アーティエンス株式会社 ARTIENCE

導入事例

他者から任せられる⼈材、そして愛される⼈材になるための⼀歩としての新⼊社員研修
〜愛情を持ったフィードバックから、新⼊社員の⾏動変容を促す〜
株式会社きらぼし銀⾏さま

研修の様子 イメージできるようなゴール設定を一緒に考えてくださったことが印象的でした

2022/6/14作成ー

 

「1年後に愛される⼈材、他者から任せられる⼈材になること」を育成のゴールとして、4⽉の研修期間のうち2⽇間をアーティエンスで実施させて頂いた、株式会社きらぼし銀⾏HR部の石塚さんにお話をうかがいました。

■事例の特徴

● 課題に対してどのような研修を企画したのかが分かる
● 育成ゴールの具体的な設定⽅法が分かる
● 新⼊社員の⽅からのリアルな感想が分かる

 

■概要

会社概要 株式会社きらぼし銀⾏さま
将来像に掲げる「⾦融にも強い総合サービス業」の実現をめざし、多彩な機能を取り揃えたグループ⼒と、地域⾦融グループならではのサービス提供。
課題 昨年度はキャリア開発をメインに研修を⾏い、それによって基本的な社会⼈スキルに課題を感じたため、社会⼈として⼤事なことを⼀から身につけてもらうことを意識した研修を実施したい。
実施内容 上司の期待に応えるコミュニケーション・スキル研修〜当たり前のことを当たり前にする〜(上司との協働体感研修の研修名を、きらぼし銀⾏さま⽤に変更)
・内省と探求から、素晴らしい未来を創るワークショップ(きらぼし銀⾏さまカスタマイズプログラム)
人材開発

組織開発の成果
コミュニケーション・スキル研修が研修期間の中で⼀番記憶に残っているという⼈もいるほど、新⼊社員のなかで意識が変わるきっかけとなった研修だった。職場を疑似体験できるワークを通して上司とのコミュニケーションを具体的にイメージすることが出来たと思う。また、ワークショップでは、研修期間を丁寧に振り返り、相互にポジティブフィードバックを⾏ったことで、配属前に⾃信をつけることができたと感じている。

 

■持っていた課題意識

新⼊社員研修を⾏う前の課題をお聞きしました。

【石塚さんのコメント】
HR部に配属となり半年ほどですが、今般新⼊社員研修をメインで担当することになり、企画策定の難しさを感じていました。

昨年度の新⼊社員研修は、価値観やマインド重視の研修であり、未来を⾃分で切り開いていくという内容が中心でした。結果として、⾃⾝のキャリアについては深く考えることができたと思いますが、社会⼈としての⾃覚やコミュニケーションスキルなどのビジネススキルアップを支援できなかったのではないかという課題意識を持っていました。

そのため、今年度は社会⼈として⼤事なことを⼀から身につけてもらうことをHR部として意識していました。中でも、特にコミュニケーションスキルは重要視していて、スキルを向上させながら、当事者意識・主体性を育んでいきたいという想いがありました。

 

【アーティエンスのコメント】
インタビューで、 コミュニケーション・スキル研修が研修期間で⼀番記憶に残ったと回答してる新⼊社員の⽅もいらっしゃったようで、とても嬉しく思います。

コミュニケーション・スキル研修では、講師が上司役になり、実際の仕事を体感してもらいます。上司とのコミュニケーションを疑似体験するため、知識として学ぶだけではなく、具体的な経験を積めるので、スキルの習得度が変わってきます。

例えば知識として報連相を知っていても、実際にやってみると、どのタイミングで報告すればいいのか、何を確認すればいいのかなど、難しさを感じる場面が出てきます。現場のイメージを持ちながら、学んで⾏くことが可能です。

※研修終了後に記載して頂いている内省を深めるためのブリッジシートに、下記のようなコメントがあり、理解と実践の違いを肌で感じて頂けたようでした。

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■アーティエンスを選んだ理由

数ある研修会社の中からアーティエンスを選んだ理由を伺いました。


【石塚さんのコメント】
株式会社アイディアポイント (弊社のパートナー企業)の内⽥さんからのご紹介で、アーティエンスさまと初めてお会いしました。

⾃分の中では初回の打合せが印象的で、「新⼊社員研修が終わった後、新⼊社員の皆さんにどのような⼈材になって欲しいですか︖」と聞かれ、「他者から任せられる⼈間です」と答えました。すると、 迫間さんから「⼀カ⽉間の研修のゴールとしては、難しいと思いますよ」という率直な意⾒を頂きました。単に受け⼊れることも出来たはずなのに、そうではなく、イメージできるようなゴール設定をお互いが納得するまで何度も⼀緒に考えて下さったことがとても印象的でしたし、本気で⼀緒に創っていこうという想いが感じられました。

ゴールのイメージも、新⼊社員の仕事内容や現場で起きるであろう状況・課題に中から、対話と共に⼀緒に考えていくことができました。そこから、⾃分の中の考えがスムーズにまとまっていきました。

※共創によって設計した育成ゴール 共創によって設計した育成ゴール

また、企画が決まってからも、何度も打ち合わせやメールをさせて頂き、その都度、丁寧に教えて頂きましたし、当⾏のことも知ろうとしてくれていることも伝わり、信頼できる⽅だと感じました。

中でも「ポジティブフィードバック、ネガティブフィードバックの観点」に関するアドバイスはとても参考にさせて頂き、⾃分だけでなく、他のHR部のメンバーも⼤変助かったと⾔っていました。また、これはアーティエンスさまにお願いすることを決めてから分かったことですが、研修時の内容を記録したレコードをいただけたことも良かったです。当⽇の写真やリアルなコメントも記載されていて、当⽇の様⼦を思い出しやすかったです。新⼊社員にも共有し、研修の振り返りにもなっています。

 

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※研修レコードの⼀部

 

【アーティエンスのコメント】
ご紹介頂いた段階で、⽯塚さんや⽯塚さんの上司である渡邊さんが想いを持って新⼊社員研修の企画をしていらっしゃることを伺っていました。

初めてのお打ち合わせの際も、お⼆⼈から強い想いを感じましたので、弊社でも何か⼒になれることはないか、という想いが、担当の迫間、⽥村共に⾃然と強くなっていた気がします。

時間がない中で⼤変だったかと思いますが、⽯塚さん、渡邊さんとの共創によって、きらぼし銀⾏さまにフィットした素敵な研修が実施出来たのではないかと思います。


・レコードに関して
私たちは、研修時の⾵景やコメント・アウトプットなどを記載したレコードを作成しています。レコードを受講⽣にも渡すことで、研修のリフレクション効果や学びの継続化を期待できます。また、研修の実施内容を⾃社内で報告する際にもご活⽤いただけます。

・フィードバックに関して
ポジティブフィードバックが重要であることを、下記システム図をお⾒せしながら、お伝えしました。本システムが回ることで、受講⽣の主体性は育まれていきます。 研修現場においての望ましいシステム

 

併せて、下記書籍も紹介させていただきました。

・フィードバックの真価 ~職場に信頼を⽣み出し、共に成⻑する : タムラ・チャンドラー(著)
・フィードバック⼊⾨ ⽿の痛いことを伝えて部下と職場を⽴て直す技術 : 中原 淳 (著)

 

■⼈材開発・組織開発の成果

新⼊社員研修導⼊後の成果をお聞きしました。


【石塚さんのコメント】
まだ配属されて1か⽉程度しか経っていないということもあり、各⽀店から頑張っていますよ、という声は耳にしますが、正直、例年と⽐較してどうかということはあまり分からないというのが現状です。

ただ、希望者が受講する⼿挙げ制の研修に、新⼊社員の5,6名から参加したいと連絡をもらったのは嬉しかったです。研修の内容的に、新⼊社員が理解できるかと⾔われると難しいところが多いのですが、⾃ら積極的に学びの場を創っていく姿勢は素晴らしいなと思います。

参加を希望した新⼊社員の中には、⾃分で副⽀店⻑に相談しに⾏った者もいて、その⾏動力は単純に凄いなと思います。


【アーティエンスのコメント】
主体的な⾏動をしている⽅がいらっしゃるというお話を伺い、とても嬉しく感じました。

内省と探求から、素晴らしい未来を創るワークショップの中で、2年⽬社員の⽅と⽀店⻑の2名からご⾃⾝の仕事についてストーリーとして語って頂く、ストーリーテリングを実施して、そこでの気づきとして、主体的・積極的に⾏動していくことの⼤切さを受け取ってくれた⽅もいらっしゃるのではないかと思います。

ブリッジシートからも、主体的・積極的な⾏動を意識したいと内省されている⽅がいることが分かります。

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■今後の⽬標とこれから取り組む⽅へのアドバイス

【石塚さんのコメント】
他者から任せられる⼈になってもらえるように、これからもフォローを丁寧にしていきたいと思います。

5月にOJT研修、8⽉には新⼊社員の皆と1on1ミーティングをするので、そこで各々の状況やキャリアについて確認できればと思います。
また、まだ頭の中の企画ですが、これからやってみたいと思っているのは、23年卒の内々定者のフォローを新⼊社員にお願いすることです。そうすることで先輩意識を少しでも持てるようになると、また少し行動も変わるのかなと考えています。

⾃分にとって今回の新⼊社員研修は初めてのことだらけで⼤変でしたが、4⽉の研修を最後までやり遂げられたのは愛情があったからです。何よりもまず新⼊社員に愛情を持つことが⼤切だと思います。 そして、新⼊社員にどうなって欲しいのかという明確なイメージを持ち、そのイメージに近づくためにどのような研修が必要なのかを考えていくと、⾃然と研修企画ができてくるのではないかと思います。

そういう意味で、初回のアーティエンスさまとの打合せでゴールを明確に設定出来たのはとても⼤切だったと感じます。

 

■担当からの振り返り

時間がない中での企画ではありましたが、⽯塚さん、渡邊さんが強い想いを持って新⼊社員育成に望んでいらっしゃる姿に影響を受け、弊社でもできる限りのことをという想いが強くなり、私たちのエネルギーが⾼くなった結果、素晴らしい場を作ることが出来たのではないかと思います。

特に配属発表前⽇に実施した、「内省と探求から、素晴らしい未来を創るワークショップ」では、新⼊社員の様⼦を⾒て涙ぐんでしまったというエピソードや、配属前最後には新⼊社員の⽅に向けて⼿書きのメッセージカードや研修⾵景をまとめた動画をプレゼントされたという話を伺い、なんて愛情の深い⽅々なんだろうと感動したことを覚えています。

新⼊社員の皆さんにとっては、HR部の皆さんが安⼼できる場所となり、現場で何かあっても安⼼して相談できるような関係性を築けていたのではないかと思います。(実際に、配属後の今でも新⼊社員の⽅からメッセージが届くと仰っていました。)1か⽉の間でそこまでの関係性を築けたのは、⽯塚さんやHR部の皆さんの愛情によるところだろうなと感じます。

「きらぼし銀⾏の新⼊社員のみなさんは、素晴らしい初期教育の場があり、幸せだね」と、担当講師と共に話していました。これから現場で、⾟いことも体験していくことになると思いますので、その際のフォローをはじめ、愛される⼈材、他社から任せられる⼈材になるための取り組みを引き続き考えて頂ければと思います。

 

新⼊社員の皆さんの活躍を楽しみにしています。