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[ 研修・セミナーレポート ]
2022年11月22日 ファシリテーター研修4日目ー公開講座研修レポート
- 2022/11/28作成ー本内容は、2022年11月22日に開催した「ファシリテーター研修4日目」の公開講座研修レポートです。受講内容や、受講前と後の変化などをレポートとしてまとめていますので、ぜひご覧ください。(参加企業数:3社、参加人
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更新日:
2022/12/26作成ー
本内容は、2022年12月20日に開催した「ファシリテーター研修 5日目」の公開講座研修レポートです。受講内容や、受講前と後の変化などをレポートとしてまとめていますので、ぜひご覧ください。(参加企業数:3社、参加人数:7名、オンライン形式1クラス)
▶【公開講座】会議の進行術を学べる!会議ファシリテーション研修 開催中
ファシリテーター研修は全8回行い、全体を通して次の目的を達成することを目指しています。
今回はその5回目ということで、共創・協働を育む方法を学ぶことを目的とした研修を実施しました。
研修は、次のような流れで行いました。
研修の始めと終わりに、「今の正直な気持ち」や「気になっていること」「感想」などをありのままに、1分程度で話す時間を設けています。チェックインとチェックアウトの中で出てきたコメントから、変化を感じることができます。
・相互作用は、会議の場以外でも人が集まれば起こることという話から、昔の同期との集まりのときになるべく自分の弱音とか悩みを伝えることを意識していたな、ということを思い出しました
・午前中に、年内終わらせないといけないことを考えていたら結構あったので、ひとつずつクリアして行かなければいけないなと思っていたところです
・師走でバタバタしていますが、研修は研修として有意義な時間にしたいなと思っていますのでよろしくお願いいたします
・コロナになってしまい、1週間が経ちましたが、まだ咳が続いているのでただの風邪ではないなと感じています
・採用面談で新しい人と話す機会があったのですが、初対面の人と話すのは中々疲れるなというのも感じたことでした
・午前中監査が終わってホッとしています
※ オンライン研修での受講生の様子
相手のことをどれだけちゃんと知れるか、自分自身がどういう認知をしているかを知っておかないと、対応できないこともあるので、今日はそこを学んで頂けたらと思います。
相互作用は、自分が悪影響を与えている時もあるので、今日の研修を自分を振り返る場にもして頂けると良いと思います。
・何かを決めるとき、納得の度合いを確認する、相手の大切なポイントを知るなど、参加者をよく見て意見を聞くことは大切だと思いました
・決めつけて入ると(思いつき)で入ると否定することに気づいたので決めつけないように気を付けたいと思います。
・限られた時間の中でも結論を出したり次のアクションを決められる状態にしていきたいなと思いました
・自分の考えがオープンに話せるようになってきたことを実感出来ました。言葉にすることで、やることが明確にできると思うので、会議でも参加者に発言してもらいやすくする施策を考えていきたいです
・険しい顔をされていると、特に若手は話しにくい雰囲気に感じてしまいそうなので、本日の気づきで得た褒めるということを、皆さん自身もやって行けるといいのかなと感じました
チェックインの段階では、年末ということもあり他の仕事が気になっている様子でしたが、研修最後には、研修を通しての気づきをそれぞれが得ていて、研修に意識を向けていたことが分かります。
特に今回からは、ファシリテーターとして身に付けるスキルの難易度が上がり、また、自身と向き合うことも必要になってくるため、より深い探求と内省をされていたことが印象的でした。改めてご自身の現場での立ち振る舞いや態度に関しても、振り返る機会にもなっているようでした。
相互作用とは「互いに働きかけ、影響を与えあうこと」です。ポジティブにもネガティブにも影響を与えあうことになります。
相互作用が起きている会議と、相互作用が起きていない会議について考えました。
※ 受講生のアウトプット
会議において、素晴らしい相互作用とは?について考えてみた感想を共有しました。
・意見が次から次へと発展するのが、相互作用が起きている時で、皆が同じ方向に向いていることが特徴としてあると感じました。一方、上下関係があって指示待ちが起きている状況になってしまっていると相互作用が起きていない会議になるのではないかと感じました。
先ほどの感想の共有も踏まえて、「素晴らしい相互作用において、私たちファシリテーターが心がけたいことは?」についてダイアログを行いました。対話の一部をご紹介します。
・ファシリテーターとしては、尊重しあえる場にすることが大切だと思っていますが、どうやったらそういう場になるのかが、あまりイメージできていません
・尊重しあえる場は、意見を伝えて時にはぶつかりながらも改善していくという状態だと思いますが、どうやったら、そういう場を作ることができるでしょうか
・自分がどんな先入観やバイアスを持っているのかを認識することは大切かなと思います。例えば、会議であの人はずっと違うことを考えているなとか、あの人は発言しない人だとかの先入観を持ってしまっている時があるので、意識して持たないようにすることが大切なのかもしれないと感じました
※ 当社ファシリテーター研修資料より一部抜粋
認知とは、「主観的なモノゴトの捉え方」、または「人が外界にある対象を近くにしたうえで、それが何であるかを判断したり解釈したりする過程のこと」を指します。
「意識」と同義で扱われることがありますが、ときに認知は「無意識下」における深層心理で働くこともあります。 ※ 当社ファシリテーター研修資料より一部抜粋
自分がどのような認知で見ているのかを知らないと、周りの観察ができなくなるため、自己認知を深めていくことが大切になります。
※ 当社ファシリテーター研修資料より一部抜粋
会議体でファシリテーターとして改善していきたいと思う課題をひとつピックアップし、そこから個人の言動・行動、思考・感情、認知の状態を辿ってみました。 ※ オンライン研修での受講生の様子
「認知の状態」に対して、グループ内でシェアをした内容の一部をご紹介します。
・ズバリの意見がでたら、その意見に流されてその意見に対する議論はされずに決まってしまうことがあると気づきました
・自分が主催の会議だと、自分は人より意見があって内容も理解しているので、他の参加者より理解が早いところがあって、そうすると、他の人が理解が追いついていなかったり、分かったふりをしている人もいるだろうなと感じることもあります
・時間に追われることが多いなということが共通していました
・色んな人の立場の認知を想像すると、進め方の具体的な案が出やすくなるのかなと思いました
・経験があるとそれに引っ張られて決めつけたような感じになってしまうので、そこは考慮しないといけないと思いました
・認知を今まで意識していなかったので、掘り下げていかないといけないなと感じました
上記のシェアの内容を受けて、講師から次の内容をお伝えしました。
・認知をどう扱うか、自分がどんな認知を持っているかを知っておくことが必要です。自分の認知を知った上で、場に入ったときは横に置いて会議と向き合います。始めは難しいかもしれませんが、自分の認知を横に置こうと意識するだけで、変わってくるので挑戦してみてください
・時間に追われるときのテクニックとして、そのことを伝えてしまうという方法があります。例えば、「時間内に終わらなそうで少し焦っているのですが、延長しますか?持ち越しますか?」や、「時間が押しているので少しサクサク進めていきましょう」と伝えてみるのも一つの方法です。
・経験に引っ張られてしまう、ということについては、経験を活かせる部分は活かして頂いて良いと思います。ただ、新商品の開発とかは経験によって視野が狭まってしまうこともあるので、経験を活かす場所を使い分けられると良いかなと思います。
相互作用の土台を創り、質を上げるには、以下の3つが大切になります。
※ 当社ファシリテーター研修資料より一部抜粋
講義の内容を踏まえて「相互作用を高めるために、私たちができることは?やってみたいことは?」についてダイアログを行いました。 ※ オンライン研修での受講生の様子
対話の一部をご紹介します。
・コントロールは、司会とかやっているとある程度しなければいけない感じもするので、バランスが難しいなと思います
・時間内に皆に意見を出してもらいながらまとめていくって難しいですよね
▶時間を守ることが重要なのか?
・皆の意識が異なるとき、その場を高めるためにどうすればいいのか…?
▶問題意識が同程度の人が集まって会議をしているときは、他人ごとになりにくくて、相互作用が生まれている気がする
▶目的目標を共有しやすい立場の人たちが集まっていると相互作用が生まれやすいのか?
▶そうしたら、いかに目的・目標を会議に共有するかがポイントになってくる
・参加者の共通認識がない中でファシリテーターするって大変ですよね
・役職者がいない会議の場合は、議事録係とか司会とか役割を持たせたらいいのかも知れないですね
・自分自身をオープンにすることが大切だと感じました
・ポジティブフィードバックが中々できていないという中で、褒めることを強化することが必要なのではと感じました
上記のシェアの内容を受けて、講師から次の内容をお伝えしました。
・時間の制約の中で、行わないといけないのは仕事の中で当たり前だと思いますので、その中で参加者にタイムキーパーや書記など、役割を持たせて共創・協働を促すことができると良いと思います。そうすると、チームで一緒にやっているという感覚を持てるようになります
・ファシリテーターが自分自身をオープンにする時のチェックインでのテクニックを2つお伝えします。1つは、会議と全く関係ないことを伝えること、そして2つ目はロジカルシンキングを使わないように話すということです。そうすると、何を話してもいいんだという雰囲気や、整理されていないまま話てもいいんだという暗黙の了解がうまれます
・ポジティブフィードバックは小さくても、たくさん行うとよいです。例えば、新入社員が発言してくれた時に、発言してくれて嬉しかったとか、そのような小さいことを繰り返し行ってみてください
自チームがより素晴らしい学習の場になるために、会議をどのようにデザインにしたらいいのかについて考えました。
対話内で起きる状況・言動・行動から、思考・感情・認知の状態をみて、参加者同士の関係性も把握します。ポジティブ・ネガティブの両面を見ていきました。 ※ オンライン研修での受講生の様子
対話の一部をご紹介します。
・少し前は悪いことが場に出ないまま会議が終わってしまっていたけど、会議も改善してきて、悪いことが会議の場に出るようになったのは大きな変化だと思います。ただ、これから会議でポジティブな影響も与えられると良くなりそうです
自身で考えた会議の場をデザイングループ内でシェアし、適宜アップデートをしました。 ※ オンライン研修での受講生の様子
対話の一部をご紹介します。
・会議に出て良い結果が得られるという期待を持って望んでもらえるようにしていかないといけないなと思いました
・同じ会社のメンバーは、参加者の状況について、不安とか否定されるという似たような言葉を使っていて、ここが自組織のポイントになっているのかなと感じました
・自分は結構抽象的な内容を書いていたのですが、他の方のシェアを聞いて、もう少し具体的にした方が、改善しやすそうだなと感じました
・やらなきゃと言いながら、現場に戻ると出来なくなるということが良く起こるので、今回は現場で実践できるようにしたいと思いました
上記のシェアの内容を受けて、講師から次の内容をお伝えしました
・会議に対して不安とか怖さがあると、ポジティブな会議になりにくいです。褒めることに難しさを感じることもあるかもしれませんが、小さいことからのポジティブフィードバックを大切にして頂けたらと思います
なお、最後に相互作用を作りやすくするためのポイントを2つお伝えしました。
2、始めから参加者に委ねる
何か質問を受けても「皆さんでまず考えてみてください」というような言葉しか返さず、参加者に委ねます。中には文句を言う方も出てくるため、少し難易度は高まります。
委ねて停滞した場合の対処法は、
①(定期的にファシリテーターとして入ることが決まっている場合は)その場を1回潰しても、ゆだねたままにする
②停滞した後に、「1時間経っても全く進んでいませんが、これでいいんですか?」など強烈にプッシュする
という方法があります。
始めから参加者に委ねる方は難易度が高いですが、適切なときにチャレンジして頂けたらと思います。
今回は、共創・協働を育む方法を学ぶことをテーマに、行動・思考・感情・関係・認知(メンタルモデル)を扱いました。
この研修の中で、今まで認知を意識したことがなかったと仰っている方が多く、そこに気が付いたことが、これからのファシリテーターを行う中で大きな意味があるのではないかと感じました。なぜなら、思考・感情・言動・行動は認知によって変わってくるためです。 ※ 当社ファシリテーター研修資料より一部抜粋 ですが、認知というのは、自身も気が付きにくい無意識の部分にも影響するため、自分の認知を知るためにも、定期的に振り返りの時間を設けて頂くと良いかと思います。今回から難易度が高まっていきます。ご自身のあり方や態度が影響してきますので、ご自身と引き続き向き合って頂けたらと思います。
本研修の内容及びファシリテーター研修のご案内資料は、下記よりダウンロードいただけます。
1日1名様からのご参加が可能です。ご興味をお持ちの方は、ぜひダウンロードください。