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新入社員のパフォーマンスを上げる“対話”とは?―数値からひも解く【Growth結果レポート7月】


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本記事では2021卒新入社員を対象とした月に一度の振り返りツール【Growth】の7月26日~8日3日の回答の結果(n=122/企業数17)を、
今回のテーマ'新入社員との対話'との関連を中心に結果を読み解きます。

アーティエンスでは新入社員のセルフマネジメント力・リーダーシップの向上を目的とし、振り返りツール【Growth】をご提供しています。
あわせて、人事・現場の育成担当の方々が企業を超えて対話し情報交換できる場【Growth Meeting】をセットでご提供しています。現在、無料体験サービスを実施中です。(※詳細・お申込みは最下部をご覧ください)                   
●バックナンバー
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1)Growth全体結果レポート

9つの設問に対して'とてもそう思う'=5, 'そう思う'=4,'どちらともいえない'=3, 'あまりそう思わない'=2, 'そう思わない'=1にて算出

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※標準偏差とは、データのばらつき具合を示す数値のひとつ。数値が大きいほどばらつきが大きい

注目したい設問

平均値が最も高かった設問:
Q1「私はよりよい仕事をするために学び続けている」

9つの設問の中で、Q1の平均値が最も高くなりました。4~6月結果についても、平均値が最も高い設問はQ1でした。ただし、毎月平均値は下がってきています。

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▽下記から全設問の3ヵ月の推移結果を無料ダウンロードできます

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    平均値が低く、結果のばらつきか最も強く見られた項目:
    Q3:周囲・上司を巻き込むことで、仕事の品質は高まっている

    現場での業務が本格化し、周囲や上司を巻き込みながら仕事を進めていく難しさを感じている様子が伺えます。一方で、結果のばらつきも強くみられており、本人の意志や周囲の環境によって開きのでる設問であるといえます。

    ※巻き込み力の定義:周囲に主体的に働きかけられる意識とスキル

    Q3に対して、① 5(とてもそう思う)の数値を付けている方、② 1(そう思わない)~2(あまりそう思わない)の数値を付けている方で、コメントを比較してみました。

    ① 5の数値を付けている方

    ポジティブ思考が仕事にも活きていて誇れると感じています。訪問などでは先輩に頼ってしまっていることが多いので改善していきたいです。
    ・この1か月間はコミュニケーションに力を注いだ。これによって普段話さないパートの方とも触れ合うことが出来たので良かったと思う。
    目標達成に向けて日々、考えながら行動することができています。先輩方からも褒められるので続けて頑張っていきたいです!
    ・お客様と関わる機会が増えて、楽しいことも上手くいかないこともあるけど、やっぱりこの仕事は楽しい!って思えているので、お客様のことを一番に考えて、これからも行動していこうと思います。

    ② 1~2の数値を付けている方

    余裕をなくし、自分の仕事さえ雑になってきている。とにかく時間が足りず、非効率なことが多い
    ・申し訳なく思うこととしては、業務量・対応件数を多く感じ、いっぱいいっぱいになってしまっていることです。
    何が分からないか分からない状態でやや不安がある。
    ・申し訳なく思うこと:メンタルが揺らぎやすいこと

    上記コメントの比較から、周囲・上司を巻き込めている実感があると、ポジティブな気持ちで業務に取り組め、時間的・精神的にも余裕が生まれやすいと言えるのではないでしょうか。
    逆に、周囲・上司を巻き込めている実感を持てないと、時間的な余裕がなくなり、精神的にも不安を感じる傾向があると言えます。

    2)成長実感×成長予感の推移トレンド

    今回は、
    Q6:私は自組織で成長してきていると感じている
    Q7:これから先、自組織で成長していけると感じている

    を中心に、数値結果をみていきます。

    入社後4ヵ月、「成長実感」「成長予感」はともに減少トレンドに

    5月のGrowth結果レポートにて、成長実感と成長予感は強く関係しており、成長実感・予感が低い場合は、早期離職に繋がる可能性が高いことをお伝えいたしました。

    ※ご参考:Growth結果レポート5月

    成長実感と成長予感、入社後4カ月たった今、どのような推移を辿ってているのでしょうか。
    それぞれの結果の推移をみると、ともに若干の減少トレンドにあります。

    Q6:私は自組織で成長してきていると感じている
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    Q7:これから先、自組織で成長していけると感じている
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    このまま成長実感・予感を感じられずに早期離職となってしまう前に、成長実感・予感を高めていける育成施策や取り組みが大変重要となってくるでしょう。

    ※成長実感・予感を育むヒントを得たい方は下記をご覧ください。
    テレワークによる環境変化、OJTの役割はどう変わる? 
    【公開講座】新人・OJTトレーナー合同研修
    進むテレワーク・研修のオンライン化、新入社員の孤立を防ぐ方法は?

    3)成長実感 × コメント結果

    では、成長実感の有無により、新入社員自身にはどのような変化があるのでしょうか?実際のコメントをみていきましょう。

    〈フリーコメント設問〉
    Q10:最後に、振り返ってみて感じた、「自身の誇れること・申し訳なく思うこと・これから取り組んでいきたいこと」を教えてください

    ポジティブコメント

    【目標達成に向けての行動促進】

    ・真面目にコツコツとやれるところが自分の中で誇れるポイントかと思います。ただそれが結果につながっていないので、支えてもらっている先輩には申し訳ないと思ってしまいます。相談量を増やして引き続きアドバイスを頂きながら、努力が意味のあるものにしたいと考えています。
    ・目標達成に向けて日々、考えながら行動することができています。先輩方からも褒められるので続けて頑張っていきたいです!

    【自らの役割を広げる動き】

    ・誇れる点:同じ作業でも研修時とは違う見方をして自己成長を図ることが出来ました。反省点:完璧主義を誤った思い込みで柔軟性に欠けた対応を取ってしまった。取り組み:自分の持ち場だけで満足せずに周りの人の作業を見たり手伝ったりして主体的に行動範囲を広げていきたいです。
    ・モチベーションを保って仕事に臨んでいたように思う。自分の役割はどこまでなのかと考えながらも、新人だからこそやれるところまで取り組ませていただいたため、予想以上の学びがあった。同時に、一つのことに熱中すると肝心なことで抜け漏れが出たため、自分の状況を客観視して行動することを心掛けたい。
    ・少しづつ仕事の大まかな流れが理解できるようになってきたので、自分なりの考えをもって仕事に取り組みたい。また、チームのためになる仕事を自分から進んで行えるようになりたい。

    【コミュニケーション量の増加】

    ・誇れること、積極的に上司へコミュニケーションをとっていた。そのため、報連相がすぐできていた
    ・相談をこまめに行うことが出来るようになってきていることは誇れると思う。また自分の意見を的確に伝えるために何が出来るかを考えるようにしている。

    ネガティブコメント

    【モチベーションの低下】

    ・自らのモチベーションややりがいを見失っているので、しっかりと目標を持って仕事に臨みたい。
    ・目標達成に対する意識の低さ。自分のために達成するというところにモチベーションを感じられない。

    【関係性構築への課題】

    ・全体業務の引継ぎも終えていよいよ本腰になってきたと感じるがいまだに遠慮をしてしまう。上司にも心を開いてほしいといわれた。気兼ねなく相談できる環境は自分からも積極的に作らなければと思う

    【ネガティブ意識の増幅】

    ・何が分からないか分からない状態でやや不安がある。
    ・成長できているか自分ではあまりわからないので心配です。また先輩方の時間をさいてしまっているので申し訳ないです。
    ・メンタルが不安定。自分の目標を見つけたい

    上記ネガティブコメントは、今回のGrowth Meetingのテーマである「対話」の質を高めていくことで、改善されていくかもしれません。

    4)対話における「きく」と「伝える」

    2)と3)の結果もふまえ、新入社員の成長を促進してパフォーマンスを上げていく「対話」を切り口に考えていきます。

    なお、対話といっても様々な場面が想定できますが、今回は新入社員との「1on1」にフォーカスし、意識すべきポイントをお伝えしていきます。

    1on1とは?:
    「上司と部下が定期的に行う1対1の面談」のこと。評価面談とは主に以下の点が異なります。
    ・1週間に1回など定期的に面談を行う
    ・テーマが限定されているわけではないが、業務の課題ではなく、主にキャリアや成長の課題について話す(業務については別の場で話す)
    ・上司だけが話す場ではなく、部下も話す場

    # テレワーク下での効果的な1on1を行っていくためのヒントを得たい方はこちら。
    テレワークにおいても効果的な1on1を進め、定着させていく方法とは?

    1on1の対話においては、意識的に使い分けたい「きく」「伝える」それぞれのポイントがあります。

    「聞く」と「聴く」の違いを理解し、使い分ける

    まず、相手の話をきく際には、「Judgement」を含んでいるかどうかを理解することが重要です。

    ■聞く・・・【with Judgement】判断しながら相手の話を聞く
    ■聴く・・・【without Judgement】肯定的な意図を前提に、相手を受け止める

    一つ例をあげると、「聞く」と「聴く」には下記のような違いがあります。

    「聞く(with Judgement)」
    Aさん:やっぱり新入社員のうちは厳しく指導するべきですよね
    Bさん:そうですよね、私もそう思います。or そうなんですね、私はそうは思いませんが。
    「聴く(without Judgement)」
    Aさん:やっぱり新入社員のうちは厳しく指導するべきですよね
    Bさん:そういうお考えなんですね。そう考えるようになった経緯を教えていただけますか?

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    参照:エール株式会社「聴くと経営」セミナー資料より

    1on1がうまくいっていないと感じる組織の多くは、「聞く」のみの場となっている傾向にあります。ただ、育成の観点から「聴く」のみでは不十分なため、両方をバランスよく使い分けて対話を進めていくことが大切です。

    新入社員と考えや価値観が異なっていても、まずは受け止めること。そうすることで、良好な関係性が構築され、心理的安全性も高まっていきます。新入社員は「聴かれる」ことで、自身の考えや感情が言語化され、インサイドアウトが促進されます。
    その上で、状況に応じて、新入社員の意見を「聞いて」判断し、アドバイスを伝えていきましょう。

    主語を明確化し、自身の気持ちをダイレクトに伝える

    相手へのメッセージの伝え方は、大きく分けて「Iメッセージ」と「YOUメッセージ」の2種類があります。
    Iメッセージは、発信者である「私」を主語とした伝え方で、発信者の気持ちがダイレクトに相手に伝わるのが特徴です。一方「YOUメッセージ」は受け取り手である「あなた」が主語となっている伝え方です。その内容は発信者の主観によるところが多く、受け取り手からすると「指示・命令」といった意味合いが強くなる伝え方です。
    部下育成や対話においては、「Iメッセージ」で伝えていただくことをオススメします。

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    「3:1」を意識し、新入社員の認知と改善行動を促す

    心理学の権威であるバーバラ・フレドリクソン博士は、人の成長に適切な感情比率として「ポジティブ3:ネガティブ1」という説を唱えています(「ロサダの法則」とも呼ばれています)。これはすなわち、何かネガティブな感情を起こさせる出来事に直面しても、その3倍の良い出来事が起こった時に、人は最も幸福を謳歌でき、成長できるという説になります。

    育成においては、この比率を意識し「3承認し1是正する」ことを「Iメッセージ」で伝えていただくと、新入社員も自身の成長を認知でき、ネガティブなフィードバックも受け止めやすくなり、改善行動へと繋がります。

    「きく」「伝える」、それぞれのポイントを意識し対話の質を高め、新入社員の成長を促進していきましょう。

    5)(後述)各社の施策/Growth Meetingより

    8月のGrowth Meetingは下記テーマで実施しました。

    新入社員のパフォーマンスを上げる'対話'とは?
    ―現場育成の質を高めるために支援したこと・したいこと

    弊社から情報提供内容

    ・「聴く」と「聞く」の違い
    ・1on1における「きく」のバランス
    ・部下育成における「3:1」の感情比率
    ・「伝える」際の主語の明確化

    についてお伝えしました。

    数値から見えた背景・取り組みたい施策

    その後、人事のみなさまでGrowth結果から考えられる背景、それらを踏まえた育成施策の共有を行いました。

    【数値結果から紐解く傾向・施策例】
    ●配属後の人事面談の実施

    >タイミングは?:
    これまでのGrowth結果の推移から、配属直後は新たな業務・覚えるべきことも多く、成長実感を得やすそう。
    ただ、配属後しばらくたって落ち着いてくると、「自分の仕事ってこの先どう繋がるんだろう?」と考える機会も多くなるのか、成長実感も下降傾向が見えている。
    そのタイミングを見計らって、人事面談の機会を設定するとよさそう。

    >内容は?:
    ・業務に慣れてくると成長を実感しにくくなるため、自身の成長を認知できる場にする
    ・成長予感や自社でのキャリアを描けないと離職可能性が高まるため、キャリア支援制度などを導入し、社員の今後のやりたいことをサポートしていく。その一方で、新入社員だと、自身のキャリアプランをうまく描けないことも多いため、企業側からもある程度プランや選択肢を提示できるとよさそう。

    ●外部研修・社内研修後の振り返りの場の実施
    >オンライン研修後、新入社員と人事で振り返りの場を設定。学んだことや明日から取り組むこと等を言語化し、共有し合う。
    >同期間や人事とのコミュニケーション機会も増え、関係性構築にもつながる。

    ●1on1(対話の場)の導入・質の向上
    >管理職が熱心に1on1に取り組んでいたり、シスターブラザー制を活用して先輩と対話の機会がある新入社員は、巻き込み力や成長実感のGrowth数値が高くでている。
    >配属先の上司に、Growth結果とGrowth Meetingの内容を共有している。Growth結果をベースに1on1を実施している部署もある。

    >抑えたいポイント:
    ・実施頻度を「四半期に一度」から「毎月実施」に変更したら、以前よりも心を開いてくれて、深い話ができつつある。
    ・聴き方として「なんでそう感じたの?」だとつめられている印象になるので、「そう感じたのは、何がそうさせているんだろう?」というように、Why⇒Whatの疑問詞を意識。
    ・目標予算を達成した・しなかったという結果の話では、対話は深まらない。例えば、「達成したことで、○○さんにとってはどんな変化があった?」など、新入社員の成長に関心を持てるとよさそう。
    ・いきなり「悩みはないか?」と聞いても、「評価されるのでは?」と答えてくれない。「最近あった楽しかったこと」等ポジティブな話からはじめ、最後に「助けてほしいこと」や「困っていること」を聞くと聞きやすい

    新入社員との対話の量・質を高めていくための具体的な施策を共有し合い、
    「対話の場」の創り方・どうデザインしていくかをテーマに、明日から取り組めそうなスモールステップを、皆さんと探求していきました。

    6)次回 Growth Meetingのお知らせ

    9月には、下記テーマでGrowth結果をもとに育成施策共有会(Growth Meeting)を実施します。

    テーマ:withコロナ時代に活躍する新入社員に必要なこととは?
    開催日:9月16日(木)13:00~14:30
    費用:無料

    ご参加の場合には、21卒新入社員の方々に8月25日~8月31日の間にGrowthにご回答頂く必要があります。
    現在、3ヵ月間の無料体験を開催中です。ご興味ある方は、ぜひお問い合わせください。

    詳細はこちら

    7)Growth概要・無料体験のご案内

    弊社では、新入社員のセルフマネジメント力・リーダーシップの向上を目的とし、振り返りツール【Growth】をご提供しています。

    あわせて、人事・現場の育成担当の方々が企業を超えて対話し情報交換できる場【Growth Meeting】をセットでご提供しています。

    月に1度、先述の9の設問、およびフリーテキストへの回答を新入社員へ促し、結果レポートを人事のみなさまへお送りしております。

    おひとり様1回答500円(税別)ですが、現在、3ヵ月間の無料体験を開催中です!
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    オンライン(ZOOM):2021年10月18日(月) 13:00~14:30
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    適切な目標設定とフィードバックを重ねることが、新入社員の成長実感の醸成に繋がります。
    では、「今後もこの会社で成長していける」という成長予感はどのようにして高めていけるとよいのでしょうか?

    今回は、東京経済大学 コミュニケーション学部 特命講師の田村寿浩さんをお招きし、キャリア自律の視点から、その方法論の一つを提示し、対話を通して、新入社員の成長予感の高め方について考えていきます。

    ※事前に当日活用するシート(作成3~4分)のご依頼があります。
    ※当日は音声・画面ともにオンにして、ご参加者の皆さまで対話を行う場面もあります。

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