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[ 研修・セミナーレポート ]
2023年4月5日 ビジネスマナー研修ー公開講座研修レポート
- 2023/4/11作成ー本内容は、2023年4月5日に開催した「ビジネスマナー研修」の公開講座研修レポートです。受講内容や、受講前と後の変化などをレポートとしてまとめていますので、ぜひご覧ください。(参加企業数:17社、参加人数:96名、集
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「新入社員が電話を取らない!」その理由と効果的な対策を解説
更新日:
「新入社員が電話をとってくれない…どうして⁉」
積極的に電話を取ろうとしない新入社員に、お悩みや不満を感じている方も少なくありません。
近年、日常生活の中で固定電話の使用機会が減ったこともあり、電話対応に苦手意識を持つ新入社員が増えていると言われています。
そうは言っても、電話対応は大切な業務の一つ。
そこで本コラムでは、新入社員が電話を取らない背景と共に、新入社員に実施すべき対処法についてもお伝えしていきます。
本コラムを参考に、新入社員が安心して電話対応をできる状態をつくっていきましょう。
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1、新入社員が電話を取らない4つの理由
新入社員が電話を取らない理由は、大きく次の4つです。
・電話自体に慣れておらず対応できるか不安だから
・電話対応でミスや失敗をしたくないから
・電話対応の重要性を理解していないから
・自分が電話をとらなくても他の誰かがやってくれると思っているから
これらについて詳しく説明します。
1、電話自体に慣れておらず対応できるか不安だから
最近の新入社員はそもそも家庭に固定電話がなかったり、ある場合も悪質な勧誘電話などを避けるために、電話に出ないように言われている方が多くいます。
その結果、固定電話に馴染みがない方が多くいます。受話器の置き方さえ知らない方もいます。
また、今の新入社員は特に、予測できないことへの不安感と対応力への不安を強く持っています。電話で何を言われるか分からない、言われたことには、その場で即対応しなければならないと過度に考えていることが、電話対応への不安を増幅させている原因です。
このように、そもそも電話に慣れていないことで電話を難しく捉えすぎており、不安が大きくなることで電話を取らないようになってしまっている新入社員がいます。
2、電話対応でミスや失敗をしたくないから
新入社員は相手と直接対話するため、ミスすることが怖いと感じて電話を取らなくなる場合があります。ミスをすると誤解やトラブルに繋がる可能性があるためです。
新入社員が想像するミスは、例えば以下のようなものです。
・正しく取り次ぎできなかったらどうしよう
・知らないことを聞かれたたどうしよう
・相手が話していることについて全く理解できなかったらどうしよう
・対応がうまくできず、相手を不快にさせた、クレームになったらどうしよう
・電話で相手の電話番号を確認し忘れて、返しの電話ができなくなったらどうしよう
・電話で間違った情報を伝えてしまい、その後訂正できなかったらどうしよう
このように、ミスすることなく対応できるか不安になり、電話を取らないという選択をする新入社員がいます。
3、電話対応の重要性を理解していないから
新入社員の中には、電話対応の重要さを理解してないために電話を取らないという選択をしている人がいます。電話対応は下っ端がやる仕事だと考え、且つ、自分がやりたい仕事があったりプライドが高い新入社員は、電話を取らないという選択をします。
このような新入社員は、電話対応から学ぶことがないと考えている可能性があります。このような考えを持つ人は、早く成果を出すための仕事をやりたいという意欲が強い新入社員に一定数います。新入社員に同期が多いと、電話を取る新入社員と、全くとらない新入社員が出てくることもあります。
4、自分が電話をとらなくても他の誰かがやってくれると思っているから
新入社員で配属先に同期が大勢いる人は、自分が電話に出なくても誰かがとってくれると思い、電話を取らない場合があります。できるだけ楽をしたいという思いがあると考えられます。電話対応の重要さを理解していないと出ている現象は同じですが、原因は異なります。
このような新入社員は、成長意欲や貢献意識が弱く、できるだけ楽して稼ぎたいという考えを持っている可能性があります。
2、新入社員が電話を取らない状況を改善する8つの対策
前章で述べた原因に対して、新入社員が電話を取れるようにするための対策を8つ紹介します。
1、正しい見本を提示する
電話対応のイメージをしやすくするために、まずは正しい見本を提示しましょう。
例えば、当社のビジネスマナー研修では、電話対応のやり方を動画で視聴しています。
動画の中では、電話対応の間違い探しを行いながら、電話対応のマナーや流れを理解します。
2、電話マニュアルを作成し、手に取れる場所に常備する/参考:サンプルあり
新入社員向けに電話対応マニュアルを作成し手に取れる場所に常備しましょう。マニュアルがあることで、対応に迷うことが少なくなるためです。
当社のビジネスマナー研修では、次のようなスクリプトをお渡しして基本的な電話対応を行えるようにしています。
下記のコラムに、より具体的な電話対応を記載しています。よろしければご覧ください。
これで安心!電話対応の基本マニュアル|新入社員の苦手意識を取り除こう
このような基本的なスクリプトの他に、マニュアルの中には、取り次ぎ方法、保留の仕方など電話の操作に関することも記載しておくと確認しやすいです。よくある質問や問い合わせが決まっている場合は、その時の対応方法についても記載しておきましょう。
また、電話で確認し忘れることがないように、下記のような電話対応のフォーマットをマニュアル内に入れておくこともおすすめです。確認漏れを防ぐことができます。
ただ、マニュアルの活用には注意点が2つあります。
① あくまでも参考にするもので、その通りに行えばいいというわけでないこと
マニュアルがあると、その通りに進めたら良いと考えて、相手を気遣う気持ちがなくなってしまう場合があります。しかしそれでは相手によくない印象を与えかねません。
そのため、新入社員自身で、相手に気遣う対応をすることを大前提に、そのための参考としてマニュアルを活用するように伝えましょう。
② 都度更新していく必要があること
マニュアルは更新していかないと情報が古くなり、いずれ意味のないものとなっていきます。
そうならないためにも、マニュアルに記載されていることから変更があった場合は、都度修正するようにしましょう。
この修正は、普段マニュアルを使用することの多い新入社員にお願いすると、来年度の新入社員にとってわかりやすい情報にアップデートされていきます。
これらのことを意識してマニュアルをうまく活用できると、新入社員の不安を解消することができます。
【参考コラム】新入社員が業務に迷わないために必要なマニュアルの作り方と使い方
3、電話対応のロールプレイングを行う
マニュアルを作成したら、電話対応のロールプレイングを行いましょう。実際に体験することでわからない点に気づくこともあり、事前に確認することができます。
ロールプレイングを行う際は、先輩同士でやってみせて、その後、新入社員に実施してもらうようにします。はじめに見本を見せて新入社員に客観的にみてもらうことがポイントです。
4、実際の新入社員の電話対応を見て指導する
新入社員が実際に電話対応を行っている場面を見て、指導する機会を設けましょう。上司や先輩から問題ない箇所や改善方法を教えてもらうことが安心に繋がります。
ただ、実際の新入社員の電話対応をみて指導するタイミングについては事前に伝えておくようにしましょう。そのことを知らず、「さっきの電話対応なんだけど、こうした方がいいと思うよ」というアドバイスをされると、こっそりと聞かれていたことに対して不信感や嫌悪感を抱く人もいるためです。
そうならないためにも、「この1週間は、電話対応強化期間として、自分が見えた範囲で気になることを伝えさせてもらうね」などと伝えておくようにしましょう。また、強化期間でない場合もたまたま電話が聞こえて気になったことがあったら、伝えさせてもらってもいいかを上司や先輩は新入社員に確認しておきましょう。
その確認がなく、急にフィードバックされると、監視されているように捉えてしまう可能性があり、注意が必要です。
5、電話対応で不明点があったら、すぐに代わっていいことを伝えておく
新入社員がミスを恐れてなかなか電話対応をしない場合は、「不安になったらすぐに先輩に代わっていい」ことを伝えておきましょう。いつでも先輩に代わることができる、という安心感があることで負担感を減らすことができます。
電話対応は、内容を予測することができません。中には、新入社員が対応しきれない場合もあります。
その際に、新入社員が「一人でどうにかしなければ」と思ってしまうと、プレッシャーになり、電話を取らなくなってしまいます。そのため、わからな場合は、先輩に代わっても大丈夫という安心感があることで、電話を取りやすくすることに繋がります。
新入社員が入社して間もない頃は、相手の会社名、名前、用件だけ聞いて先輩に代わり、代わった先輩の横について、どのような対応を行うのかを観察することもおすすめです。
周りで会話や雑音がなければ、先輩にスピーカーで電話をしてもらうと、やりとりのイメージがよりしやすくなります。そのようなやりとりの中で徐々に新入社員が自身で対応できる範囲を伸ばしていきましょう。
6、新入社員が電話を取りやすくするための環境を整える
新入社員が電話をとりやすくする環境を整えることも必要です。
例えば、シーンとした空間に自分の声が響き渡るというような環境だと、皆に聞かれている気がして怖さを感じてしまう人もいます。
基本的に人の声がある環境だと気にならないかもしれませんが、人が少ない職場や会話が少ない場所だとBGMをかけておくとかなどの対応も検討してみましょう。
7、電話対応は会社にとっても自分にとっても大切な仕事の一つということを伝える
新入社員が電話対応の重要さを理解していない場合は、電話対応は会社にとっても自分にとっても大切な仕事の一つであることを伝えましょう。
電話対応が会社にとっても自分にとっても大切な仕事であることを理解しきれていないことが原因と考えられるためです。
特に個人向けサービスの場合は、電話対応の印象が購入の決め手となる場合もあります。また、電話から受注や継続に繋がることもあります。
クライアントや取引先から電話が掛かってくる場合は、緊急性が高いことが多く、誰かが要件を受け取らないと仕事が進んでいきません。電話対応はそれほど、大切な仕事なのです。
また、電話対応は社会人としてできて当たり前なスキルです。新入社員のうちに対応できるようになっておかないと、年齢を重ねたときに急な状況で電話をとることになった時に対応できず、後々恥ずかしい思いをすることになりかねません。
このように電話対応は、会社にとって大切な仕事であり、2年目社員以降になるとできて当たり前と見なされるスキルであることを伝え、新入社員が積極的に電話をとってくれるようにしましょう。
【参考】先輩社員との時給の差を伝える
電話対応が、重要な仕事と伝えても、素直に対応しない新入社員もいます。
その場合は、先輩社員と新入社員の時給の違いを伝えることで、電話対応を行うのはどちらの方が費用対効果が期待できるのか、伝えることも一つの手です。
あまり推奨はしない伝え方ではありますが、こういった伝え方をすることで、納得し、行動変容へと繋がる新入社員もいます。
8、社会人としての自覚を促す
自分が電話を取らなくても誰かがやってくれると思っている新入社員については、社会人としての自覚を促すことが必要です。自分が楽できたらいいや、という自利の意識しかなく、利他の精神を持てていないことが原因として考えられます。
自利から利他に意識を向けられるようにするためには、リーダーシップを強化することが必要です。当社ではリーダーシップを「人や組織に対して、ポジティブな影響を与え続け、その上で自身の未来も今も幸せであること」と定義しています。
それぞれがリーダーシップを発揮してポジティブな影響を与えることで、それが自身にも返ってくるということを体感できるためです。
新入社員がリーダーシップを発揮できるようにするためには、新入社員が周囲にポジティブな影響を与えた場面をみたときに、都度ポジティブフィードバックをするようにします。そうすることで、新入社員は自分も何かしら周囲にポジティブな影響を与えられていることを自覚していきます。
その感覚が強くなると、利他の精神が高まります。そして、周囲に対してポジティブな影響を与えることのできる仕事をより一層積極的に行うことが期待できます。
今回紹介した8つの対策について、自組織で実施した方が良いと感じたことを1つ以上選び、早速取り組んでいきましょう。
なお、もしも社内での実施が難しい、という場合は外部のマナー研修の受講をお勧めします。アーティエンスのマナー研修では、電話対応を実践形式で学ぶことができます。ぜひ、ご検討ください。
3、まとめ
今回は、新入社員が電話を取らない理由と改善するための施策を8つ紹介しました。
新入社員が電話を取らない理由は大きく以下の4つと考えられます。
・電話をすることに慣れておらず対応できるか不安だから
・電話対応でミスや失敗をしたくないから
・電話対応の重要性を理解していないから
・自分が取らなくても他の誰かがやってくれると思っているから
これらの理由を改善するために8つの施策をお伝えしました。
・正しい見本を提示する
・電話マニュアルを作成し、すぐに手に取れる場所に常備する
・電話対応のロールプレイングを行う
・実際の新入社員の電話対応を見て指導する
・電話で不明点があれば、すぐに代わっていいことを伝えておく
・新入社員が電話を取りやすくするための環境を整える
・電話対応は会社にとっても自分にとっても大切な仕事の一つということを伝える
・社会人としての自覚を促す
新入社員が電話を取らない理由に合わせて、適切な対策を行いましょう。
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