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進むテレワーク・研修のオンライン化、新入社員の孤立を防ぐ方法は?

  • 新入社員向け

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テレワーク・オンライン化の課題の一つに、新入社員の孤立があげられます。

同時に、人事は孤立した新入社員の不調にも気づきづらく、離職の前兆を見逃してしまうケースも散見されます。

本記事では、新入社員の孤立を防ぐために意識したい“3つの繋がり”について紹介します。

≫新入社員の状態をウォッチングできる、新サービスGrowthとは?

1)新入社員の孤立はなぜ生まれた?

初期の関係性構築に不向きなオンライン

テレワーク化が急速に進み、入社式や新入社員の受け入れ研修など、初期コミュニケーションのオンライン化が増えています。

しかし、オンラインは初期の関係性構築には向いていません。

従来は受け入れ研修時に、同期社員とのディスカッション、休憩時間の会話、研修後の帰りの電車の会話、
また、飲み会等のコミュニケーション機会があり、同期間・既存社員と関係を育むことができていました。

しかし、テレワーク・オンライン研修が続く日々の中では気軽なコミュニケーション機会が抜け落ちており、
新入社員は周囲との関係性を十分に育むことができません。

初期の関係性構築の機会を逃してしまった新入社員は、
実業務が始まった後も同期・上司に気軽にコミュニケーションを取れず、結果、孤立が加速してしまいました。

配属先の受け入れ体制

2020年度に人事の方から多く聞いた声として、配属後に受け入れ先の上司に

コメント

と言われた、という声でした。

これらの声が高まった背景には、受け入れ時の環境(新入社員研修の研修効果、現場への申し送り内容、現場の受け入れ姿勢)が影響しています。

オンライン研修(特にテレワークの場合)は、意識変革を起こしづらい側面があります。

なぜならば、研修で気づきや学びがあったとしても、テレワークでは“家”という「学生時と同じ環境」で過ごすため、研修後に従来の“学生”の状態に引き戻されてしまうためです。
また、社会人経験のない新入社員が自身を一人で律し続けるというのは、とても難しいことです。

スキル習得についても、動画をただ閲覧するだけのオンライン研修等の場合は、
どうしても「自身のアウトプットに対してフィードバックをもらう」体験や、
「周囲との違いを基に、改善していく」という経験を伴いづらいため、
新入社員本人としては、理解し、できたつもりになってしまうことが多いのです。

実機の使用が伴う知識習得は特に、テレワークで機会をつくることが難しく、
スキル習得度合いは、例年と比較してなおさら低くなってしまいます。

こういった背景はあるものの、現場の受け入れ先は例年と同じ意識のため

コメント

といった反応が多くなりました。

結果、新入社員は否定的な周囲の反応を感じながら、仕事を進めることになりました。

実際にある人事の方から、新人の基礎スキルの無さを懸念し、現場が十分に仕事を渡していなかったというエピソードもお聞きしました。

逆に、例年の新人のセットアップの状況から、「これぐらいはできるだろう」と仕事を丸投げし、追いつけない新人が疲弊するというエピソードも耳にしています。(その企業は、結局、その後に上司側が全部引き取ったようです。)

現場側も、足りない意識やスキルを、オンラインで補完しようにも、オンラインで部下・後輩を育成する経験を持ち合わせていないため、補完する働きかけが弱まりやすかったことも大きな一因といえます。

解消されない悩み・不安感

仕事はじめは、新入社員の場合は特に、分からない部分や躓く部分も多く発生するはずです。

仕事上での疑問は、従来はまずは同期に聞いてみる、もしくは、隣の席にいる上司に適宜質問する、という方法で解決できていました。

しかし、相手の状況が分からず、「こんなことで聞いてよいのか?」「いま、連絡して大丈夫なのか?」という気持ちからコミュニケーション数が減り、不安感を抱えたまま仕事を進める状況が多くなってしまいました。

また、従来は、たとえ上司に叱られても

「同期社員も同じようなことで叱られていた」
「同じ不安や悩みを、同期社員も言っていたな…」

というある意味での安心感を、同期社員の様子を見たり、休み時間の会話によって持つことができていました。

しかし、テレワークでは周囲の状況がわからず「自分だけ、仕事ができていないのではないか?」「こんなことで悩んでいるのは、自分だけではないか?」という不安感が解消される機会が少なく、加速してしまいました。

実際に本年の弊社の新入社員フォロー研修の受講者には、「自分だけではない安心感」を感じた声が多くありました。

・自分だけが悩んでいるわけでは無いのだから、抱え込まないように気をつけたい
・仕事が辛くなることは誰にでもあることですが、前向きな意味で自分だけではないことを意識していきます
・同じような悩みを持つ人がいて励まされました

≫新入社員の状態をウォッチングできる、新サービスGrowthとは?

2)入社時に大切にすべき「3つのつながり」と対策案

1)を踏まえて、どのようなフォローを実施していけると良いのでしょうか。ここでは、

・同期間のつながり
・会社とのつながり
・現場社員とのつながり

の、3つの観点に整理し、事例を記載します。

同期間のつながり

弊社では、二つのフォローをお勧めしています。

①同期間の関係性構築・学習効果向上を目的とした研修の実施

②同期間で気楽に関係性構築をはかれる場の提供

それぞれについて詳細に記載します。

①同期間の関係性構築・学習効果向上を目的とした研修の実施

安心・安全な場の基で相互の背景を共有したり、想い・不安を共有できる研修を実施することをお勧めします。

これまでは、わざわざ関係性構築目的の研修を行わなくとも、同一の研修を受講した際の休憩時間の会話、研修前後の雑談、研修後の飲み会などである程度の関係性が創られていました。

しかし、その機会が少なくなっている今、企画側がその場を提供する必要があります。

オンライン開催であっても、設計を丁寧に行っていれば十分に関係性構築を図ることはできます。

例えば、

・ワールドカフェ形式で、自身の強みの共有と自社で活かしたいことを対話する

などがあげられます。

参考:ワールドカフェとは
人々がオープンに会話を行い、自由にネットワークを築くことのできる「カフェ」のような空間からナレッジを創発する話し合いの方法。
3つのラウンドがあり、
【ラウンド1】まず3~4人のグループ毎にテーマについて議論を行い、模造紙に自由に考えを書いて繋げていきます。
【ラウンド2】次に、グループ内にホスト役の1名を残し、別のテーブルへ移動し、考えやアイデアの伝播・融合を行います。
【ラウンド3】最後に、最初にいたグループに戻り2ラウンドで話した内容を基に、再度考えやアイディアの伝播・融合を行います。ZOOMを活用したオンライン研修ではブレイクアウトセッションを活用することで、実施が可能です。
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関係性構築の研修の機会は、出来るだけ初期に導入することをお勧めしています。
初期に関係性構築ができることで、学び合う土壌創りにもなり、その後の学習効果向上につながるためです。

なお、アーティエンスでは下記のポイントを押さえて研修をご提供しています。
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②研修期間中に同期間で気楽に関係性構築をはかれる場の提供

同期社員同士で気楽なコミュニケーションを取れる場を提供することをお勧めします。
例えば、

・導入研修後にZOOMを21時まで開放し、雑談できる場
・オンラインで、新入社員同士でランチを共にする場
・研修時間内でブレイクアウトルームを活用し、新入社員だけになれる時間
・任意参加のオンライン飲み会の場
・slack等のオンラインツールで、新入社員のみのグループを作成

等を用意できると良いでしょう。

会社とのつながり

テレワーク化により、出社しない状況が続くと、会社とのつながりは必然的に感じづらくなります。

個人で仕事をしていると、見える範囲も狭くなり、会社全体という大きな枠組みへの関心・貢献度が分かりづらくなります。

解決策として、2つの機会を受け入れ時に用意することをお勧めしています。

自社の価値を見いだせる機会

自社の価値発揮のための、自身の行動目標を考えられる機会

ここで大切なのは、価値を伝えるのではなく、新入社員自らが自社の価値(世の中に与えている価値や、自社自体の強み)を考え、見つけだすことです。

例えば、弊社では研修の中に、先輩社員に体験をありありと語っていただく時間を組み込んでいます。

先輩社員の体験共有では、先輩社員(3名程度)に、

・入社してから自身が行ってきたこと
・そのなかでの障壁
・どう乗り越えたのか
・提供してきた価値
・振り返って感じること

を共有いただきます。
大切なことは、感情もふくめてストーリーとして語ること、そして、率直に話をしてもらうことです。
情報を論理的にただ読み上げるだけや、武勇伝のようなストーリーでは、新入社員の心には響きません。

先輩社員の話を聞いた後に、自社の価値とはどんなものかを、新入社員同士で対話し見つけ出してもらいます。
そうすることで、納得度の高い、「自分なりの自社の価値」が見いだされてきます。

また、自身が見つけた自社の価値に対して、
自分はどんな状態を目指したいのか(ありたい姿の明確化)そのために、どう行動していきたいのかを考えてもらいます。

会社とのつながりは、現場配属後のフォローも大切です。
この点は、4)に記載します。

現場社員とのつながり

現場社員とのつながりを早期に創っておくことは、
スムーズな配属に繋がり、また配属後の孤立感を防ぐために要な要素です。

具体的には、

①配属前の関係性構築

②配属先への申し送り情報の充実化

があげられます。
それぞれについて、下記に記載します。

①配属前の関係性構築

配属後にもテレワークの場合、十分に関係性構築が図られない場合が多いため、
下記のような取り組みを事前に行うことをお勧めします。

・研修期間に配属先の上司と共に課題に取り組める機会を研修に組み込む
・研修期間に配属先のグループとコミュニケーションを取れる機会を研修に組み込む

研修期間に課題を与え、それを配属先の上司にインタビューしてきてもらう、という方法も良いでしょう。
その場合は、冒頭で相互に自己紹介を行ってもらえるように、人事側が設計しておく必要があります。

ある企業では、”毎週月曜日は先輩社員とのランチの日”と設定し、
ランチを行いながら自身の研修成果の報告や相談を行う場を提供していました。
そして、火曜日以降のアクションに繋げていました。

②配属先への申し送り情報の充実化

オンライン化・テレワーク化に伴い、従来の新入社員とはセットアップの状況も異なってくること、
それを踏まえて現場にフォローしてほしいことを事前に伝えることが大切です。

例えば、
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など、細かなことも共有しておく必要があります。

また、配属後に現場上司からの働きかけを強めるためにも、
新入社員の人となりを現場上司に先だって伝えておくことも大切です。

研修期間中に下記の項目について自己紹介シートを作成してもらい、
人事経由、もしくは新入社員本人から伝えられると良いでしょう。

【自己紹介シート】
・人となり
・趣味
・学生時代何をしていたか
・研修期間中に感じた仕事のおもしろみ・やりがい
・研修期間中に感じた、苦手な部分
・今後の抱負

また、可能であれば客観的な個人情報も添えられるとより親切です。
例えば、人事や外部講師からみた強み・改善点・その他気になった点などです。

同様に、上司・先輩社員側の簡単な自己紹介シートも、新入社員に事前に渡せるとより関係性を築きやすくなるでしょう。

≫新入社員の状態をウォッチングできる、新サービスGrowthとは??

3)配属後でも、つながりを維持する方法は?

ここからは、現場配属後にもつながりを維持するためのおすすめの方法を記載します。

同期間の繋がりを強化するバトンメール

バトンメールとは
バトンのように特定のグループの中で回していくメールを指します。
具体的な進め方
1.新入社員に意識して欲しいことを基に、“問い”を作成しメール文言を考えます
2.新入社員をグループ(4~6人)に分けます
3.各グループのなかで1名指定し、その方からバトンメールをスタートします
4.メールを作成しグループメンバー全員にメール送ります。
5.メールの巻末に、次に書いてほしい人を指名します
6.指名された人は、次の1週間の間にメールを書き、グループ内の別のメンバーに送ります
7.メールの巻末に、次に書いてほしい人を指名します
6~7を繰り返します※参考:サンプル
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※メール以外にも、グループチャット等で実施も可能です。

ポイントは下記です
1.アイスブレイクをいれる
2.メールの順番は新入社員に任せる
3.人事もCCに入れてもらい、遅れている場合は声掛けをする
4.終了時期を決める

大きなメリットは、現場や人事の方の負担が少なく実施できる点です。

なお、終了時期を決めておくことで、新入社員も「いつまで続くのだろう?」という気持ちなく、取り組むことができます。
たとえば、フォロー研修まや入社半年まで、などの時期を設定し、実施できると良いでしょう。

会社とのつながりを強化するフォロー研修

入社後の成長や変化をポジティブに振り返る機会を提供しましょう。

「成長実感」と「成長予感」とは相関がとれることが、弊社の意識調査アンケートからもわかっています。
振り返りを通して成長を実感することで、組織での今後の成長予感を高めることに繋がります。

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※参考:2019年度秋の新入社員意識調査アンケート(n=276)

弊社では、フォロー研修の事前課題として、現場の上司へのインタビューを必須としています。

インタビューの目的は、成長実感です。
日々関わっている上司でも、成長へのフィードバックはできていない場合は多くあります。
(成果へのフィードバックは多くあるでしょう。)

入社してから変わったこと、上司の力になれたこと、今後への期待を聞くことで、客観的に自身の成長に気付くこともできます。

※参考:1年目フォロー研修 インタビューシート
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実際に、このインタビューを行うことで上司の捉え方が変わった事例(「厳しい・怖い」から、「期待をもってフィードバックしてくれていた」)もありました。

フォロー研修の際には「成長できたこと・変化したこと」にしっかりと目を向けることが大切です。
ポジティブ心理学では、人はポジティブ:ネガティブが3:1の状態であると成長しやすいと言われています。

改善点ばかりではなく、成長したこと、変化できた部分を、
しっかりと振り返る時間をとりましょう。

現場社員の育成をサポートする

配属後は、受け入れ側の現場社員が困っていることを、人事が把握して対応・サポートしていくことが望まれます。

オンライン育成という、新たな方法にチャレンジしている今はなおさら、現場のサポートが大切です。

そのためにも、たとえば

・OJT担当者と月に1度面談する
・OJT担当者で集まれる場を設け、不安や悩みを共有できる場を用意する

といった施策を行いましょう。

OJT担当者間での情報交換もまた、オンライン化に伴い、実施されづらくなった項目です。
情報交換をできる場、たとえば研修や、先述のバトンメールを導入することもお勧めしています。

4)状態を把握し続けるために

ここまでは、新入社員の孤立を減らすための取り組みを紹介してきました。

しかし、現場配属されてから、本当に孤立なく前向きに仕事に取り組めているのか、というのは分かりづらいところです。

弊社では、Growthというサービスを通して、新入社員の状態把握のサポートを実施しています。

パルスサーベイ:【Growth】による状態把握

パルスサーベイとは、その名の通り脈(パルス)のように短期間で繰り返し実施する従業員の意識調査のことです。

弊社では、新入社員の状態を把握できる10の問いを用意しました。
新入社員の方には、1年間を通して月に一度回答していただく予定です。
※若手社員・上司・トレーナーの方への実施も可能です

回答結果はレポート化し、人事のみなさまに共有します。
また、レポートを基にした弊社主催の人事情報交流会(Growth Meeting)の場もご提供予定です。

参考:全体像
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毎月、手元に届くレポートは下記のイメージです。
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おひとり様、1回500円/月にて実施いただけます。

※弊社の新入社員研修を導入いただいたお客様(公開型の場合は4日間以上、個社研修の場合は1日以上)は、1年間無料で実施いただけます

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
新サービスGrowth・新入社員の研修等ご興味ありましたら、こちらよりお気軽にお問合せください。


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