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[ コラム ]
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更新日:
2022年10月18日に『若手・新入社員の成長を阻む認知ギャップ、なぜ生じる?どう取り組む?』をテーマに、Growth Meetingを開催しました。(参加者数:6社7名)
目次
今回のGrowth Meetingは、「若手・新入社員の成長を阻む認知ギャップ、なぜ生じる?どう取り組む?」をテーマに実施しました。
皆さんの職場でも、若手・新入社員とOJTトレーナーの間で認知のズレやギャップが生じていて、そのために、成長スピードやパフォーマンスが落ちている、という状況はありませんでしょうか?この状況は、コロナ禍となり、より一層加速しているように感じます。
今回は、ある企業様の新入社員・トレーナーのGrowth結果を比較・紐解きながら、双方の間に生じる認知のズレやギャップを改善し、OJTをより効果的に行っていくためのポイントを皆さんで対話・探求していきました。
22年度入社の新入社員~3年目社員に回答して頂いている、Growth10月の結果を共有しました。
※ Growth Meeting投影資料より一部抜粋
チェックインとして、「今の率直な気持ち・気になっていること、Growthの結果を見て感じたこと」などを参加者同士で共有し合いました。そこでは、このようなコメントがありました。
・採用も担当することになり、Growthの結果を丁寧に見切れていなかと感じました
・新入社員が研修期間には元気だったのに、配属後元気がなくなってしまった子や、積極性が見えなくなってしまった子がいました。配属後に新入社員の成長を阻む何かがあるのかな?と思って参加しました
・全体の平均と個社の数値に大きな差がなかったので、落ち着いてきているのかなと思います。ただ、1名、体調を崩してしまっている社員がいるので心配です
今回のテーマである「認知のズレ」がどのような状況を生み出すのか、体感いただくために、あるA社(IT系企業・従業員約50名)の新入社員2名・トレーナー2名のGrowth結果をもとに、
1)現場は、どのような状況か?(ポジティブ・ネガティブいずれも)
2)自身がA社の人事担当だった場合、どういった施策を行うか?
を考えて、対話をするワークを行いました。
※ Growth Meeting投影資料より一部抜粋
対話の中で出てきた話の一部を共有します。
・新入社員としては頑張っていると思っているけど、トレーナーが求めていることとの認知のズレがありそう
・コミュニケーション不足により成長実感、成長予感が持てていないのでは?
・トレーナーは今後の成長が見えているけど、新入社員は成長を予感できていないという認知のズレがありそう
・トレーナーの新入社員に対するレベルと、新入社員の自己認知のギャップがありそう
・一生懸命さは伝わる組織なんだと感じた
・今ドキのZ世代的な感じで、新入社員が自分の意識・軸を持っている印象
・新入社員のモチベーションが高く、これがやりたい、という想いはあるが、不完全燃焼な印象がある
・上司や組織から、目的を提示できていないのでは?
・何のためにやっているのか?が新入社員は理解できていなさそう
・どうしてこのような数値を付けたのかについてヒアリングしてみてはどうだろう
・上司の方から歩み寄ることも必要かもしれない
・新入社員から人事に相談を受けたとき、新入社員の上司にさりげなく「こうゆう風に考えてみているようですよ」と橋渡しができると良さそう
・個別にヒアリングして状況把握が必要かもしれない
・上司ではなく、少し上の先輩に話を聞いてもらう時間を創ると、もう少しフランクに話しやすいかもしれない
・新入社員が成長予感を持てていないので、先輩にストーリーを話してもらい、イメージをしやすくするといいのでは
・Growth結果を上手く伝えて、自分たちの状況を客観視できるといいのでは
・上司や組織から、目的を共有する場を設けるのはどうだろうか
・これだけの情報で判断が難しいことはあるが、優先すべきは、トレーナー向けの育成プログラムなどでトレーナーに対して策を講じることかもしれない
短い時間の中で、さまざまな視点から施策を考えて頂きました。
この内容を見ても分かりますが、同じデータを見ても、それぞれ注視する点や、課題に対する対策は異なります。人の数だけ考え方があるため、丁寧な意思疎通をしなければ、同じ理解をすることは難しいのです。
新入社員とトレーナーの認知のズレが解消しないと起きてしまうことや、ズレが生じる要因、そのための施策例等についてお伝えしました。 ※ Growth Meeting投影資料より一部抜粋
事前ワークとして、「若手・新入社員の成長を阻む認知ギャップ」というテーマに関して、感じていること・モヤモヤしていること・自社で取り組んでいることなど、ご自由にjamboardに記載して頂きました。
そのjamboardに今までのワークや対話・情報提供を通して、改めて、感じていること・モヤモヤしていること・より話し合いたいことなどを自由に書き加えて頂きました。
※ Growth Meetingの対話で活用したjamboard
その後、jamboardを見て「若手・新入社員の成長を阻む認知ギャップ」を改善していくために、私たちは何ができるだろう?について対話を行いました。対話の内容の一部を共有します。
・代表は柔軟に変わっていこうとしているけど現場のマネージャーが変わらないため、浸透していかない
・Z世代を教えるという観点ではなく、彼らにフィットした研修を彼らの意見を元にアップデートしていくことが必要
・Z世代の人がいかに力を発揮できる環境をつくれるのか
・新入社員と上司を繋ぐ架け橋として中間世代にアプローチする。中間の年代の方がうまく機能すると、スムーズに意思の疎通や変革がしやすいのではないかと思った
・新入社員の1年間の目標設定をして、新入社員と上長で共有し、認知のズレをなくしていく
・新入社員育成の前に、現場と会社の認知のズレを解消することが必要
・新入社員は自分の考えを持っているので、尊重しながら視野を広げていく
認知ギャップは、認知に違いがある以上、いくら意識しても明らかにすることは難しいです。
そのため、認知ギャップを改善するためのポイントとして2点お伝えしました。
外部の目を入れる、というのは、自組織だけでは気が付かないことが見えるためです。
皆さんも、例えば、同窓会の中で仕事の話をしていると、会社のルールが全く異なり、自分の会社ではありえないと思うことがあると思います。それは外部として見ているためそのように感じますが、自分が中にいると、そのことが普通になっているのです。このように、関係者だけでは見えてこないことに気が付くためには、外部の目を入れることが必要になります。
具体的な方法として、例えば、パルスサーベイGrowthというツールを用いて可視化することも、客観視することができる一つの方法です。その他、今回のワークで行ったように、自社の状態を外部のコンサルタントなどに見てもらうこともあげられます。
認知ギャップを見るためには、当事者同士で話をしても、明らかにならないことが多いため、客観的に状態を見れるルールや人にお願いすることをおすすめします。
新入社員の育成コンセプトが現場の理解と合致しているか確認する、というのは、新入社員とトレーナーの認知のズレだけではなく、組織全体の認知を合わせていく必要があるためです。
新入社員の育成の流れとして、組織→人事→現場→新入社員の順で育成コンセプトが伝えられることになるため、伝えていく中の過程でズレが生じてしまうと、結果的に組織が新入社員に期待している事と、新入社員が期待されていると感じていることに大きなギャップが生じてしまう可能性があります。そのため、育成コンセプトについて認知が同じになるように伝えていくことが必要になります。
新入社員の育成コンセプトを現場の理解と合致するためには、育成コンセプトを分かりやすく明確にすることがポイントです。誰が見ても同じ理解ができると、混乱が起きず皆が同じ方向を向くことができますし、現場から新入社員にも伝えやすくなります。 新入社員とトレーナーの認知がズレる背景に、現場と会社の認知のズレが起きている可能性があるため、その場合は、新入社員の育成コンセプトに対して同じ理解をしているか確認してみましょう。
参加者の方からステキなGrowth Meetingの感想を頂きましたのでご紹介します。
・最近の若者は、よく考えている。BEからDOへ、教えるのではなく彼らの想いを引き出すことを重視したいと思いました。
・非常に貴重な機会に参加させていただきました。ありがとうございます。弊社の役職者・ボードメンバーはアルバイトや中途からそのまま役職者・ボードメンバーになっている歴史があり、自身の成功体験や歴史を大事にしている文化が強い会社です。一方で、本日対話の中で参加されていた方より「Z世代が正解になっていく世の中になる可能性」という話も聞き、新たな発見になるとともにとても考えさせられました。ありがとうございました。
※ Growth Meetingでの対話の様子
皆さん、短い時間の中でしたが、気づきや学びがあったようでした。 Growth Meetingでの対話を活かして、現場にどう繋げるかのヒントとなれば嬉しく思います。
今回のGrowth Meetingは、若手・新入社員の成長を阻む認知ギャップ、なぜ生じる?どう取り組む?をテーマに実施しました。
参加者の中には、入社時は積極性があった子が配属後から受け身になって変わってしまったというような、新入社員の成長が止まってしまっていることに課題を感じて参加してくださっている方もいらっしゃいました。
ワークとしてA社のデータを見ながらA社の今の状態や対策を考えていきましたが、状況の見方も対策も人によって内容が異なり、このことからも人によって見えている世界が異なるということを感じて頂いていました。
認知ギャップを改善するために何ができるか、ということについては、やはりコミュニケーションが大切になります。新入社員の言動だけで判断するのではなく、その背景を理解すること、そして人事やトレーナーと同等の理解をしてもらうための伝え方を工夫することが必要になります。
会社として大切にしている想いは引き継ぎつつ、これからの時代を担っていく新入社員がいかに成長しやすい環境を創れるのか、ということは今後の課題にもなっていくかと思います。 ご参加頂いた皆さまには、今回の気付きや発見を活用して、自組織で若手・新入社員の成長を阻む認知ギャップを見える化し、改善施策を考えるヒントとして、小さな一歩を歩んでいただければ嬉しく思います。
当社で提供しているパルスサーベイGrowthは、認知ギャップを見える化するためにご活用頂けますので、ご興味がある方はぜひお問い合わせください。
Growthの結果を軸としながら、参加者それぞれの経験を共有・対話・探求し、若手・新入社員の活躍を後押しできる施策を共に探求していきたいという想いで開催しています。
Growth結果から若手・新入社員の状況を把握し(インプット)、
Growth Meetingや1on1等を通して数値の背景を対話し考え(スループット)、
現場でアクションを実行していく(アウトプット)
までがGrowth Meetingです。 他社の人事や育成担当者と対話を行うと、自社内だけで考えていても出てこないような施策が出てきて、対話の中から気づきや認知の広がりを感じることができます。皆さんが話しやすい安心できる場づくりを行っていますので、ぜひお気軽にご参加ください。