2021/7/13作成ー
本記事では2021卒新入社員を対象とした月に一度の振り返りツール【Growth】の6月24日~7日5日の回答の結果(n=114/企業数17)を、
今回のテーマ'目的・目標'との関連を中心に結果を読み解きます。
アーティエンスでは新入社員のセルフマネジメント力・リーダーシップの向上を目的とし、振り返りツール【Growth】をご提供しています。
あわせて、人事・現場の育成担当の方々が企業を超えて対話し情報交換できる場【Growth Meeting】をセットでご提供しています。現在、無料体験サービスを実施中です。(※詳細・お申込みは最下部をご覧ください)
●バックナンバー
・Growth結果レポート4月 ・Growth結果レポート5月
目次
9つの設問に対して'とてもそう思う'=5, 'そう思う'=4,'どちらともいえない'=3, 'あまりそう思わない'=2, 'そう思わない'=1にて算出
※標準偏差とは、データのばらつき具合を示す数値のひとつ。数値が大きいほどばらつきが大きい
4月・5月結果に続き、平均値が最も高い設問はQ1でした。
ただし、平均値は徐々に下がってきています。
4月:4.55 》 5月:4.44 》 6月4.35
▽下記から全設問の3ヵ月の推移結果を無料ダウンロードできます
5月に続きQ9は平均値が最も低い結果となりました。
一方で、ばらつきが強くみられており、本人の意志や周囲の環境によって開きのでる設問であるといえます。
結果のばらつきが最も強く見られた設問はQ4でした。
また、平均値も全体の中で二番目に低い結果となっています。
今回は、
について、3ヵ月の数値推移結果をまとめます。
入社してから3ヵ月、「Q4:仕事において何を期待されているのかを知っている」は、4月から6月にかけて0.07ポイントの変化にとどまり、大きな変化は見られませんでした。
入社してから3ヵ月、「Q5:自身やチームの目的・目標を意識することで、日々の仕事により意欲的に取り組めている」は、4月から6月にかけて0.27ポイント下がっており、減少していきていることが分かりました。
実業務に入り、仕事の難しさ・自身の未熟さを感じ、目的・目標を意識することで得られるポジティブな影響は、徐々に減ってきているのかもしれません。
▽下記から全設問の3ヵ月の推移結果を無料ダウンロードできます
目的・目標に対して、新入社員はどのように感じているのでしょうか。
ポジティブなコメント・ネガティブなコメントを抽出してみました。
〈フリーコメント設問〉
Q10:最後に、振り返ってみて感じた、「自身の誇れること・申し訳なく思うこと・これから取り組んでいきたいこと」を教えてください
・先輩にどこまで求められているのかが分からず、あまり先輩にも言えない状況が続いていて、そのことを先輩や上司と話す機会があったのいろいろ話すことが出来ました。自分の考えを表現していくという重要さをとても感じました。
・目標達成意識をより強く持って、さらに相談量を増やして仕事していきたい。
・目的を持つことでその日の成果が変わると思いました。その日ごとに目的を定めることで効率良くそこに進むことができるので、より成長できるようにこれからも目的を持って取り組んでいきたいと思います。
・与えられた課題に対しても持っている力をちゃんと出せていると思う。これから仕事に取り組む上で、うまく周りを巻き込んで、自分の成長も促していけるようにしたい。
・誇れること:やるべきことをしっかりやれていること
・自分が求められている以上の成果を上げられているかが心配である。
・様々なことに挑戦する機会をいただけて、日々勉強することばかりです。ただ、そのことに対するプレッシャーも日々感じています。
・以前より求められることが増えてきたのに対し、結果を満足に残せていないことを申し訳なく思っている。
不安感を減らすために…
目標への意識を高める際には、心理的安全性も共に高めることを心がけましょう。
心理的安全性が保たれていない環境下では、不安感が増幅し、精神疾患等にもつながりかねません。
・職場が割と静かだったり、トレーナーさんが不在だったりすると、分からないところを中々聞けず自分で考えこんで作業に時間が掛かってました。自身で何度考えても分からないことは、すぐに聞き何故この作業をするのか目的を考えながら取り組んでいきたいです。
・まだ自分ができることやできないこと、やっていいこととしてはいけないことの見極めができていないため、当たり前の事でも指示を仰いでしまうことを申し訳なく感じています。
では、目標を渡す際に大切にすべきことはどのようなことでしょうか。
具体的なポイントをお伝えする前に、現在、目的・目標に起きている課題を簡単にお伝えしたいと思います。
現在は、正解のない時代・曖昧で予測不能な時代(VUCA)と言われています。
その環境から、会社全体の方針転換を余儀なくされるタイミングも増え、目標を設定する側・される側には下記の課題が大きくなってきています。
目標に起こっている課題について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください
withコロナにおけるパワフルな目標管理とは? ー管理職が目標管理で抑えておきたい5つのポイント
目標には大きく3つの種類があります。
みなさんが日々意識している目標は、下記3つのどれに当てはまりますか?
意義目標への意識が高まると、成果目標や行動目標への働きかけはより促進されます。
経験の少ない新入社員は特に、目の前の行動目標に意識を奪われがちです。
人事・上司・トレーナー側は、意義目標まで繋げて目標を伝えることを意識できると良いでしょう。
また、目標が変わりやすい現状においては、「意義目標」を新入社員に伝えることで、成果目標や行動目標が変わっても、大目標である意義目標は変わっていないことを理解できるので、ストレス軽減にも繋がります。
インサイドアウトとは、内から湧き出てくるポジティブなエネルギーを指します。内発的動機付けともいわれ、その割合が高まるほど仕事の品質は上がります。
対極にはアウトサイドイン(外発的動機付け)があり、インサイドアウトへの移行には5つの段階が存在します。
新入社員の場合は、最初はアウトサイドインの割合が多いことが想定されます。
上記図内の外的調整・取り入れ的調整の段階でしょうか。
インサイドアウト(内発的調整)まで移行させるには、【自律性】【関係性】【有能感】を高め続けていくことが必要です。
新入社員への具体的な取り組みとしては、
・今任せられる範囲を考え、その機会を渡すこと(自律性)
・周囲と関わって共創できる機会を作ること(関係性)
・目標を渡した後にはこまめなフィードバックによって成長実感(有能感)を伝える
などが実施できるでしょう。
「根拠を伝える」「インサイドアウトを意識する」ことの二つのポイントを押さえ、目的・目標を効果的に新入社員に伝えていきましょう。
7月のGrowth Meetingは下記テーマで実施しました。
新入社員の成長を加速させる目標の渡し方とは?ー3か月のサーベイ結果と推移から考える
についてお伝えしました。
その後、人事のみなさまで自社の強み・課題や、それらを踏まえた育成施策の共有を行いました。
・インサイドアウト(内発的動機づけ)への移行
>新入社員のうちは難しいと思うが、「AとBどちらにするか?」など選択肢を渡して決めてもらうといった機会を積み重ねていく。
>こまめなフォードバックを行い、「ちょっとずつできるようになっている」という感覚を醸成していく。
・コミュニケーション機会の創出
>まずは新入社員同士の関係の質を高めること、そこから先輩・上司へ関係性の輪を広げていくことを意識する。自己紹介シート等を用いたりして、関係構築を丁寧に行っていく。
>業務外のザッソウ(雑談+相談)を気軽に行っていけるような仕組み創り。チャットやオンラインランチなど。
新入社員に意義目標を持ってもらうために、どのようなサポートができるか、
引き続き対面でのコミュニケーションが難しい状況が続く中で、どのように新入社員と現場社員、新入社員同士のコミュニケーション機会を創っていくか、
などが大きなテーマとしてあがっていました。
8月には、下記テーマでGrowth結果をもとに育成施策共有会(Growth Meeting)を実施します。
ご参加の場合には、21卒新入社員の方々に7月26日~7月30日の間にGrowthにご回答頂く必要があります。
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