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新入社員育成、優しく指導すべき? or 厳しく指導すべき?【Growth Meetingレポート】

更新日:

作成日:2022.12.19

新入社員育成、優しく指導すべき? or 厳しく指導すべき? Growth Growth Meeting
2022年12月16日に『新入社員育成、優しく指導すべき? or 厳しく指導すべき?』をテーマに、Growth Meetingを開催しました。(参加者数:8社8名)

1)概要

今回のGrowth Meetingは、『新入社員育成、優しく指導すべき? or 厳しく指導すべき?』をテーマに実施しました。

「今どきの新入社員は、優しく指導しないと効果が得られない」
「新入社員には、やっぱり厳しく指導していく必要がある」

など、新入社員育成に取り組む中で、様々な意見や想いが生まれているのではないでしょうか?

—— 新入社員は、優しく指導すべきか?それとも、厳しく指導すべきか?

人事や育成担当者様からよくいただくこの問いについて、対話を通して深めていきました。

2)Growth Meeting内容

Growth Meetingの内容の一部をご紹介します。

Growth結果と事前ワークの共有・チェックイン

若手・新入社員に回答して頂いている、Growth11月の結果を共有しました。

※ Growthとは
若手・新入社員のセルフマネジメント力・リーダーシップの向上を目的とした、振り返りツール(パルスサーベイ)です。毎月、10の設問に回答してもらい、その数値の変化を見て新入社員の育成をフォローします。Growthについて詳細を見る
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※ Growth Meeting投影資料より一部抜粋

また、事前ワークとして、次の問いに対してjamboardに記載して頂き、それらの情報を見た気づきなどを共有して頂きました。

Growth結果(特にQ6「私は自組織で成長してきていると感じている」)や、現場の状況をふまえて・・・「新入社員は厳しく指導すべき?優しく指導すべき?」というテーマに対して、感じていること・モヤモヤしていること・聞いてみたいことは?
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※ Growth Meetingの対話で活用したjamboard

Growthの結果とjamboardの内容を見たうえで、「今の率直な気持ち・気になっていること、Growthの結果を見て感じたこと」などを参加者同士で共有し合いました。

そこでは、次のようなコメントがありました。

・厳しくしたらパワハラと言われ、優しくしたら成長を促すことができないのではないか、というところから動くことができず、方向性を定められていないように感じています

・若い今の子たちは、厳しくしたら怖いと感じ、優しくしたら物足りないと感じる子もいるように思うので、どういう教育をしたら会社に定着するのかを学べたらと思っています

・「優しくと甘やかすの境界線が分からなくなる。」という付箋を見て、まさに自分の会社でも課題になっていて、どうしようか悩んでいるところでした。自組織に適切な育成方法を考えたいです

・参加するのは初めてですが、新入社員の育成方法に難しさを感じているので、皆さんと話をしながら学びを深められたらと思います

情報提供

新入社員育成を優しく指導すべきか、厳しく指導すべきかを考えるにあたり、自身が新入社員だった頃にどのような育成を受けていたかを振り返りました。
時代背景を基に、新入社員育成を振り返ってみましょう
※ Growth Meeting投影資料より一部抜粋

その後、当社の調査やクライアントからのヒアリングで見えてきた、最近の新入社員の特徴をお伝えしました。

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※ Growth Meeting投影資料より一部抜粋

各年代ごとの具体的な事例を記載した資料と、最近の新入社員の特徴を記載した資料は、下記フォームからダウンロードして頂けます。

    下記フォームより必要事項をご入力の上、送信してください。
    ご入力いただいたメールにダウンロードURLが届きます。

    ※同業者からのお申し込みはお断りしております
    ※ご入力いただいたメールへ、人事に役立つメルマガ(週1回程度)を配信いたします

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    グループセッション1:新入社員には厳しく指導した方がいいのか?優しく指導した方がいいのか?

    今回のテーマを探求していくにあたり、まず、弊社の迫間 (厳しく指導派) と近藤 (優しく指導派) がそれぞれの立場になりきって、ディベートを行いました。参加者の方々には、ディベートの内容をただただ聴いていただきました。
    Growth Meeting

    迫間 (厳しく指導派)
    迫間 (厳しく指導派)
    優しく指導していたら甘えるでしょ

    厳しく指導しているから、辞めちゃう子が減らないんですよ
    近藤 (優しく指導派)
    近藤 (優しく指導派)
    迫間 (厳しく指導派)
    迫間 (厳しく指導派)
    厳しく指導して辞めるのであれば辞めてもらっていいんじゃない?

    ※ 本人の意見とは異なる部分もありますが、それぞれの立場になりきってコメントしています。予めご承知おきください。

    次に、参加者同士で、改めて、新入社員に対して「厳しく指導した方がいいのか?優しく指導した方がいいのか?」というテーマで、友好的に対話をしました。

    対話の一部をご紹介します。

    厳しさの定義

    ・ディベートを見て、迫間さんが考えている厳しさと、近藤さんが考えている厳しさって同じなのかな?
      ▶厳しいの定義をすり合わせられると、より良くなっていくのではないかなと思う
      ▶受け止め方もそれぞれなので、一概にどちらがいいのかは言えない気がする

    厳しさとして何を伝えるか

    ・学生と社会人の切り替えはやっぱりちゃんとやらないといけない
      ▶自分の会社では外部の講師に厳しく指導してもらっている
      ▶現場に入ったら、信頼関係を築いたうえで、こういうことをしたら厳しく指導するからね、ということを事前に伝えていることもある

    ・社会の厳しさは伝えないといけないと感じた

    ・指導する側は仕事を覚えてもらいたい

    ・工場だと命の危険に関わることもあるので、より厳しく教えていく必要はあると思う

    最近の新入社員について

    ・社会人だからこうしましょうね、ということを伝えたら、説教くさいと言われた
      ▶最近の若手は知識も豊富で、すでに知っていることも多いと思うからので、教えるではなく、自分たちで考えてもらう方が説教臭くはならないのではないかと思う

    ・「社会人とは」ということは既にみんな知識は知っている気がするので、行動に移すための研修をしてあげるといいのでは?

    ・教えられる側は、厳しくされるとモチベーションが下がってしまう

    ・悪いことは悪いと伝えてくれたうえで、改善を一緒に考えてくれた先輩は心の支えになっていたなと思った

    ・会社が雇っているというより、対等な立場を求められる

    ・若手から学ぶということもあるので、組織全体でチーム学習できると良いのでは?

    正解のない問いに対してそれぞれの意見を共有することで、視野を広げながらグループ内で対話を深めていきました。

    グループセッション2:新入社員育成における「厳しさ」とは何だろう?

    今までの話を踏まえて、新入社員育成における「厳しさ」とは何かを考え対話を行いました。

    対話の一部をご紹介します。

    良い厳しさと悪い厳しさとは

    ・時間を守るとか社会人としてのルールについては、きちんとダメと伝える必要がある

    ・良い厳しさは、新入社員が受け身にならず挑戦していくという環境創りだと思う
      ▶責任を持ってアウトプットすることに対して、研修期間でも現場でも自分で考えぬけるようにしたりとか?

    ・委縮するような厳しさは悪い厳しさになると思う

    ・心理的安全性が担保された上で、何を伝えるかかなと感じる

    ・新人が怒られていると感じるのは良い厳しさではなく、自分のために言ってくれたんだなと納得できるような厳しさは良い厳しさなのでは?

    ・良い厳しさは愛情だと思う

    ・上司のプライドとかで怒るとかは、良い厳しさにはならないと思った

    ・新入社員が乗り越えられる厳しさでないと意味がないかも

    関係性の大切さ

    ・関係性とか伝え方が一番になるのかなと思う

    ・同じ内容を伝えても、新入社員との関係性によって新入社員の受け取り方は変わってきそう
      ▶トレーナーは新入社員のためを思って伝えていても、新入社員は自分がダメだから怒られていると思ってしまっていることも多い気がする

    厳しい」という言葉は人によって定義が変わるため、伝える内容や相手にあわせて厳しさの度合いを調整すること、そして大前提として関係性が築けていることが大切なのではないか、という話が出てきていました。

    アーティエンスでは、新入社員育成における「厳しさ」とは、「新入社員が大きく変化することを求めて、強い刺激を与えること」と考えています。厳しさについてもう少し詳しく知りたい方は、下記のコラムもご覧ください。

    チェックアウト

    「自身が意識したいこと・自社で取り組んでみたいこと」や「新たに探求したいこと」、「本日の感想」等を自由に、1分程度で話して頂きました。
     任意の名前
    ※ Growth Meetingの様子

    ・自分が若い人を信頼できていなかったと気づきました。新入社員の自発性を期待して伸ばせるようにしないといけないなと思いました

    ・若い社員から教えてもらってチームで学んでいくこともあるという意見を聞いて、今まで新入社員から教えてもらうという取り組みはやったことなかったので、やってみたいと思いました

    ・厳しいと感じたことを定期的に振り返って、自分にとってどんな意味があるのかを意味づけすることが必要だと感じました

    ・この回に参加するまで、新入社員のトレーニングの中で、厳しくすべきか優しくすべきかを迷っていました。ただ、対話の中で自分の意見に共感してくれたり、他の人の意見にも共感したこともあり、大まかな方向性として自分がやっていることが間違いではないのかなと思えたのが良かったです

    ・厳しさにも良い厳しさと悪い厳しさがあることを知りました。現場の職員と関わる機会はあまり多くないけど、これを伝えていける人事になりないと思いました

    ・自分自身が新入社員だった時に、どんな時に厳しいと思ったんだろうと思い出すと、その時の上司に感謝することが多いように感じます。ただ、厳しくて辛いという感覚と感謝するまでのタイムラグが結構あるので、そこを育成で解消できるのか考えたいです

    皆さん、短い時間の中でしたが、気づきや学びがあったようでした。
    Growth Meetingでの対話を活かして、現場にどう繋げるかのヒントとなれば嬉しく思います。

    3)アーティエンスから、Growth Meetingを終えてのメッセージ 

    今回のGrowth Meetingは、『新入社員育成、優しく指導すべき? or 厳しく指導すべき?』をテーマに実施しました。

    参加者の皆さんは、優しく指導するのか、厳しく指導するのか、という正解のない問いに対して、ご自身の経験や意見を共有し、視野を広げながら対話を行いました。優しく指導するのか、厳しく指導するのかということについては、正解はなく、指導する内容や、関係性、新入社員の性格によるところが多いと思います。

    その中で厳しく指導する方が良いと思った場合、「なぜ厳しく指導した方がいいと思ったのか」について一度考えて頂けると良いかと思います。そこを考えられると、解決手段として厳しくすることの1択しかなかったことに他の選択肢が増えるようになります。一度選択肢を広げられると、より良い育成の選択をすることができるようになるため、新入社員にどうなって欲しいのかを意識して適切な育成方法を考えて頂けたらと思います。

    そして、最後に皆さんへの新たな問いをお渡しします。

    時代の変化と共に、新入社員が育ってきた環境、人々の価値観も大きく変わる中で、皆さん自身が新入社員育成において、
    1)変わらず大切にしたいこと・想い
    2)変わった方が良いこと
    とは何でしょうか。

    ぜひこの問いについても考えて頂き、ご自身や自組織なりの育成を見つけて頂けたらと思います。
    当社では、新入社員の傾向を押さえながら、時に愛情を持った厳しさで指導していく新入社員研修を実施しています。

    新入社員の育成を促せる研修をしたいとお考えの方は、ぜひ一度お問い合わせください。

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    ※ 当社資料より一部抜粋

    ▶新入社員研修の詳細はこちら
    ▶派遣型も行っています。派遣型をご希望の方はこちらからお問い合わせください。

    4)参加型オンライン勉強会【Growth Meeting】開催の想い

    Growthの結果を軸としながら、参加者それぞれの経験を共有・対話・探求し、若手・新入社員の活躍を後押しできる施策を共に探求していきたいという想いで開催しています。

    Growth結果から若手・新入社員の状況を把握し(インプット)
    Growth Meetingや1on1等を通して数値の背景を対話し考え(スループット)
    現場でアクションを実行していく(アウトプット)

    までがGrowth Meetingです。
     インプット スループット アウトプット Growth Meeting
    他社の人事や育成担当者と対話を行うと、自社内だけで考えていても出てこないような施策が出てきて、対話の中から気づきや認知の広がりを感じることができます。皆さんが話しやすい安心できる場づくりを行っていますので、ぜひお気軽にご参加ください。

    ※ Growthとは?
    若手・新入社員に必要とされるセルフマネジメント力の醸成とリーダーシップ発揮の意識醸成を目的とした、月1回の振り返りツールです。

    Growthについては、コチラをご覧ください。