研修・セミナーレポート

2023年5月16日_OJTトレーナー研修ー公開講座研修レポート

アーティエンスOJTトレーナー研修 握手をしている女性 本内容は、2023年5月16日に開催された「OJTトレーナー研修」の公開講座研修レポートです。
(参加企業数:3社、参加人数:18名、5グループ、オンライン1クラス)

1)研修概要

研修目的・学びのポイントと、当日のアジェンダ

アーティエンスOJT研修

当日のアジェンダ

1. チェックイン/イントロダクション
2. Work0 OJTと育成とは何かを考える
3. Work1-a 育成計画を立てる
4. Work1-b 部下に伝える
5. Work2 部下の行動を改善・強化する(フィードバック)
6. Work3 部下を自律・自走させる(コーチング)
7. 本日の振り返り
8. チェックアウト

 

2)研修当日の内容

イントロダクション : 研修開始時のコメント

・個の研修で学んだことを組織で活かしたいと思っています。

・部下や後輩育成のために、何かできることを見つけたいと思い参加しました。

・新人が入ってきて何を教えたらよいのかを考えたい。

・自分が新人のころを思い出して、新人が話しやすい環境づくりをするための方法を見つけたい。

・コミュニケーション能力の高い人材を育成したいと思っている。

・OJTについて分かっていることと分からないことを上手く融合させて吸収していきたい。

・OJTをやっていく上で、何が正解なのかは人それぞれであり、新人に合わせて教育していくことが必要なので、どういうことが必要なのかを考えていきたい。

振り返り : 研修終了時のコメントと、レポート

・自分で選択して指導方法を見つけていきたい。

・相手の仕事ぶりを褒めてあげることも必要だし、改善点の伝え方も気を付けないといけないと思った。

・どんな部下でも良いところや伸ばしどころがあると思うので、まずはスタートから相手を知っていくことが大切だと再確認した。

・内向的な人が心を開いてくれるまでに、どれくらいの距離感で接したらよいのか考えさせられた。

・後輩が入ってくるまでに1か月くらいですが、手探りでも模索しながらOJTをやっていきたい。

・日頃のコミュニケーションを取っていき、OJTの業務と自分の仕事のバランスを調整していきたいと思います。

・OJTをやっていく上で悩んだら、先輩や上司に相談しながら、自分で抱え込まないようにしたいです。

アーティエンスOJT研修 ※ オンライン研修での受講生の様子

3)研修での受講生の動き

まず、冒頭で、OJTは何のために行うのか?ということを、現代社会の傾向を踏まえながら一緒に考えていきました。より現場でのイメージを持っていただくために、グループワークでは上司役・部下役に分かれてロープレを行い、具体的な育成プランの立て方や上司や後輩とのコミュニケーションの取り方などを学んでいきました。

Work0 OJTと育成とは何かを考える

アーティエンスOJT研修 ※ 当社「OJTトレーナー研修」テキストより一部抜粋

講義を聞いて、感想・気付き・もやもやをグループで共有していきました。

・組織の中での自律自走を伝えることが難しそうだと思った。

・自分が先輩にしてもらったことができるのか不安ですが、新人には成長できる環境を整えてあげたい。

・まだ後輩ができたことがないので、OJTのイメージがついていない。

・昔と比べて今の方が転職に対する意識が変わった気がする。転職は悪いということではなく、自律するために転職するという意識に。

・育成する側としては、OJTを受ける側の気持ちになって考えたい。

・私たちができることは仕事を教えることだが、自己啓発の促進のために生きる目的や働く意味などのスケールの大きなことを教えることがないので、何をどこまで教えたらよいのかがわからない。

・Z世代と呼ばれる新入社員への育成に対して難しさを感じつつも、柔軟に雑談など出来たらよいのかなと思った。

受講生のみなさんは、「まだ後輩がいないため育成のイメージがついていない」という方や、実際にOJTを受けた側として「先輩から学んだことを後輩に教えることができるのだろうか」と不安になっている方が多く、具体的にOJTトレーナーとしてのイメージがついてないという様子でした。

ここからは、「部下の育成計画」を立てていきます。育成計画で大切なポイント3つを踏まえながら、育成計画を立てていき、その後、上司役・部下役に分かれて、部下役に育成計画を伝えていきます。

Work1-a 育成計画を立てる、Work1-b 部下に伝える

アーティエンスOJT研修

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※ 当社「OJTトレーナー研修」テキストより一部抜粋

育成計画を立て、部下に伝えるというロープレを実践後、気付き・もやもや・感想をグループでシェアしていきました。

・限られた時間の中で育成計画だけでなく、新入社員の心情を汲み取って計画を伝えることが難しかった。

・OJTトレーナーが求められていることは、一貫性だと思う。昨日と今日で言っていることが違うとなると信用を失うと思うので、一貫性を持つことが大事だと思った。後輩といえど、人間なので、相手の性格を把握しないといけない。

・OJTトレーナーだけが話し過ぎてしまって、部下の反応を見ながら話せなかった。

・部下役に、失敗しても大丈夫ということや強みを伝えられたことがよかった。

・後輩がどうすれば心を開いてくれるのかを考えながら、育成計画を伝えることが難しかった。コミュニケーションの頻度を重ねながら、関係性を創っていきたい。

トレーナーから伝えたいことが多くなってしまい、「一方的に話し過ぎてしまったので、後輩の反応を見ながら寄り添っていかなければいけないよね」、というコメントもあり、後輩に育成計画を伝えることの難しさを体感されていました。 アーティエンスOJT研修 ※ オンライン研修での受講生の様子

【参考】テレワークにおいての仕事の渡し方に関して テレワークを導入されている企業様が増えていることから、オフィスとテレワークでの仕事の渡し方についてもお伝えしました。参考にしていただければと思います。

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※ 当社「OJTトレーナー研修」テキストより一部抜粋

Work2 部下の行動を改善・強化する(フィードバック)

育成計画を立てた後は、計画を実行した部下役へ行動の改善・強化のためのフィードバックを行います。

このワークでは、上司役から部下役へのフィードバック方法を学んでいきました。 まずは、部下役に対する課題と対策を洗い出し、その後どう伝えるかを考えていきます。

ワーク終了後、グループに分かれて気付き・もやもや・感想などをシェアしていきました。

・後輩の性格に合わせてトレーナーの育成方法も考えなくてはいけないと思った。

・良いところはもちろん改善した方がよいことも伝え方には気を付けたい。

・後輩の人格否定をしないように、愛情を持った指導をしたいと思う。

・この行動はこういう風に見られることもあるから、気をつけようねという伝え方をしたい。

・仕事を教える前に、相手の事をよく知ることが大切なんだと思った。

・改善点があるときに、どういうところを直したらこんな風に良くなるという具体的なアドバイスができると、相手も理解してくれるんじゃないか。

・自分の仕事をしながらOJTの仕事もできるかが不安。

アーティエンスOJT研修 ※ 当社「OJTトレーナー研修」テキストより一部抜粋

後輩へのフィードバックについて、「良いところはストレートに伝えられるけど、改善点がある場合に、相手によって伝え方や言葉使いに気を付けないといけない」とフィードバックをただ伝えるだけではなく、相手のことを考えた上で対応をしていく事が重要だと気付きを得ていた方が多く見受けられました。

Work3 部下を自律・自走させる(コーチング)

最後に、部下の自発性・自律性を促すためのコーチングについてお伝えし、上司役と部下役に分かれて、ロープレを行っていきました。より現場での活用イメージを持っていただくために、ストーリーを設定しており、受講生の皆さんには、上司役と部下役になりきっていただきました。 部下の自律・自走を促す 部下の自律・自走を促す コーチング ※ 当社「OJTトレーナー研修」テキストより一部抜粋

コーチングのワークについては、受講生の大半の方が、着地点が難しいと苦戦されている様子でした。受講生からいただいた質問に講師からコメントをする時間を設けました。

質問:コーチングは、その道に精通している人でないと難しいのではないか

【講師のコメント】
コーチングの難易度はもちろん高いですが、今回学んだ傾聴は、基本どなたでも活用できます。コーチングを行う際は、2つのことを行ってほしいと思います。

1つ目は、ちゃんと聴こうという姿勢を持つこと。
2つ目は問いの力です。

問いはいくつかパターンを持っておくと伝えやすいと思います。
例えば、○○さんはこう思うかもしれないけど、お客様はどう思っていると思う?など聞いてみると、その問いが積み上がってきて、問いの力がついていきます。

なおティーチングやフィードバック、コーチングは、混ざることがありますので、コーチングだけなどと囚われないほうがいいです。

質問:OJTを行っていると、後輩が折れてしまうこともあると思うが、その見極め方が難しいと思う。

限界を見極める方法として、観察してみてください。極端に、食欲が無い、元気がないなどです。

既にダメージがある場合には、必ず専門家に相談した方が良いかなと思います。自分で抱え込んでしまうと、本人だけではなく、トレーナー自身のダメージも大きくなります。

本日の振り返り:チェックアウト

・今までは、決められたマニュアルの下OJT指導を行えば良いと思っていましたが、新入社員の気持ちを汲み取ることが、とても大切だと感じました。

・今日のワーク全てで自分の中に答えは生まれたのですが、最初にそれありきで話をどうにも進めてしまうため、「そうかもしれない。そうじゃないかも」の気持ちで傾聴することに重きを置きたいと思いました。

・後輩が行き詰っているときに相手の意見をしっかりと聞いて、どういう方向性で行きたいかというのを聞いて、OJTの関係をいいように進めていきたいです。

・個人の性格や信念などを見極めて、本人が前向きに取り組めるようにアプローチしたいと思います。

・何をしていいか右も左もわからなかったのでOJTの目的からしっかり捉えることで自分自身の目的・意図を見失わずに指導できそうです。スキルだけでなく、考え方を感じてもらい、自走までサポートしようと思いました。

4)講師・アテンド所感

受講生のみなさんは、OJTトレーナーとして、これから後輩をみるという方が多かったです。

始めは、今年から後輩が入ってくるので、ちゃんと教えられるか不安という方や、自分がOJTを受けたことがないので、どうしたらよいかと不安な様子でしたが、実践的なグループワークを重ねていくにつれて、これなら私にもできるかも!小さなことからでもやっていくしかないよね!と、意気込みが見られるようになりました。

後輩の育成は不安なことも多いと思いますが、後輩に対して未来に繋がるような伝え方をするとよいと思います。ただ、伝え方というよりは、観察することが大事です。

後輩は先輩をみています。小さくてもいいので何か自分にできることから始めてみてください。今日学んだことを何か一つでも実践してほしいと思います。

現場でのご活躍を応援しています!

※本研修の内容のご案内資料は、下記よりダウンロードいただけます。
ご興味をお持ちの方は、ぜひダウンロードください。