アーティエンス株式会社 ARTIENCE

導入事例

配属直前の業務遂行力研修
~知っているとできるとは違うことを体感し、気を引き締めて現場へ~リンク情報システム株式会社様

 任意の名前

2022/7/25作成ー

 

2日後には配属、というタイミングで研修総仕上げの新入社員研修を実施させて頂いた
リンク情報システム株式会社の人事総務部 人事グループの木下さんにお話を伺いました。

■事例の特徴

● 課題を解決するための研修の選択方法が分かる
● 研修後、受講生がどのような感想を持ったのかが分かる
● どのような研修効果があったのかが分かる

■概要

会社概要 リンク情報システム株式会社様
航空宇宙・商社・自動車・通信・防災・社会インフラなどで利用されるシステムの開発から運用、 さらにテレビ番組の字幕制作などの幅広いサービスを提供。
課題 ・研修から仕事への実践の補強
・考える力の強化
実施内容 業務遂行力研修
効果 配属直前に、新人研修中に学んで知っていることの実践の難しさを体感でき、気を引き締めて配属日を迎えることができた。

■持っていた課題意識

新入社員研修を行う前の課題をお聞きしました。

【木下さんのコメント】
一つは、研修を仕事に活かす実践方法の補強
そしてもう一つは、考える力の強化です。

まず、研修で学んだことをいかに仕事に活かすのか、その実践方法の学びを強化したいと考えました。

研修で学んだことをすぐに実践できないのは当たり前。
しかし、以前より仕事のスピードは早く、より早い成長が求められています。

したがって、配属前の新人研修期間中に、研修で学んだことを仕事にいかに活かすのか、を身につけてもらいたいのです。

これまでも関連するグループワークを増やしたり、日報や毎朝の発表で振返りなど行ってきました。そして昨年からは、配属直前に先輩社員との意見交換会を十分時間をかけて実施しています。

研修で学んだことを実際にどのように仕事で活かしているのかをより具体的にイメージできるようにするためです。

ただ、それでも研修の仕事への活かし方を十分に身につけたとは言えない想いがありました。

そして、当社は中期経営計画の中で「知識集約型企業」への変革を重点施策に上げています。考える力の強化については、その中期経営計画で掲げている「知的集約型企業への変容」で活躍する人材として、早期から身に付ける必要があるからです。

考える力の強化として、これまでもロジカルシンキング研修を実施してきましたが、考え方の種類を座学や個人ワークで学ぶような内容で仕事での活かし方がイメージしづらいのではと考えていました。これを見直し、「知的集約型企業への変容」に必要な人材の育成に重点を置いた研修としました

 

【アーティエンスのコメント】
「会社と方向を合わせた育成をするために研修を毎年見直しされている」というところに育成に対する強い想いを感じました。

組織として掲げる目標を達成するためには、そのための人材育成が必要になります。

その際に大切なポイントとなるのが、組織と育成の目指すところが同じ方向を向いているかです。組織と育成の方向がズレていると、目標に近づくことが難しくなってしまいます。

リンク情報システム様は、組織と育成が連動するために、研修を始めその他の育成について組織目標に合わせてアップデートされています。当たり前のようですが、その当たり前のことを愚直に行うことの素晴らしさと、木下さんが当事者意識・主体性を持って、新入社員研修の企画をされることで、新入社員や現場の社員に伝播していくように思います。

■アーティエンスを選んだ理由

数ある研修会社の中からアーティエンスを選んだ理由を伺いました。

 【木下さんのコメント】
 実は以前から御社にお願いしてみたいと思っていました。

アーティエンスさんとの一番初めの関わりとしては、2021年1月26日の「テレワークにより高まる上司・トレーナーの影響力 ー現場育成を活性化するために人事ができることとは?ー」というオンライン無料セミナーに参加させてもらったことでした。

参加させてもらうと、代表の迫間さんの説明や当日の資料がとても分かりやすかったんです。

セミナー参加者からの質問にも丁寧に答えていて、情報提供として参考資料なども惜しみなくしてくださっていたんですよね。対面だと、質問に対する関連資料をすぐに渡すことはできないと思うので、オンライン研修のメリットを最大限生かしているなと感じました。

また、セミナーの中で、御社の研修資料も一部見せていただき、シミュレーションを通して学ぶということを知り、そのシミュレーションの絵も可愛いし、設定も詳細で入り込みやすい作りという印象でした。こういう研修は、若手の研修に実施してみたいと思いました。

御社の研修はシミュレーションワークがあって、報連相や要件定義などの基本的なビジネススキルを仕事でどのように活かせばいいのか、そしてそれらのスキルを身につけることでどのように仕事が進めやすくなるのかを実感できるのではと考えました。シミュレーションも細かい設定がされていて、実際の仕事を体感できるところが大きな特徴だと感じています。

 

【アーティエンスのコメント】
アーティエンスのことを覚えていてくださり、ご連絡を頂けたことがとても嬉しいです。

当社の人事向け無料セミナーや勉強会などでは参加して頂いている方には、一方的に情報提供するのではなく、ご質問があれば可能な限り、参考資料をお渡ししております。少しでも参加者の方にとって、有意義な時間になり、そしてお役に立ちたいという想いを持っています。

木下さんが私たちに想いを受け止めていただき、1年以上前のことを鮮明に覚えていてくださっていたことを嬉しく思うのと同時に、セミナーに対しても意欲的にご参加頂けていたんだろうなとありがたく思います。

アーティエンスの新入社員研修は、研修で学んだことを仕事に活かせるように繋げていくことを目的としているため、リアルな設定を盛り込んだシミュレーションを行うプログラムが多くあります。

中でも今回実施させて頂いた研修は、約2時間半という時間を使って課題に対する改善プランを作成する内容となっていました。上司役の講師に報連相を行ったり、スケジュール管理、要件定義、タスク分解、Big Whyを活用して取り組んで頂きました。

最終的にアウトプットして頂いた資料がこちらです。今回は2グループに分かれて行いました。

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仕事に必要なスキルについて、リンク情報システム様の新入社員の皆さんは、座学の段階では十分に理解されていましたが、いざシミュレーションのワークが始まると苦戦している様子もみられ、知っていることとできることの違いを強く感じて頂けたのではないかと思います。

実際に、研修終了後に振り返りとして記載して頂いているブリッジシートを見ると、このようなコメントもありました。

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■効果

新入社員研修導入後の成果をお聞きしました。

【木下さんのコメント】

配属前の総仕上げという位置づけで実施しましたが、求めていたことは達成できたかなと思っています。

特に研修で学んで知っていても実践することの難しさを実感できたことは大きいと思います。

新入社員は日報を毎日提出しているので、報連相はできていると思っていたかと思います。しかし、実際にシミュレーションをやってみて、こんなにも報連相ができていないんだ、難しいんだということを体感していました。受け身ではなく、主体的に動くことの重要性を学べていました。

当社は客先勤務が半分以上です。不安を抱えた中でも行動できることや、自分で自分を安心させられることも必要ですので、「安心しきった状態というより自分ってまだまだだ」と思った状態で配属された方がよいのでは考えていました。

シミュレーションなのでゲームっぽくなって楽しかったという感想だけで終わってしまうという懸念は杞憂でした。知っているとできるは違うということを配属直前で体感したことで、いい意味で緊張感を持って研修を終えられて良かったのではないかなと思います。

また、最後のメッセージで講師から「人は強みで尊敬されて、弱みで愛される」という素敵な言葉を頂き、新入社員の皆に響いているように見えました。この言葉はこれからの仕事の中で彼らを救ってくれることと思います。

【アーティエンスのコメント】
「仕事は楽しいだけではなくて苦戦することもある」ということを体感して頂けていました。

今回の経験をしたことによって、研修で学んだことを仕事にどのように活かしていくかを意識して頂けたと思います。

ブリッジシートで下記のようなコメントを書いている方もいらっしゃり、失敗の捉え方の変化も起きていたのかなと感じました。

この認知変容・行動変容が継続化することで、配属後のスタートダッシュが加速されていきます。

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■今後の目標

【木下さんのコメント】
2点あります。

まず一つ目は当社の企業理念である「しなやかに、したたかに」をより意識したいと思っています。

特に新入社員の時には「しなやかに」の方を意識してもらいたいと思っています。今は心理的安全性が大切と言われていますが、そうでない仕事環境もあります。不安があった時も、しなやかに対応できるようになって、不安も楽しめるようになれば良いと考えています。

そして二つ目は採用人数の増加に伴う研修方法の検討です。 ここ数年は採用人数が少なかったのですが、今年度は人数が増える予定です。採用人数が増えても研修効果を維持することはもちろん、人数が増えることでのメリットを織り込めたらと思っています。

コロナ禍になり、研修をオンラインでやらざるを得ない環境になりましたが、実施してみるとオンランならではのメリットもありました。昨年・今年は、出社(対面)と在宅(オンライン)の複合型を続けています。採用人数が増える来年度は、同日に出社と在宅の複合型形式なども検討する必要があるかなと思っています。

■担当からの振り返り

リンク情報システム様の研修に伺った際に、新入社員の皆さんが元気よく挨拶してくれて、講師の問いかけに対しても必ず言葉で反応してくださることがとても印象的でした。

研修の中で素晴らしいマナーを実践していて、学びが継続されていることを感じました。

また、新入社員の皆さん同士の会話を聞いていると、研修中と休憩でのコミュニケーションの仕方や言葉遣いが使い分けされており、社会人として、仕事として研修に参加しているんだという想いも感じて、社会人としての意識が素晴らしかったです。

ストレッチを与えて成長することへの挑戦について、最近の新入社員は注意やアドバイスを受けることに苦手意識がある方もいるようですが、新入社員の成長を思って伝えていることが相手にしっかり伝わっていると、ストレッチを与えても前向きに自身の成長を捉えるように思います。実際グロース・マインドセットという考え方でも言われています。

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リンク情報システム様の場合は、新入社員同士の関係性や、人事の方との関係性がとても良いなと感じましたので、配属後も、貴社で設定しているオンラインツールを活用しながら関係性をより良くしていけるとストレッチを与えて成長することも挑戦しやすくなるかなと思いました。

リンク情報システム様は今年の年末から来年の年始辺りにフォロー研修として、論理的思考力研修も実施予定となっています。

今回のシミュレーションでは初めてのことで苦戦している様子が見えましたが、年末にどのように新入社員の皆さんが成長しているのかが今からとても楽しみです。