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【Growth結果レポート5月】

21卒新入社員の成長実感を育むために何ができる? 数値からひも解く
【Growth結果レポート5月】

  • 新入社員向け

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アーティエンスでは、21卒新入社員を対象に月に一度の振り返りツール【Growth】、および、人事の方がGrowth結果をもちより対話する場【Growth Meeting】をセットで提供しています。(※詳細・お申込みは最下部をご覧ください)

本記事では5月24日~5日31日の回答の結果(n=120/企業数16)を、テーマ”成長実感”との関連を中心に読み解いていきます。

本結果より、85%の新入社員が成長を実感できていることが分かりました。

では、成長を実感できている要因/実感できない要因とは何でしょうか。
また、成長実感を育むために、どのようなサポートができるのかをまとめました。

※4月Growth結果レポートはこちらからご覧いただけます。

21卒新入社員が周囲・上司を巻き込むためのキーポイントは? 数値からひも解く【Growth結果レポート4月】

1)Growth全体結果レポート

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※とてもそう思う”=5, “そう思う”=4,“どちらともいえない”=3, “あまりそう思わない”=2, “そう思わない”=1にて算出
※標準偏差とは、データのばらつき具体を示す数値のひとつ。数値が大きいほどばらつきが大きい

注目したい設問

平均値が最も高く結果のばらつきが最も弱かった項目:

Q1「私はよりよい仕事をするために学び続けている」

4月結果に続き、Q1が平均値が最も高い&ばらつきが最も少ない設問となりました。
まだ入社して2ヵ月弱のため、基本的には新たに学ぶ内容が多く、平均値が高くなったことが想定されます。

また、新入社員間での差が最もみられないことから、全体的にインプットの多い時期であると考えられます。

平均値が最も低く結果のばらつきが強く見られた項目:

Q9「私は自分の役割でないことも、周囲やチームのために良いと思ったことは働きかけている」

入社して2ヵ月、まずは自分に与えられた役割を遂行すべきだ、という思考から平均値が低くなった可能性が考えられます。

一方で、ばらつきが強くあり自身の役割を超えて働きかけていると感じられている新入社員もすでに一定数いることがうかがえました。

結果のばらつきが最も強く見られた項目:

Q2:遠慮せずに、周囲・上司とコミュニケーションをとれている

周囲・上司とのコミュニケーションを遠慮なく取れているか否かは、結果のばらつきが最も強く見られた項目でした。

周囲・上司との関係性構築レベルの差や、仕事への自信の差が影響している可能性があります。
本設問に対して低く回答していた新入社員のフリーコメント回答からは、未熟な自分に上司の時間を割いてもらうのが申し訳ないという気持ちがうかがえました。

実際のコメント
「自分の知識不足のせいで上司の仕事の時間を減らしている」
「以前教えてもらったことを再度聞いてしまうことがあり注意を受けるので気をつけたい」
「申し訳なく思うこと:まだ分からないことが多く、忙しい中で時間を割いてもらうこと。」

2)成長実感・予感×数値結果

本項目では、新入社員の早期離職と関係の強い”成長実感”、また“成長予感”にも範囲を広げ

・Q6:私は自組織で成長してきていると感じている(成長実感)
・Q7:これから先、自組織で成長していけると感じている(成長予感)

を中心に、結果をまとめます。

成長実感と成長予感、離職との関係

Growth結果の本題に入る前に、成長実感と予感、離職との関係について簡単にお伝えします。

下記は、弊社実施の2017年度新入社員:秋の意識調査アンケート(9月実施)より、
各企業の成長実感・予感の回答数値(得点:10~1)を企業別に平均値にし、●で示したグラフです。

●のうち、赤丸は入社半年以内に離職が発生した企業です。

※回答数:266/企業数:42

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※相関係数=0.60 7
※相関係数とは、2つ以上のデータ同士の関係の強弱を示す数値のひとつ。数値が大きいほど関係が強い(+は正の相関、ーは負の相関)。

相関係数から、成長実感と成長予感は強く関係していることが分かります。
また、当たり前ですが、成長実感がなければ、予感は伴いづらいといえます。

そして赤丸の位置より、成長実感・予感が低い場合は、入社半年以内であっても、離職する可能性が高いことを示唆しています。

上記より、新入社員の早期離職を防ぐためにも、早期から成長実感を高めることは大変重要といえるでしょう。

新入社員の85%が成長を実感・予感できている

Growthの結果に戻りましょう。今回の結果から、
新入社員のうち、85%が成長を実感できる結果となりました。

※Q6:私は自組織で成長してきていると感じているに対して、5(とてもそう思う)、4(そう思う)を選択

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同様に85%の新入社員が、成長を予感できていました

※Q7:これから先、自組織で成長していけると感じているに対して、5(とてもそう思う)、4(そう思う)を選択

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Q6、Q7の設問両方に対して5、もしくは4を選択した新入社員は78.3%でした。
(下記、オレンジ色の部分)
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本結果より、前述した【成長実感と成長予感、離職との関係】と同様に、
自組織での成長を実感できていると、自ずと成長の予感も高まる場合が多いと言えそうです。

3)成長実感×コメント結果

ここからは、成長実感を中心にコメントを見ていきます。

何が成長実感に繋がるのか、阻害するのか、をフリーコメントから考えていきます。

〈フリーコメント設問〉
Q10:最後に、振り返ってみて感じた、「自身の誇れること・申し訳なく思うこと・これから取り組んでいきたいこと」を教えてください

成長を実感しているコメント

【技術的成長を感じている】

・技術練習で最初は全然出来なくて自信がつかなかったけれど、今は確実に技術も成長してきて、人前で話すことも抵抗なく出来るようになりました。
・質問を多くした成果か今使っているツールに関してかなり詳しくなりました。
・どんな時にどんな準備が必要なのか見えてきて動けるようになってきた
・解消するのが難しい問題を、自分で調べ解決出来ました。
・できることが増える嬉しさをこれからも続けていきたい。
・今月から技術練習が始まって、日々みんなで成長しているのが分かった

【精神的成長を感じている】

・今月感じた誇れることは、わからなくても正直に話すことが出来るようになったことです。
・以前から苦手だった電話に徐々に抵抗感がなくなってきていることは成長した点だと考えております。この調子で対応の仕方を覚え、積極的に電話に出ていきたいです。
・誇れること→分からない際に自分から質問する積極性が身についた
・誇れること、グループワークでの発言や質問を積極的にできるようになった。
※技術的成長・精神的成長は“4)成長実感を育むために大切なこと”をご覧ください

【失敗を成長に繋げている/成長の糧と捉えている】

・自分は失敗から多くのことを学び、少しずつですが常に成長出来ていると感じます
・初めてのことばかりでうまくいかないことが非常に多い。しかし人生で最も速いスピードで成長することができている点においては、誇れることだと考えている。
・なかなか技術向上できなくて申し訳ないですが、もっと自分から練習して頑張りたいと思います

【目標達成・仕事機会の獲得】

・自分の立てたアポ目標をしっかりと達成できた方が誇れることです。
・4月から毎日目標を立てて達成することを心がけています。必ず自分の自信に繋がっていると思うので、これからも続けていきたいと思います。
・6月から実際の業務に携わり、お客様のシステムの一部を作ることにもなりました。報連相や疑問をぶつけていったのが役に立ったと実感しています。

【周囲からのフィードバック】

・表情や傾聴力の部分で褒めていただける機会があった

成長を実感していないコメント

【貢献感の低さ】

・特に役にたっていない
・自分は業務に対して何も貢献できていないのと、先輩方の時間等を割いていただいている為申し訳ないと感じる。

【技術的成長を感じられない】

・仕事に使う特有の用語や専門用語から自分がPCのセットアップでさえ分からないことばかりでした。自分が何を行っていて、この作業は何のために行っているのか不明でした。

【振り返り機会のなさ】

・毎日の作業についていくのが手一杯の状況なので、自分を振り返ることが出来ていないと感じています。
・まだ学習段階で経験が少ないため特に思いつかない。今は目の前のことに精一杯取り組んでいる。

【その他】

・教えて頂いているのに、すぐに成長できないことは申し訳なく思います。
・正直、チームの雰囲気に自分が合っていない気もする。

4)成長実感を育むために大切なこと

2)と3)の結果をふまえ、成長実感を育むためにはどのようなポイントを押さえるとよいのでしょうか。

成長とは

そもそも成長とは何でしょうか。
成長には【技術的成長】と【精神的成長】の二点があるとされています。

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技術的成長は、スキルや技術が身に付くことを指しており、新入社員時期や新たな業種・職種に飛び込んだ際に、より強く感じられるでしょう。

一方で、精神的成長は、技術的成長と比較すると感じにくいといわれています。
他者からのフィードバック・良質な振り返りによって、認知していくことが大切です。

<補足>
GrowthのQ1(「私はよりよい仕事をするために学び続けている」)の結果が、4月・5月共に最も高かったのは、入社間もないため技術的成長を得やすいタイミングであることが関係していると考えられます。

成長を実感できないのはなぜ?

そもそも、成長しているのに成長を実感できないケースには、どのようなものが考えられるでしょうか。
大きく3つあると考えられます。

①振り返りの機会がない

成長実感とは、特定の期間の中で自身が成長したと思える感覚です。つまり、

実際の成長幅=成長実感の度合いではないことを押さえておく必要があります。
実際に成長していても、改めて振り返り、整理し、成長を実感できる機会がなければ、成長実感にはつながりません。

まずは、振り返り機会を設けることをおすすめします。

②成したいことと成長との乖離がある

このパートでは、二つの可能性が考えられます。

A:成したいことと今の成長は繋がっているが、本人は繋がりを見いだせていない
B:成したいことと今の成長とが、明確に異なっている

A)の場合は…
振り返り機会や日々のコミュニケーションにおいて、上司・トレーナーが、
新入社員の成したいことをしっかりと把握し(もしくは共に考え)、今行っている業務・得られている成長と成したいことを繋げることが大切です。

B)の場合は…
会社と人材のミスマッチであり、無理に繋げることはお勧めしません。
会社として、できる範囲でサポートしていくという方法が良いでしょう。
また、一定数以上いる場合は、翌年以降の採用方法の見直しも検討が必要です。

例:成したいこと→ビール製造を通して人々に生きる力を届けたい
 今の成長→BtoCの不動産事業のテレアポスキルの向上

なお、新入社員の場合は現実から逃げている場合や、表面的な情報に流されている可能性も考えられます。丁寧にヒアリングすることを心がけましょう。

③成長への関心がない

そもそも成長への関心が低い場合も考えられます。
成長への関心は、外部から無理に高めようと思っても難しいのが現実です。

「ありたい姿・成長や仕事を通した楽しさ・嬉しいと感じた経験」を積み重ね、成長への関心を高めていくことをお勧めします。

5)良質な振り返り機会と周囲が意識すべきこと

経験学習サイクルを基に、振り返りの質と周囲が意識すべきことを考えていきます。

先ほども述べたように、成長を実感するには振り返りの機会を設けることが重要です。
ただやみくもに振り返っても意味がありません。下記三つのポイントを押さえて、振り返りを進めます。

①批判を大切に、かつ、オープンに扱う

自身の経験をフラットに振り返り、自己批判や他者批判もオープンに扱います。
よりよい教訓を生み出すことが最重要目的であり、保身や防衛は今は優先度が低いと意識できると、良いかもしれません。
なお、他者と共に振り返る際は、前提として心理的安全性の構築が必要です。

心理的安全に関する参考記事:

テレワークだからこそ求められる管理職の”チームの心理的安全性”の創り方

②多様な視点で経験を振り返る

良い変化/小さな変化を大切にしましょう。人は特に、課題に目が行きがちです。
自身の成長を認知するうえでも、どんな変化を起こせたのか、小さな変化も含めて振り返ることが大切です。
また、他者の視点を入れたり、普段よりもより深く丁寧に振り返ると、精神的成長に気付くきっかけになります。

③行為の中でも振り返る

ここは、少しイメージしづらいかもしません。業務の渦中にいながらも時々で振り返ることがよいとされています。
しかし現実的に難しい側面もあるため、1日に1回、難しい場合は週に1回など、できるだけ短いスパンで振り返りをする、ということをお勧めします。

仕組化することも効果的です。例えば、”振り返り”に重点をおいた日報作成をルーチンの中に組み込む、もしくは、週に一度”振り返り”を目的とした時間を設けるなどの方法があります。

振り返りを成長実感に繋げる周囲からの働きかけ

新入社員のうちは特に、ひとりで上記ポイントをふまえて振り返りを行うことは難しいでしょう。
そのため、上司・周囲が上記①~③のポイントに対し、下記の青色部分を意識して関わることをお勧めします。
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なお、1on1に関連する参考記事を下記にご紹介します。
こちらも、あわせてご覧ください。

テレワークにおいても効果的な1on1を進め、定着させていく方法とは?

6)(後述)各社の施策/Growth Meetingより

6月のGrowth Meetingは下記テーマで実施しました。

新入社員の成長実感を育むために、いま、取り組めること

弊社から情報提供内容

テーマに関連する事前情報として下記内容を、解説と共にみなさまにお伝えしました。

・成長実感と成長予感×離職
・成長実感・成長とは
・成長実感が低い理由
・成長実感×経験学習サイクル

についてお伝えしました。

上記資料はこちらからダウンロードいただけます。

施策のアイディア

その後、人事のみなさまで自社の強み・課題を踏まえた成長実感を育むための施策のアイディア共有を行いました。

【施策例】
・教える側の意識・質の向上
》振り返りのなかで成長実感を育めるように、教える側のスキルをあげていく
》承認することの大切さを伝える&人事面談でも意識する

・コミュニケーション機会の創出
》定期的な振り返りを設定する。
》ロールモデルと出会える場を設けたい(飲み会にはそういう効果もあったと気が付いた…)
》オンラインという環境をもっと活用したい

・日報の活用
》日報をオンライン化し、同期間で共有しポジティブフィードバックを伝えられるようにする
》人事からもコメントをいれるようにする

・同期間でのコミュニケーション
》研修内に同期間で「良いところ」「すごいと思うところ」を、ポジティブフィードバックできる機会を設ける

テレワークの環境下でどのように新入社員とのコミュニケーション機会を創っていくか、
また、上司や先輩のかかわりの質を上げるための良い方法はないか。などが大きなテーマとしてあがっていました。

次回開催予定

【人事情報交換会(Growth Meeting)】新入社員の成長を加速させる目標の渡し方とは?ー3か月のサーベイ結果と推移から考える
日時:7月16日 13:00~14:30

公開講座一覧

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ご興味ある方は、ぜひお申込みください。

7)Growth企画背景/お問い合わせはこちらから

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振り返りツール【Growth】・人事の方が結果をもちより対話する場【Growth Meeting】をセットで提供しています 。

【Growth】では、月に1度、上述の9の設問、およびフリーテキストへの回答を新入社員へ促し、
結果レポートを人事のみなさまへお送りします。

おひとり様1回答500円(税別)にて実施可能です。
また、回答後、毎月結果レポートを送付します。

弊社では、“結果をどうつなげるか”が最も大切であると感じ、繋げ方を思案できる人事情報交換の場【Growth Meeting】を、一緒にご提供しています。

Growthのような定期的な振り返りツール(一般的にはパルスサーベイといわれるもの)で多発する

・結果は出ても、どんな示唆をだしてよいか分からない
・結果から、何をしたらいいか分からない

といった課題を防ぐことができます。

毎月設定されたテーマを基に、人事の方々で対話を行います。

ご興味ある方は、お問い合わせ、もしくはコチラより、人事情報交換会(Growth Meeting)へお申込みください。


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今回は、東京経済大学 コミュニケーション学部 特命講師の田村寿浩さんをお招きし、キャリア自律の視点から、その方法論の一つを提示し、対話を通して、新入社員の成長予感の高め方について考えていきます。

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※当日は音声・画面ともにオンにして、ご参加者の皆さまで対話を行う場面もあります。

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