研修・セミナーレポート

「若手と年配者のギャップを感じています」ーセミナーレポート

若手の離職 本内容は、2月1日開催「優秀な若手ほど辞めてしまう会社で何が起きているのか~中堅・中小企業の未来をひらくために必要なアプローチを考える~」のセミナーレポートです。 (ご参加企業:16社、ご参加人数:16名)

1.セミナー概要

 若手の離職防止 ※当社、セミナースライドより抜粋 やっと採用できた新入社員が成長し、いよいよこれからというときに辞めてしまう。 そんな経験ありませんか? 本セミナーでは、これまで約500社以上の中堅・中小企業の方々と共に組織に向き合ってきた中で見えた傾向や事例をご紹介しています。

当日のアジェンダ

●優秀な若手社員は、なぜ辞めるのか? ●若手社員の離職に向き合った企業事例 ー組織からの本気の支援と、他社同期との触れ合いで、 離職率低下&組織エンゲージメント向上

3つのポイント

・自社の課題を整理できる ・若手社員の傾向を知れる ・離職を押さえた他社事例を知れる

企業事例

ここからは、悪循環を乗り越えた企業様の事例をお伝えしました。 若手の離職 ※当社、セミナースライドより抜粋 ■企業情報:美容器具メーカー 社員数300名 この企業様は、「優秀層を採用できるが、3年目~5年目でほぼ退職してしまう」という課題をお持ちでした。 ご相談を受けたときの状況としては、 「採用では優秀層と言われる新入社員が入社するが、現場のメンバーを見て、幻滅して、3年~5年で退職してしまう」という課題がある。 ヒット商品があるため、それなりの活動でもやっていける。 ぬるま湯文化のため、若手社員が組織を見切りをつけて、退職していく。 中途入社の課長は、組織の未来への危機感と、若年層のキャリア形成への想いを持っていた。 上記の課題を踏まえ、対話をしながら下記コンセプトで改善策を考えていき、階層別研修(シスブラ制度)をご提案しました。

●成長する機会を与える ポイントは、下記です。 ・定期的な研修実施をすることで、成長実感・予感を促す ・他社との合同研修により、自己認知を広げ、成長実感と成長意欲を上げる ・スキル・人としての成長の両側面にアプローチする●孤独感の解消 ポイントは、下記です。 ・シスブラ制度により、組織とのつながりを強化する ・シスブラが、OJT研修により育成マインドを醸成し、育成スキルを学ぶ ・人事が、シスブラと月一の面談を行い、後方支援を行う ・シスブラになることをステータスとする

2.受講者からのご質問・ご感想

ここからは、ご参加者様からのご質問やご感想をご紹介いたします。 ※内容は、チャットでいただき、原文のまま記載しております。

■質問 成長に必要な要素を避けるという傾向~という所ですが、中堅以上の成長へのチャレンジに比べ若手のマインドの方が大抵高いと感じており今一つピンとこないのですが、どういったデータからの傾向なのでしょうか?

回答

データに関しては、セミナー内でお見せした内容からです。  任意の名前 なお中堅社員の方が、「中堅以上の成長へのチャレンジ」が弱いというお話ですが、こちらは若手の時に挑戦できない環境に居続けると、「挑戦しない・できない」という意識になり、より成長へのチャレンジが弱まっていきます。 また下記コラムも参考にしていただけるといいかもしれません。 若手社員の挑戦を阻む壁とは?

■感想 「成長や研修は用意されているもの」「成長は自分で工夫して掴み取っていくもの」という若手と年配者のギャップがあることを感じました。

回答

若手社員と年配者では、子供のころの育成環境が異なります。 若手社員は、受験勉強も遊びも、一人ひとりにあわせた内容が用意され、枠組みが決まっています。 それに比べて、年配者は、受験勉強は大教室、遊びも今のように気軽な携帯ゲームもなかったので、自身や友達と共に工夫せざるを得ない状況でした。 これは良い悪いではなく、そのような状況を知って、お互いの良さや足りない部分に対して、どのようにアプローチしていくかを考えていくことが重要です。

■質問 サーベイをした時、例えば全国平均より低い項目はなぜかとか、高めるためにはどうすればいいか考えてしまいます。何をトリガーに課題を考えたらいいのか詳細を具体例で教えて下さい。

回答

数字自体を考える題材にしていただくことは問題ありませんし、他部署などと比較してもらっても構いません。 ただし、良い悪いと判断するのではなく、数字のその背景に何があるのか、そのために私たちができることは何かを考えていくことが重要です。 当社では、人事の方がパルスサーベイの結果をもとに自組織の状態を紐解き、施策を考える対話の場を用意しています。サーベイを受けていなくても、参加できますので、よければご参加くださいませ。 【2/18開催】若手・新入社員のエンゲージメントを育むためにできることとは?

■質問 事例紹介ありがとうございます。他社との合同研修から、他を見ることで自社の良さを改めて再認識したとのことでエンゲージメントが上がったと解釈しました。こちらの企業様は、ロールモデルの欠如はどう解消していかれたのでしょうか? シスブラ制度のトレーナーがロールモデルとなっていったのでしょうか?

下記システム図からの質問  任意の名前

回答

ロールモデルが少ないという状況になりますが、まったくいないというわけではありません。 ロールモデルになりえる人、そしてロールモデル候補だと思われる方を、まずはトレーナーにアサインしていきました。新入社員研修、若手社員、トレーナー育成を通して、ロールモデルが増えていきました。

■質問 社長が聞く姿勢ができていない、聞く気が無い環境が長く続いているようで、役員部長クラスも諦めてしまっていて、若手社員が何を言っても何をしても響かない場合、どのようなアプローチが望ましいでしょうか。

回答

いろいろなやり方はありますが、今回は実現難易度が高くない2つの方法をご紹介させていただきます。 一つは企画チーム(デザインチーム)を創り、デザインチームの中に経営陣に入ってもらう方法です。もう一つは、研修の場などで代表へのインタビューワークなどを通して、社員との対話の場を持つ方法です。人をコントロールすることはできませんが、対話による共創・協働を通すことで、経営陣の認知も広がっていきます。ワンマン社長が、研修の企画ミーティングの際にとても立腹され、その状況を乗り越えた事例もあります。 下記より、事例を記載した過去のセミナー資料のダウンロードが可能です。

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    ■感想 「最近の若者は、こらえ性がないよな」とか平気で言う、管理職。若者からは「あなたたち、えらそうにしてるけど、コンプラ認識なし、ハラスメント意識なしでパソコンも出来ない。現代の頭になれよ」と思っています。若者のスキルは素晴らしいですよ。コンプラ・ハラスメント理解度認識テストを第三者機関によって実施させないと、社内管理職忖度三昧で若者は嫌気が差します。離職する人は「スキルアップのため」とかで円満退職しますが、本当は「こんな封建的な理不尽な外向けCSRなど、なんなんだ!」の考えがあるのです。次の会社で前の会社でのいざこざとかあれば、採用取り消しにもなるからです。このあたりを経営陣は理解しないと持続可能な企業成長は見込めないと思います。

    回答

    どちらが良い悪いではなく、お互いの立場により、見えている景色が異なります。そのため、認知も変わってきます。犯人探しをして、それをつぶしても、また同じようなことが起きてきます。今ある課題に対して、関係者が対話をして、解決していくことが当社では重要だと考えています。

    ■質問 相手を否定しない、相手の考えを聴く、自分の考えを押し付けない、部下にも接遇マナーをきちんと守るなど、これぞDiversityという理解をすべきだと思います。お互いが認め合うことで職場環境はよくなり、ハラスメントはなくなり、コンプラ意識も上がり、若者の帰属意識は高まり、それはガバナンス強化に繋がり、離職率は下がると思います。

    回答

    他社の考えや、言葉・行動の背景を理解しあうことは素晴らしいと思います。 ただし、若手社員に迎合することとは異なります。お互い認め合うフラットな関係を目指すことも重要ですが、若手社員に対して適切な指導を含めたOJTを行うことが重要です。当社のお客様で、ダイバーシティを大切にするという育成方針から、挨拶をしない新入社員がいたそうです。「挨拶をしないことも多様性だ。挨拶をされたら不快な人もいる」という話でした。 人事の方が悩まれていたので、当社の研修で下記内容をお伝えしました。 ・「なぜダイバーシティが重要なのか?」という問いを投げ、その後企業においてのダイバーシティは、「全ての人が生きやすい・働きやすい環境を創っていくこと」と、「多様性の衝突によりイノベーションを起こすこと」と伝えました ・ダイバーシティの前にコミュニティに入る際は、その組織でのルールなどを守り、秩序を保つことが重要であることを伝えました 若手社員に迎合するのではなく、組織のミッション・ビジョン・パーパスと若手社員のありたい姿・キャリアへの意識などを統合してくことで、エンゲージメントは上がっていきます。

    ■感想 労務管理の大切さの上に売り上げや利益が派生する、そんな基本的なことをわからない年配者が、いや経営者がどれだけいるか。数字を上げるには礎が必要なんです。いろんな研修はワークショップ形式でお互いのグループが発表したことの気づきが得られて、それは社員の肥やしになりますよね。

    回答

    組織開発も重要ですが、事業開発ももちろん重要です。 どちらかに偏るのではなく、自組織を「ミッション・ビジョン・パーパス」などを達成するためには、どうしたらいいかを考えていく必要があります。

    ■感想 誰一人取り残さないがSDGsの大基本だということを理解しているのかな?管理職・役員・社員全てフラットでいるのが当たり前という意識にならないといかんです。組織では役職あっても家に戻れば奥さんに怒られまくりですよね。私も妻には頭が上がりません(笑)

    回答

    人は、環境・場に影響される生き物です。そのため、家ではとてもやさしいお父さん・お母さんであっても、職場環境があれている環境だと、自身の振る舞いも荒れてくることがあります。だからこそ、組織風土を整えていくことが重要です。また本当のリーダーは、場があれていても、その中で自身を奮い立たせて、変革を進めると言われています。

    3.受講者の声

    セミナー受講後の感想

    ・1つ1つの質問に真摯に答えて頂いきありがたかった ・やる気があるのかないのかよく分からない、モチベーションの欠如を感じる若手社員との向きあい方を再認識できた。 ・お互いの立場の相互理解、認知が必要と感じた。 ・成長実感+成長予感の両方が必要だと改めて認識しました。会社や先輩に対してポジティブインタビューをするというのが、ネガティブになりやすい現状の中、良いきっかけになりそうだと思いました。 ・参加されたみなさんの質問などにも挙がっていましたが、若手の活力を向上させていくためにはそれを支える上司や先輩・会社のフォローもやはり重要だと感じました。

    4.次回セミナーのご案内

    ■開催日時:3月1日(火) 13:30-15:30 【オンライン/無料/参加特典あり】優秀な若手ほど辞めてしまう会社で何が起きているのか ~中堅・中小企業の未来をひらくために必要なアプローチを考える~ お申込み・詳細については、下記リンクよりご確認ください。

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