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[ コラム ]
管理職の意識改革を加速する3つのプロセスと、7つのポイント
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組織改革・変革コンサルティングの正しい使い方│よくある失敗もお伝え
「組織改革や変革を力強く進めたいので、コンサルティングサービスを受けたい」
「組織変革のプロジェクトマネージャーにアサインされたけど、どう進めたらいいか分からない。」
「組織改革コンサルタントは、何をどこまでしてくれるのだろう?」
など、のお悩みがありこのコラムにたどり着いたのではないでしょうか。
組織改革・変革は、組織によって求められることも異なります。そのため、「何を誰に頼んだらいいのか?」など、わからないことも多いかと思います。
そこで今回は、組織改革・変革コンサルティングの目的・内容から、よくある失敗までをお伝えします。
本コラムを最後までお読みいただくと、組織改革・変革コンサルティングの概要が分かり、自組織にあったサービスを見出すことが可能です。
組織改革は、改善活動や枠組み内での組織の仕組みなどのアップデートを指します。効率性や効果の向上、組織の運営や管理方法の改善、業務プロセスの最適化などを行います。
組織変革は、組織自体の枠組みを変えていく働きかけを行います。組織が新しい状況や環境に適応し、持続可能な競争力を維持するために行われる大規模な変更を行います。組織全体の方向性やビジョンの再構築、文化の変革、新しい戦略の展開などを包括的に取り組みます。
本コラムでは、両方の内容を包括した情報を提供します。
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アーティエンス株式会社
このコラムで分かること
- 組織改革・変革コンサルティングの目的
- 組織改革・変革コンサルティングに含まれる内容例
- 組織改革・変革コンサルティングサービスを導入する際の注意点
大学卒業後、大手通信会社、アルー(株)勤務後、2010年にアーティエンス(株)を設立。業界歴17年。大手企業から、中小企業、ベンチャー企業の人材開発・組織開発の支援を行っている。専門分野は、組織開発、ファシリテーション。
目次
1. 組織改革・変革コンサルティングとは
組織改革・変革コンサルティングは、組織開発の専門家の力を借りて組織の課題や目標を明確にし、適切な戦略や手法の助言や実行を行うコンサルティングサービスです。
組織が抱える課題は、内部の人間だけで扱うには限界がある場合も多いです。
具体的には、下記のような状況が起きます。
・社内や業界の常識に囚われて、過去の成功体験に囚われてしまう
・全体最適ではなく声の大きい人間や部署の部分最適になってしまい、より問題がこじれる
・社内のリクエストにすべて対応しようとして、玉虫色の解決策になりインパクトがなくなる
・課題に対して優先順位がつけられず、すべてが中途半端になる
・課題解決をしたと思ったら、その解決策によってほかの大きな問題が生まれる
組織改革・変革を扱う専門家が入ることで、組織課題や事業課題を整理し、専門知識をもとにクライアントと共に組織改革・変革を進めていきます。
2. 組織改革・変革コンサルティングの具体的な内容とは
組織改革・変革コンサルティングの内容として、代表的なものは下記があります。
・ 経営理念の策定・再策定
・ 組織構造の設計
・ 人事制度の設計・運用
・ 組織文化(カルチャー)の変革
・ 次世代リーダー育成
・ エンゲージメント向上
それぞれ説明していきます。
2-1. 経営理念の策定・再策定
経営理念の構築・再策定を行うことで、組織の存在や方向性を明確にし、共通の価値観や目標を定めることによって、組織全体の一体感を高めます。
※ 経営理念には、企業理念・社是・社訓・ミッション・ビジョン・バリュー・パーパスなどすべて含まれます。
具体的には、3つのケースがあります。
・経営理念の策定
・経営理念の再策定
・経営理念の浸透
それぞれ説明していきます。
経営理念の策定
経営理念自体がないベンチャー企業やスタートアップの企業の導入が多いです。事業がスケールしてきた際に、組織としての社会意義や存在を明確にしていくために策定されます。社員数が多くない場合は、社員全員で考える方法もありますし、経営陣が考えてメンバーへの浸透を行うケースもあります。
なお、社員数が少ない場合は社員全員で考えることをお勧めしています。プロジェクトチームを設けて、社員全員を積極的に巻き込むことをお勧めします。
経営理念の再策定
組織変革が必要な場合に、経営理念の再策定を行うケースがあります。経営理念の再策定を行うことで、組織のあり方を問い直し、組織変革を乗り越えるために行います。
企業規模により関り度合いは変わりますが、全社員を巻き込んでいくことが必要です。
具体的には、下記は大切にするといいでしょう。
・会社として、最重要なプロジェクトであることを、経営者から全社員に伝える
・アンケートなどで、必ず全社員に対しての意見や考えを受け取る機会を設ける
・常に経営理念の再策定プロジェクトの情報をオープンにし、意見を受け入れる機会を設ける
・再策定した経営理念を通達する機会を大切に扱い、育むようにする
経営理念の浸透
経営理念の浸透は、一方的に伝えるのはNGです。今の時代は、一方的に経営理念を伝えても浸透しません。なぜなら多様性が重要視されている時代のため、受け入れられないことも多いです。また一方的に伝えると、どうしても受け身になってしまい、社員が経営理念に対して当事者意識を持たなくなります。経営理念をもとに対話をし、社員が大切にしている価値観と癒合・統合していくことが必要です。
経営理念をもとに対話をし、社員が大切にしている価値観と癒合・統合していく方法を、ご紹介します。
・経営者のストーリーテリングとダイアログを用いたワークショップ
– 経営者へインタビューを行い、その後ダイアログを行う
(ex)インタビューセッション+ワールドカフェ、インタビューセッション+OST
2-2. 組織構造の設計
組織構造の設計は、組織の枠組みを変えていくことで、組織改革・変革を進めます。組織の枠組みが変わることで、強引にでも組織改革・変革が進んでいきます。
組織構造の設計の代表例としては、下記があります。
・意思決定や情報共有などのルール変更
・人事制度の変更
・業務フローの変更
なお、組織構造の変更は、大掛かりです。そのため、今ある課題やありたい姿を明確にしながらも、まずは小さく変えていくことをお勧めします。成功事例を作ってから、大きく変えていくといいでしょう。
2-3. 組織文化(カルチャー)の変革
組織文化(カルチャー)の変革は、VUCAと言われる時代において、とても重要です。今までの価値観では通用しないことも多くあります。ただし、変わってはいけない組織文化もあります。
組織文化(カルチャー)の変革の代表例としては、下記があります。
・人事制度の再構築
・サーベイによる対話の機会
・1on1ミーティングによるフィードバック
なお、組織文化(カルチャー)の変革は、一朝一夕では変わりません。そのため、長期スパンで実施ていくことをお勧めします。ドラッカーが「Culture eats strategy for breakfast.(カルチャーが戦略を喰らう)」と言うくらい組織文化は重要です。組織文化を育んでいくための仕組みや体制を作っていくといいでしょう。
2-4. 次世代リーダー育成
次世代リーダー育成は、組織の未来を創っていくためには、とても重要です。次世代リーダーに組織経営の視点を伝え、組織の経営能力を落とさず引き継げるようにします。
組織文化(カルチャー)の変革の代表例としては、下記があります。
・経営会議への参加
・ボートメンバーとの協働・共創プロジェクトへのアサイン
・次世代リーダー育成プログラムへの参加
・コンサルタントによる1on1ミーティング
次世代リーダー育成は、一朝一夕ではいきません。数年かけて行うことが、望ましいです。経営者として必要な視座・スキルだけではなく、人としての器(成人発達理論でいう垂直的成長)も高めていく必要があります。
2-5. エンゲージメント向上
エンゲージメント向上は、社員の当事者意識と主体性を解放します。指示命令ではなく、一人一人が想いを持って仕事にコミットすることで、パフォーマーが高くなり、離職率も低くなります。
エンゲージメントの代表例としては、下記があります。
・サーベイによる対話の機会
・1on1ミーティングによるフィードバック
・階層別研修
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3. 組織改革・変革コンサルティングサービスを導入する目的は?
組織改革・変革コンサルティング導入の目的は、「企業存続のために、VUCAに適応する組織として進化する」です。目的達成のためには、自組織における組織変革・改革の目的や背景を正しく見出す必要があります。
はじめは、下記のような目的で当社にご連絡いただくことが多いです。
・リーダーシップの強化とチームの効率化
・組織文化の改善と従業員満足度の向上
・新たなビジネスモデルや市場へのアクセス拡大
・競争力の強化と持続可能な成長の実現
ここでとどまらず、本当の目的を探求することが重要です。「私たちは、何を成し遂げたいのか?」の背景にある本当の目的は何か?ということです。
「自組織の社会意義は何か?私たちは、どのような存在なのか?」、「何を成し遂げたいのか?」等があげられます。こうしたことを達成するために、何が今課題になっているかを明確にし、解決していくことが必要です。
上記が思いつかないというケースもあります。その時は、解決したい課題から探求してもいいでしょう。
課題とありたい姿は、裏表であることも多いです。例えば、「儲かっていない(課題)」が課題であれば、「儲かった後に、どのような世界を目指したいのか?」を考えると良いでしょう。単純に「儲かりたい」をありたい姿に置かないよう、注意しましょう。
組織として困難が待ち受けている時には、なかなか考えられないかもしれません。その場合は、まずは困難を乗り越えることを考えましょう。困難を乗り越えることを考えながらも、組織改革・変革を行うための目的は何かにも関心を寄せ、チームで考え続けるといいでしょう。
このように、組織改革・変革コンサルティングを導入する目的は、「企業存続のために、VUCAに適応する組織として進化する」ためであり、その背景にあることを見出す必要があります。
4. 組織改革・変革コンサルティングサービスの導入でよくある失敗
「組織改革・変革コンサルティングサービスの導入でよくある失敗」を、説明します。
・パッケージはNG
組織改革・変革のパッケージは、NGです。人が一人一人違うように、組織は一社一社違います。パッケージですべて解決できるわけではありません。組織課題は複雑に絡み合っているため、簡単な対応はできません。
※ サーベイやシステムの導入は、パッケージを入れたほうがいいケースも多いです。その枠組みでの組織改革・変革を進めることが可能になるためです。
・コンサルタントにお任せはNG
コンサルタントにお任せは、NGです。組織改革・変革は、当事者である社員のみなさんがメインで進めていく必要があります。コンサルタントにお任せでは、何も変わらないこともあります。また変わったとしても、コンサルタントがいなくなった後に元に戻ったり、状況が悪化することがあります。
・専門分野や得意分野以外を依頼するのはNG
コンサルティング会社ごとに、得意分野があります。当り前のことですが、不得意分野への依頼はやめましょう。何でも引き受けるコンサルタントやコンサルティング会社もありますので、その際は注意が必要です。
※ コンサルタントとコミュニケーションを取り、課題が明確になると「2. 組織改革・変革コンサルティングの具体的な内容とは」で説明した内容が明確になってきます。その際、そのコンサルティング会社が提供できるかどうかを確認するといいでしょう。
・時代遅れの内容はNG
時代遅れの内容は、NGです。組織開発の世界は、ビックデータやAIによりさまざまな進化があります。そのため、昔の文脈で組織開発を行っているコンサルティング会社を避けるようにしましょう。
※ 例えば、今の時代は共有ビジョンが重要だと言われていますが、ビジョン共有を強く進めるなどは、注意が必要です。
一人ひとりのビジョンを皆が共有し合い、そこから心から目指したい共通のビジョンを集合的に生み出すプロセスを「共有ビジョン(Shared Vision)」と呼びます。ピーター・センゲらが提唱する「学習する組織」を実現する5つのディシプリンの1つです。
経営者などの一部の人がビジョンを描き、そのビジョンを周りが理解するよう促す「ビジョン共有(Vision Sharing)」のプロセスでは、メンバーにとってはビジョンが他人事となり、心から実現したいものとなり得ません。
「私たちは何を創造したいのか」「私たちはどうありたいのか」という問いをもとに、一人ひとりが自身のありたい姿を思い描き、仲間と共有し、そこからホログラムのようにチームや組織のビジョンを生み出す対話のプロセスを通して、「個人」と「全体」とが結ばれ、主体性・創造性・情熱の解放につながります。
※ ヒューマンバリュー社:共有ビジョンより
5.まとめ
本コラムを通して、組織変革コンサルティングサービスについてご理解いただけたかと思います。
下記内容をお伝えしました。
・組織改革・変革コンサルティングとは、組織開発の専門家の力を借りて、組織の課題や目標を明確にし、適切な戦略や手法の助言や実行を行うコンサルティングサービス
・組織改革・変革コンサルティングの具体的な内容
ー 経営理念の策定・再策定
ー 組織構造の設計
ー 組織文化(カルチャー)の変革
ー 次世代リーダー育成
ー エンゲージメント向上
・ 組織改革・変革コンサルティングサービスを導入する目的は、企業存続のために、VUCAに適応する組織として進化する」ためであり、さらに組織ごとに異なるその背景を見出す必要性がある
・ 組織改革・変革コンサルティングサービスの導入でよくある失敗
ー パッケージはNG
ー コンサルタントにお任せはNG
ー 専門分野や得意分野以外を依頼するのはNG
ー 時代遅れの内容はNG
本コラムをお読みいただいたことで、組織改革・変革コンサルティングの概要が分かり、自組織にあったサービスを見出すことができたはずです。
当社の組織変革研修にご興味があれば、ぜひご連絡ください。
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研修は、内容次第で成果が大きく変わります。もしも現在、自社の課題を解決できる最適な研修を探しているのであれば、アーティエンスまでご相談ください。
新入社員研修から管理職研修、組織開発まで、お客様の課題解決にこだわり、多くの実績を生み出してきたプロフェッショナルが、貴社の課題にあわせた最適なプランをご提案させていただきます。
エンゲージメントの向上を行う際、サーベイを点数の高さ低さを成績表のように追いかけるのはやめましょう。サーベイの活用自体は積極的に行うことをお勧めしますが、その数字の背景に何があるのかを対話することで、エンゲージメント向上につながる糸口を見出すことができます。