2022/6/20作成ー
2022年6月11日に『組織変革を促進する社内ファシリテーターの育成~社員の当事者意識と主体性を促し、自社の課題解決を実現~』をテーマに、特定非営利活動法人(NPO法人)日本ファシリテーション協会主催「ファシリテーション・サミット東京2022」に弊社代表の迫間が登壇いたしました。
ファシリテーション・サミットは、毎年約500人が参加する国内最大級のファシリテーションに関するイベントで、ファシリテーションに関する最新の情報やトレンドをワークショップ形式で体験することができます。
今回は、全2回のセッションを通して、計27名の方にご聴講いただきました。
本イベントでの講演内容の一部やご参加者の質疑応答などをご紹介します。
目次
VUCAとも言われる予測不可能で急速に変化する、正解のない時代、指示待ちの行動だけではその変化に適応できなくなっています。
これからの時代、全ての社員が当事者意識と主体性を持つことが必要です。
全ての社員が自組織や事業に対して問題提起し、組織内にポジティブな影響を与えることでスピード感を持って変化にしなやかに適応し、課題解決を目指せるためです。
本講演では社内ファシリテーターが起点となり、会議や業務内で対立関係・衝突を乗り越え組織変革を進めた事例と方法論をご紹介しました。
当日は、以下のアジェンダでお話をさせていただきました。
講演後にアンケートにご回答頂きましたので、どのような意見があったのかご覧ください。
本講演の満足度を尋ねる問いに対して、「とても良い時間が過ごせた」~「良い時間ではなかった」という5段階で回答いただいたところ、以下のような結果となりました。
94.5%のご参加者様より「多くの有意義な情報を得られた・有意義な情報を得られた」とのご回答をいただきました。
それぞれの選択肢を付けた理由コメントをみていきます。
・日ごろ感じている課題が整理できた。組織変革がうまくいかない大きな理由に改革したいといっている経営層が自身のあり方には問題ない、社員が変わらないからだと思い込んでいる現実があるのではないか。どんなに優秀な外部リソースを導入しても、そこが変わらなければうまくいくはずがない。
・考え方・向き合い方が分かった。ボトムからの経営陣の巻き込み方があればと思いました。
・具体的で詳細な内容で、とても良い学びであった
・ファシリテータの社内、内製化の影響も詳しく理解できた。
・人材開発・組織開発のプロフェッショナルの進め方を聞くことができて大変勉強になりました。私は教員ですが、学校のOJTや校内研修はまだまだ組織的・機動的にできていません。
今回は、参加者の半数以上が日本ファシリテーション協会のファシリテーション会員の方々であったため、ファシリテーションに関する専門用語も用いながら説明させていただいておりました。
アンケート回答後にダウンロードいただいた投影データに、詳細を記載しておりますので、ご参考いただけますと幸いです。
VUCAに適応した組織変革の方法について、社内ファシリテーターが起点となり、社員の当事者意識と主体性を解放していった事例を通してお伝えいたしました。
98ページに及ぶ、より詳細で具体的な講演投影資料は下記フォームより無料ダウンロードいただけます。
講演ではご参加者の皆さまからご質問を頂きましたので、頂いたご質問についてご回答致します。
【回答】
次回研修までの約1カ月間において、簡単なレポートの作成・提出をお願いし、毎月の学びを現場で検証し、結果を振り返る流れをつくっています。
レポートの内容は、実際に現場でファシリテーションを行った際の気付き・学び、難しさ等をまとめていただいています。具体的には、部署内の会議におけるファシリテーションや、部下との1on1ミーティング等の場面です。
あとは、研修後のフォロー施策として、当社が開発した「バトンメール®」はオススメです。
バトンメール®は、1週間に1回、5,6人のグループで週報みたいなものをバトンのようにメールを繋げていくフォローツールです。メールではなく、TeamsやSlack等の社内のチャットシステムでも良いかと思います。
バトンメール®の内容自体はもちろんのこと、メールを受信する度にリフレクションにもなりますし、受講生同士が繋がりを持ち続けることができます。
【回答】
まず、お伝えした事例の社内ファシリテーター育成コースには、経営者の方も受講生として参加いただいています。ただ、経営者の参加がマストかというとそうわけではありません。その時々の組織の状態に応じて、アプローチを考えています。
組織が変わるには、3つのポイントがあります。
1つ目は、経営者が変わること。これは変化も早く出やすいが、現場レベルとの分断も起きやすいというデメリットもあります。
2つ目は、部分で変わること。
例えば、営業部が変わる、管理職が変わるなどです。部分で変わると、他部署や階層も少しずつ影響を受けて変わることに対して前向きになり、全体が変わっていきます。
3つ目は、一人の人を起点として、組織が変わっていくこと。これは、なかなか難しい面もありますが、仲間をつくることや小さく始めていくことからスタートできるといいかもしれません。
【回答】
組織の状態や規模感によっても変わりますが、アーティエンスでは「組織の縮図になるような受講生の構成にする」ことを推奨しています。年代や、職種、勤務歴、性格などが自組織の縮図になると、組織の状況・認知が見えやすくなり、有効な施策を打つことも可能になります。
おすすめしないのが、いわゆるエースやハイパフォーマーといった人材ばかりを集めることです。
メンバーを選出した時点から「○○さんだからできるよね」「自分はあの人達とは違う」という認知が広がり、組織内に分離が起きてしまいます。
【回答】
まず、その想いを大切に、小さくてもいいので仲間を見つけて始めていくことが大事ですね。勉強会などを企画するのもいいかと思います。そして、小さな成功事例をどんどん創っていき、それを周知していくこと。そうすると周囲は「なんか良さそうだよね」「良くなってるよね」という認知が広がり、徐々に仲間や取り組みが拡大していけると思います。
ひとりのファシリテーターを起点として、組織変革は可能になります。
新型コロナウイルス感染症の影響で、生活様式や働き方が大きく変わったように、組織としても大きく変わる「チャンス」だと思います。
変わりたいけど変われない、という組織も多いかと思います。
組織が変わるパターンで1人からでも変えることができます。
今回の事例とは異なりますが、1人の組織を変えたいという強い思いを持った方が始めは協力を得られない状態でしたが、徐々に周りを巻き込み、最終的に組織変革が起こすような取り組みをされた方も多くいらっしゃいました。
小さくてもいいので、変化を起こして、仲間を増やしていくと、それは大きなうなりになります。
それは、ファシリテーションスキルを身につけることで、可能になります。
ファシリテーションスキルを身につけ、ぜひ組織に変革を起こして頂けたらと思います。
その中で、弊社とご一緒して頂けると大変嬉しく思います。
アーティエンスの社内ファシリテーター育成コースは、社員の当事者意識と主体性を発揮するための働きかけを通して自組織を変えていく社内ファシリテーターの育成を目的としています。
社内ファシリテーター育成の結果、成果物の品質と関係の質が高まり、組織変革を推し進めることが可能となります。
正解のないこれからの時代にあわせ、共に学習しながら成果を上げていけるチームを創っていくためにも社内ファシリテーターは必要不可欠です。
このようなお悩みをお持ちの方は、ぜひ一度お気軽にご相談ください。
■2022年度社内ファシリテーター育成コーススケジュール
▶社内ファシリテーター育成コースの詳細はこちら
▶派遣型も行っています。派遣型をご希望の方はこちらからお問い合わせください