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【Growth回答結果レポート9月】 半年間の推移からみる、今すべきフォロー3選

 新入社員 Growth パルスサーベイ

2022/10/17作成ー

アーティエンスでは新入社員のセルフマネジメント力・リーダーシップの発揮を目的とした、振り返りツール【Growth 】をご提供しています。

本記事では、2022年度新入社員を対象とした月に一度の振り返りツール【Growth】の9月22日〜10月4日の回答の結果(n=87/企業数11)を、回答結果とともに読み解きます。

1)9月のGrowth回答結果

9月の回答結果を見ていきましょう。全体平均と標準偏差はこのようになりました。

【表1】

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※9つの設問に対して5段階(“とてもそう思う”=5, “そう思う”=4,“どちらともいえない”=3, “あまりそう思わない”=2, “そう思わない”=1)で回答
※標準偏差とは:データのばらつき具合を示す数値のひとつで、数値が大きいほどばらつきが大きい

9つの設問の中で平均値が最も低かったのは、リーダーシップ発揮の状態を確認する設問であるQ9標準偏差が最も大きく出ていたのが成長力を問うQ6という結果になりました。また、平均値が最も高く、標準偏差も最も小さかった設問は、業務遂行力に関するQ1の設問でした。

【参考】数値の扱い方
サーベイなどの結果は、数値の良し悪しを見るのではなく、その背景に何があるのかを見るためのツールです。
平均と比較して自社の数値が低いという場合もあるかと思いますが、社員の意識が高いがゆえに低い数値を付けているという可能性もあります。
数値が高いから良い、低いからダメ、ということではなく、なぜそのような数値になっているのか、という数値の背景に目を向けることを意識してみてください。

2)半年間の平均値推移

半年間の平均値の推移を見てみましょう。
各設問の4月の平均値を100%(基準値)とし、それ以降の平均値の変動率を折れ線グラフ(ファンチャート)【表2】と、半年間の平均数値の推移をマトリックス【表3】にしたところ、次のようになりました。

【表2】

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※ファンチャートとは:
ある基準となる時点を100%とし、それ以降の数値を基準となる時点に対する百分率で表示し折れ線グラフで表したもの。グラフが扇(ファン)を広げたような形をしていることからファンチャートと呼ばれる。

【表3】

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4月と半年間経った9月を比較すると、Q3,4,9は4月の平均値よりも9月の方が高い数値になっています。
9月の回答で3つの設問の数値が4以上のコメントは次のような内容でした。

Q3:周囲・上司を巻き込むことで仕事の品質は高まっている(巻き込み力)

・先輩方と定期的にミーティングすることで、自身の今後であったりお店の今後など考えることができた。前向きに頑張っていることが誇りに思うが、まだ会社に貢献できていることが少なく申し訳ないと思う。

・最近では、今まで苦手としていた先輩に向けての依頼が出来るようになってきました。今までだったら様々な考えがめぐり質問などもできませんでしたが、アウトプットすることの大切さと自己成長に繋がることを学んでから依頼できるようになりました。これからも自信が苦手とすることにチャレンジしていきたいです。

Q4:仕事において何を期待されているのかを知っている

・目標に対して見込みを立てて計画的に行動できるようになった。上司に確認をとってから行動してしまうので、自分で考えて行動できることはしていきたい。

・勉強したことが少しだけ実になった。ここで驕らずに、足りないところを埋めていきたい。

・先月から担当を任されていて、日々自分のできることの幅や量が増えてきているように感じる。ただ、周りの人々に支えてもらってできていたことなので、次からはそういったところを自分でカバーし、完全に自立することが求められていると思っている。

Q9:私は自分の役割でないことも、周囲やチームのために良いと思ったことは働きかけている

・できないなりに考えて行動する事が増えた事は、良かったと思います。また、行動を起こす事で今までよりも責任のある仕事を任せて貰える機会が増えたのも誇れる事だと思います。

・自分なりに考えて、もらったタスクにプラスアルファの付加価値をつけてやろうと考えている点は誇れる。ただ経験値が圧倒的に足りず、必要条件と十分条件が把握できていないように感じるので、デザイナーなどとももっと円滑なコミュニケーションをとってどこまで効率化できるか、なにがマストかを見極めていきたい。

Q3,4,9の設問で確認している、巻き込み力、意義付け力、リーダーシップがそれぞれ向上していることがフリーコメントから伺えました。

一方、数値が低くなっていたQ1,2,5-8の設問に対して、9月の回答でいずれかが2以下の数値をつけていた人のコメントは下記のような内容でした。

理想と現実のギャップに苦しんでいる

・一年目とはいえ自分の中でもう少しできると思ったことが思うようにいかず、トレーナに申し訳なく思います。

・見落としなどが多く、仕事がうまくいかないです。できないと思う事が増えてきてモチベーションがとても下がっています。

・前以上に仕事内容についてしっかりまとめることができるようになりました。業務では、速さを重視してしまい、ミスが目立ったので確認をしっかりとできるよう意識していきたいです。

期待に答えられず自信が持てない

・上司の期待に応えられなかったことを申し訳なく思う。異動になるためこれまで育ててくださった上司に教えていただいたことを活かして頑張りたい。

・自分の対応に自信が持てず、悩むことが多々あるので先輩方の立ち回りをよく学んで吸収していきたいです。

仕事への意義やモチベーションが低下している

・今の会社で何をしていきたいのか軸がないため意義づけができず申し訳なく思う。今後は自分軸を明確にしていきたい。

・私の誇れることは、自分を振り返り、そこで見つけた改善点を意識して行動できることです。また申し訳なく思うことは、自分の中の余裕を持てずに、目標や周りへの意識が低下していることです。これから取り組んでいきたいことは、仕事の楽しみ方(やりがい)を見つけていくことです。

仕事のスキルをもっと高めたいのにできないという苦しさと、仕事の意義やモチベーションが分からなくなってきたというモヤモヤが数値に影響しているのではないかと感じます。

3)Growthの結果から考えるフォロー

半年間の変化と、9月のGrowth回答の結果から、今行うべきフォローを3つお伝えします。

①半年間で成長したことを確認し、出来ないことの対策を考える

仕事ができない、自分はダメだという思考になってしまうと、仕事で成長していくことが難しくなってしまいます。
仕事へのモチベーションが下がってしまったり、失敗することが怖くなり先輩の中にある正解にたどり着こうとしたり、チャレンジをしなくなってしまうためです。

そうならないために、半年間で成長したことを確認するということと、何ができないのかを改めて確認してその対応策を考えるということを行いましょう。

自分はダメだという思考に陥ってしまっている人は、今できている事、半年間で成長したことは無いと思いこんでしまっていることがあります。そのため、どんなに小さいことでもいいので、4月に出来なかったけど今できることを書き出すということを新入社員にやってみてもらってください。

当たり前ですが、一つもないということはありえません。書き出した内容を上司やトレーナーが見て、他にもできるようになったことがあれば追記してあげてください。その内容を眺めると、決して成長していないわけではないということが視覚的に理解することができ、少し安心できるようになると思います。

成長はしていることが分かっても、でもできていないこともたくさんある、という考えになると思うので、そうしたら、今度はできないと思っていることを書き出してもらいましょう。そして、それぞれに対して、対策を新入社員と一緒に考えていきます。

対策を考える中で、これをやればできるようになる、ということが分かれば、後はそれに取り組めば良いので、不安感は無くなり前を向けるようになります。
このように、半年間で成長したこともできないと思っていることも一旦全て書き出して確認すると、漠然とした不安感が無くなり、成長していくことができるようになります。

②仕事への意義やなりたい姿を見つけるためのヒントを渡す

仕事への意義が分からなくなりモチベーションが低下しているという状態も、成長を妨げます。
頭の片隅で、自分はこの会社でこれからどうしたいのだろうかとか、この仕事をやる意味はあるのだろうかという考えが浮かんできて、仕事に集中できなくなってしまうためです。

そうならないために、仕事への意義やなりたい姿を見つけるためのヒントを渡す、ということを行いましょう。

しかし、仕事への意義やなりたい姿をいきなり考えると言っても難しいため、まずは、今までの仕事で楽しかったこととか、今後やってみたいことを新入社員に聴くことから始めます。
そして、なぜそれが楽しかったのか、なぜ興味があるのかという背景を確認し、仕事に求めていることを理解するところを新入社員と一緒に行って頂きたいです。
仕事に対してポジティブに感じる所を強化していくことで、最終的に仕事への意義や、なりたい姿を新入社員自身で見つけていくための足掛かりとなります。

③支援できることが無いか確認する

新入社員へ何か支援できることはないかを定期的に確認し、いつでも相談しに来ていいことをメッセージとして伝えましょう。
新入社員は、仕事についてまだまだ知らないことがたくさんあります。上司やトレーナーから確認してもらえると、新入社員は相談しやすくなりますし、応援してくれていることも伝わります。 もし、何にチャレンジしているのか知っている場合は、参考情報を伝えるということを行うのも良い方法です。

例えば、作業を効率化しようとしている新入社員がいたとすると、自分のやり方を参考として伝えたり、自主的に勉強を頑張っている新入社員がいたとすると、参考になる本や資料を伝えたりすることも支援となります。
主体性を持って頑張ろうとしている新入社員のモチベーションが下がらないように、応援するという意味を込めて支援できると、より成長スピードが早くなります。

4)まとめ

半年間の推移を見ると、9問中3問の数値が上がり、6問の数値が下がっていることが分かりました。
数値が下がっていることが悪いわけではなく、その数値から、新入社員がどのようなことを思っているのかを推測しフォローすることが大切です。

数値が上がっている設問については、巻き込み力、意義付け量、リーダーシップがそれぞれ向上していることがフリーコメントからも分かりました。
数値が下がっている設問については、理想と現実のギャップに苦しんでいる、期待に答えられず自信が持てない、仕事への意義やモチベーションが低下している、より良くしていきたいという想いを抱えていることがフリーコメントから分かりました。

これらに対しては、次の3つのことを行うことでフォローして頂けたらと思います。

①半年間で成長したことを確認し、出来ないことの対策を考える
②仕事への意義やなりたい姿を見つけるためのヒントを渡す
③支援できることが無いか確認する

半年が経ち、新入社員は仕事の大変さや難しさを強く感じ始めているタイミングです。
Growth結果を元に、新入社員が抱えている不安を解消し、成長のために一緒に進んでいける状態を創って頂けたらと思います。

5)新入社員のさらなる成長・活躍を探求していきませんか?

今月も数値の変化やフリーコメントから、新入社員が感じていること、悩んでいることのヒントをパルスサーベイGrowthから得ることが出来ました。

ほんの些細なヒントではありますが、Growthの情報をきっかけに対話を行う中で、より詳しい状態を確認し、フォローに繋げていくことができます。

ぜひこの情報を大切に扱って、新入社員が活躍できる育成を行っていきましょう。
パルスサーベイGrowthに興味を持った方はコチラをご覧ください。

また、パルスサーベイGrowthの結果を元に、人事通しで対話を通しながら悩みを解決するためのヒントを得られる場としてGrowth Meetingをご用意しています。他社の人事通しで育成の課題について対話をしあう時間がメインとなりますが、アーティエンスからも人材育成に関するトレンドやノウハウをご提供しています。

どなたでも無料でご参加頂けますので、ぜひお気軽にご参加ください。 近日中に開催するGrowth Meetingの予定はコチラからご確認ください。  Growth GrowthMeetingとは 資料