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「心理的安全性を意識しすぎて、少しぬるい環境になっている気がする」セミナーレポート

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本内容は、8月6日開催のセミナー『管理職起点で創る'成果に繋がる'心理的安全性―中堅・中小企業の管理職育成に、今、必要とされる3つの要素―』のセミナーレポートです。

今回、11名の人事・経営者の方にご参加いただきました。
(参加企業の業界:インテリア業界、教育サービス業界、電気・エネルギー業界、不動産業界、IT業界、アパレル業界、ホテル・ブライダル業界、食品業界)

1)セミナー概要

コロナ禍になり、人々の働く環境は急激に変化しています。
これまで当たり前のよう行っていたコミュニケーションが取りにくくなり、管理職に期待されるマネジメント・チーム運営・部下育成のスタイルも大きく変わってきています。
――結局、管理職には何を渡せると良いのでしょうか?

本セミナーでは、テレワークが急増する中で改めて注目される「心理的安全性」の創り方を紐解き、自社の管理職の育成方針を、企業様の事例を交えて'3つの要素'とともに考えていきました。

7月27日開催のセミナーと同じ内容ですが、業種の異なる企業様の事例を2つご紹介しており、今回は「事例2:Web コンテンツ事業会社様」の事例をご紹介いたします。

※事例1は、7月27日(火)に開催したセミナーでご紹介しております。詳細は下記レポートに記載しておりますので、ぜひご覧ください。
心理的安全性において、ぬるま湯組織にならないためのバランスとは?セミナーレポート

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※当社「本セミナースライドより抜粋」

当日のアジェンダ

・「心理的安全性」を正しく理解する
~心理的安全性とパフォーマンスの関係~
・テレワーク2年目、浮かび上がる現場の課題と認識
~陥りがちな失敗とその背景にあるもの~
・管理職起点による心理的安全性の高いチーム創り
~他社事例から紐解く抑えるべきポイント~
・心理的安全の場を創ることで、何を成し遂げたいか?
~今、管理職に本当に必要とされる3つの要素とは~

3つのポイント

・心理的安全性を高めるために、管理職が抑えるべきポイントがわかる
・時代にフィットした管理職育成のヒントを得られる
・他社の具体的な成功事例を知れる

企業事例

今回は、Web コンテンツ事業会社様の事例をご紹介いたします。
抱えている課題としては、「言ったもん負けの文化であり、仕事の押し付け合い」「数・量が多いことが、正しい」「変われないという諦め」がありました。

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※当社「本セミナースライドより抜粋」

そこで、「管理職同士、自チーム内での心理的安全を創り、困難を乗り越えるチームを創る」をテーマに、2年間にわたる管理職研修を実施いたしました。(現在は1年間が終了。)

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※当社「本セミナースライドより抜粋」

1年間の研修終了後、管理職同士・チーム内での心理的安全性が育まれ、下記のような変化が見えたそうです。

・関係の質について
管理職同士が弱みを見せあい、お互い助け合う意識が生まれた。

・モチベーションについて
自身・チームのありたい姿を描き、メンバーのありたい姿との統合を行うためにも1on1のスキルを学び、展開していった。

・チーム力について
ファシリテーションスキルを通しながら、チームの一体化と目の前の課題解決を行っていった。

残りの1年間は、心理的安全性をより強化していくプログラムを予定しています。
目標をどのように扱うかや、メンバーのリーダーシップをどう発揮してもらうかなどにフォーカスしていきます。

2)質疑応答

■心理的安全性の尺度は、管理職と一般社員(主に若手社員)では、考え方に相違があると感じている。

回答

良く起きる現象です。管理職と一般社員の認知の違いですね。
例えば、管理職が心理的安全性を担保できていたとしても、若手社員からすると担保できていないと思うことは多々あります。
権力の違いというのもありますし、サーベイなどを通して対話をしていくことがおすすめです。お互いの認知を理解しあうことができます。

■今年度チームメンバーの入れ替えがあった為、まずはコミュニケーションを取る為チーム内のMTG時には雑談から入る様にしている。効果は不明です。

回答

会議の際、雑談から入ることは良いと思います。しかし、雑談は、「決まった人しか話さない」、「儀礼的会話になってしまう」などの課題もあるので、当社はチェックインを行うことをおすすめします。
チェックインとは、ホテルのチェックインをイメージしていただくとわかりやすいですが、この場に入るという意識付けをする方法です。一人一言伝えるというイメージです。その際、順番を決めずに嘘のない率直な発言をすることが重要です。
例えば、むすっとしている表情の人が「体調が悪い」と発言した場合は、「むすっとした人から体調が悪い」という認知に変わります。
チェックインを行うことで、お互いの背景を理解し、ありのままに受け入れることができ、関係の質が上がると言われています。

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※当社「研修スライドより抜粋」

■何か施策を行っても、施策を行ったことがゴールになってしまう事も多い。効果測定が難しい

回答

よく起きる現象です。HOWが目的化すると意味が無いため、目的と目標を明確にすることが重要です。人材開発や組織開発であっても、施策のゴールは創って置くことが重要です。事例でお伝えしたような要件定義は、必要ですね。
また会議の際に、本会議の目的と目標をホワイトボードに書いておくだけでも、ゴールへの意識は高まっていきます。

■若手が活躍できるように、または離職につながらないようにという意識付けが経営層から中間管理職へありました。意識しすぎて、少しぬるい環境になっている気がします。

回答

経営層、中間管理職によくあることですが、「迎合する」ということが起こります。
例えば、1on1の時間が愚痴の場になったり、雑談の場で終わるということも起きます。1on1の目的を見失うことになりかねません。
1on1では心理的安全の場を創りながらも、「メンバーが自身でどう成長していくのか」、または「会社がどのようにメンバーを支援したり、成長の機会を与えるのか」を、部下と共に探求することが重要です。

■管理職が入っている打ち合わせ・会議では、心理的安全性は低いのではないかと感じています。

回答

心理的安全性を創っていくには、「コミュニケーションをどう取るか」のデザインが重要だと思います。
今回の場合、2つのデザインが必要になります。
1つは、そもそもチームの心理的安全性を創っていくデザインが必要になります。
参考として下記コラムをご覧ください。
テレワークだからこそ求められる管理職の'チームの心理的安全性'の創り方

もう1つは、会議のデザインになります。
会議の目的・目標を明確にすることと、会議でのルールを決めることがまず第一歩です。

アーティエンスの対話では下記ルールを大切にしています。
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※当社Growth Meeting資料より抜粋

■本人たちが何気なく行っている業務に対して、リフレーミングした価値付けを行っている。自己効力感が向上したという喜びの声が上がっている。

回答

若手に多い傾向ですが、成長実感が伴わないで離職してしまうということがあります。
成長しているかしていないかではなく、本人が成長実感があるかどうかということが重要です。そのため、リフレーミングした価値づけは、素晴らしいと思います。
また、自己効力感・自己肯定感は無理やり上げようとすると、働きかけはあまり賛成できません。
自己肯定感を追い求めすぎると自己肯定感を得られないという研究結果もあるようです。
ただし、自己肯定感を適切に持つことは重要だと思いますので、周囲からのポジティブフィードバックをしていくことをお勧めします。対象者だけではなく、チームの心理的安全性も高まっていきます。

■すぐに解決を図ろうとするあまり、技術的解決策を考えがちではありますが、心理的安全性を形成するだけで解決を図れるのかもしれないと思いました。また、サーベイ上では「話しやすい」会社と出ていても、「快適」な会社ととらえ方をしている可能性がありそうでした。

回答

多くのサーベイはあくまでも認知でしかないです。
上司の認知とメンバーの認知が違う場合もありますが、サーベイ結果をもとに、認知の違いを出して対話をすることをおすすめします。その認知の違いを可視化や言語化し、どのような施策を打つかということが重要となります。
また、コンフォートゾーンと言われる会社は、サーベイ結果が高く出やすいです。その結果に対して満足するのではなく、なぜ高い数値なのかを対話する場を設けると良いと思います。その際、外部のファシリテーターに入ってもらうと良いでしょう。
「異質の目」とも言いますが、全員が同じ目だとそこがぬるま湯だと気付かないことがあるからです。外部のファシリテーターが問いかけをするだけでも、彼らの認知が変わっていきます。そして、コンフォートゾーンにいることに、気付くことも多いです。

※ 技術的解決策と感想への参考資料
「今、管理職に渡すべき'課題の分け方・向き合い方'ー技術的問題と適応課題ー」

■VUCA時代だからこそ「最適解ではなく、適応解」を考え行動しながら、学びを得て、再度適応解を考えていく…ということをしていかなければならないと感じました。が、この時代の変化や考え方の変容を現場に促すために、どういったアプローチをするのがいいのか悩みます…。

回答

難しいと思います。変われと言っても変われないですよね。場を変えること、まさに組織開発が必要だと思います。
人を変えるというより、場を変える働きかけをすると、自然と変わっていくことが多いです。人は環境に依存されやすい生き物になります。場は、カルチャーや社風と捉えてもらえるといいです。

■表向き、お互いの意見を尊重しているようで、実情は無関心や言ったもん負けのような状況を無意識に回避しているように感じました。同じ立場の管理職同士でざっくばらんに話し合える機会を設けようと思います。

回答

一見賛成しているようで、腹の中では反対しているということが起きます。無言の抵抗と言われます。
例えば、研修などでネガティブな意見が出たときのことをイメージしてください。その意見に対して正論を伝え、論理的に抑えようします。その場は収まりますが、何も変わらないということが起きます。ネガティブな意見は、ウェルカムであり、共に乗り越えることで、変革は進みます。変革や変容が起こる際は、否定と破壊は起こると言われています。否定と破壊をどのように扱うかで、変革や変容の進み具合は変わります。

3)受講者の声

セミナーを受講したきっかけ

・管理職を起点(基点)にした変化を生み出す事例や自社の立ち位置を知りたかった
・店舗内の心理的安全性を高めたいと考えた為
・心理的安全性がどういうものか知りたかった為
・心理的安全性について、もう少し詳しく知りたかった
・管理者育成の観点から、情報収集のため
・区内副校長との心理的安全性の研究のため

セミナー受講後の感想

・自社の立ち位置や課題点が少しわかった。
・雑談のチェックインが大変参考になりました
・チャットでの質問にも丁寧に答えていただき、ヒントをたくさんいただきました。
・心理的安全に関する知識が得られた点、自社の課題がどのあたりにあるかが理解できました。
・一方的な話ではなく、相互にコミュニケーションを取りながら進めていただいた。

4)管理職研修のご案内

当社では、2021年10月より、6か月に渡る管理職研修 公開講座がスタートします。

テーマは「困難を乗り越えるチームを創る管理職の育成」です。

毎月のパルスサーベイと連動しながら、チーム運営スキルを学んでいく新しい形の管理職研修 公開講座となっております。
「管理職が心理的安全性を、どう扱うか?」も、共に学び探求いたします。

チームでの成果創出が企業にとって重要となっている今、現場で使えるチーム運営スキルを渡しませんか?

内容

研修期間中の半年間毎月パルスサーベイを実施し、管理職自身のチームの捉え方、そしてチームメンバーのチームの捉え方を数値に落とします。
そのうえで、管理職自身はチーム力強化に向けてどのようなアクションを取っていくのか、
具体的なチーム運営スキルを参考に、アクションプランを組み立てていきます。
管理職研修では以下の3つのポイントを中心に学んでいきます。

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管理職研修 公開講座の資料は下記からダウンロードしていただけます。
必要事項をご入力頂き、ご覧ください。

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    5)次回セミナーのご案内

    当社では、管理職・経営者向けのセミナーを開催中です。

    ■8月26日(木) 13:30-14:30
    【3か月間の無料体験特典付き/オンラインセミナー】若手・新入社員の早期離職・孤立化を防ぐフォローアップのコツとは?
    ―やりたいことが見えてくる。若手・新入社員フォローアップサーベイ―

    ■9月2日(木) 13:30-15:30
    【オンライン/無料/参加特典あり】管理職リーダーシップ開発の成功事例からみえたキーポイント
    ―「物足りない管理職」はどのように変容を遂げていったのか?ー

    ■9月9日(木) 13:30-15:30
    【オンライン/無料/参加特典あり】優秀な若手ほど辞めてしまう会社で何が起きているのか
    ~中堅・中小企業の未来をひらくために必要なアプローチを考える~

    お申込み・詳細については、下記リンクよりご確認ください。


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