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[ コラム ]
メンバーの力を引き出す!管理職研修でリーダーシップを磨く方法
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管理職候補研修で差をつける!昇進前に押さえておきたいこと
更新日:
「管理職候補者が管理職となった時に成果を出せるよう、準備をしておきたい」
このような考えで管理職候補研修の実施を検討していることと思います。
管理職は一般社員とは異なる役割を担うため、新たなスキルやスタンスを身につける学習時間が不可欠です。
また、管理職に昇進した瞬間から役割を果たせるように、管理職になる前の段階で研修機会を設けることが重要です。
本コラムでは、管理職候補研修を実施する3つの目的と、それぞれの目的に適した研修内容について詳しくお伝えします。
管理職候補が必要なスキルとスタンスを身につけ、管理職になった時に迷いなく役割を果たせる状態を目指しましょう。
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目次
1. 管理職候補者向け研修の目的は「一般社員から管理職になるための準備」
管理職候補研修を行う目的は「一般社員から、管理職になるための準備」です。十数年前と比べて、管理職に求められる役割は多くなり、責任も重くなっています。そのため、より丁寧に一般社員から、管理職への準備を行うことが、管理職になってからの活躍を支えるポイントとなっています。
具体的には、管理職の役割(※)の中から、自組織に最も重要な役割を一部を切り出し、その役割を遂行するために必要となる研修を前もって行う、等があげられます。
例えば、チーム力が弱い組織であれば、チームビルディングや部下育成を行うのもいいでしょう。管理職同士の連携が弱いのであれば、情報の伝達と共有を高めていくための研修を行ってもいいでしょう。
このように管理職候補研修では、管理職に求められる役割のうち、自組織に最も重要な要素を切り出し、必要な意識やスキルを伝えていくことが重要です。
(参考)管理職候補研修を通して、管理職登用へのアセスメントを行う
管理職候補研修を通して、管理職登用へのアセスメントを行う組織もあります。能力開発をしながら、研修を通して管理職の適性や能力があるかを確認していきます。本格的なアセスメントを行うケースもあれば、講師からのフィードバックですませるケースもあります。
【関連記事】管理職研修は4種類!種類別の目的とおすすめの研修内容12選
2. 管理職候補研修で期待される3つの効果
管理職候補者向け研修の効果は、下記3つがあります。
・管理職になることに対して前向きな感情を持てる
・昇進後の管理職業務へのスムーズな移行ができる
・事業戦略の推進のための組織創りが進む
それぞれ詳しく説明していきます。
2-1. 管理職になることに対して前向きな感情を持てる
管理職候補研修には、管理職になることに対して前向きな感情を育む効果があります。管理職になるための心の準備期間を通常よりも長く設けることで、「管理職」という経験が自身のキャリア形成にポジティブな影響を与えることを認識していきます。
具体的には、管理職候補研修内で、管理職候補の社員自身の「ありたい姿」と、「会社が求める管理職像を統合していく」ことをお勧めします。「素晴らしい組織とはどのような組織か?」「管理職候補の社員自身が描きたい未来はどのようなものか?」「自身は素晴らしい組織のために、どのような働きかけができそうか」等を探求するワークを行うだけでも、管理職になることに対しての前向きな感情を持ち始めることができます。
(参考)管理職になりたくない社員の増加
パーソル総合研究所が2022年11月8日に発表した「グローバル就業実態・成長意識調査(2022年)」では、「管理職になりたい」と思っている人の割合は19.8%というデータが出ています。80%強が管理職になることに対して、後ろ向きといっても過言ではないでしょう。このような状況を打破するためにも、管理職候補研修で管理職になることに対して、前向きな感情を育む必要があります。
【参考コラム】「管理職になりたくない」現象―潜むリスクとデメリット|対処法あり
2-2.昇進後の管理職業務へのスムーズな移行ができる
管理職候補研修は、昇進後の管理職業務へのスムーズな移行をサポートする効果があります。
昇進後の管理職業務は、一般社員の業務とは異なる役割や責任を伴います。多くの課題に対峙することにもなります。管理職候補者向け研修を実施することで、そうした課題自体を共有できたり、解決に向けたスキルをあらかじめ伝えておくことができます。そのため、実際に管理職になった際に、課題への抵抗感が下がったり、解決までのスピードが上がることが期待されます。
例えば、管理職の役割である「職務権限に基づく意思決定・決裁」については、他部署との衝突・対立が課題として良くあげられます。その課題を乗り越えるためには、自チームメンバーの理解と納得などが必要になります。これらに必要なスキル習得を管理職候補研修を通して学ぶことで、昇進後の管理職業務へのスムーズな移行が可能になります。
2-3. 事業戦略の推進のための組織創りが進む
管理職候補研修は、事業戦略の推進のための組織創りが進む効果があります。
管理職候補研修は、自組織の管理職の育成です。そのため、管理職候補研修を通して近い未来の事業戦略を推進できる組織作りを進めることができます。
事業戦略上必要な役割や人員を洗い出し、それらの要素を管理職候補者に伝えることで、事業戦略を推進できる組織作りを進めることができるでしょう。
例えば、新たなサービスの立ち上げができる組織を創ることが必要な場合は、リーダーシップの発揮の役割に注力した管理職候補研修を実施することもできます。
※穴埋めのように管理職の人数を増やすだけでは、組織は混乱に陥ってしまいます。これは、急拡大しているベンチャー企業やスタートアップ企業などによく見られるケースです。事業戦略の推進を見据えて、管理職候補を見出し、育成していく必要があります。
3. 【効果別】管理職候補者向け研修の内容例と注意点
「2. 管理職候補研修で期待される3つの効果」を達成できる管理職候補研修の内容とは、どのようなものでしょうか。下記のそれぞれについて、研修内容例や内容を決める際の注意点をお伝えします。
・管理職になることに対して前向きな感情を持つ
・昇進後の管理職業務へのスムーズな移行ができる
・事業戦略の推進のための組織創りが進む
3-1. 「管理職になることに対して前向きな感情を持つ」ための研修
管理職候補が「自身と組織」に対して、前向きな感情を持つ研修内容にしていく必要があります。なぜなら、管理職に必要なスキルをどれほど渡しても、管理職になることへの前向きな感情を持てなければ、研修効果が生まれないからです。前向きな感情があってこそ、習得し、実践しようとする意識・行動が生まれ、研修効果が高まります。
具体的な研修内容の例を2つあげます。
1)ハイパフォーマーな管理職のストーリーテリング
自社のハイパフォーマーな管理職を選定し、その方にストーリーテリング(※)を実施してもらいます。ストーリーを通じて、管理職候補の管理職に対する前向きな感情を醸成します。
ハイパフォーマーの管理職が「どのような想いで管理職という役割を全う」し、それが「自身の人生の豊かに、どうつながっているのか」ということを語ってもらいます。
どのような困難があり、それをどう乗り越えていったかを生々しく話してもらうことが重要です。きれいごとだけ並べることは、聞き手の疑心感を高めるので避けた方が良いでしょう。そのストーリーを聞くことで、自身が管理職になったときのイメージを創造することができ、自身が望む管理職像の探求が進みます。
(参考)ストーリーテリングとは
自身の経験や想いをオープンに、かつ、人間味を持ってストーリーとして伝える方法。抽象的な単語や情報を羅列するよりも、相手の記憶に残りやすく、得られる理解や共感が深い。組織の理念やビジョンなどを、メンバーに浸透、動機づける際に活用されることが多い。(ストーリーで話す方法と論理的・数値的に話を伝える方法とでは、人の記憶の残りやすさに最大22倍差が生じるとの研究結果もある。(スタンフォード大学 Jennifer Aaker教授))
2)経営者との対話
経営者と対話することで、管理職に対して前向きな感情を持ちます。
経営者との対話を通して「自組織の未来」と「管理職候補社員自身の未来」が、どうすれば素晴らしくなっていけるのかを探求します。そして、今、現実に起こっている組織の課題に経営者と共にどう乗り越えていくといいかを考えていきます。
経営者が一方的にきれいごとや想いを伝えるだけでは意味がありません。経営者との対話を通して、自組織にとっての素晴らしい未来を意味づけしていくことが重要です。
なお、一般的に経営者の意見が強くなることが多くなります。一方的に押し付けられた未来では、管理職の前向きさは醸成されません。経営者の影響力を抑えるためには、外部のファシリテーターを招くことをお勧めします。
3-2.「 昇進後の管理職業務へのスムーズな移行」を支援する研修
管理職候補が昇進後にスムーズに移行できる研修内容を設定する必要があります。管理職になった際の課題や解決するためのスキルを持ち合わせておくと、管理職候補も安心して、管理職になることができます。自社の状況にあわせて、内容を設定していくことが大切です。
研修内容を設定するための具体的な方法は、下記のようなアプローチがあります。
・現管理職や管理職候補の強み・弱みを踏まえて、研修内容を決める
・管理職候補にアンケートを取り、学びたいスキルを確認し、研修内容を決める
それぞれ説明していきます。
1)現管理職や管理職候補の強み・弱みを踏まえて、研修内容を決める
経営者・人事から見て、今後の事業戦略を達成する上での、現管理職や管理職候補の強み・弱みを整理し、そこから研修内容を決めていくといいでしょう。
この際に、強みを伸ばすことにも意識を向けましょう。なぜなら強みをより強化することで、管理職になった際にすぐにパフォーマンスが出しやすくなります。また弱みを改善すると、管理職になった際の躓きそうなポイントを事前にカバーができます。
管理職候補である状況でも、現場である程度活用できるスキルを渡すことが重要です。また、学んだ内容を現場で実践できる機会を創ることも大切です。
研修で良質なスキルを学んでも活用されなければ、スキルは習得されず忘れ去られてしまいます。管理職候補の段階でも、すぐに使えるスキルを選定し、そのスキルを使い続けることで習得が促されます。
2)管理職候補にアンケートを取り、学びたいスキルを確認し、研修内容を決める
管理職候補にアンケートを取り、学びたいスキルを確認し、研修内容を決めるのも一つの方法です。管理職候補自身が必要としているスキルなため、研修への前向きさが生まれやすくなります。また、管理職候補にアンケートを取ること自体が、研修を受けるという当事者意識を高めることにも繋がります。
あくまで管理職候補として何を学びたいかを伝える必要があります。その前提がなければ、プレイヤーとしての専門知識を学びたいというアンケート結果が出てくることがあるためです。
3-3. 「事業戦略を推進する組織創りを進める」ための研修
事業戦略の推進のための組織創りを促進するための研修内容は、組織によって異なります。事業戦略上、どのようなスキルが必要なのかを整理し、実施してくことが求められます。
例えば、事業戦略として「新規事業やサービスを立ち上げたばかりで、そこに管理職をアサインしたい」という状況であれば、「物事を前に進めるリーダーシップ開発」や、「新規事業開発を行うプロジェクトマネジメント」を学ぶ必要があります。
良くある失敗するケースは、一般的な管理職候補研修や新任管理職研修を行ったが、事業戦略と結びつかないケースです。実際に研修をしても、そのスキルを発揮できる業務が少なかったり、そもそもポストがない場合もあります。
このように、事業戦略の推進のための組織創りを促進することを意識して、研修内容を設定する必要があります。
【関連記事】管理職研修の必要性を見極める方法と、経営者・管理職への理解の促し方
4. まとめ
本コラムでは、管理職候補研修に関して、お伝えしました。
具体的には、下記内容をお伝えしました。
・管理職候補者向け研修の目的は、一般社員から管理職になるための準備
・管理職候補研修で期待される3つの効果
-管理職になることに対して前向きな感情を持てる
-昇進後の管理職業務へのスムーズな移行ができる
-事業戦略の推進のための組織創りが進む
・【効果別】管理職候補者向け研修の内容例や内容設定方法、注意点
本コラムを通して、自組織にあった管理職候補研修をどのように選んでいけばいいのか、ご理解いただけたのではないでしょうか。
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