- [ コラム ]
OJTトレーナーと新入社員の関係性の作り方について、人事ができることとは
- 新入社員・若手社員の育成について、OJT制度を構築されている企業が多いのではないでしょうか。しかし、OJT制度を導入していても、ほったらかしにされる新入社員がいたり、指示のみして育成を行えていないOJTトレーナーがいる等、OJTトレーナーと
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トレーニーを成長させるOJTトレーナーに必要な4つのスキル
更新日: ー
作成日:2022.6.29
2022/6/29作成ー
日本の人材育成はOff-JTではなくOJT思考が強く、「仕事を通して学ぶ」という感覚が強い企業が多いように感じます。
しかし中にはOJTという名の放置であったり、現場に丸投げしてしまっていることもあり、OJTの制度が構築されていないということも見てとれます。
OJTでの育成を行うためには、人事としてOJTトレーナーにどのようなスキルを渡せられるとよいのでしょうか。 今回のコラムでは、OJTトレーナーを依頼する際に渡して頂きたい4つのスキルについてご紹介します。
※Off-JT:OJTに対して、職場を離れて講習や研修などを行う人材教育のことを指します
※トレーニー:OJTトレーナーから育成を受けている人のことを指します
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1)OJTの目的とは
スキルのご紹介をする前に、前提としてOJTの目的について確認しておきましょう。
OJTの細かい目的は、企業によって様々かと思いますが「トレーニーの成長と自律を促すこと」は共通して言えることではないでしょうか。
ただし、よく起こりがちなこととして、業務を進めるための指導やフォローは行うけど、トレーニーの成長支援はできていないことがあります。
例えば、OJTトレーナーから言われたことをトレーニーが実行するという構造です。
これはOJTトレーナーからすると指示が楽なのですが、トレーニー自身で考える余白を無くしてしまうと、トレーニーの成長を促すことは難しくなりますし、トレーニーの受け身の姿勢が強化され、自分で考えることができなくなります。
また、トレーニーとキャリアの方向性をすり合わせできておらず、キャリアビジョンの方向性が異なっているという状況も、トレーニーの成長を支援できているとは言い難いです。
OJT制度は一見導入が簡単そうで、何となく育成できているように感じられますが、OJTトレーナーとしてトレーニーを育成していくためには、そのためのスキルが必要となります。
さらに今はコロナの影響でテレワークを実施している企業も増えました。
そうすると、OJTトレーナーの目の届くところにトレーニーがいるという時間も少なくなり、どこで手が止まっているのか、どんな感情で仕事をしているのかなどを観察する機会が減ってしまいます。
テレワークという働き方もOJT育成を難しくしている一つの要素になりますので、より丁寧にOJTでの育成を設計する必要があるのです。
【参考コラム】OJTの8つのメリットとは?効果を最大化させる4つのポイントを詳しく解説!
2)OJTに必要な4つのスキル
OJTの目的がトレーニーの成長と自律を促すこと、ということが理解できた上で、具体的にOJTにはどんなスキルが必要になるのでしょうか。
アーティエンスでは大きく4つのスキルが必要になると考えています。
4つのスキルというのは
・ティーチングスキル
・フィードバックスキル
・コーチングスキル
です。
それぞれのスキルについて具体的にご説明します。
・育成計画作成スキル
まずはトレーニーをどのように育成していくのかを計画する必要があります。
計画を立てるにあたってまずは、明確なゴールを設定しましょう。
目標は最終的な目標だけでなく、段階的な目標も設定することで、成長の道筋を立てやすくなります。
仕事の内容は、始めはトレーニーに任せてみても大丈夫かなと思える内容になると思いますが、最終的には任せきれるようになる必要があります。
任せてみるというところから、任せる⇒任せきるというグラデーションをどのようにつくっていくのかもポイントです。
任せる仕事内容やトレーニーの状態によって、そのタイミングは変わってきますので、計画は立てておきますが、状況に合わせて柔軟に対応することも必要です。※ 当社OJTトレーナー研修より抜粋
また、忘れてはいけないのは、OJT期間中にトレーニーと信頼関係を築くことができるかということです。
OJTトレーナーとトレーニーの間で信頼関係が無いと、トレーニーからしたら、このOJTトレーナーの通りに進んでいって大丈夫なのかという不安が生まれてしまいます。
そうすると、OJTトレーナーがせっかく成長の道筋を立てても、その道を素直に進んでくれなくなってしまい、成長を促すことが難しくなってしまいます。
そのため、OJT期間の中で信頼を築くための自身の存在が大きく影響することと、態度・言動にも注意を払う必要があります。
・ティーチングスキル
計画が立て終わり、実際にトレーニーが配属されたらまず教えるべきことがたくさんあると思います。
この時に意識して欲しいのは、ただ指示内容を伝えるだけでなく、トレーニーの業務遂行力が強化されるように教えられるようにすることです。
ただ指示をして、その通りにトレーニーが進めるだけでは、トレーニーはいつまでたっても成長していくことはできません。OJTトレーナーの指示が無いと動けなくなってしまうので、都度指示を出さないといけなくなり、OJTトレーナー自身も苦しむことになります。
指導するときは、トレーニーの状況や心情、そしてOJTトレーナー自身の考えや想いも含めて伝えることができると、トレーニー自身で考えて動くこともしやすくなります。
伝えるには、三段階あると言われているので、自組織のOJTトレーナーのティーチングの伝え方がどのレベルかを考えてみてください。※ 当社OJTトレーナー研修より抜粋
・フィードバックスキル
そして、指示を出すと、その作業に対してフィードバックを行います。フィードバックとして、アウトプット・結果の良し悪しのみを伝えている方はいませんでしょうか。
フィードバックは、どのようなことをできるとよりトレーニーが成長できるのかを意識して行う必要があります。
例えば、営業資料の作成をトレーニーにお願いしたとしましょう。
そのフィードバックとして、「このページに〇〇の情報がないから、だめだね。やり直しておいて」だけだと、その背景がトレーニーには伝わって来ませんし、自分のアウトプットがどうだったのかを確認することが出来ません。
この場合、次のようなフィードバックが考えられます。
もし自分がお客さんだったら、〇〇について疑問を持ってしまうかなと思ったんだよね。
過去に〇〇の情報が無かったことで、再度、打合せが必要になってしまったことがあったから、〇〇の情報もあるといいと思うんだけど、どうかな。
お客さんはこの資料で、上司の方に説明して、導入を検討してもらうようになるから、お客さんが上司の方に説明しやすいような資料にできると、より親切に思ってくれることが多いよ。今のフィードバックをもとに、このページのみ再作成してもらってもいいかな?
いかがでしょうか。
資料を作成してくれたことの感謝や、改善箇所について納得してもらえるような説明、そして、より成長してもらうためのポイントが含まれているかなと思います。
フィードバックの内容をトレーニーが理解・納得できないと、トレーニーは納得はできないけど、とりあえず言われたから直す、という思考になってしまう可能性もあり、成長に繋がっていかなくなってしまいます。
どのようにフィードバックを伝えると、トレーニーが理解・納得してくれるのかは、十分に意識をすることが必要です。
なおフィードバックですが、アーティエンスでは下記のように定義しています。 ※ 当社、22年度6月Growth Meetingより抜粋
※ 当社、22年度6月Growth Meetingより抜粋
脳科学では、ポジティブフィードバックが有効と言われていますが、時には、ネガティブフィードバックを行い、行動・態度などにも是正が必要です。
ネガティブフィードバックをする際も、グロースマインドセットを大切にすることも重要です。
※ 当社、22年度6月Growth Meetingより抜粋
・コーチングスキル
最後のスキルはコーチングスキルです。
コーチングによって、トレーニーが独り立ちできるように自律性を促していきます。
コーチングでは、OJTトレーナーとトレーニーの双方でのコミュニケーションによって、トレーニーの課題を見出し、解決していきます。
双方のコミュニケーションによって、という所が重要なポイントで、決してOJTトレーナーが一方的に課題を決めつけたりすることはいけません。
OJTトレーナーは、トレーニーに質問したり傾聴することで、トレーニーからの考えやアイデアを引き出すことが役割になります。
もし、トレーニーから出てきたアイデアが、目標としている成長とズレている場合は、目標としている成長を再度確認して、そのアイデアで目標を達成出来そうかというコミュニケーションを取ってみてください。
OJTトレーナーが考えているアイデアの方に無理やり促すのではなく、あくまでもトレーニーからのアイデアを大切にして頂きたいと思います。
※ 当社、OJTトレーナー研修より抜粋
OJTトレーナーに必要な4つのスキルについてお伝えしましたが、これらのスキルは、~ただやり方を教えてもらうだけでは理解したとは言い難く、実践を通して実際にやってみることでの気づきが多くあります。
アーティエンスのOJT研修では、4つのスキルについて学んで頂き、さらに学んだことを活かして実際に体験してもらいます。 参加者同士で、OJTトレーナー役とトレーニー役になり、どのような声がけをしたらいいのか、またトレーニー役は、言われたことについてどのように感じるか、ということを体感することで、今まで意識しきれていなかったことに気付く方が多くいらっしゃいます。
社内でロールプレイングを体験することは難しいと思いますので、ぜひアーティエンスのような研修会社に頼って頂けたらと思います。
2022年度の公開講座は終了していますが、派遣型は承っております。 部下・後輩育成(OJT)研修の派遣型をご希望の方はこちらからお問い合わせください。
日本ではOJTが多くの企業で取り入れられていますが、OJTによってトレーニーの育成を促せているかというと、課題を感じている方も多いのではないかと思います。
なぜならトレーナーにOJTに必要なスキルを渡せていないことがあるためです。
OJTというのはただ、業務の指示をするのが役割ではありません。
トレーニーの成長と自律を支援する必要があるのです。
そのためには、育成計画作成スキル、ティーチングスキル、フィードバックスキル、コーチングスキルというスキルは欠かせません。
OJTの仕方は、トレーニーの状況に合わせてやり方を見つけていくことが求められますので、お伝えした4つのスキルを元に、自分たちに会うやり方を見つけていって頂けたらと思います。
OJTのスキルについて、もっと詳しく聞いてみたい、という方はぜひこちらからお問い合わせ、もしくは下記より資料をダウンロードいただければと思います。
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