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変わりゆく若手・新入社員のキャリア観に対して人事が支援できることは何か?【GrowthMeetingレポート】
- 2023年10月18日に変わりゆく若手・新入社員のキャリア観に対して人事が支援できることは何か?をテーマに、GrowthMeetingを開催しました。(参加数:16社17名)1)概要 ・「私たち人事は、若手社員のキャリア観に対して何ができ
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作成日:
2023年12月15日に
『新入社員の『自立』には何が必要?知っておくべき『自立』プロセスと組織ができる支援』
をテーマに、Growth Meetingを開催しました。(参加数:7社7名)
目次
・「新入社員の自立に必要な環境とは?」
・「組織ができる、新入社員の自立促進方法とは?」
について、登壇者のパネルディスカッションをもとに、探求していきました。
ジャムボードに記載いただいた事前ワークを見ながら、チェックインを行いました。
【事前ワーク】
【チェックイン】
・今回のタイトルの「自立支援」で、あらためて自立ってなんだろうって考えました。自社は、自立を支援できる業務、組織の仕組みになってるのかな?と思った
・受け身だな、とか他責だな、と思う子が多い。どういう風にすれば、自主的に行動してもらえるのか困っている。自立って何?というのを深く考えると、明確に言えないなと思った
・自立してる若手を思い浮かべた時に、転職につながる恐れがある子が多いかもと感じた
・入社時から期待されている人が転職してしまう場合がある。入社時は…な人が、逆に頑張ってくれたり
・別の世界でもやってみたい。転職しやすい状況なので、動いてしまう部分はあるのかも。一度今の会社で動いてみたけど、制度は変えられないところがって、「仕方ないのでやめます…」みたいな
ストレスマネジメントの基礎知識ついて、情報提供を行いました。
登壇者紹介
今回のGrowth Meetingの投影資料は下記フォームからダウンロードが可能です。詳細を知りたい方はぜひご覧ください。
下記フォームより必要事項をご入力の上、送信してください。
ご入力いただいたメールにダウンロードURLが届きます。
※同業者からのお申し込みはお断りしております
※ご入力いただいたメールへ、人事に役立つメルマガを配信いたします
登壇者からの情報提供をうけて、参加者同士でダイアログを行いました。
・子育てにも通じる部分があるなと感じた
・最近の新入社員⇒個を大事にする傾向が多い
・職種特有の働き方に対して拒否する社員もいる
・チャレンジさせて、責任はとる。ギリギリまでやりきる経験が大切なのかも‥
・働き方の部分でひっかかっている場合は、どうしたらよいのだろう
登壇者の2名で本テーマについてのパネルディスカッションを行いました。
【森川氏】
最初にお伝えした安心感の輪は、幼少期の時期を想定した話ですが、その先の自立に向けて大切なプロセスであることを再度お伝えしたいなと思っています。
子供も、いずれ反抗期がやってきますよね。アイデンティティを確立するなかで、親との違いを感じる小4ぐらいが多いと思います。
親との違いを感じるけれど、コミュニケーション能力が追い付かなかったり、様々な変化に対するストレスなどが重なって、反抗期という形で現れます。
反抗期を経て、自立していき、一人の大人になっていきます。反抗期は自立への一歩でもあるんですよね。
これを社会人に置き換えると、新入社員時期は安心感の輪の中で育て、自立手前のステップをしっかり創ることが大切です。
2~4年目あたりで、不平不満や自分の意見を言ってくるタイミングがあると思います。子供でいうところの、反抗期です。
そこで、若手社員からでてきた不平不満や意見を大人同士の会話にもっていけるかどうかが重要だと感じています。
【迫間氏】
安心感の輪で、「毅然と対応する」という言葉もありましたが、指導すべきことは指導しなければいけないと感じています。新入社員が自分のことしか考えていない場合など、伝えるべき時はしっかり伝える、その役割も重要だろうと思います。
【森川氏】
新入社員は二分化してくると思います。次年度入社の新入社員は、大学1年生からコロナであり、コミュニケーション経験が少ないです。コロナ禍を上手く乗り越えてきた子と、そうではない子で大きく分かれてくることが予想されます。
コロナ禍という経験を上手く乗り越えた子は、自立が早くなっていると思います。上手く乗り越えられなかった子は、例年よりも遅い立ち上がりをすると思います。
ある調査で、大学二年生での鬱状態が高かった子が24%弱という数値もあります。鬱状態は、ストレス期間が長いほど、悪化すると言われています。コロナ禍はそれ以降も長く続いたので、数値がさらに悪化している可能性もあるんですよね。なので、入社後の休職の割合は、今以上に高まるかもしれません。
【迫間氏】
確かにそうですね。経営者には、休職者の割合が高くなる可能性がある話は、伝えておける良いかもしれないです。
パネルディスカッションの後に、各グループでダイアログを行いました。
【内容】
・40代・50代の社員は、入社後、がむしゃらにやって鍛えられてきた。心から理解するのって、難しいのかもしれない。どう共有して、理解を促進していくのか、難しいなと思った
・相手に価値があると思うから対話がはじまる。価値がある存在であることを伝えることが大切
・新入社員や若手社員を重要とみるかどうかがカギとなる
・最近の若手社員は、IQで5~6あがっていると言われている。若手社員は優秀になっているし、素直さもある。
・若手社員は、やれば気づくというのが通じない。最初に腹落ちしないと、学ぶ姿勢ができあがらない
・メンタル面でのフォローが重要とはいえ、全体でやることと、個別でやることは分けたほうがいいのかもしれない。
パネルディスカッションと質疑応答の内容をもとに、参加者全体でダイアログを行いました。
Q社会的にも「休職」しやすい環境が整い、以前は休職しなかった人たちが休職する時代でもあり、人事としては頭が痛いです。
【森川氏】
うつ病や休職者は、増えこそすれ、減ることはないと思います。先進国では、うつ病発症率が高まっていますね。正確には、認識される人が増えている、という可能性もあります。
一人ひとり丁寧にかかわりながら、安定的に復職する支援をやるしかないかなと。休職時のぶり返させない復職の仕方、その対策が大切だと感じています。
Q受け入れ体制や、受け入れ方法での成功事例や失敗事例など、関わったお客様であれば教えて頂きたいです。
【森川氏】
成功事例としてお話できるのは、刺激を与える人と、ケアをする人、両者の存在を、人や仕組みで対応した会社ですかね。
失敗事例としては、自立のプロセスをふまないまま、入社後すぐに自立を求めてしまった会社です。自立にはプロセスがあるので、即効性を求めるには無理があります。「自立」を理念として掲げるのは良いのですが、即効性を求めるテーマではないと思います。
GrowthMeetingを通して、自身が心から実施したいこと、感想をチェックアウトとしてお話しいただきました。
・メンター制度で活かしたい。今の既存社員、特に上の年代は、「新入社員が自立してないが、自立は勝手にしていくもんだ」という認識がある。自立にも段階があるということを伝えたいと思った
・仕事だけでなくて、家庭環境での気づきや学びが、会社でも活かせるというのを発見した。そうしたつながりを見つけていきたいなと思った
・全体傾向と個別を分けて、しっかり観察をして対応していきたいと思った。コミュニケーションを大切にして、2カ月の研修ではスキルはもちろん、会社に対する信頼感・安心感を持たせたい。現場にでてからも、信頼感を持てるようにしたい。
・会社に帰ってから、今日の話を熱量をもって伝えたい!
・大人として見て、任せることなのかなと思った。しみじみ思った日だった。