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[ 研修・セミナーレポート ]
変わりゆく若手・新入社員のキャリア観に対して人事が支援できることは何か?【GrowthMeetingレポート】
- 2023年10月18日に変わりゆく若手・新入社員のキャリア観に対して人事が支援できることは何か?をテーマに、GrowthMeetingを開催しました。(参加数:16社17名)1)概要 ・「私たち人事は、若手社員のキャリア観に対して何ができ
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更新日:
2023年7月19日に
『人事だからできる!現場と進める若手・新入社員の離職対策セミナー| 3つのポイントで'ストレス'を整理し、気になる若手・新入社員のフォローを進めよう』
をテーマに、Growth Meetingを開催しました。(参加数:7社8名)
目次
・「新入社員研修・若手社員にとって、良いストレスとは何だろう?」
・「メンタルヘルスの問題を、どのように解消していけるか」
について、登壇者のパネルディスカッションをもとに、探求していきました。
若手・新入社員に回答していただいているGrowth全体結果を共有しました。
※ Growthとは 若手・新入社員のセルフマネジメント力・リーダーシップの向上を目的とした、振り返りツール(パルスサーベイ)です。毎月、10の設問に回答してもらい、その数値の変化を見て新入社員の育成をフォローします。
その後、「今の率直な気持ち・気になっていること」などを参加者同士で共有し合いました。 下記のようなコメントがありました。
・はじめて新入社員を採用して、今の育成でいいのか?不安に感じており参加した
・製造現場の新入社員と面談をしていて、もっとよくできないかなと思い、参加した
・外の会社の人と話せる機会がほとんどないので、情報交換できることが楽しみです
・ストレスの感じ方は人それぞれだなと改めて感じる。この前も一見大丈夫そうな人が退職してしまった。難しい‥‥
ストレスマネジメントの基礎知識ついて、情報提供を行いました。
登壇者紹介
今回のGrowth Meetingの投影資料は下記フォームからダウンロードが可能です。詳細を知りたい方はぜひご覧ください。
下記フォームより必要事項をご入力の上、送信してください。
ご入力いただいたメールにダウンロードURLが届きます。
※同業者からのお申し込みはお断りしております
※ご入力いただいたメールへ、人事に役立つメルマガ(週1回程度)を配信いたします
事前ワークの内容を見ながら、参加者同士でダイアログを行いました。
ダイアログテーマ
登壇者の2名で下記のテーマについてパネルディスカッションを行いました。
【森川氏】
新入社員・若手社員のパフォーマンスを上げるためには、「③周囲のサポート」から手を付けることがおすすめです。
「①ストレス」と、「②レジリエンス」は、時間がかかる対策です。「①ストレス」は、管理職の目標管理などのマネジメント能力やトレーナーの育成能力が求められますし、「②レジリエンス」は新入社員・若手社員の能力開発が必要で、時間がかかるためです。
「③周囲のサポート」は、メンター制度であったり、定期的な1on1の設定など、組織側で構築できる部分が多くあります。
(参考)ストレスマネジメントの3つの要素
【迫間】
メンター制度などは、メンターの負担が大きくなり、やらされ感が出て、効果が薄いという意見もありますが、この点はどのようにお考えですか?
【森川氏】
メンターにとって『メンターを経験する=よいこと』にする仕掛けが重要です。
そのためには、メンターへのフォローも必要です。メンター制度は、はじめの三年間がとても重要です。最初の3年間でメンター制度がメンターにとってもメンティにとってもよい制度であるという評判を作るのです。ここを丁寧に扱うことが、人を育てる・ケアするという企業文化にもつながっていきます。
【迫間】
当社のお客様でメンター制度がうまくいっている企業さまは、メンターに対して人事が1on1を月一行っている事例もあります。採用人数が多い場合は、上司が行ってもいいかもしれませんね。
制度を整えるということで、新入社員のストレスマネジメントへの効果が一番高いことは分かったのですが、管理職やトレーナーが行うストレスマネジメントや新入社員・若手社員のレジリエンス力を上げることについても、お話しいただけると嬉しいです。
【森川氏】
まず管理職やトレーナーが行うストレスマネジメントは、仕事の背景を伝えることが重要性です。
例えば、雑務の渡し方です。最近の若者は、雑務を嫌がります。ただし新入社員に対して、雑務を行う必要性はありますし、雑務を行うことで周りが受け入れやすくなるとも言われています。
雑務を依頼する時でも、背景を伝えることが重要です。「この仕事を通して、今後行う仕事の全体像を把握できる」などです。もちろんすべての仕事の背景を伝えることが難しい場合もあると思います。その際は雑務を行ってくれたことに対して、お礼を伝えるのもいいでしょう。そのことにより、新入社員・若手社員は、存在承認を得ることになります。
また目標設定の際に、成果目標や行動目標を伝えるだけではなく、意義目標を伝えることも重要です。何のために、この目標を達成するかが分からなくなるためです。
※ 当社「管理職のための目標設定・管理研修」のテキストを抜粋
次に新入社員・若手社員のレジリエンス力については、「利用と貢献」という話を伝え続けていくといいでしょう。
「会社を利用するが、しっかり貢献する」ということです。この時に、どのように利用したいかを聞いていくといいでしょう。極端な言い方になるかもしれませんが、「何年勤めたいのか?その年数の間で会社をどのように利用したいのか?そして、その時、君はどのように貢献していくのか」ということです。この内容を言い続けることによって、メタ思考で物事が見えるのと、未来志向になるため、レジリエンス力を高めていく一つの方法です。
【迫間】
ご質問がありましたので、こちらご紹介します。
・管理職にも育成の大切さを伝えなければいけないけれど、どうしたら良いか。
【森川氏】
育成とパフォーマンスが繋がっていることを伝えたほうがいいです。1名離職者がいたら、その8倍はパフォーマンスを十分に発揮できていない人材がいると言われています。
パネルディスカッションと質疑応答の内容をもとに、参加者同士でダイアログを行いました。
GrowthMeetingを通して、自身が心から実施したいこと、感想をチェックアウトとしてお話しいただきました。
・自分の中で目標があれば色々なストレスがかかっても、乗り越えられるように感じた。目標を持ってもらうことを大切にして、ストレスを上手くコントロールできるようになってもらえたらと思う
・同じ悩みのある会社さんもあって、非常に面白かった。新入社員に対するサポートよりも、受け入れ側への施策を展開していくことが大切。月に2回人事に関する経営会議があるから、そこで口酸っぱくして伝えていくことが大切だなと改めて感じた。継続して伝えることで、風土を変える一歩になるように思う
・森川さんのお話しのなかで、一番最初は支える力というのが学びになった。メンターはまだ取り入れていないけれど、支える風土を作らなければいけないなと感じた。来月ストレスチェックを実施して、結果を見ながら具体的にできることを見つけられたらと思う
・「ありがとう」からスタートしたいと思った。気軽に気楽に挨拶の声掛けを増やしていく
・新人の課題にばかり目を向けていたが、新人の未来にどう繋げていくか、会社との関わりを改めて考えたい
・このセミナーの話を、役職付きの社員にも紹介したいと思います。
今回はこのような機会を頂戴し、ありがとうございました。私は企業の成功を支援するコンサルタントであり、個人の幸福を支援するカウンセラーです。企業にとっても個人にとってもより良い状態を作っていけたらと思っています。今回は基本的なストレスマネジメントの考え方をお伝えしましたが、一つ一つの施策(例えばメンター制度など)を考える際には、こういった全体像を押さえながら考えてみていただければと思います。ありがとうございました。
Growthの結果を軸としながら、参加者それぞれの経験を共有・対話・探求し、若手・新入社員の活躍を後押しできる施策を共に探求していきたいという想いで開催しています。
Growth結果から若手・新入社員の状況を把握し(インプット)、 Growth Meetingや1on1等を通して数値の背景を対話し考え(スループット)、 現場でアクションを実行していく(アウトプット)までがGrowth Meetingです。
他社の人事や育成担当者と対話を行うと、自社内だけで考えていても出てこないような施策が出てきて、対話の中から気づきや認知の広がりを感じることができます。皆さんが話しやすい安心できる場づくりを行っていますので、ぜひお気軽にご参加ください。
※ Growthとは? 若手・新入社員に必要とされるセルフマネジメント力の醸成とリーダーシップ発揮の意識醸成を目的とした、月1回の振り返りツールです。 Growthについては、コチラをご覧ください