研修・セミナーレポート

【内定前後・入社後の定着に繋がる】 新卒採用プロセスにおける“リアルな職場”の伝え方・工夫とは?【Growth Meeting】

作成日:

GrowthMeetingセミナー

2024年1月18日に
【内定前後・入社後の定着に繋がる】 新卒採用プロセスにおける“リアルな職場”の伝え方・工夫とは? をテーマに、Growth Meetingを開催しました。(参加数:5社6名)

1)概要

  「新卒採用プロセスにおける“リアルな職場”の伝え方」について、実践者であるタキヒヨー株式会社 人事・広報の森さんにお話しいただきました。

2)Growth Meetingの流れ・内容

1.事前ワークの共有・チェックイン

 ジャムボードに記載いただいた事前ワークを見ながら、チェックインを行いました。
【事前ワーク】
事前課題
【チェックイン】
・新卒採用と教育を担当していますが、毎年新卒採用は厳しいなと思ってます。母集団形成が難しい。グリップをしなきゃいけない…。
・人事と採用を担当している。採用も見る立場になって感じるのは、研修と採用をやっていると意識が分散してしまうこと。新入社員のセットアップとかオンボーディングを、内定から採用までをつなげて実施していきたいと思っている
・内々定の辞退が例年より多く出た。離職も多くなっていて、心配です。
・若い人とのギャップを感じています。
・母集団が減っていくことが最近の課題です。今は、採用のチャネルが多くなっていて、それぞれでフォローするのも大変。また、待っていても集まらなくて…こちらからコンタクトを取らないと、出会っていけない。
・母集団の数は問題ないけれど、思うような人材が集まらないことが課題です。

2.登壇者のストーリーテリング

登壇者からのストーリーテリングをもとに話を進めました。

登壇者紹介

▼入社してから人事になるまでのストーリーを教えてください。

選考時から採用をやりたい、と言っていました。ただ、採用やるなら先に会社全体のことを知ったほうがいいということで広報になりました。

その後、しばらくは広報で仕事を続けていました。数年経ち、当時の採用担当者の定年退職のタイミングもあって「そろそろ、採用にいってもいいんじゃない?」ということになり、採用を担当できることになりました。

最初は、新卒採用と総務をやっていました。実施する前から予測はしていたものの、新卒の母集団形成は大変だなと思いました。
母集団形成をするためには、コーポレートブランディングを一緒にやらなきゃ、という想いも強くなってきました。

▼具体的には、どんなプロセスでブランディングを進めましたか?

会社の人も巻き込んで、リアルを伝えることを大切に進めました。一人ではなくみんなで取り組んだ方が、伝わり方も良いですし社員の採用への関心も高まると思いました。なので、社員を巻き込みながら進めました。

取り組み始めた頃は、社員に一言しゃべってもらう程度でした。
コロナによる制限がかかった時が、大きく変わったタイミングかもしれません。「コロナ禍の中でも採用していることは伝えなきゃ。」と思い、 youtubeを撮り始めました。
その際、ちょうどコロナ禍の影響で、普段よりも手が空いている社員がいました。そこで、その空いた隙間時間に「カジュアルな感じで仕事について話してもらえませんか?」と相談しました。

相談すると「たいしたことしてないから…」と言われるんです。でも、私や周囲の人からすると、みんなそれぞれ大したことをしていて…。なので「今やっていることを、そのまま喋ってほしいです!」と伝えて協力してもらいました。

そのうちに、実際に仕事で使っているサンプルを持ってきてくれたり、現場の社員も協力してくれるようになりました。

▼前に進みだしたんですね。実際には、たくさんの協力を得ることって難しいと思います。そうした協力が得られるようになった理由を、森さんはどのように感じていますか?

私自身が、社員の皆さんをより、リスペクトできるようになったことが、ひとつ関係しているのかなと感じています。

インタビューやインタビューまでのコミュニケーションを通して、社員の皆さんの仕事を深く知ると、純粋にリスペクトできる部分が増えるんですよね。リスペクトの気持ちが高まると、ポジティブフィードバックが増えたり、かかわり方も変わっていって、お互いに良い関係性ができてくるのかなと。
良い関係ができると社員の方から「 目立たないけど○○さんって、現場ではすごいことやってるんだよ」とか、教えてくれるようになったんです。

▼素敵ですね!ちなみに、こうした取り組みを始めた時の森さんに、今の森さんがアドバイスするならば、なんと声をかけますか?

「こぎれいにやる必要はないよ。」と言いたいですね。
最初ってどうしても、きれいにしよう、整合性をとろうとしてしまうんですよね。動画取ってる最中にも、ここは、編集しようとか…。

最初はブランディング意識が強かったのですが、みんなが言ってることをまとめようとし過ぎるとあまり良い方に向かわないなと思いました。
みんな違ってみんないい。それで良いのかなって。こんな考え方の人がいて、他の社員とは言ってること全然違うなって時もありますが、それもまた良さ。多くの社員のメッセージから何が言えるのかは、学生が受け取ってくれるのかなって思います。

▼ありがとうございます。最後に、今後の展望を聞かせてください。

オウンドメディアをやってみたいですね。オウンドメディアによってつながったメンバーで「こういう意識を持ってる、こう考えている」というのを場に出して、弊社の社員と学生と、他社の社員の方でも良いので、一緒に語り合ったり、困ったねという話をしていきたいなと思っています。

3.グループダイアログ(1)

登壇者からのストーリーをもとに、参加者同士でダイアログを行いました。

大切だと感じたこと・難しいことをシェアし、
その後は自由にダイアログ

参加者によるダイアログ:
こぎれいにしない。ちゃんとしすぎないことって、リアルを伝える上で大切だなと感じました。

前回実施した採用説明会で、外部の方に司会者役をお願いしたんです。質問もその場で出されるもので、下打ち合わせも最低限にして。人事としては、ドキドキなんですけど、結構その会の反応が良くて。学生からも「会社の雰囲気が分かりました!」って前向きな意見が多かったです。

森さん:
5分ラジオという取り組みを行っていて、それは気軽にリアルを伝えられるツールとしておすすめです。
◇◇5分ラジオ◇◇

スマホで5分測って、社員としゃべる。それだけなんです。雑談的なコンテンツなんですが、学生側からすると、リアルが垣間見えて、結構興味あるのかもなと思います。
スマホで撮影してyoutubeでながしています。ノーカットでやっています。

参加者によるダイアログ:
リアルを伝える上で、事前準備をし過ぎないことは大切かもしれませんね。確かに、採用面接で社員に登壇してもらうときに、あまり事前に打ち合わせしすぎないほうが良い場になっていたかもしれません…。

4.ストーリーに対する感想や質問の共有

ストーリーに対する感想の共有を行いました

参加者:
肩ひじ張りすぎない方が良いなと思いました。リアルを伝える、事実を伝えることを大切にしたいです。伝えた情報を受け取るのは学生で、受け取った情報からどんなメッセージを伝えるのか、そこはゆだねてもいいのかもしれないですね。

現場は忙しいので、巻き込みづらいなと思っていましたが、5分ラジオは負担も少なそうなのでぜひ取り入れたいです!

仕事で商売道具として使ってる鞄の中身を見せる、スケジュールをスキャンして見せる、
リアルを見せるという具体例も驚きの連続でした。

森さん:
そうですね。人それぞれ違うことを伝えることが大切なのかなと思っています。もしも、選考の場で、学生が自社のことを良くとらえすぎてるなと思ったら、ちょっと修正することもできるのかなと。

参加者:
とはいえ、現場を巻き込むのって難しいと思うのですが、どう進めましたか?

森さん:
ポジティブなフィードバックを重ねながら、少しずつ進めていった感じですかね。例えば5分ラジオも、出てくれた人に率直に感じたポジティブな感情を伝えたり。
また、動画の公開範囲も最初は限定公開にしていました。社内で受け入れられてきたなと感じたタイミングで、全体公開に変えていきました。

どうしても人事が会社説明会で伝えられることって、限られてくると思うんです。現場社員の方を巻き込みながら、進めてもらえると良いなと思います。

5.チェックアウト

GrowthMeetingを通して、自身が心から実施したいこと、感想をチェックアウトとしてお話しいただきました。

・採用の場で、もっと気軽にいろいろなことを、話していけたらいいなと思いました
・既存の若手社員がすでにいい仕事たくさんしていると感じていて、でも、伝えられていないなと思いました。そうしたポジティブなフィードバックをたくさん伝えて、社員との関係性を築いていきたいなと感じました
・気軽に発信することを意識しつつ、同時に、まずは信頼できる人たちを集めるというのも大切なのかなと思いました
・社員の落ち込みからの復活ストーリを、学生に話してもらえると良いかなと思いました。アイディアがたくさん出てきて、わくわくしています!

==終了==

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