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[ 研修・セミナーレポート ]
2022年10月18日 ファシリテーター研修3日目ー公開講座研修レポート
- 2022/10/25作成ー 本内容は、2022年10月18日に開催した「ファシリテーター研修3日目」の公開講座研修レポートです。受講内容や、受講前と後の変化などをレポートとしてまとめていますので、ぜひご覧ください。(参加企業数:
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更新日:
2022/11/28作成ー
本内容は、2022年11月22日に開催した「ファシリテーター研修 4日目」の公開講座研修レポートです。受講内容や、受講前と後の変化などをレポートとしてまとめていますので、ぜひご覧ください。(参加企業数:3社、参加人数:7名、オンライン形式1クラス)
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目次
ファシリテーター研修は全8回行い、全体を通して次の目的を達成することを目指しています。
今回はその4回目ということで、場のホールドの仕方を学ぶことをテーマに、場の創り方、観察の方法、介入方法を学ぶことを目的とした研修を実施しました。
研修は、次のような流れで行いました。
研修の始めと終わりに、「今の正直な気持ち」や「気になっていること」「感想」などをありのままに、1分程度で話す時間を設けています。その中で出てきたコメントから、変化を感じることができます。
・会議の中でどこを切り口に話たらいいのかが決め切れず、場を作りきれていないように感じることがあるので、その点についてもヒントとなることが学べたらよいなと思います。
・ファシリテーター的な立場で会議に参加することは今は無いですが、今後ファシリテーターを任されるようになったときに、しっかりとできるようになっていたいと思っています。
・オンラインの会議や研修では手元で何を行っているのか分からないので、よりホールドすることが難しくなったなと感じています。
※ オンライン研修での受講生の様子
・場のホールドだけでも考えることが非常に多くて、ファシリテーターとして探求し続ける姿勢自体が大切だと感じました。
・普段の会議でちゃんと場に入れているのかなと感じることもあったので、自分の状態を整えて参加できるようにしたい思いました。
・目的・目標の共有とか事前準備とか、やることがたくさんあるなというのが今日の感想です。
会議の準備として、レイアウト、備品、目的・アジェンダの作成など、意識をしなければならないことがたくさんあって大変という感想をお持ちの方が多かったです。
小さいことの積み重ねで場は変わってくるため、今回学んだことを活かして少しずつでも取り組んで頂けたらと思います。
事前課題として、受講者と受講者のチームメンバーの方々にサーベイを実施して頂き、お互いの認知の差を確認しました。 ※ ファシリテーター研修で活用したサーベイ結果
サーベイの結果を見て、グループダイアログの中では次のような話が出てきていました。
・自己評価が低いですね。
・学び、貢献度について、メンバーの方が少し低かった。学ぶための時間が無いということが起きているのかもしれないので、この背景を確認して、これから対策を考えないといけないなと感じました。
・部下との乖離が結構あることを知りました。
グループダイアログでの話を受けて、講師から次のような話がありました。
数値の良し悪しを見るのではなく、背景を観る必要があります。数値が低いから悪い、数値が高いから良いではありません。
例えば、数値が低い場合は、ラーニングゾーンにいる可能性も考えられます。ラーニングゾーンにいると、自分に厳しく学んでいこうとしている状態になるため、数値が低く出やすくなります。この状態のときは、周りに対して厳しくなることもあるため、関係性の築き方には注意してください。また一方で、数値が高いとぬるま湯にいる可能性もあります。この数字を成績表として見るのではなく、背景を観るためのツールとして活用して頂けたらと思います。 ※ 当社ファシリテーター研修資料より一部抜粋
場というのは、広義的には、組織などのコミュニティまでを指し、狭義的には、会議やワークショップの空間デザインを指します。
本日の研修では、狭義的な会議やワークショップでの空間デザインについて扱いますが、そこがクリアできると組織やコミュニティにも影響を与えることができるようになります。 ※ 当社ファシリテーター研修資料より一部抜粋
今、自組織がどんな場なのかを知るために、メタファー(隠喩)で自由に考え、そのメタファーを選んだ理由を共有して頂きました。 ※ オンライン研修での受講生の様子
それぞれが考えたメタファーをシェアしましたので、その内容の一部をご紹介します。
・西武ライオンズのイメージでした。人が育っては抜けて他で活躍することになりながらもチームとしてどん底に落ちているわけではないという感じです。
・コミュニケーションを取れている集合地域という感じ。各家庭の父親と母親が井戸端会議をしながら切磋琢磨している感じで、自分は組合の組合長みたいなイメージ。各々が関係性を持ちながら地域を良くしていっているようなイメージがあります。
・陸上競技のイメージで、個々のスキルが大切になったり、バトンを渡すというところも当てはまるかなと感じました。
メタファーを通すと、探求が深まり、どのような場にしたいかも考えやすくなります。
自身がファシリテーターを担当した対話を一つ取り上げて、今までの対話を振り返りました。 ※ オンライン研修での受講生の様子
個人ワークで行った気づきや感想などをシェアしました。シェアの内容の一部をご紹介します。
・同じ会社のメンバーは共通して、事前の情報共有とか事前に準備をしておけばよかった、という反省点がありました。
・会議の目的を明確にすることができると変化が出たというお話を聞いて、自分はできていなかったのでやらなければと思いました。
・空間設計で、眺めがいいところで会議を行うとか、お菓子を用意するという方がいて、私たちの会社では考えられなかったので、そのような方法があることを知れました。
上記のシェアの内容を受けて、講師から次の内容をお伝えしました。
・準備はしっかりした方が良いです。とはいえ、皆さんお忙しいかと思いますので、忙しい場合は10,15分の時間で、目的・目標・アジェンダだけでも決められると良いと思います。そして、会議の始めに参加者にこの内容で良いかを確認してから始めると、共通認識を持って会議を始めることができます。
・事前に情報を共有した方がいい場合と、しない方が良い場合があります。事前に情報を共有した方がいい場合は、アイディア出しとか、考えて欲しいことがある時です。あえて事前に渡さないという選択を取った方がよい場合は、その時に素直に出てきた感情や意見を出して欲しい時です。どのような会議を行いたいかで使い分けるようにしましょう。
・当社では様々な備品を用意しています。いろんな色の付箋やペンを用意したり、紙のサイズもA4,A3の2種類を用意したりしています。また、当社ではインビテーション(事前連絡や招待状のこと)も大切にしています。インビテーションを送る際は、この会議に向けた想い想いを入れて、参加者の参加意欲を高められるようにしています。
・会場準備については、あえて準備しないで、来た人皆で準備をすると、小さな共同・共創体験になります。
・チェックイン・チェックアウトは、一見無駄なように見えますが、ファシリテーターとしてどのような変化が起きたのかを見ることができるので推奨します。ただ、小さい打合せなどでやる必要はないです。当社では、お客様との会議、社内の全体会議、研修のテストプレイを実施するときは、行うようにしています。
場の観察と介入方法をお伝えしました。状態を整え、起きていることを拾うということで、場を観察できるようにします。 ※ 当社ファシリテーター研修資料より一部抜粋
下記の状況の中でファシリテーターとして、どのように場に介入していけばいいかを考えるワークを行いました。
※ 当社ファシリテーター研修資料より一部抜粋
ワークをグループでシェアし、気づき・感想・モヤモヤを共有しました。その中で出てきた話の一部を共有します。
・言ったもん負けの雰囲気になってしまっているところが課題かなと感じました。
(講師からの問い)この時に、ファシリテーターとしてどのような介入をしたらいいと思いますか?
⇒言ってもよいという雰囲気作りをしたり、言ったもん負けの文脈を無くすことは必要になりそうです。そのために1人ずつ面談をしたり、グループに分けて誰が話したか分からないように共有できる状態にするといいのではないかなと思います。
・自分たちで作る意識を持てていないとか、意見を否定されているようなことも起きていそうです。
・発言しにくい雰囲気で他人任せになってしまっているため、対策としては、付箋で考えてもらい共有したり、チームで考えて発表してもらうという方法があるかなと思いました。
・同じ状態の事例を見て、受講者がそれぞれ見立てを行いましたが、人によって見立てに大きく違いがありました。
上記の共有を受けて、講師から次のようなコメントがありました。
付箋に書いたとしても、共有する中で「この意見無いよね」というコメントがあると、誰の意見か分からない状態でも意見が出にくくなってきます。ブレストで否定は無しと言っても、否定が起きる時があります。そのため付箋の内容が出揃ったら、近い意見をグループでまとめます。すると個々の意見としてではなく、グループの意見として扱うことになるため扱いやすくなるかと思います。
・見立ては難しいです。そのため、ファシリテーターで会議などに入っている場合は、自分が見立てた状態を「私からはこう見えています」と伝えて、参加者の反応を見ることもお勧めです。
また、サブファシリテーター(コ・ファシリテーター)やアテンドスタッフがいる場合は、その人の見立てを確認してみましょう。2名の見立てが同じであれば、大きくズレていることは無いと思います。サブファシリテーター(コ・ファシリテーター)やアテンドスタッフがいない場合は、ワークショップの企画者・窓口となる方に聞いてみても良いでしょう。
受講者から次のような質問がありましたので、それについてもお答えしました。
会議のルールを皆で作れるといいのではないかと考えましたが、皆でルールを作ることの弊害は何かありますか。
ルールを作るための意見が出ない可能性がある、というのが一番の弊害かもしれません。意見が出なさそうな場合は、例えばルールとして事前に4つ作っておき、残りの1つを皆で考えるようにするなどしたら、やりやすくなるかと思います。
何が起きているのか、それをどう乗り越えていくのか、を考えるために場の観察と介入がとても大切になります。
過去に戻りもう一度対話を行うのであれば、どのように場を扱うか考えました。 ※ オンライン研修での受講生の様子
ワークをグループでシェアし、気づき・感想・モヤモヤを共有しました。その中で出てきた話の一部を共有します。
・参加する人の心構えも大切だなと感じました。
・自分が役に立っているという感覚を社員が持てるといいのではないかと思います。
・自身の今までの会議における傾向とかパターンに気付いて、それを分かった上で「ファシリテーターがこんなマインドじゃなー」と仰っていたことが印象的でした。そこから、事前に1on1をやってみよう、事前に準備しようという具体的なアクションが考えられる状態になっていて素晴らしいなと感じました。
・会議に対する事前の準備が大切で、準備が不足していると会議に入るムードが整っていないことが多いと感じました。また若手から意見が出にくいため、会議に臨む姿勢についてアプローチできることがあるといいのかなと感じます。
上記の共有を受けて、講師から次のようなコメントがありました。
自分の傾向パターンを見れていることが素晴らしいです。前回の研修で行ったように、自分の強みや弱みを知っておくだけでも、何が起きるかが分かりやすくなるのではないかと思います。
会議の準備を行うことは重要です。ただ、良い会議かを見るときに、対話が活性化しているかより、目的・目標を達成できているかを軸に考えられると良いかと思います。目的・目標を達成するために、沈黙が必要になることもありますので、何のための会議なのかを理解してファシリテートしましょう。
今回は、場のホールドの仕方を学ぶことをテーマに、場の創り方、観察の方法、介入方法を学ぶことを目的とした研修でした。
場の創り方、場の観察と介入についてワークを行いながら学んで頂きました。参加者の方からは、難しいとか、できていないなという声が多く聞こえてきましたが、場のデザインは奥が深いです。また、ちょっとした備品や準備によっても、場が変わります。たかが備品と思われている方もいらっしゃいましたが、小さいことの積み重ねによって場は作られていきます。
目的を達成するための良い会議を行うために、「場づくりとして何をしたらいいのか」ということを、今日の研修で学んだことを活かして、考えて頂けたらと思います。
本研修の内容及びファシリテーター研修のご案内資料は、下記よりダウンロードいただけます。
1日1名様からのご参加が可能です。
ご興味をお持ちの方は、ぜひダウンロードください。