(月末に、先輩の時間をいただいて、営業のロールプレイングを行わせていただき、OKをもらえるようにする) | ||||
今週の目標 | A ,B,Cの商品の伝え方とそれぞれの商品のポイントや差別化を伝えることができるようになる | ||||
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | |
予定している業務内容と時間 | 9-10時:朝礼 10-12時:〇〇の提案資料作成、完成 13-13時半:メール対応 13時半-14時:移動 14-15時:○社営業同行 15-15時半:移動 15時半-16時:営業振り返り、ネクストアクション検討 16-17時:営業MTG 17-17時半:明日の○社営業準備 17時半-18時:日報 |
||||
実際の業務内容と時間 | 9-10時:朝礼 10-13時半:〇〇の提案資料作成、完成 13-13時半:メール対応 13時半-14時:移動 14-15時:○社営業同行 15-15時半:移動 15時半-16時:営業振り返り、ネクストアクション検討 16-17時:営業MTG 17-17時45分:明日の○社営業準備 17時半-18時:日報 |
||||
今日ポジティブな影響を与えたこと | 共有の文房具入れが探しづらかったので整理整頓した | ||||
今日ネガティブな影響を与えたこと | 電話の取り次ぎで名前の確認を忘れてしまった | ||||
今日の経験を元に明日に活かすこと | 電話で取り次ぎのミスをしないように、取り次ぎようのフォーマットを作成してデスクに貼っておく | ||||
支援してほしいこと | 営業のロールプレイングに協力していただきたいです | ||||
今日の仕事に点数をつけるなら(最高10点) | 7 | ||||
トレーナーからのコメント |
日々の業務の中から、成長に繋げるための気づきを得て学ぶためには、意識的に振り返ることが必要です。
このような振り返りシートを活用することで、業務を改善したりより良くする方法を検討し、次に活かせるようになります。
①他人に伝授できず、進化・成長が止まる
新入社員も、やがては後輩ができ、仕事を依頼することになりますが、その際に教えることができなくなると、自分でやったほうが早いという判断をしがちです。
その結果、後輩の成長を妨害することになってしまいます。
②過去の成功体験にしがみつく
大きな変化の中で、過去の成功体験ばかりを頼りにしていても、同じような成功が得られる可能性はどんどん下がっていきます。成功体験をアップデートしていくためにも、振り返りは必要です。
2)新入社員の振り返りシートの活用方法と効果を例文をもとに紹介
振り返りシートの具体的な活用方法を例文を用いながら、研修振り返りシートと、業務の振り返りシートの2つそれぞれお伝えします。
研修後に活用する研修振り返りシート活用方法と効果
研修振り返りシートは、2つの活用方法と効果があります。
・効果①:研修で学んだことを業務に活かしやすくなる
・活用方法②:研修の学習度合いの確認
・効果②:研修の見直しが行いやすくなる
それぞれ説明します。
活用方法①:研修を業務に活かすための橋渡し
研修振り返りシートを活用することで、研修と現場が繋がっていることを意識できます。そして、その結果、研修で学んだことを業務に活かしやすくなります。
例えば、当社のプレゼンテーション力研修の受講後のブリッジシートで下記の記載がありました。 ※ 新入社員が記載した振り返りシート(ブリッジシート)
これをみると、③の項目に「上司への報連相の時には、上司が知りたいことを簡潔に、分かりやすく伝えられるように意識します。」と記載があります。
ここに、自分で考えたこれからのアクションが記載されているので、翌日からこの内容をそのまま現場で意識すると、研修での学びが現場で活きることになります。
さらに、④の項目に「電話でパパッと報告するときも多く、その場で構成するので難しく苦手です。そのときにもフレームワークを見やすいところに置いて、メモをとりながら聞くのがよいと思ったので行っていきたいです。」と記載があります。
この新入社員は、研修で学んだことを現場で活用することをイメージした時に、難しそうだという業務を明らかにし、そのための対策を考えるところまで行えています。このように、業務での活かし方を具体的に考えることで、研修で学んだことが現場で定着していきます。
研修を行って終わりではなく、研修を現場でどう活かすかを考え、自分なりの行動指針として言語化することで、明日から迷いなくその行動を行うことができるようになります。
活用方法②:研修の学習度合いの確認
研修振り返りシートを活用することで、新入社員がどの程度学べているかを確認できます。新入社員の学びの度合いを確認できると、今後や次年度の研修の見直しが行いやすくなります。
例えば、当社だと、ブリッジシートの①②の項目でその判断をしています。
※ 当社の研修振り返りシート(ブリッジシート)一部抜粋
ここに記載されている内容と、研修の目的やラーニングポイントがズレている場合は、狙いの学びを受け取ってもらえていない可能性が高いです。
そのため、研修の内容を見直し、新入社員に適切に学びを受け取ってもらうような内容に修正することが必要になります。
研修は新入社員に身につけてもらいたいスキルがあるために行っています。
企画側の狙い通りの学びを新入社員が持たないと、組織が求める新入社員になることが難しくなります。
組織として新入社員に必要なスキルを身につけられる研修にするように、研修振り返りシートを活用し、どうすればよいのかを検討して、次回はより良い研修を行えるようにしましょう。
日々の業務を振り返るときに活用する業務の振り返りシートの活用方法と効果
業務の振り返りシートは2つの活用方法と効果があります。
・効果①:日々の業務の中で成長実感し、改善していくことができる
・活用方法②:1on1など他者との対話
・効果②:日々の仕事の様子を理解し合えているため、質の高い対話になる
それぞれ説明します。
活用方法①:新入社員自身で成長を加速
日々の仕事を丁寧に振り返ると、新入社員自身で成長している実感を持てたり、改善点を発見できます。これは、新入社員自身で成長を促しているとも言えます。
例えば、新入社員が予定していた時間内に仕事が終わらなかった、ことを認識したら、「明日から時間に余裕を持って行うようにする」や、「予定時間内に終わらせるように効率化する方法を考える」という行動を取ることができるためです。
このことに気がつくには、今日やった仕事だけを記載するのではなく、予定と実際の時間を書ける振り返りシートになっている必要があります。
振り返りシートが新入社員の内省を深める作りになっていると、新入社員は自分自身で成長していくことができるようになります。
活用方法②:1on1など他者との対話
業務の振り返りシートを活用していると、その内容を元に1on1やチームでの振り返りを進められます。
振り返りシートを見ると、毎日どのような変化があるのかを振り返ることができるため、新入社員の変化にも気づきやすいですし、フィードバックも行いやすくなります。
例えば、業務の振り返りシートの数値をみて、1ヶ月の中で1週間程度いつもより低い数値になっていた場合、このときにどのような状態だったか、を聞くことで新入社員の悩みに気づけるかもしれません。
対話で用いる時は数字や言葉の背景に何があるかを、紐解いていくといいでしょう。「何が起きているのか?」、「何をしたのか?」、「その時にどのような感情を持ったのか?」、「周りからの支援や関わりは、あったのか?」など深く紐解いていくと、気づきが生まれやすいです。
1on1を行う際に、何を話していいのかがわからず雑談になってしまう、というお悩みを持っている方もいらっしゃいますが、大抵の場合、新入社員の言動を含めた情報が不足していることが原因です。
せっかくの1on1の時間をより良い時間にしてもらうためにも、業務の振り返りシートを活用し、質の高い対話を行いましょう。
このように、振り返りシートは新入社員や組織にポジティブな影響を与え、さまざまなことに活用することができます。
3)まとめ〜振り返りを重要視する新入社員研修はアーティエンス〜
今回は、新入社員の成長を促すために大切な振り返りを意味のある時間にしてもらうための「振り返りシート」を紹介し、活用方法を例文を用いてお伝えしました。
成長を促す振り返りシートは大きく2種類あります。
・研修後に活用する研修振り返りシート
・日々の業務を振り返るときに活用する業務の振り返りシート
振り返りシートは、新入社員や組織にポジティブな影響を与え、さまざまなことに活用できます。
成長を促す振り返りシートを導入して、新入社員の自律性を高め、新入社員が自分自身で成長できるような状態を目指しましょう。
なお、アーティエンスの新入社員研修では学びの振り返りとアクションの明確化を重要視しています。
具体的には経験学習の重要性を新入社員に伝えると共に、実際にワークごとに振り返りを行っています。
新入社員に、ビジネスの基礎スキルと共に振り返りの重要性や習慣化をはかりたい方は、ぜひ、お問い合わせ、もしくは、以下より資料をご覧ください。
振り返りによって、新入社員の活躍を促進させましょう。
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